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以下のように、5年後に1.6万t CO2、10年後に46万t CO2、と増加し、50年後に

は1,187万t CO2に達すると予測される。排出削減量・吸収量の大半は植林によるも

のとなっている。なお、5.2.3 で述べたように、雲、雲影に分類されている領域を除い て将来予測を行っているため、レーダ衛星画像等を使用して雲の影響を除去すると将来 予測が変化する点に注意が必要である。

表 6-10 事業対象地全域における排出削減量・吸収量の推移

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図 6-10 事業対象地全域における排出削減量・吸収量の推移

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7 .

セーフガード

7.1 REDD+のセーフガードについて

セーフガードとは、REDDプラス活動の温暖化緩和策としての効果を損なうリスク

(別の形態・場所での温室効果ガスの排出を増加させる、あるいは、排出減少・吸収増 加の効果が一時的なものに終わるなど)を回避するとともに、森林ガバナンス・環境・

社会等への悪影響の予防と望ましい影響を増大するための政策・施策である21

2010 年にメキシコ・カンクンで開催された気候変動枠組条約第 16 回締約国会議

(COP16)で決議されたカンクン合意

22(決議1/CP.16)において、促進・支援しな

ければならないものとしてセーフガードのリストが示された。

表 7-1 カンクン合意によるセーフガード7項目

セーフガード 森林総研による

分類 (a) 国家森林プログラムや関連する国際条約及び国際合意を補

完し、かつ一貫性を保った活動を促進・支援すること

森林ガバナンス

(b) ホスト国の法令及び主権を踏まえ、透明かつ効果的な国家森 林ガバナンスを促進・支援すること

(c) 先住民や地域住民の知見や権利、関連する国際的な義務、各 国の状況や法制度を考慮し、さらに UNDRIP(先住民族の 諸権利に関する国連宣言)の尊重を促進・支援すること

社会

(d) 利害関係者(特に先住民や地域住民)の効率的な参加を支援 すること

(e) 天然林の保全及び生物多様性保全と一貫性を保ち、天然林を 転換せず、天然林及び生態系サービスの保護・保全に関する インセンティブを付与し、さらに社会・環境的便益の増強と なるような行動を促進・支援すること

環境・社会

(f) 反転(結果的に一時的に排出削減・吸収しただけ)が起こら ない活動を促進・支援すること

気候

(g) 排出の移転(Displacement)を抑制する活動を促進・支援 すること

UNFCCC(2011)、森林総合研究所(2012)より

21 独立行政法人森林総合研究所,2012,REDD-plus COOKBOOK,38ページ

22 UNFCCC, 2011, Decision 1/CP.16, FCCC/CP/2010/7/Add.1, UNFCCC

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UNFCCCにおいて示されている内容は上記の表の内容のみであり、具体的にどうい

った取り組みを行うかについては、各国の状況や能力によってそれぞれの国が決めるこ とになっている。

そのため、UNFCCCは各国に対して、セーフガード情報システム(SIS)を整備し、

どのようにセーフガードを尊重し対処しているかの情報を提出するように求めた。

セーフガード情報提供システムについては、その後、COP17 においては、途上国に 対してセーフガードに関する情報のサマリーを定期的に提供するよう求め、さらに

COP19ではサマリーの初回の提出時期と頻度が決定された。COP19では特に、REDD+

に関するリザルトベース(結果に基づく)支払いを受けたい国は事前に情報サマリーを 提供すべきであるとの合意がなされた。

しかし、これについても、UNFCCCではどういう情報を提供すべきかの詳細につい ては提示しておらず、それぞれの国が準備をすることとなっている。

そこで、UNFCCCは、REDD実施国に対してはSISの準備の経験から得られた教訓

や課題を意見書として提出するように、全ての国や機関に対しては SIS で報告すべき 情報タイプに関する意見書を提出するように呼びかけ、それをもとにリマでは SIS に 関するさらなるガイダンスの必要性について議論が行われた。

7.2 JCMにおけるセーフガード

今後、JCMにおいてREDD+がスコープの一つとして取り入れられ正式にプロジェク

トが開始できる状況を整えるため、JCMにおけるREDD+セーフガードのガイドライン 等も整備されると考えられる。今年度、独立行政法人森林総合研究所が、REDD+セー フガードのガイダンス案 23

これまではCDM等の既存の制度が複雑で進みにくかったとの観点から、簡素化して 取り組みやすくするというのがJCMの方針であったのに対して、セーフガードに関し ては別の方針が採られる可能性が高い。つまり、JCM 向けに簡素なセーフガード要件 を作るというよりも、相手国のセーフガードに関するルールに従うという条項が作られ る可能性が高いと考えられる。

の作成に取り組んでおり、その内容は今後JCMのルール策 定の中でも参考にされていくと考えられる。

したがって、プロジェクト実施国で定められているセーフガードのルールについては 十分に把握・検討を行っておく必要がある。

23 森林総合研究所「REDDプラスに係る政策論・方法等に関する調査事業」

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7.3 インドネシアにおけるセーフガードの検討状況

こうした状況の中、インドネシアも自国のセーフガード情報提供システムを構築する べく準備を進めている24

この原則・基準・指標の特徴は、具体的に何かしらの数値等のデータを求めるのでは なく、「◯◯の証拠書類が入手できること」という証拠書類の整備状況を問う形での指 標が多いことである。これによって、詳細についてはある程度プロジェクト側の自由度 も確保しつつ、達成すべきセーフガード項目については配慮しその証拠を残す努力をプ ロジェクトが行うような指標になっている。なお、表7-2中の「基準」の列のうち、色 をつけた項目は、文中に “shall”(~しなければならない)と強い表現で記述されてい る項目である。

。インドネシアのセーフガード情報提供システムは、林業省の 規格化・環境センターを中心に、既存の国内法制度等を土台にしつつ、多様なステーク ホルダーが関与する形で検討が進められ、その結果として “Prinsip,Kriteria dan Indikator untuk Sistem Informasi Safeguards REDD+ (SIS-REDD+) di Indonesia”

が取りまとめられた。この中で、インドネシアのセーフガード情報提供システムで使用 する7原則・17基準・32指標が示されている。

24 より詳細については「平成25年度「途上国における森林の減少・劣化の防止等への 我が国企業の貢献可視化に向けた実現可能性調査事業」(インドネシア共和国南スマトラ州 保護林におけるREDDプラス事業化に向けた事業許可取得並びに実施可能なモニタリング 手法の確立及び提案)調査報告書」を参照されたい。

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表7-2 インドネシアSISにおける原則・基準・指標

セーフガード 原則 基準 指標

国家森林プログラ ムの目的や関連す る国際条約および 国 際 合 意 を 補 完 し 、 ま た 一 貫 性 を 有する行動

原則 1. 法令遵守お よび国家森林プログ ラムとの一貫性 REDD+ 活 動 は 政 府 条令や国家が批准 した国際条約/合意 を遵守し、国家森林 プログラムの目的と 一致しなければなら ない。

1.1 REDD+活動は、適切な準国/国家機関、必要に応 じてインドネシアの法令や条例に合致した法人、の権 限の下で調整/統括/管理されなければならない。

1.1.1 実施規模や状況に合わせた REDD+活動に関 する明確な権限を証明する法的・行政文書 の入手可能性。

1.2 準国レベルおよび国家レベルの REDD+活動は、適 用される法令やインドネシアにより批准された国際条 約を遵守しなければならない。

1.2.1 関連する政府条令の実施に関する計画文書 や手続き、定期的報告書の入手可能性。

1.2.2 国際条約/合意の実施に関する報告書の入 手可能性。

1.3 REDD+活動は、インドネシア林業分野の長期的戦略 計画に記述されている国家森林プログラムの目的と 一致する。

1.3.1 準国レベルの REDD+活動は、インドネシア林 業分野の長期的戦略計画で優先されている 目的に従い、サポートする。

国 家 法 令 や 国 家 主権を考慮した、

透明かつ効果的な 国家森林ガバナン ス構造

原則 2. 国家森林ガ バナンスの透明性お よび有効性

全てのスケール・状 況での REDD+活動 は、国家主権に従う 透 明 性 を 持 っ た 効 果 的 な 森 林 ガ バ ナ ンスに貢献しなけれ ばならない。

2.1 REDD+活動の規模や状況に応じて、グッドガバナン ス原則の実施の効果的なモニタリングのためにステ ークホルダー間のコミュニケーションをサポートする 制度設計がなされている。

2.1.1 実施規模や状況に応じた、REDD+活動の責 任機関による、情報開示に関する方針につい ての明確な表明。

2.1.2 実施規模や状況に応じた、REDD+活動の責 任機関の組織構造やタスク、機能の概要に 関する明確な表明。

2.2 REDD+活動の責任機関は、金銭による贈収賄を含 むいかなる形での汚職も行わないという公約を宣言 する事し、また、インドネシアの反賄賂法令を遵守し なければならない。

2.2.1 反賄賂に関する明確な方針の表明。

関連する国際義務 や国家情勢・法令 や、国連総会によ る先住民権の権利 に関する国連宣言 の採択について考 慮し、先住民や地 域コミュニティメン

原則 3. 先住民や地 域 コ ミ ュ ニ テ ィ

( Masyarakat adat dan lokal)の権利 REDD+ 活 動 は 、 REDD+ 活 動 の 規 模 や状況に応じた活動 を通じ、先住民や地

3.1 REDD+活動は、土地所有権や森林資源・生態系サ ービスへのアクセス及び利用などの先住民や地域コ ミュニティの権利の特定を含まなければならない。

特に準国レベルおよび現場レベルでより集中的に行 わなければならない。

3.1.1 REDD+活動エリアに居住すると特定された先 住民や地域コミュニティに関する、権利関係 を含んだ地図、または関連文書の入手可能 性 [LEI: S1.3]。

3.1.2 森林資源活用における先住民や地域コミュニ ティの権利や希望に対応する為のワークプラ ン あ る い は 取 り 決 め の 入 手 可 能 性 [LEI:

P2.9]。