第 3 章 貧困削減に向けたパートナーシップ
3.1. 援助機関による取組み
3.1.3. 多国間援助機関
表 3-7 PRSC 1〜4の概要
承認 完了 金額 セクター
PRSC 1 2003年5月29日 2004年7月30日 1億3,200万ドル
(IDA 有償:1 億ドル、
IDA無償3,200万ドル)
中央政府管理(40%) 地方政府管理(20%)
一般農業・漁業・林業セクター(20%) マイクロおよびSMEファイナンス(10%) 水(10%)
PRSC 2 2004年7月29日 2005年6月30日 1億5,000万ドル
(有償:6,000万ドル、
無償9,000万ドル)
中央政府管理(40%) 地方政府管理(20%)
一般農業・漁業・林業セクター(20%) マイクロおよびSMEファイナンス(10%) 水(10%)
PRSC 3 2005年9月8日 2006年6月30日 1億5,000万ドル 中央政府管理(40%)
一般農業・漁業・林業セクター(20%) 一般工業・貿易セクター(20%) 基礎教育(10%)
地方政府管理(10%)
PRSC 4 2006年5月* 2006年4月現在 実施中
2億ドル** 一般公共管理セクター(25%) 一般農業・漁業・林業セクター(25%) 一般工業・貿易セクター(25%) 中央政府管理(25%)
PRSC 5 2006年4月月現在準備中
(出所) World Bank Web-Site (http://www.worldbank.org/) 2006年4月現在 より作成
(注) *は推定、**は暫定値
(2)
欧州委員会(EC: European Commission
)EC
は、タンザニア援助における重点セクターとして運輸インフラ(道路)、基礎教育、マクロ支援を上げている。
2000
年から2005
年を対象とした第9
次ヨーロッパ開発基金(EDF:European Development Fund)では、2億
9,000
万ユーロの支援を予定しており、その内訳は、運輸インフラ
1
億1,600
万ユーロ(援助額全体の40
%)、基礎教育4,350
万ユーロ(15
%)、マクロ支援9,860
万ユーロ(34
%)となっている62。マクロ支援に関 しては、貧困削減に取組むタンザニア政府を他ドナーと共に一般財政支援していくこと とし、GBS
に拠出している63。(3)
国連開発計画(UNDP: United Nations Development Programme)UNDP
のタンザニアに対する援助額は、1997
年から2001
年まで減少傾向にあったが、2002
年以降、わずかながら増加している(表3-2
)。セクター別には、社会インフラに 対する配分が84
%と、援助の大半を占めており、その内訳は、人口プログラムと水・衛生、政府・市民社会にそれぞれ
11
〜13
%となっている(表3-4
)。対タンザニア支援方針は、国別協力枠組(CCF:Country Cooperation Framework)にま とめられており、
2006
年4
年現在、2007-2010
年版の第3
次CCF
を策定中である。UNDP
は、タンザニア国内における開発プロセスの効率、効果および適正を向上させることに 焦点をあて、一番の目的を、「透明かつ民主的な方法で国家開発プロセスを運営できる62
European Commission (2001) “United Republic of Tanzania – European Community Country Strategy Paper and National Indicative Programme for the Period 2001-2007”, European Commission
63
1990
年から2000
年の主なプログラム・プロジェクトは、別添6
参照ような国家能力向上によって貧困削減を加速すること」としている。また、上記の目的 を達成するため、
i
)開発運営、ii
)地方分権的、民主的、参加型かつ透明な統治、iii
)HIV/AIDS
への対応の3
分野におけるキャパシティ・ビルディングを支援するとしている64。また、
UNDP
はPRS
の策定、実施、モニタリングやMDGs
達成状況のモニタリン グも支援している。HIV/AIDS
に関しては、タンザニアHIV/AIDS
委員会(TACAIDS
) とザンジバルAIDS
委員会(ZAC
)のキャパシティ・ディベロップメントを行っている65。
UNDP
のタンザニアに対する支援額は大きくないものの、援助協調の鍵となる財政支援 や、地方行政改革、貧困モニタリングに対する支援を積極的に行っている。(4)
国連児童基金(UNICEF: United Nations Children’s Fund)UNICEF
の対タンザニア支援は、1997
年から2004
年まで、年間800
万ドル程度行われている表
3-2
)。セクター別では、社会インフラの保健に対する配分が21
%と大きい表3-4
)。2006
年の国別プログラムは、以下の2
つに焦点を当てている66。母子健康、栄養、衛生、精神ケアを通じた幼児
(5
歳未満児)
ケアの改善 学齢児童の基礎教育へのアクセス改善および青年の生活-
技能強化2006
年に予定されているUNICEF Humanitarian Action
の総額は4
億8,900
万ドルで、そ の内訳は、保健・栄養1
億2,200
万ドル、水・環境衛生6,900
万ドル、教育1
億2,300
万ドル、子どもの保護2,300
万ドル、HIV/AIDS1
億5,200
万ドルである。タンザニアで は、国連開発援助枠組(UNDAF: Untied Nations Development Assistance Framework)のも と、国連機関が共同プログラム(Joint Programme
)を進めていこうという動きがあるた め、2007
年以降を対象としたUNICEF
のマスター・プランは、今後、UNDAF
と整合性 を持つ形で策定される予定である。(5)
アフリカ開発銀行(AfDB: African Development Bank)対タンザニア支援方針は、タンザニア国別戦略文書(CSP: Country Strategy Paper)にま とめられている。最初の
CSP
は1996
年から1998
年を対象としたものであり、その後、CSP2 (1999-2001)
とCSP3 (2002-2004)
が策定されている。2006
年6
月現在入手できる最 新のCSP
は、CSP3 (2002-2004)
である。CSP2
では、i
) 社会セクターii
) 公益事業, iii
) 農業、が重点セクターとされていたが、CSP3
では、タンザニアPRSP
の枠組みに基づ き、以下の分野に焦点を当てるとされた。農村開発 人間開発
改革プログラムおよび国家のキャパシティ・ディベロップメントに対する支援
1996
年から2004
年の支援実績(契約ベース)は以下のとおりである67。64
United Nations Development Programme (2001) “Second country cooperation framework for the United Republic of Tanzania (2002-2006)”, United Nations Development Programme
65
United Nations Development Programme Tanzania Web-Site (http://www.tz.undp.org/) 2006
年4
月現在66
United Nations Children’s Fund (2006) “Unicef Humanitarian Action Report 2006: United Republic of Tanzania”, United Nations Children’s Fund
67
AfDB
の対タンザニア支援実績詳細に関しては、別添7
参照。表 3-8 AfDBのセクター別コミットメント配分(1996-2004)
(単位:百万ドル)
セクター プロジェクト数 契約
借款 贈与 合計 %
マルチ・セクター 5 136.17 0.00 136.17 31
運輸 7 108.62 1.77 110.39 25
社会セクター* 10 62.78 10.07 72.85 16
農業 5 62.81 1.77 66.58 15
公益事業 6 36.94 21.32 58.26 13
工業 1 0.50 0.00 0.50 0
合計 34 409.82 34.93 444.75 100
(出所) African Development Bank (2006) “Tanzania: Country Assistance Evaluation (1996-2004)”, African Development Bank
AfDB
は、教育と運輸セクターで積極的な支援を行ってきた。CSP3
では、農業セクタ ーの成長にとって農村道路網が重要であることが認識されている。表3-8
を見ると、農 業と運輸が対タンザニア支援の40
%を占めていることがわかる。援助協調に関しては、他ドナーとの協調融資は行っているものの、ドナー会合に参加す るなどの積極的な関与は行っていない68。