第 4 章 潮流分析 4.1 実施した調査
4.4 事故電流解析
4-13
4.3.3 潮流解析結果の概要
上記の結果より、調査団は、Suralaya (Lama) - Balaraja - Gandul間の500 kV送電線の張替が必要になる と判断した。限られた時間で、P3B-JBと調査団が合同で実施した潮流解析の結果からは、電線張替後 の必要容量は、表4-5 で示した Balaraja-A 区間における最大潮流値である1 回線あたり3,443MVA
(3,976A15相当)であった。しかし、これは2020年を検討年とした断片的な結果であり、2020年以降
における西ジャワ地域の電源開発を考慮すると、今回の調査では将来の必要容量を示すデータを入手す ることはできなかったものの、調査団としてはより容量の大きな電線へ張り替えておくことが望ましい と考える。なお、PLNからの情報によると、電線張替後の想定容量は4,680MVA(5,404A16相当)との ことであった。
4-14
Banten
Bojonegara
Tanara
Balaraja
Bogor X
Substation A
Kembangan Cilegon
Gandul
Lengkong
図 4-9 2020年断面での事故電流解析結果
(出典: PSS/Eによる事故電流計算結果)
Suralaya (Lama)
#1-7 3,400MA
Suralaya Baru
#8 625MA
凡例
57244.1, -85.1
事故電流の大きさ (A), 事故電流の位相角 (deg.)
: 事故電流の大きさ > 50kA
4-15
Suralaya (Lama)
#1-7 3,400MA Suralaya Baru
#8 625MA
Kembangan
Gandul
比較のため、2016年断面での事故電流解析の結果を図 4-10に示す。
図 4-10 2016年断面での事故電流解析の結果
(出典: PSS/Eによる事故電流計算結果)
2016年断面の時点で既にGandul変電所およびKembangan変電所で事故電流は50 kAを超過する。
2016年と2020年の事故電流解析結果を比較すると、Suralaya(Lama)とSuralaya Baruの両発電所、お
よびBalaraja、新設発電所A、 Bojonegara、 Lengkong、およびBogor Xの各変電所で50kAを超過す
るのは、Jawa 5、Jawa 7、Jawa 9およびBantenを含む発電機の連系が原因であると考えられる。
Substation A
4-16
4.4.3 事故電流解析結果の概要
(1) 事故電流解析結果の概要
以上の結果より判明した想定最大事故電流 50kA を超過する発電所及び変電所を示すと、表 4-7 のとおりである。
表 4-7 事故電流が50kAを超過する発電所および変電所19 変電所/発電所 事故電流
Kembangan 65.7 kA
Balaraja 63.8 kA
Gandul 63.0 kA
Suralaya (Lama) 57.2 kA
Suralaya Baru 56.8 kA
A 57.9 kA
Banten 56.0 kA
Lengkong 55.5 kA
Bogor X 53.0 kA
(出典: PSS/Eによる事故電流計算結果)
この事故電流増加の問題に対しては、何らかの対策を取らなければならない。万一このリスクが放置 された場合は、以下の問題が発生する。
系統安定度は、系統内に設置されている遮断器の事故電流遮断機能に強く依存している。もし も遮断器が事故電流の遮断に失敗すると、系統安定度を維持するのが難しくなる傾向があり、
その結果停電に至るリスクが高くなり、影響を受ける地域は広くなる。
もしも遮断器が事故電流の遮断に失敗すると、その遮断器は損傷を受ける可能性がある。遮断 器取替には比較的長い時間がかかるため、システム運用者は、ある期間、ある一定の制約条件 の基で系統を運用しなければならなくなる。
19小数点第2位以下を四捨五入している。
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