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施設の概要

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4. 紫波町図書館の概要

4.2. 施設の概要

新たに建設された紫波町図書館(紫波町情報交流館)は木造2階建て施設であり、延床面積は 1 階部分にある図書館が 1,573.83 ㎡、1~2階にわたってある交流館が 1,119.72 ㎡の計 2,693.55

㎡である。図書館の蔵書能力は 16 万冊であるが、現在の蔵書点数は 89,804 点(図書 84,691、雑 誌 4,544、視聴覚 569)である。図書館を 1 階部分のみにしているのは、コスト抑制等の工夫によ るものであり、施設の天井部分等をよく見ると配管がむき出しになっていたり、構造の簡素化に よる経費節減の努力が見られる。蔵書等の配置内容については、特に0歳から高校生までの子供 たちの読書支援、地域資料の充実及びビジネス(農業)支援に注力している。

なお、2階部分には、セミナー室にもなる学習室や飲食のできる読書テラス等がある。また、

子ども向けのスペースでは、幼児トイレや授乳スペースなどの環境整備にも配慮し、子育て世代 の利用も多いとのことであった。

児童用読み聞かせスペース(筆者撮影)

書庫の様子(筆者撮影)

出典

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紫波町図書館パンフレット

図 8 紫波町図書館の平面図

農業関係専門のデータベース端末(筆者撮影)

紫波町図書館の施設自体は、正確には図書館部分と交流館部分で構成される「情報交流館」で ある。交流館部分は 1階の一部及び2階部分であり、その平面図は図9のとおりである。1階に は、市民がワークショップや講演会等の公開イベントを実施できる市民交流ステージをはじめ、

料理教室等もできるようなキッチンスタジオを、2階には、ギャラリー、映画会やコンサートの できる大スタジオ、音楽スタジオ、アトリエスタジオ、そして会議等に活用できる中規模や小規 模のスタジオを備えており、文化、協働推進、新たな生き甲斐発見など様々な相乗効果を期待し ている。

図 9 情報交流館の平面図

情報交流館は、オガールプロジェクトの一部であり、いわゆる「オガールプラザ」と呼ばれる 官民複合施設の一部になっている。

オガールプラザには、他にも、公共施設としては、子育て応援センターや様々な住民の集まり や発表の場としてアトリエやスタジオ等も備える地域交流センター、民間施設としては、町内の 農産物や加工品を販売する直売所「紫波マルシェ」や飲食店、診療所等が入っている。オガール プラザ全体としての延床面積は、5,826.02 ㎡であり、総事業費は公共部分としては8億1千万円 となっている。なお、当該経費には、国土交通省の社会資本整備総合交付金が4割充てられてい

出典

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紫波町情報交流館パンフレット

る。その他は、地方債と紫波町の一般財源を充当している。

図 10 オガールプラザ施設概要

このオガールプラザ整備の仕組みは、PPP の事業手法によるものであり、事業の構造は図 11 の ようになっている。オガールプラザ全体の設計・企画・建設については、通常の公共施設であれ ば、行政が発注元となるところを、オガール紫波(株)が出資して設立した資産保有のための SPC であるオガールプラザ(株)が全て発注し、設計・企画・建設の事業管理を一体で行うことにな る。したがって、完成した施設についても、オガールプラザ(株)が所有権を有することとなる。

このうち、公共施設として利用する部分について、紫波町が実費で買い取る形になっている。こ の経費が、上述した8億1千万円である。また、土地については、町有地であるが、同じくオガ ールプラザ(株)に対し、事業用定期借地権を設定して賃料を得ている。ただし、公共施設部分 の土地については、上物の施設と同様に、所有権は紫波町に戻す形で準共有している(図 12)。

図 11 事業ストラクチャー

出典

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紫波町図書館提供資料

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図 12 オガールプラザの建物と土地の権利関係

なお、民間施設部分については、オガールプラザ(株)がオガール紫波(株)に運営・管理を 委託し、実際のテナントの入居やマネジメントについては、全てオガール紫波(株)が担当して いる。ただし、入居テナント等からの賃料はオガールプラザ(株)が収入する。

この事業スキームのメリットとしては、大型の複合施設を建設しながらも、行政の財政負担と しては公共施設部分のみに抑えることができること、民間による設計・建設を行うことで、構造 の簡素化や設計の効率化が図られ、トータルコストを抑える工夫がなされていること、さらに、

民間複合施設としていることで、共用部分については、ともに利用する民間施設との折半で経費 を負担することとなるため、単独で整備するよりは諸経費が抑えられていること等である。

また運営面での効果ではあるが、土地に事業用定期借地権を設定することで、賃料収入ととも に固定資産税が収入されることもメリットとして挙げられる。この結果、運営面においては、借 地料、固定資産税及び図書館の会議室等の使用料や寄附金等を併せて、図書館事業の収入として 管理運営費の 25%程度を賄うことができているという。これは、一般に事業による収入が期待さ れない図書館事業においては、特筆すべき先進的な取組と言える。

図 13 運営費の仕組み

出典

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紫波町図書館提供資料

出典

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紫波町提供資料

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