今後の具体化に関する方向性の取りまとめ

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第 6 章 カナダ BC 州:鉱業再生計画(マインプラン)の動向、人材育成問題

6.3. 今後の具体化に関する方向性の取りまとめ

6.3.1. ブリティッシュ・コロンビア州鉱業再生政策 (BC Mining Plan) に対 する AME BC からの評価

AME BC は 2005 年冬期の会員冊子“Mining Review"に BC 州鉱業再生政策 (BC Mining Plan)の評価としての記事を記載している。まず、鉱業はブリティッシュ・

コロンビア州に大切な産業の一つであり、重要な財政元である。また、ブリティッシュ・

コロンビア州政府の政策的支援も鉱業界の健全な成長にとって必要不可欠であり、

相互関係にある。その中でBC州鉱業再生政策 (BC Mining Plan)は州政府の支援 を裏付けるものであり、その成果をAME BCも評価している。

今後 AME BC が期待する点として、まず州政府と連邦政府での規制の重複の合

理化を上げている。現在鉱山開発に関わる様々な手続きで特に環境アセスメントなど は連邦政府と州政府で重複している部分が多い。2005 年春に新たにブリティッシュ・

コロンビア州鉱業大臣に就任した Bill Bennett 氏も最近環境アセスメントが完了した

Tulsequah Chief プロジェクトもアセスメントに費やした期間は容認しがたいほど長く

改善の必要性に同意している。今後エネルギー・鉱山省は連邦政府及び水産省、環 境省と協力の上環境アセスメントのプロセスの短縮に尽力を上げると語っている。

これと平行して地方自治団体、先住民、及び環境団体に現在の探鉱活動や鉱山 運営についてもっと理解を深めてもらうための広報活動も重要である。未だ多くの 人々にとっての鉱業とは 20 数年前の環境に悪影響を及ぼしたようなものから変わっ ておらず、現在の技術や運営を理解してもらう為の努力が必要である。

AME BC はその他にも政府のインフラ設備投資の重要性を呼びかけており、

Bennett氏が支援する州高速 37 号線沿いの電力線の建設の実現を要請している。

この辺りは探鉱プロジェクトも多く、電力の支給により鉱山の開発につながる可能性 が大きな鍵となる。

BC州鉱業再生政策 (BC Mining Plan)の 4本の柱として労働者の健康と安全に ついて謳っているが、AME BCはブリティッシュ・コロンビア州の各企業は探鉱活動お よび鉱山操業において、世界に誇る基準を守っていることを保障している。

結論としてはブリティッシュ・コロンビア州政府の努力を評価すると共に、今後の成 果を期待している。

6.3.2. Fraser Institute 年次レポートによるランク付け

バンクーバーに本社を置きカナダのトロント、カルガリーにも支店を置くリサーチ会

社の The Fraser Institue は毎年世界の鉱業界の企業を対象に投資状況について

のアンケート調査を行っている。 今年は9回目にあたり、その結果が発表された。ブ リティッシュ・コロンビア州が昨年より各方面で投資ランキングを向上し、政府の政策 の成果が反映されていると評価されている一方、探鉱投資額の増加の割合に拘らず、

相変わらず厳しい評価を受けているとFraser Institue 代表者は語る。

このアンケート調査はヨーロッパ、アジア、アメリカを含む世界の 64 カ国の企業を

対象に行われた。回答率は世界の探鉱投資額の約3分の 1 を代表する企業より寄 せられ、18.3 億 US ドルが回答企業により世界各国の探鉱活動に投資された。 各 国の投資環境を政治的、天然資源の可能性などの項目を 1 から5の段階で評価す ることになっている。また評価は探鉱活動支出の総責任者の主観的な回答によりまと められている。このレポートの目的は鉱業界の各自治体政策の評価であり、その評 価をアンケートという匿名方式を使用することにより、「真の声」を政府関係者に伝え ることができる。 この結果、鉱業界への政府の責任と任務を明確にすることになる。

Fraser Institue の代表者はブリティッシュ・コロンビア州のように探鉱投資額が集

中する自治体がランキングにおいて、探鉱投資額が小規模な自治体よりも低い評価 を受ける理由として、アンケートの手法を挙げている。 あくまでも主観的な要素が高 いため、悪い評価は事実発生から即時に評価に影響するものの、改善に関しては、

過去の悪い記憶が消えるのに時間がかかり、ブリティッシュ・コロンビア州のように、

改善が見られ始めても、過去の NDP 政権の悪影響を今日まで引きずっている結果 となるのである。

カナダへの評価

年次の投資環境調査が始まって以来ブリティッシュ・コロンビア州がはじめて上位 半分のランキングを受けた。昨年まで、ブリティッシュ・コロンビア州は鉱業政策にお いて、下位 10 位から上がることができず滞っていた。これは新政権の鉱業政策が評 価された結果であるブリティッシュ・コロンビア州の鉱業界にとっては朗報である一方、

リベラル政権4年目にしてやっと評価がされるという厳しい状況も反映している。また、

この結果は鉱業界のプロジェクトが鉱床の発見から鉱山の開設に至るまでに非常に 長い年月を必要とする長期サイクル製品であることを反映しているともいえる。投資 者にとって、政権の不安定による政策の変動はリスクを生むものであり、投資をした 時点から利益にたどり着くまでの間の政策の変更による利益の変動は重要なリスク の1つである。そのため、現在の鉱業界を支える政策が利益を回収できる時点まで続 くことが重要となる。

今回の結果ではノバスコシアを含む 3 つの大西洋側の州が厳しい評価を受けた。

これに対してアルバータ州が政策においては世界で鉱業界を支える政策を持つ自治 体として 2 位に評価されている。また、マニトバ州、ケベック州、サスカチュワン州、お よびオンタリオ州は例年と引き続き世界的に高いランキングであった。しかし、ノース ウエスト準州、とヌナバット準州は最下位グループに含まれている。ユーコン準州は 過去3年の間徐々にその位置を改善し、今年は上位3分の1に入った。

政策に対する評価

12 における政策の分野に関して調査され、各政府の政策に対する総合評価がさ れた。これは政府へのスコアカードの目的を果たしており、各政策が投資の確保にど れだけ貢献しているかを評価する。 世界各国の探鉱会社や鉱山企業は国境を超え る活動をしており、政府の政策の違いによる投資環境が以前にも増して重要な要素 となっている。

総合評価では米国のネバタ州が一位であり、ジンバブエが最下位であった。ネバ ダ州が6年連続で 1位の評価を受けており、その他の上位10位の地域はカナダの

上位 10 位の自治体は昨年も高く評価されていた地域が殆どで大きな変化は見られ なかった。 一方、ジンバブエは例年に引き続き最下位を記録した。また、得点の上で も過去 4年で最低点を記録し、去年より低い得点を記録した。 また最下位の地域に はパプアニューギニア、DRC コンゴ、ヴェネズエラ、フィリピン、インドネシア、ロシア、

ザンビア、ボリビア及び米国カルフォルニア州が含まれる。

非鉄金属埋蔵可能性

アンケートのこの項目では各自治体において、現在の政策の状況において、その 地域の非鉄金属埋蔵の可能性が探鉱投資を奨励するか、それとも投資意欲を削ぐも のであるかを調査した。この分野ではチリ、米国ネバダ州、モンゴル、カナダケベック 州、マリ、オーストラリア南部、ガーナ、メキシコ、カナダオンタリオ州、オーストラリア 西部が上位10位に入り、いずれも去年に続き高く評価されている。

また、探鉱投資の対象として思わしくない自治体として評価が悪かった地域も昨年 と同様な傾向にあり、また、政策としての評価が低かった国々が並ぶ。 米国コロラド 州はカルフォルニア州と並び最下位であった。その他ジンバブエ、アイルランド、米国 ウィスコンシン州、ワシントン州、ミネソタ州、エクアドル、コンゴ及びヴェネズエラが厳 しい評価を受けた。

非鉄金属ベストプラクティス

非鉄金属埋蔵の可能性だけを比較すると世界的に高く評価されている自治体は米 国ネバダ州、カナダのヌナバット準州、ノースウエスト準州、インドネシア、パプアニュ ーギニア、コンゴ、ガーナ、マリ、ペルーとロシアであった。これは昨年の傾向を引き 継いでいるが、ガーナとマリにおいては昨年からの大幅な評価の向上が見られた。

逆に非鉄金属の埋蔵の可能性が低い地域としてカナダのノバスコシア州、アルバ ータ州、フィンランド、アイルランド、米国ウィスコンシン州、ニューブランウイック州、ニ ュージーランド、スウェーデン、タスマニア及びスペインがあり、他の部門と同様去年 の評価からあまり変化が見られなかった。

向上可能性度

この部門では今後の政策の改善余地について評価がされた。改善余地が大きく残 されている自治体に多くの発展途上国が並び、向上の可能性として、投資の改善、

就職率の向上、及び資本の導入が挙げられている。

特に向上の余地がある国としてジンバブエ、コンゴ、パプアニューギニア、ザンビア、

中国、ヴェネズエラおよびペルーが挙げられている。中国を除いてはこれらの国の治 安問題が改善の余地を呼ぶ方面で、コンゴとジンバブエは治安問題が大きいとして 挙げられている。回答者の役 75%が治安問題を理由にこれらの国々への投資を試 みないと回答している。

しかし一方開発途上国ではない自治体も改善が必要な地域として批判を受けてお り、これらは米国のコロラド州、カルフォルニア州とカナダのマニトバ州を含む。

各企業の探鉱担当者は自国に限らず世界を対象に探鉱活動の該当地域の評価を している傾向が強い。また担当者は非鉄金属埋蔵量の可能性だけでなく、政府の政 策も重要な評価の対象であることが調査の結果まとめられた。そして、各自治体に鉱

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