第 6 章 インサート金属を用いたハイブリッド固相接合
6.2 供試材および実験方法
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Fig.6-1 Test piece shape
6.2.2 接合装置および接合実験方法
実験に用いた接合装置の概略図をFig.6-2に示す.接合部の加熱には,発振機出力10kW,
発振周波数30kHzの高周波誘導加熱装置(日本サーモニクス製:NT210)を用いた.昇温
速度は16.7K/sとし,赤外線放射温度計にて接合部の温度を監視しながら,温度調節計を介
して一定になるように制御した.供試材を加圧する機構には5kNのサーボプレス(蛇の目 ミシン製:JP-S0501)を用いた.内蔵のロードセルとコントローラによって,一定の荷重 が常に接合面に加わるように制御した.また,接合に用いた超音波発振機(日本アレック ス製:ALEX-1200AT)は,出力1200W,発振周波数20kHzで,無負荷時のホーン先端で の振幅は40㎛(peak to peak)である.振動振幅が常に一定となるように制御を行った.
Fig.6-3に接合時の圧力,温度,超音波振動の付加サイクルを示す.500Nの予圧(P1)
を加えた後,高周波誘導加熱装置にて接合部を加熱すると同時に,サーボプレスにて1099N の荷重(P2)を加えた.接合部が所定の温度(T1:723K, 773K, 823K)になったのち,所 定の接合時間(t1=390s),温度と圧力を保持しながら超音波を印加した(振動子への入力 Ip).390s経過後,各動作を終了させ,供試材を大気中で放冷した.
接合部の温度は,接合部近傍をK種熱電対にて測定し,設定値から逸脱していないか監 視した.また,接合部の圧力は,すべての試験で3.5MPaとし,その時の供試材の変位を 変位センサーにて監視した.超音波の振幅および出力は,発振機内の電流値をモニターし,
設定値から逸脱していないか監視した.
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Fig.6-2 Test equipment schematic
Fig.6-3 Temperature, pressure and input power to the transducer as a function of time during the application of ultrasonic vibration
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6.2.3 引張試験及び接合部近傍の組織分析
接合部の強さを測定するために,接合されたアルミニウム丸棒(以後,接合材と呼ぶ)
の引張試験を行った.引張試験は精密万能試験機(島津製作所製:AG-250kNG)を用い,
歪速度は4.9×10-4s-1とした.同一条件で3回行い,破断荷重を接合部直径から算出した断
面積で割った平均値を接合強度(Bonding strength)とした.
引張試験後,走査型電子顕微鏡(日本電子製:JSM-6500F,以後SEMと呼ぶ)を用い,
加速電圧15kVにてアルミニウム丸棒破断面の観察を行った.
また,接合部近傍組織を観察するための試料を作製した.組織観察用試料は,接合材よ り接合部から10㎜程度の位置で切断し,その後,接合部中央を長手方向と平行に切断する ことで,接合部近傍断面を現出させた.そして#2000までのエメリー紙で研磨し,ダイヤ モンド研磨液(9㎛)および二酸化シリカ懸濁液を用いてバフ研磨を行った.
研磨した試料を用いて,マイクロスコープ(キーエンス製:VHX-1000)にて接合部近傍 の組織観察を行った.また,接合部近傍の硬さはビッカース硬さ試験機(ミツトヨ製:
HM-101)にて測定した.さらに,試料の接合部近傍のO,Al,Ti元素の分析を山梨県産
業技術センター所有のEPMA(日本電子製:JXA-8900RL,ビーム径10㎚)にて調べた.
マイクロスコープ,ビッカース試験機,EPMA装置の外観をFig.6-4に示す.
Fig.6-4 Appearance photo of the measuring device
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