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世界的な競争力の確保

ドキュメント内 Microsoft Word - カナダ 大洋社新.doc (ページ 80-83)

第 6 章 カナダ BC 州:鉱業再生計画(マインプラン)の動向、人材育成問題

6.2. 鉱業再生計画に盛り込まれている 57 項目について各改善事項に関する実施状況

6.2.4. 世界的な競争力の確保

政策7: 世界的に競争力のある税制

健康安全構成法をはじめとする規制の効率化の成果により、32%の規制の 削減に成功。

¾ BC Mining Exploration Tax Credit (BCMETC –ブリティッシュ・コロンビア州 の フロースルー株制度)を 10 年延期し、ブリティッシュ・コロンビア州内の探 鉱活動を奨励する。BCMETCは2016年12月31日まで有効である。

¾ ブリティッシュ・コロンビア州の探鉱投資額は、2004年には2001年の4倍に あたる130百万Cドルであった。2005年は、更に予想を上回る 220百万C ドルの探鉱投資があった。これは過去13年で最高の金額である。

¾ 鉱山の生産用の重機器や機械は、ブリティッシュ・コロンビア州の地方税が免 税される。この政策により、ブリティッシュ・コロンビア州の鉱山は、設備投資 への負担が軽減され、コストの削減につながる設備の改善投資が奨励される。

政策8: 規制の簡素化

¾ (Action 24) 鉱 業 エ ネ ル ギ ー 省 の 総 合 窓 口 と し て の 役 割 、 現 在 Kamloops市でパイロットプロジェクト(試験)を実施

¾ (Action25) 現在の許可申請窓口をオンライン化、 2006年4月にWEB を通しての申請手続き移行を予定。 非金属存在地の地図の作成(バンクー バー島北部、Kamloops市北西部)

¾ 合計で20件あまりのAdvance Stage探鉱と炭鉱プロジェクトがブリティッシ ュ・コロンビア州で確認されており、そのうちの 14 件は開発段階に近く、現在、

州政府の環境アセスメント過程にある。

¾ 炭鉱法 (Coal Act)と鉱産物権法 (Mineral Tenure Act)の改定により、105項 目に及ぶ規制の統制がされ、健全な鉱業界の成長を奨励するよう法制度が 合理化された。

¾ Bill54(法案 54)を通してブリティッシュ・コロンビア州の鉱業に関する規制の 改善を図る。(Miscellaneous statues amendment act No. 2) この法案は、

鉱業に関係する申請手続きの合理化と規制の緩和、権利の明確化を図るこ とにより、探鉱活動のリスクを軽減し、探鉱活動を奨励する環境作りを目指す。

また、探鉱活動企業にとって、不必要な手続きを省くことにより効率化を図り、

コストの削減を可能とする。

政策9: 地科学への投資

¾ Orca Sand and Gravel Ltdプロジェクト:

McNeill 港付近の工業用砂利の砕石場と積荷施設の環境アセスメント申請

に対し、ブリティッシュ・コロンビア州政府が許可の確認をした。このプロジェク トは、30 年の運営計画であり、400~600 万トンの砂と砂利の生産を予定し ている。鉱物資源は、McNeill 港から、北米の市場へ出荷される。新たな鉱 山の開設で、約 50 に上る新たな雇用が創出され、その 50%以上が地方の 先住民の雇用機会となる見込みである。

¾ 州政府より、AME BC 協会へブリティッシュ・コロンビア州地科学センターの 設立の為に、2,500 万 C ドルの資金が支援された。センターの設立により、

ブリティッシュ・コロンビア州の世界の鉱業、石油・ガスの中心地としての位置 づけをより確かなものとする。また、このプログラムは探鉱活動の基礎である 地科学情報への投資であり、ブリティッシュ・コロンビア州の将来の新たな鉱 山やエネルギープロジェクトの発見につながることを期待する。

¾ 2004年には、470件に及ぶ探鉱プロジェクトが実施された。これは、2003年 に比べると、88%の増加である。 2005 年には、さらに 650 件探鉱プロジェ クトがあり、これは2004年より約38%の増加である。

¾ “The Rock to Riches”と言うキャンペーン政策のもと、州政府より210万Cド ルの投資がAME BC(当時名 BC & Yukon Chamber of Mines)に行われ、

ブリティッシュ・コロンビア州の探鉱活動の復活を目指して、地科学情報の収 集や研究を通して、新しい鉱山の発見につながる投資の助長を支援した。

¾ 実施達成に向けて州政府からのGeosciencesへの投資予算を倍増

¾ Geosciences BCが2-3年計画で2,500C万ドルの予算を地域の大学など に投資し、パートナーシップの確立を図る。 Geochemical と Geophysical のデータを使用することに関してはオンタリオ州やケベック州に後れており、

資金の投資により、新しい鉱山の発見につながることが期待される。

¾ ブリティッシュ・コロンビア州北部にあたる、Iskut RiverとTodoggone地方の 地科学及び地質図を発表した。これは、2005 年に 6 つの新たな発見につな がり、引き続き探鉱家と鉱業界へ新しい鉱山の発見のための活動に貢献す ることが期待される。

政策10: 投資増加のための広報活動

¾ ブリティッシュ・コロンビア州エネルギー・鉱山省から、AME BC 協会に内陸

(Interior 地方)地方地域に探鉱活動と鉱業についての情報提供や先住民地

¾ エネルギー鉱山省と鉱業界が派遣団を形成し 10 年ぶりに世界の金融の中 心地の1つである英国のロンドンを訪問し、ブリティッシュ・コロンビア州への 探鉱投資の広報活動を行った。ロンドンへの派遣団は、ブリティッシュ・コロン ビア州への投資の機会の紹介と勧誘を目的で派遣された。

¾ 2003年7月に、鉱業界が直面する問題、現在の探鉱活動状況などを把握す るとともに、認識を高めることを目的として、ブリティッシュ・コロンビア州全域 に渡る鉱業視察が実施された。この視察はその後 2005 年にエネルギー鉱 山省より発表された鉱業再生政策(BC Mining Plan)の基盤とのなり、探鉱活 動の助長と探鉱投資を奨励する投資環境の改善などブリティッシュ・コロンビ ア州鉱業界の再建に向けて数々の政策が実施された。

政策11: 公共設備の向上促進

¾ MapPlace の導入により、鉱区の取得が WEB上で可能となった。また、ブリ ティッシュ・コロンビア州に関する過去の調査資料へのアクセスに関しては世 界で唯一WEBを通してのアクセスを可能とし、その便利さでは世界一を誇る。

また、鉱区の保持の為には、保有者は探鉱活動の記録を提出を義務付けら れている為、常に最新のデータ収集が可能である。

¾ カナダ連邦政府、BC州政府によるプリンス・ルパート港の開発。 バンクーバ ー港も拡張工事が予定されている。 また鉄道機関の修復、Stewart 港は 1 年中を通して開港している最北の港(不凍港)で年間を通しての出荷が可能 である。Stewart 港は労働組合のない港であり、Huckleberry 鉱山、Eskay

Creek鉱山の積み出し港である。

¾ また、Stewart から北東部への電源の拡張計画に関しては、2006 年には決 議が予定されている。更に、Ominika-Stewart 間の道路拡張工事に関しては 向こう1年をかけて調査が進められる予定である。また、州道37号は5,000 万 C ドルの修復作業が進められており、一部の規制が除外されるはずであ る。選挙運動の際に実施が公約されていた環境修復への2,500万Cドルの 投資も実施された。

政策12: 人的資源育成と新たなテクノロジーへの投資

¾ エネルギー鉱山省の2005/06会計年度の予算より30万Cドルが、ノースウ エスト探鉱・鉱業プログラム ( Northwest School of Exploration and Mining) に支給される。ノースウエスト短期大学 (Northwest Community College)、

Smithers探鉱協会、および州政府のパートナーシップで運営される探鉱・鉱

業プログラムをベースとしていて、鉱業の基礎知識と技術を僻地の地域社会 と先住民地域の学生に教える試験プログラムである。

¾ 上の試験プログラムを州各地へと広める、鉱業に関する教育と技術育成プロ グラムの開発に向けて、100万Cドルの投資を行う。

¾ 100万Cドルを探鉱と環境保護チーム(Prospector and Environmental Team)の設立に投資する。探鉱と環境保護チームは、若者が探鉱活動と環 境再生活動を実践体験を通して学ぶプログラムである。これは鉱業界、エネ ルギー・鉱山省、農業土地活用省(Ministry of Agriculture and Lands)とが、

一体となって設立した非常に斬新的なプログラムである。このプログラムは、

先住民族と地方の市町村の若者を対象に探鉱活動、閉鎖された鉱山跡の復

旧作業や、探鉱活動がされた跡の自然復旧活動に必要な技術を実践トレー ニングしながら育成するプログラムである。

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