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第 6 章 異なる運転挙動を示す車両が混在したときのネットワークデザイン問題

6.4 小括

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表6-3 CAV専用レーンを設置しない場合との比較 (ケース2)

CAV混合率 0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5

改善された解の個数 2 4 1 75 1,017 51,919 改善された解の割合 [%] 0.00 0.00 0.00 0.01 0.19 9.90

CAV混合率 0.6 0.7 0.8 0.9 1

改善された解の個数 476,536 524,279 524,285 524,284 524,287 改善された解の割合 [%] 90.89 100.00 100.00 100.00 100.00

表6-4 ヒューリスティックな解と大域解との比較 (ケース1) CAV混合率 0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5

目的関数 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 CAV混合率 0.6 0.7 0.8 0.9 1.00 目的関数 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00

表6-5 ヒューリスティックな解と大域解との比較 (ケース2) CAV混合率 0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 目的関数 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 CAV混合率 0.6 0.7 0.8 0.9 1.00 目的関数 1.00 1.00 1.02 1.03 1.00

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ズムの一種であるシミュレーテッドアニーリングによって,下位問題はMSAによって解か れる.

本章で提案するモデルを実証するために,確率的なレーン交通容量を考慮した数値計 算を行った.数値計算の結果,提案するモデルが目的関数を最適化するCAV専用レーンの 配置パターンを求めたことを確認した.ヒューリスティックな解と大域解を比較したとこ ろ,少なくとも採用したテストネットワークと本問題の範囲内においては,ヒューリスティ ックな解法であっても大域解に近い結果を得られることが確認された.また,CAV の性能 を向上させると,道路ネットワークの効率性が向上する関係も結果として示すことができ た.

今後の課題として,CAVとRHVの時間価値と移動時間信頼性価値の違いについて検討 する必要がある.CAVの時間価値はRHVと比べて小さくなることが予想される.また,時 間価値そのもののばらつきを考慮することも興味深い課題である.

付録 6A

本文中の(6-18)と(6-19)において,車両モードhのレーンlにおけるレーン交通量の分

散と,レーンlにおけるレーン交通量の分散の定式化をそれぞれ示した.ここでは,図A1 に示すテストネットワークを用いて,一連の定式化を例証する.テストネットワークは2 つのODペアと4本の経路,5つのレーンから構成される.簡単のため,本付録の例で は,各ノードは1本の共有レーンによって結ばれているものとする.各ODペアには2種 類の車両モード(CAVとRHV)による交通需要がそれぞれ存在する.レーン2は,2種類 のODペアを流れる交通量が通過することから,(6-18)と(6-19)を例証するのに都合がいい ため,本付録ではレーン2のみを取り上げるものとする.レーン2を流れる交通量はそれ ぞれ,𝑉2𝐶𝐴𝑉= 𝐹1,2𝐶𝐴𝑉+ 𝐹2,3𝐶𝐴𝑉と𝑉2𝑅𝐻𝑉= 𝐹1,2𝑅𝐻𝑉+ 𝐹2,3𝑅𝐻𝑉で表現される.(6-18)より,レーン2にお ける車両モードhの交通量の分散は以下のように示される.

var[𝑉2] = 𝟏𝟐𝑇𝚺2𝟏𝟐 where

𝚺2= [ var[𝐹1,2 ] cov[𝐹1,2 , 𝐹2,2 ] cov[𝐹2,2 , 𝐹1,2 ] var[𝐹2,2 ] ]

𝟏2= [1 1]𝑇

ここで,𝟏𝑑d次元の各要素が1のベクトルである.したがって,レーン2全体の交通量 の分散は以下のように示される.

var[𝑉2] = 𝟏2𝑇𝚺2𝟏2 where

𝚺2= [ 𝚺2𝐶𝐴𝑉 𝚺2𝐶𝐴𝑉,𝑅𝐻𝑉 𝚺2𝑅𝐻𝑉,𝐶𝐴𝑉 𝚺2𝑅𝐻𝑉 ]

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ここで,𝚺2𝑅𝐻𝑉,𝐶𝐴𝑉は以下のように示される,𝚺2における非対角成分を表す行列である.

𝚺2𝐶𝐴𝑉,𝑅𝐻𝑉= [cov[𝐹1,2𝐶𝐴𝑉, 𝐹1,2𝑅𝐻𝑉] cov[𝐹1,2𝐶𝐴𝑉, 𝐹2,2𝑅𝐻𝑉]

cov[𝐹2,2𝐶𝐴𝑉, 𝐹1,2𝑅𝐻𝑉] cov[𝐹2,2𝐶𝐴𝑉, 𝐹2,2𝑅𝐻𝑉]] (= (𝚺2𝐶𝐴𝑉,𝑅𝐻𝑉)𝑇)

なお,𝚺2𝑅𝐻𝑉,𝐶𝐴𝑉は𝚺2𝐶𝐴𝑉,𝑅𝐻𝑉の転置である.OD交通需要間が互いに独立である場合(例え

ば,Lam et al., 2008),非対角行列は零行列となる.このような場合,レーン2の交通量の

分散は以下のように表される.

var[𝑉2] = 𝟏4𝑇

𝚺2𝟏4

= 𝟏2𝑇

𝚺2𝐶𝐴𝑉𝟏2+ 𝟏2𝑇

𝚺2𝑅𝐻𝑉𝟏2

where

𝚺2= [𝚺2𝐶𝐴𝑉 𝟎 𝟎 𝚺2𝑅𝐻𝑉] 𝟏4= [1 1 1 1]𝑇

図A2は総交通需要からレーン2の交通量に至るまでの,第5章で定義する,各段階の交 通量間の関係性を示している.図A2に示す通り,𝑉𝑙𝐶𝐴𝑉と𝑉𝑙𝑅𝐻𝑉は,(6-5)において𝑄と 𝑄𝐶𝐴𝑉,𝑄𝑅𝐻𝑉との間の確率的相関が考慮されていることから,互いに確率的相関を持つ.𝑄 と𝑄𝐶𝐴𝑉,𝑄𝑅𝐻𝑉との間が互いに独立であれば,𝑉𝑙𝐶𝐴𝑉と𝑉𝑙𝑅𝐻𝑉もまた互いに独立となる.

図A1 テストネットワーク(左:レーン,右:経路)

図A2 各交通量の関係

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