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インフラ整備と貧困の関連

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第 2 章 タンザニア政府の取組みと成果

2.3. 貧困削減の成果

2.3.3. インフラ整備と貧困の関連

タンザニアにおいては、インフラ整備の遅れが国全体への経済成長の波及の障害となり、

特に、農村における貧困削減の阻害要因となっていることが指摘されている。

インフラの中でも、経済的および非経済的貧困への影響が大きいと考えられるのは道路 網である。道路網へのアクセスは、市場や雇用機会など経済活動へのアクセスや教育・

保健など社会サービスへのアクセスの改善の主な要因の一つとなっている。

図 2-1は、

PHDR2005

年版で作成された、郡レベルの人口密度と幹線道路の関係を地図 上に示したものである。タンザニアは人口の密度は、

2005

年推計値およそ

1

平方キロ メートル当たり

38.9

人で、日本の人口密度約

340

人の

11

%である。広大な国土のほと んどは人が住んでおらず、幹線道路周辺に人口が集中している。人口密度と道路網は、

他の開発指標と強い関連性を示しており、例えば、人口が集中している地域および道路 網との近接性は、生存および保健指標との関係が強い。

タンザニアにおいては、ほとんどの世帯が電気へのアクセスを持っていない。電化率と 貧困との関係を示すデータはないが、

PHDR2005

年版では傾向として、都市部は農村部 に比して電気へのアクセスが高く、他方、人口が集中している地域であっても、

Shinyanga

Mwanza

の農村部では電化が進んでいない。ただし、

Arusha

から

Pangani

を結ぶ

Pangani

グリッドに近い北東部では、農村地域としては電気へのアクセスを持つ

世帯の割合が最も高い。したがって、送配電網の整備コストが電気へのアクセスに影響 しており、人々の生活の質に地域間格差をもたらしていると考えられる。

PHDR2005

年版の貧困マッピングの手法を使った分析では、県の社会開発指標の水準が

低い県が北部や東南部に比較的集中している。貧困削減に向けては、こうした地域間格 差・不公平の解消が求められる。しかしながら、予算制約や人的資源の制約のなかで、

開発を進め、人々の経済・社会サービスへのアクセスを改善していくための予算配分や 投資判断、優先順位付けを行うには、難しい課題が立ちはだかっている。費用対効果を 考慮した場合には、単位当たりの費用を下げるために、投資によりどの程度の人口がカ バーされるかが重要となる。他方、遠隔地に生活している貧困層の生活水準の向上を優 先した場合には、投資によりカバーされる人口は少なくなるため、単位当たりの費用は 割高になる。したがって、タンザニアにおけるインフラ整備においては、費用対効果お よびカバレッジと貧困層へのインパクトがトレード・オフの関係になるという、ジレン

マを抱えており、こうした点を踏まえた開発を検討することが求められる。

図 2-1 区レベルの人口密度と幹線道路(2002年センサス)

(出所) The Research and Analysis Working Group (2005) “Poverty and Human Development Report 2005”, p.73, Map 2.11

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