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リサイクル率向上に向けた取組み

ドキュメント内 第I章: (ページ 92-95)

現在わが国には、建設機械のリサイクルに関する法的規制はないが、建 設機械業界としては、建機工を中心に使用済み建設機械のリサイクルを推 進すべく自主行動計画を策定し、

2010

年までにリサイクル率を

97

%に近づ けることを目標に活動に取組んでいる。

現状において、使用済み建設機械のリサイクル率は約

86%程度であるが、

25 ELV:End of Life Vehicles

26 WEEE:Waste Electrical and Electronic Equipment

27 RoHS:Restriction of the use of certain Hazardous Substances

28 REACH:Registration, Evaluation, Authorization of Chemicals

目標とするリサイクル率を達成する上でネックとなっている建設機械特有 の部品はカウンタウェイトとゴムクローラである。

3.2.1

カウンタウェイト

カウンタウェイトは建設機械の作業安定性維持に用いられ、鉄鉱石や ポンチかす等を充填した製缶製と鋳物製の2種類がある。とりわけ、製 缶製カウンタウェイトについては、搭載される建設機械の機種や製造業 者によりその内容物が多岐にわたっていることもあり、リサイクル困難 な面が多い。

現在使用済み油圧ショベルのリサイクル率は約

79%

であり、他の建 設機械より大幅に低いが、その主たる未逹原因は車体重量比

18-20

%を 占める製缶製カウンタウェイト(以下カウンタウェイト)である。

そこで使用済みカウンタウェイトのリサイクルシステム構築の可能 性を探るべく、建機工会員の

2

社が

2004

年度経済産業省の委託を受け、

使用済みカウンタウェイトを集める為の運搬費を負担して回収し、解体 したカウンタウェイトの内容物を新しいカウンタウェイトに再使用す るという実証実験を実施した。その結果本方式によるカウンタウェイト リサイクルシステム構築の可能性を確認することができた。

また、実証実験中に解体業者や中古部品業者から「中身が不明で解体 できない」「効率良く解体するには特殊な機械・アタッチメントが必要」

などの声も聞かれたので、今後の製品造りにはこのような声を反映する ことも重要である。

建機工で掲げている使用済み建設機械のリサイクル可能率

97%以上

29という目標を達成するためにも、カウンタウェイトのリサイクルは必 須である。業界全体として実証実験で確認されたカウンタウェイトリサ イクルスキームの事業化を目指して本スキーム実施上の課題対応に努 め、最終的には使用済みカウンタウェイトのリサイクルシステム構築の 実現に向けて取組んで行く必要がある。

また、リサイクルシステムが円滑に機能するよう、設計上の観点から も、リサイクルし易い構造、内容物や製造者・製造年月の表示義務化な ど、上記リサイクルスキームに適応したカウンタウェイトの採用に向け、

建機工一丸となって取組んでいく。

3.2.2

ゴムクローラ

ゴムクローラは、舗装路面の保護や走行時の騒音の低減及び乗り心地 向上を狙いとして採用され、都市型土木の成長と共に、汎用性の有る足

29 計算上、リサイクル可能な重量比。リサイクルの困難な、樹脂部品等が若干使われて いる為。

回りとして定着している。ゴムが損傷・磨耗したものは適宜取り替えら れるが、こうして発生した使用済みゴムクローラは約

2

5

千トンと推 定され、再利用や輸出される分を除いた

1

4

千トンが、最終的に国内 で廃棄物になると推定されている。この内、電炉に戻されリサイクルさ れているのはわずか

2

千トンと推定され、残り

1

2

千トンは積み置か れるか埋め立てられている。

ゴムクローラには、質量比で

55~66%もの良質な鉄が使われており、

これを再利用すれば廃棄物の抑制された高効率のリサイクルが可能と なる。

建機工では、「循環型社会形成推進基本法」の成立を受け、長年にわ たりリサイクルシステムの研究活動を進めてきたが、

2003

年度には経 済産業省の委託を受け、廃棄物の特性に応じた分別・収集・運搬・リサ イクル手法に工夫を加えた広域的モデル循環システムを開発し、報告書

30に纏めている。

この報告書で、現在最も優れかつ現実的な循環システムとして、次の 方法を提言している。

リサイクル方法:既に技術的に確立している新日本製鐵広畑製鉄所のス クラップ溶解炉による冷鉄源溶解法(SMP)。鉄源を取り出す際にゴム成 分から発生するガスは新たな燃料として有効活用される上、高温のため 異臭成分も完全に分解される。

中間処理方法:ギロチンシャー及び油圧ショベル破砕機による切断と梱 包。溶解炉への投入や、そこまでの収集・運搬の便宜のための措置であ る。

回収方法:排出者で発生する廃ゴムクローラの回収には、メーカ等の運 搬システムを活用し、長距離輸送が主体となる二次輸送においては、

5

トン鉄道コンテナもしくは

20

トンセミトレーラーの活用により、低コ ストを目指す。

この循環システムは環境省の推進している産業廃棄物「広域認定制 度」の概念に合致するものであり、建機工のサービスグループにおいて、

認定を受けるべく活動を続けている。

この循環システムが実現すれば、廃ゴムクローラの鉄源リサイクル率 は、現状の電炉処理量である約

8%

が約

49%

へと大幅に改善され、国内 で廃棄物となる量のほぼ全量が処理可能になると見込まれている。

30 「平成15年度 廃ゴムクローラの広域リサイクルシステム 報告」建機工

ドキュメント内 第I章: (ページ 92-95)