−o一
・E40
僧50
−160
・i7e
−180
:190
ATABCbEFGaGcHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ
騨蕊難灘1∴濃譲1∴1∵
この表では,各語形の理解の分布を表示していないので,補記する。
シモザは,下流域の老年層では,理解されているという報告は,特に認めら れなかった。これに対してシモジロは,Q28, S 11, S 16, T 26, Y 12で理 解されており,やや状況が違っている。スエザ,スエジロについては,使用者 の分骨範【坦をこえて,E61, Ga 20, Gc 80, M 83,047, P 51で理解されて おり,以前はもう少しひろい範囲で使われていたことを思わせる。
表31(藁庶子)は,降雪時の防寒具(かぶりもの)の名称である。表24に準 じて作成した。つまりナゾナゾ式質問に村する國答のみを示し,誘導使用は表 示していない。
まず無名の回答が,下流域の若年層にまとまって分布していることが注欝さ れる(ただし無名がその範囲にとどまらないのは,表の示す通りである)。
エ36 地域差と年齢差
在来語形はまことに多彩である。モモッコは,地点Dの例外を除けば,地点 Aに集中的に現れた。中には,調査時に提示した表と違うもの(シュロの皮で 編んだもの,など)とする回答もあった(B53,£56)。元来は,モモッコは この地方では化け物を意窮することばであり(上流から下流。まで,20歳代か ら80歳代の各層の26人がそう答えた),このかぶりものに転職されたものと推 定される。
ミノボーシは,まずはこの地域の共通語的表現としていいものであろう。全 流域に,ほぼ万遍なく分布している。これに対して,ゴザボーシの類は下流域 から中流域にかけて分布し,地域的なかたよりがみられる。また年齢層からみ ても,若年層ではミノボーシの方が勢力が強い。スゲボーシは,地点BからD の範囲にかたまっている(地点GcとPに例外がある)。ミノボーシとゴザボー シ,スゲボーシは,併期される場合が多い。ここでも,物自体に区別の認めら れる場合があるようである(別にワラボーシという圓答がA70, B53, E61,
E68, Gc 43, H 57,164, K 60, L 73, R 25, R 36からあったが,まとまっ
た分布とは認められず,ミノボーシとの併用がほとんどであったので,表示を省略した)。
スッコの類は,地点Jから上流にかけて分布している。年齢的には,やや老 年層にかたよっている(ミノスッコには,スッコやスッコボーシという國答を 含めた。地点Ga, Gc, V, Yではすべてスッコであった。地点Sはスッコボー シであった。しかしミノスッコが圧倒的に多かったので,それに代表させた)。
ミノボータの類は,かなりまとまった分布を示している(ただし地点E,F,
Gc,1などに例外がある。なお,ミノボータにはボ一口,ワラボータも含めた。
ボータやワラボータはほとんどはミノボータとの併粥であった)。地点∫からQ の範囲で領域が分断されているところがら,古くはこの表現がひろく使われて いたとみることができるかもしれないが,元来ボータは,藁を束ねて端を縛り,
雨よけのために薪などを覆うために使うものとする圃答が別にいくつかあり,
人間の防寒具(かぶりもの)以外で,rk ・一隻が広範囲で使われている蓋然性が 強い。したがって,領域が分かれているからといって,人聞の防寒具(かぶり もの)の名として,現在よりひろい範囲で確実に使われていたと,すぐに断定
2. 結果と考 察 137 することはできない。
調査票作成の段階では,別に,ハゴザ,モンス,ガンドーボーシなどの語形 の存在を予想したが,知らない,違うものであるとする國答が圧倒的に多かっ たので,表示は省略した。調査の際に示した絵によってこうなったのであろう
か。
この無限については,調査蒔にかなりの苦心のあったことを告白せねばなら ない。同一人がいろいろの表現を団聾する原因の一つは,この防寒具(かぶり もの)に,材料,形の点でさまざまな変種があったためであった。調査時に,
隅じものの名を調べているのかどうか,いささか不安になる隠さえあった。
表からは,在来語形問の葛藤は,あまりはっきりと読みとることはできない。
名を知らないとする回答に,地域差と年齢差の交差がみられることが,そうし た中でここ2.3.の類に分類した根拠といえよう。在来語の分獅が錯綜する例と しては,すでに表24(虫科餅)などがあった。
この表では,各語形について誘導使翔ないし理解について表示を省略してい るので,補記する。
モモッコについては,地点Bから1の範囲で理解者がある(19人,別にN70>。
ミノボーシについては,使用者の現れる範囲内に誘導使罵者や理解者が認め られるのは当然ながら,使用者のほとんどみられない国樹,たとえば地点Mか らZの早昼年層(15,16歳以下〉にも,誘導使用者(2人)や理解者(8人)
が現れる。しかし一一一ts,使用者の現れる範認内にも,わずかながらミノボーシ を知らないという人がいるのも確かである(K 24,K45, K 49, K56, K80 など,Kには特に多い〉。コザボーシについては,地点Rから地点Yの範囲の巾 年層,老年層に,誘導使用者(i3人)や理解者(4人)が現れた。ただしこの うち,これは夏の雨の晴に使うのだとする入もあった(5人)。スゲボーシにつ いては,使用の情報しかない。
ミノスッコの類については,使用者の分布する範囲にわずかに理解者が認め られるだけで(8人),誘導使用者は1人もいなかった。
ミノボ一心の類についても,使屠者の分布する範囲に,わずかに,これは誘 導使用者(9人)と理解者(5人)が認められるに過ぎなかった。
エ38 地域差と年齢差
現在退縮しつつある語形では,使用者の分営する範囲の外側に誘導使矯者や 理解老が認められることはまれであるといわれているが,スッコやミノボータ の状況は,その論を支持するものといえよう。
2.4.地域差と年齢差がともに現れ,特にこの地域で発生したと考えられる表 現の認められるもの一国表現聞の葛藤という観点からは2.3.の類に含めて 考えることもできよう。
以下に示す表からもわかるように,等語線は直立しているものが多いから,
その点を強調すれば,2。2.の類とすることもできよう。しかし一一方,在来の表 現が新しい表現と交替していくさまも見てとれる。そして新しい表現の誕生と いう点では,すでに表19などに関連する例があった。なお,表23の〔P)か
ら〔9〕への変化は,上流方向で早く進行していることを強調すれば,この変 化もこの地域範囲内で発生したことになる(もっとも,地点AやGcなどでの変 化が早く進行している点を強調すれば,表23にみられる〔9〕から〔9〕への 変化は,外界からの影響を考えることになり,この地域範認識で独自に進行し たものとはしにくいことになる)。
表32(麦粒腫)は,表24の方式で作成した。共通語形モノモライは男用の場 舎だけ表の上に示し,ほかとの併飛の場合は表示を省略してある。したがって たった2人からしか得られなかったようにみえるが,実は,全飽域,全年齢層 を通じて使用9i 83人(溺に誘導使用者が83人)が点在していた(他方,モノ モライを知らない者は33入。これも全地域,全年齢層にわたって認められた)。
在来語形の分布は,概略,地点Aがメッパリ,地点Bから1あたりまでがメ ボイタ,地点JからZまでがメボイトということができる。そしてメッパリと メボイタはそれぞれ上流域に点在しているし,メボイトも,地点Bから1あた
りのどちらかというと老年層に多く点在している。
その他,それぞれ1名からの受答ではあるがメッパチ,メッパス,とメチン コがあり,別に無答が解糖年層にわずかにみられた。
この地域における老年層の表現は,参考文献12によって知ることができる。
2. 悪果と考察
エ39
表32麦粒腫