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エ72 地域差と場簡差

④いくら(値段をたずねるとき)一項臼

      図3 いくら(値段をたずねるとき)

 番号(6)・パターン<Ib>一  r躰謡融職50図の一91s(略図)

翻前項と面様に,上位場面になるほど非  6ドシコ  。ナンブ        ⑨ナンボ   1イクラ  共通語形のナンボが増加し,共通語形

 のイクラが減少する。ドシコは主とし

糠;熟議隠裏 饗1置薬

訓禰・大舘励ど)にかけて分   撤・

 重し,さらに熊本南部に侵入している。

 すなわち,西臼本におけるナンボの分

 窟模様は,前項のタクに類似する。      ドシコは主として鹿児島県に分布し,熊 本県にも散在する(略図参照)。この全国的分布,ならびにグロットグラムに  おける購読台帳から,ナンボは葭項のタクと同様に,地方共通語(西霞本共 通語)的な性格をもつものと考えられる。熊本娯にはかつてはドシコが広く 分布していたが,まず九州北西部(佐賀・長崎)からイクラが侵入し,次い で九州東部からナンボが侵入した結果,現在の錯綜分布に至ったものであろ  う。ドシコは場面Aでも大部分が「稀」または「古」の注記つきであり,衰

滅寸前と見られる。

⑳場面間の差は,ナンボの使僧率についてみると,Aが4%, Bが3%, Cが  8%,Dが35%, Eが44%で, CD聞の差が比較的大きい。イクラの使胴率  は,Aが73%, Bが93%, Cが89%, Dが65%, Eが56%で, AB間およ  びCD問の差が比較的大きい。全体的には,帯グラフにも見られるようにA

 /BC/DEの傾向が認められる。

⑳各場面を通じて,地域差はほとんど認められない。

2.第一一次調査(語彙編) 173

表遭いくら

凡例

d ドシコ

⑧ ナンボ 1 イクラ

・無回箸

(〉稀

〈〉古

D E B C

0

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20

30

40

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8

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エ74 ゴ也域差と場面差

⑤ものもらい(麦粒腫)一項目番号(11)・パターン〈Ic>一

㊥下位場面にはインノクソ,上位場面にはモノモライとオヒメサンが比較的多  く見られる。

⑱下位立憲の煙雷形インノクソを上位場醸でオヒメサンと言いかえた地点がか  なり見られる。これはインノクソ(犬の糞)という語感を忌んで,これを対  蹄的な語感をもつ鋼の櫻言形(非共通語形)に言いかえたものであろう。な  お,場面Aでインノクソとオヒメサンの両形を答えた地点がかなりあり,そ  の場合,オヒメサンを「新」(より新しい形式〉とした地点が多いことが墨譜  される。このことから,インノクソをオヒメサンに言いかえる傾向は,日常  の方言的場齎(親しい人たちとの会話)で新しく生まれたものと考えられる。

⑳共通語形のモノモライは,上位場面でもそれほど多く縮いられてはいない。

 おそらく,モノモライという語形を知らない人が,この地域で多いのであろ  う。このことが,上位場諏でオヒメサンという一種の僅悪形を使わせる要因  の一一つになっていると考えられる。上位場面でオデキというモノモライの上  位概念の語形を答えたり(地点番号9・17・2G・21・33), f病状を具体的に  説明する」と窺ったり(地点番号22・38・53>,全場面をインノクソやインノ  メで押し通したり(地点番警2・6・13・14・15・34・46)するのも,共通  語形を知らないための,言わば苦しまぎれの騒答であろう。上位場面が無回  答になる(地点番号7・16・35・4e・41)のも同様の事情によるものと思わ

 れる。

幽各語形の地域差は租立たないが,オヒメサンは八代寄りの地域(地点番号  47〜56)に比較的まとまって現れる。

⑳場爾間の差は,語形インノクソについて見ると,AB/C/DEの傾向が認  められる。

⑧『H本難語地図』との関係。粕本言語地臨では,モノモライは福岡の一部  にわずかに分裾するほかは,九州地方にはほとんど見られない。熊本県では,

 インノクソとオヒメサンが多くは併用で分布するほか,南部にメガサとメネ  プトが点在する。これらの分布は,いずれも調査地域におけるグロットグラ  ムの分布と並行的関係にあると認められる。なお,メガサとメネプトは,VH

表5 ものもらい(麦粒腫:)

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ドキュメント内 方言の諸相 : 『日本言語地図』検証調査報告 (ページ 178-182)