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主要プロジェクト等の動向と期待される効果

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1.5 地域別の社会資本整備動向~九州・沖縄ブロック~

1.5.2 主要プロジェクト等の動向と期待される効果

100万TEU1だったが、リーマンショックの影響による一時的な落ち込みはあったものの、2010 年には1.4倍の約140万TEUとなり上昇基調が続いている。今後も発展が見込まれるアジア のコンテナ輸送量は更なる増加が見込まれており、アジアとの貿易比率が高い九州・沖縄ブロ ックのコンテナ取扱量は、これに牽引され引き続き増加基調が継続するもの見られる。

図表1-5-8 九州・沖縄ブロックの外国貿易コンテナ取扱量の推移

(出典)(一財)港湾近代化促進協議会「外貿コンテナ貨物取扱量」

図表 1-5-9は、港湾別の外国クルーズ船の寄港回数の推移である。アジア域内のクルーズ

需要の増大を受け、九州・沖縄ブロックの港湾への寄港回数は上昇基調が続いている。2012 年には、上位10港のうち1位から5位までを九州・沖縄ブロックの港湾が占め、ブロック 全体の寄港回数も過去最高を記録した。大型クルーズ船の寄港による経済波及効果は、1寄 港あたり数億円とも試算されている。地域経済へ大きな影響を与えるため、ソフト面・ハー ド面での受入環境の整備に加え、その効果をブロック全体に波及させる取り組みが不可欠で ある。

1 TEU(Twenty-foot Equivalent Unit)は20フィートのコンテナを1TEUとして、コンテナ取扱量を表 す単位。

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2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010

コンテナ取扱量 対全国比

(万TEU

(年)

図表1-5-9 外国クルーズ船の寄港回数の推移(上位10港)

(出典)国土交通省

地理的に近接するアジアのめざましい発展に伴って、九州・沖縄ブロックとアジアの物流・

人流は着実な伸びを見せている。以下では、アジアとの玄関口となっている港湾空港の中か ら、博多港、北九州港、那覇港、那覇空港の機能強化を取り上げる。

(ⅰ)博多港

(A)博多港の概要

博多港は、天然の良港として遣唐使の時代から大陸との交流窓口としての役割を果たして きた歴史を持ち、昭和 30 年代より背後圏の経済成長を支える近代的な港湾整備が行われて きた。1990年には特定重要港湾(現、国際拠点港湾)に指定され、福岡をはじめ九州の市民 生活や経済活動を支える拠点港湾としての役割を果たしている。

博多港の国際海上コンテナ取扱量は全国 6 位、九州・沖縄では 1 位となっており、2013 年には約87万TEUと過去最高を更新する見通しである。博多港の強みは、①アジアとの近 接性(釜山まで約200km、上海まで約900km)と②半径5km圏内に陸海空の多様な輸送モ ード(鉄道・空港・高速道路)が集積しており交通の利便性が優れているところで、この強 みを活かした様々な取り組みが展開されている。また、国際旅客者数は、釜山との国際定期 航路があることなどから、21年連続全国1位、空港を含めても全国で7位となっており、九 州の物流、人流の中心になっている。

図表1-5-10 博多港概要図

(出典)福岡市港湾局「PORT of HAKATA」

(B)多様な物流ニーズに対応する港湾整備

香椎パークポート及びアイランドシティ地区では、国際物流ネットワークの拠点となるコ ンテナターミナルの整備が進められている。アイランドシティ地区においては、コンテナ取 扱量の増加に伴い、コンテナターミナルの拡張整備が進められているが、コンテナ取扱量は 今後もアジアでの物流需要の拡大を受けて増加することが見込まれるため、更なるコンテナ ターミナル拡張・拡充が求められている。

コンテナターミナルの整備にあたっては、国内初となるトランスファークレーンの全面電 動化等、環境負荷に配慮した世界最高水準のエココンテナターミナルを目指した先進的な取 り組みを行っており、2013年5月にはIAPH(国際港湾協会)で日本の港では初めて港湾環 境賞金賞を受賞している。

博多港では増加する貨物に対応するため、既存施設の効率的な活用や物流業務の効率化を 目的とした IT 化への取り組みを積極的に行っている。博多港で導入されている博多港物流 ITシステム(HiTS)は、WEBサイトを利用した輸出入コンテナのステイタス(行政手続き の進捗状況や貨物の位置情報等)の確認や、物流関係者間における作業情報の指示・伝達等、

物流の効率化・迅速化に必要な情報をリアルタイムに把握できるサービスを実現している。

現在、HiTS は広州(南沙、黄埔)、深圳(蛇口、赤湾)、青島港の3港とシステム連携が図 られており、お互いのターミナルの状況が把握できるようになっている。今後は、博多港と の物流が多い上海等の港との連携を検討しており、港湾利用者の物流の効率化や利便性を高

める取り組みが進められている。

箱崎ふ頭では、アジア域内との国際物流を国内物流と同様のスピードで実現するROROサ ービスの拠点となる、国際 RORO ターミナルの整備が進められている。箱崎ふ頭には、JR 貨物ターミナルまで約 1.7km という立地を活かした、SEA&RAIL 、SEA&SEA、という モーダルシフトの拠点としての機能が期待されている。整備完了後は、アイランドシティ地 区で取り扱っている国際ROROが移設され、集約化による既存施設の効率利用が図られるこ とになっている。

博多港は、日本海側で唯一北米への長距離基幹航路が就航している港である。さらに、ア ジアとの高速RORO貨物船や国内の多様な輸送モードとの連携、先進的なIT化への取り組 み等、多様なユーザーニーズに対応できることに優位性を持っている。2012 年 8 月には博

多港の 20~30 年後の将来を展望する長期的な指針「博多港長期構想」が示され、将来像や

その実現に向けた取り組みが取りまとめられた。この中の物流戦略では、博多港の強みを更 に高める具体的な取り組みが掲げられている。こうした先進的な取り組みによりアジアにお ける存在感を高め、九州の玄関口として九州ブロックの経済・産業を支える役割を果たすこ とが期待されている。

(C)アジアに開かれた海の観光ゲートウェイ

博多港では、アジアに開かれた海の観光ゲートウェイとして博多ふ頭、中央ふ頭を中心に 人流の拠点作りをしている。博多ふ頭は壱岐・対馬・五島航路等の国内旅客の拠点となって いる。中央ふ頭は釜山との定期航路に加え、近年はアジアからのクルーズ船の寄港が活況を 呈している。博多港への外航クルーズ船の寄港回数は2010、2012年において全国1位とな るなど、今後もアジア各国との交流人口の増加が見込まれている。一方で、クルーズ船の受 入についてターミナルやバスの乗降スペースの不足といった問題も顕在化している。こうし た問題に対応するため受入環境を強化する整備を進め、九州・アジアの海の玄関口にふさわ しい国際交流拠点機能の充実が図られることになっている。

(ⅱ)北九州港

(A)北九州港の概要

北九州港は、本州と九州、日本海と瀬戸内海・太平洋の結節点に位置し、古くは朝鮮や中 国との交易における我が国の西の門戸として、また近代は日本の工業化を支える港としての 役割を果たしてきた歴史ある港湾である。北九州は100年以上に渡り重化学工業の拠点とし て発展してきたことから、製鉄や化学等の基礎素材産業を核に、自動車関連産業や精密機械 製造業など幅広いものづくり産業が集積している。港湾の開発、利用及び保全等に関する港 づくりのマスタープランである港湾計画においても、背後圏に立地するものづくり産業の国 際競争力強化が目的として挙げられている。北九州市における1年間の物流関連産業と港湾利 用製造業の活動が市内に与える経済波及効果は3兆4,700億円で、市内総生産の約40%、市内 雇用者報酬の約35%を占めるなど、経済活動における役割が非常に大きいことが分かる。

(B)ものづくり産業を支える港湾整備

北九州港はものづくり産業と一体的に発展してきた港湾である。小倉南区の井の浦から若 松区八幡埼に至る臨海部に展開しており、その水際線の延長は約 170km で北九州市が有す る海岸線の約8割を占めている。北九州港の港湾区域は、周防灘、関門海峡、洞海湾、響灘 の 4 つの海域にまたがっており、臨港地区は港湾に多様な機能が展開される空間として約

3,700haが指定されている。北九州港は多種多様なふ頭とそれらを結ぶ道路ネットワークの

整備が進められ、ものづくり産業の国際競争力及び産業競争力の強化を支えている。

図表1-5-11 北九州港概要図

(出典)北九州市港湾局「平成24年度事業概要」

1979年に供用開始した太刀浦コンテナターミナルは、豊富なアジア航路を有し、2012年 度のコンテナ取扱量が46.6万TEUと北九州港の中では一番多く、物流を支える重要な拠点 となっている。しかし供用開始から 30 年以上経過した現在、コンテナの荷捌地及び走行路 の舗装の損傷が著しくなっている。今後は他港の長寿命化事例を参考にコンテナターミナル 内の荷捌地の舗装補修等を行い、機能強化が図られることになっている。

新門司フェリーターミナルは、西日本最大級のフェリーターミナルである。アジア地域に

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