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孔径が 90µm の時の測定

ドキュメント内 MPGD GEM (ページ 45-49)

第 5 章 新しいタイプの GEM の開発 42

5.1.4 孔径が 90µm の時の測定

より高い増幅度を得るために孔径を90µmにしてみた。この孔径の大きさは140µmピッチで加 工可能な最大のものである。その時の∆V に対するガス増幅度の測定結果は図5.5になってい

図 5.5: 孔径の違いに対する∆VGEMに対するガス増幅度の比較

70µmよりは高い電場を得る事ができたが、10000倍には至らなかったので、荷電粒子を十分な 効率で検出するには、さらなる工夫が必要である。また、EDに対する依存性も測定した。測定結 果は図5.6のようになっている。

図5.6: 孔径の違いに対するEDに対するガス増幅度の比較

孔径70µmの場合とは違い、高い電場領域でもガス増幅度が減少することなく、むしろ増加す る傾向をしめした。これは、開口率が増加した事により、より高い電場でも収集効率が下がらず、

電場が上がったことによりガス増幅度が増える効果が見えてきていると思われる。50µm厚GEM ではRTで引き出し効率を上げようと高い電場に設定すると収集効率が悪くなり、かえって不利で あった。ここを90µmにすることでガス増幅度を上昇させる事が出来ると期待される。

また、E に対するガス増幅度の変化も調べたが、こちらは孔径の違いによって変化は見られな

5.2 25µmGEM

別の章で示すように、GEMに何かを付加することによって、X線や中性子を検出する事を考え た場合、ガス増幅度がいらなく、電子さえ通過させればよい。その際、絶縁体であるポリミドの厚 みが問題になる場合がある。そこで、ポリミドの厚さを薄くした25µm厚のGEMを製作し、テス トした。

25µm厚GEMの各パラメーターは以下のようになっている。

検出面積:10cm×10cm

ポリミドの厚さ:25µm

孔径:70µm

ピッチ間隔:140µm

実験としては図5.7と図5.9のセットアップで行ったが、その時の各電場の設定は以下の表5.2 のようになっている。

表5.2: 25µm厚GEM測定時の各領域の設定

セットアップ 使用ガス ED(kV/cm) ET(kV/cm) EI(kV/cm)

図5.7 Ar-CO2 1.5 1.5 6.6

図5.9 Ar-CO2 1.5 なし 6.6

チェンバー内の構造は図5.7では、25µm厚GEMと100µm厚GEMで構成されている。

図5.7: セットアップ図

その時の測定結果は図5.8のようになっている。この時の測定結果は横軸に25µm厚GEMの

∆VGEM、縦軸にオシロスコープでの信号の大きさをプロットしたものである。

電圧に対して指数関数的に信号の大きさが増大している事から、ガス増幅器として働いているこ とがわかる。通常GEMと違って増幅領域が短くなっているので、かける電圧に対して増幅度の変 化が穏やかである。このGEMを電子を通過させるためだけに使用することを考えて、実効ガス増

図 5.8: 25µm厚GEMの印加電圧特性

探索方法として、図5.7と図5.9のようにセットアップし、25µm厚GEMが有る場合、無い場 合の信号の大きさを測定した。その時の結果を表5.3、5.4に示す。

図5.9: セットアップ図

∆VGEM(V) pulse height (100µm厚GEM) (mV)

630 82

645 124

660 174

表 5.3: 25µm厚GEM無しの時の信号の大きさ

∆VGEM(V) ∆VGEM(V) pulse height (100µm厚GEM) (25µm厚GEM) (mV)

630 135 74

150 82

165 89

645 150 117

165 128

表5.4: 25µm厚GEM有りの時の信号の大きさ

この結果から25µm厚GEMの実効ガス増幅度が1となる電圧は160V程度であることがわか る。50µm厚GEMの実効ガス増幅度が1になる電圧の探索に関する結果は別の章で紹介する。

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