2.7.6 個々の試験のまとめ
2.7.6.3 国内第I相試験:21228 試験(健康成人女性を対象とした反復投与試験)
2.7.6.3.2 症例の構成
症例の内訳を図2.7.6-4に示す。
図2.7.6-4 症例の内訳
2.7.6.3.3 治験実施計画書からの逸脱
被験者No.2-3及びNo.2-6がホルモン分泌抑制期間中にEP錠の服用を1回忘れた。しかしなが
ら、両被験者の血清中FSH濃度が4 mIU/mL以下であることから、治験薬投与期間へ移行するこ とに問題はないと判断し、試験が継続された。この他の治験実施計画書からの逸脱はなかった。
2.7.6.3.4 解析に用いたデータセット
ホルモン分泌抑制期に登録された被験者8例すべてが安全性解析集団に含まれた。
このうち6例が7回の治験薬投与を受け、本投与期間を終了した。この集団を薬物動態解析の 対象とした。
2.7.6.3.5 人口統計学的及びベースライン時の特性
この試験に参加した被験者はすべて、書面による同意後に実施されたスクリーニング検査にお いて選択基準を満たしていた。人口統計学的特性及びベースライン時における特性を表 2.7.6-11 に示す。
ホルモン分泌抑制期に登録された症例 (n = 8)
本試験に登録された症例 (n = 6)
SJ-0021 の投与を受けた症例 (n = 6)
本試験を終了した症例 (n = 6)
SJ-0021 の投与を受けなかった症例 (n = 0)
本試験を終了しなかった症例 (n = 0)
ホルモン分泌抑制期間に除外基準に合致もしくは中止した症例 (n = 2)
理由:ホルモン分泌抑制期間 7 日目における GPT 上昇 (1) 血清 FSH 濃度が 4 mIU/mL を超えた (1)
表2.7.6-11 人口統計学的特性及びベースライン時の特性
ホルモン分泌抑制期 治験薬投与期 特性 (N=8) (N=6)
年齢(歳) 23 ± 2 24 ± 2
BMI(kg/m2) 20.1 ± 1.1 19.8 ± 0.6
月経周期(日) 29 ± 2 29 ± 2
<平均値±SD>
2.7.6.3.6 薬物動態
ベースライン値で補正した血清中FSH濃度から算出した薬物動態パラメータを表2.7.6-12に示 す。
治験薬投与1日目のベースライン値で補正した血清中FSH濃度は、投与後18(9~24)時間で Cmax(4.2±0.7 mIU/mL)に達し、AUCは78.8±14.2 mIU⋅h/mLであった。投与7日目のCmaxは11.7
±1.5 mIU/mL、tmaxは 150 h(147~153 h)、AUCは 250.9±24.2 mIU⋅h/mLであった。Cmax及び AUCの投与 1日目と 7日目のパラメータ比はそれぞれ、2.8及び3.3であった。さらに、投与後 96時間で血清中FSH濃度はほぼ定常状態に達すると推定された。
表2.7.6-12 反復投与(1日1回7日間)時の薬物動態パラメータ 1日目
(N=6)
7日目
(N=6)
7日目/1日目比
(N=6) パラメータ
Cmax(mIU/mL) 4.2 ± 0.7 11.7 ± 1.5 2.8 ± 0.5
18 (9-24) 150 (147-153) -
tmax (h)
AUC(mIU·h/mL) 78.8 ± 14.2 250.9 ± 24.2 3.3 ± 0.6
<平均値±SD、tmaxの場合のみ中央値(範囲)>
2.7.6.3.7 安全性
EP 錠又は治験薬との関連性が否定できない有害事象として、ホルモン分泌抑制期に 20 件(4 例)、治験薬投与期に9件(4例)が報告された。
EP錠又は治験薬との関連性が否定できない有害事象を表2.7.6-13に示す。
SJ-0021 150 IUを1日1回7日間反復皮下投与した場合、被験者6例中3例において本治験薬と の関連性を否定できない有害事象が7件報告された。これらは、低ナトリウム血症2件と傾眠、
悪心、腹痛、アラニン・アミノトランスフェラーゼ増加、低クロール血症、各1件であった。
いずれの症例においても症状は軽度であり、処置を行うことなく消失していることから、本治 験薬が安全上の問題を引き起こすとはないと判断された。
表2.7.6-13 EP錠又は治験薬との関連性が否定できない有害事象 SJ-0021 EP錠
器官分類 有害事象 被験者
番号
被験者 件数 例数 件数 例数 番号
アラニン・アミ ノトランスフェ ラーゼ増加
1 1 2-3 1 1 2-3 肝臓・胆管系障害
- - - 1 1 2-7
腹痛
悪心 - - - 1 1 2-7
消化管障害
1 1 2-3 - - - 嘔吐
- - - 1 1 2-7
精神障害 傾眠
1 1 2-1 1 1 2-1 低クロール血症
代謝・栄養障害 低ナトリウム血
症 2 2 2-1,2-3 2 2 2-1,2-3
1 1 2-5 - - - 白血球・網内系障害 好酸球増加症
6 3 - 7 3 - 合計
報告された有害事象はいずれも軽度、かつ無処置で消失しており、重篤な有害事象は認められな かった。治験薬を投与された全6例において、投与前の血清中E2濃度は定量限界未満であり、投 与後168時間の濃度は13 pg/mL(中央値)で、その後は定量限界近くまで低下した。卵巣の超音 波検査では注目に値する変化は認められず、すべての症例で抗FSH抗体検査は陰性であった。
したがって、治験薬SJ-0021 150 IUを1日1回7日間反復皮下投与した時の安全性に問題はない と結論付けられた。