一般土工機械は、主な製品として、油圧ショベル、ホイールローダ、
ブルドーザなどがある。
一般土工機械の用途は非常に多岐に渡るが、大きく分類すると、住 宅・非住宅建築改装工事、地下工事、土地の造成、トンネル工事、解体 工事、上下水道工事などの「一般土木」、ダム建設、海洋土木、河川湖
主たる製品群
一般土工機械 油圧ショベル、ホイールローダ、ブルドーザ、グレーダ等 小型建設機械 ミニショベル、バックホーローダ、スキッドステアローダ等
鉱山機械 大型油圧ショベル・ホイールローダ、鉱山用ダンプ等 締固機械(搭乗式・非搭乗式)等
トラッククレーン、クローラクレーン等(移動式)
削岩機、ブレーカ、圧砕機等 分類定義(セグメント)
土工機械
道路機械 建設用クレーン ドリル・アタッチメント
重土木 27%
レンタル 20%
一般土木 31%
産廃 2%
産業 林業 5%
農業 2%
2%
鉱業 3%
砕石 6%
道路 2%
出典:業界データ・ヒアリング
沼工事などの「重土木」、その他「道路」「産廃」「砕石」「鉱業」「農業」
「林業」そしてこれらに広く使用される「レンタル」に分けられる。
用途別の土工機械構成割合を図表
31
に示す。割合は、一般土木、重土木の順に多く、レンタルがこれに次いでい る。
特に北米のレンタルはリースを含め買い取りオプション付運用が中 心である。北米では一般土木、重土木
の順。
欧州・中近東では、重土木、一般土木 の順。
アジア・オセアニアでは一般土木、
レンタルの順である。
欧州・アジアでは一般土工機械も砕 石・鉱業分野でも使用されている。中 近東では重土木への使用割合が高い。
また、
2004
年における一般土工機 械の世界の競合状況を 図表32
に示 す。2004
年の総需要台数は約20
万台 であったが、他に中国国産機が10
万 台あり、世界の1/3
の需要が中国で発 生している事になる。図表 32 一般土工機械 メーカ別シェア推定
地域別市場概況
現在の一般土工機械の地域別概況について考えてみることにする。
2004
年の地域別需要構成は「図表33 2004
年一般土工機械地域別 図表31
一般土工用機械の用途キャタピラー 31%
コマツ Volvo 17%
9%
日立 9%
Deere 7%
その他 1%
Terex 1%
Liebherr 2%
JCB 2%
コベルコ Doosan4%
4%
Hyndai 5%
住友
1% カワサキ 1%
CNH 6%
出典:業界データ・ヒアリング
需要構成」のとおりである。
図表
33 2004
年一般土工機械地域別需要構成米州が全体の4割を占め、殊に北米市場が大きい。次いで約
3
割を 占める欧州市場、残る3割がアジア、オセアニア、日本、中国、アフリ カ中近東市場である。【北米】
一般土工機械最大の市場であり、広域大手を含むレンタルも出現して いる。旺盛な住宅着工、定期的巨額の道路建設投資により、活況を呈し ている。建設機械各社は、キャタピラー社を筆頭とするフルライナーと 専門メーカに二極化が見られる。
【中南米】
鉱山需要とインフラ需要とに分けられる。最大市場のブラジルでは国 内産業の保護政策に支えられ現地生産品が中心となっている。
【欧州】
英独仏伊の4大市場で牽引、安定的市場規模の拡大が続いている。国 別にはバラツキあり需要構造も異なる。特徴としては地場メーカが強い 地域で、多目的、多機能、高仕様を製品に要求するも低価格の激戦区で ある。加えて
EN
17規格(
騒音・振動・電磁波等)
への対応も必須である。【中近東】
原油価格に左右され、原油価格が高水準にある現在は概ねインフラ需 要急増の傾向にある。中古車の一大市場。トルコはこの中で最も大きな
17 域内で機器を流通させ、あるいは使用に供するためには、該当する欧州閣僚理事会指令の要求への 適合が必要となる。指令はEN 規格として規定され、Official Journal で公表され、かつ少なくと も1つの加盟国の国内規格として実現された規格は整合規格となり、全ての加盟国において有効な ものとなる。該当する整合規格への適合性の保証を自分自身で行なって所定の手順(適合宣言書の 作成や製品へのCEマーキングの貼付などを含む)を踏むことで、欧州域内への出荷が可能となる。
(関連webサイトより引用)
北米 35%
中南米 4%
西ヨーロッパ 24%
東ヨーロッパ 4%
アフリカ・中近東 4%
日本 11%
中国 6%
アジア・オセアニア 12%
出典:Freedinia誌
市場であるが、過去に繰り返した伸長と不振の幅が大きく経済動向・通 貨政策を常に慎重に見守る必要がある
【アフリカ】
鉱山・砕石中心の大型建設機械市場であり、民需は欧米を中心とした 多国籍企業による。
【アジア】
インドネシアを中心に一般土木・プランテーション・マイニングと多 岐に渡る需要で構成される。地域全体では、通貨危機後安定的成長の途 上にあるが、インドネシアは石油輸出入バランスが崩れると経済に大き な打撃を受けやすく、建設機械需要にも大きく影響する。
【オセアニア】
一般土木・重土木以外に鉱山、森林需要が特徴的。今般韓国勢の伸長 が目立つ。
【中国】
北京五輪・上海万博等大型プロジェクトが目白押しで需要の更なる伸 びが見込まれる。独特の旧態的商習慣がいまだ残る。油圧ショベルに関 しては中国に進出している韓国メーカが依然としてシェアを確保して おり、高価格・高品質を売り物にする日本・欧米メーカと価格優位の中 国製国産機メーカ間の競争が激化している。
【ロシア】
極東地域の鉱物資源開発関連需要はなおも活発であり、都市周辺の民 需も堅調である。シベリアでは寒冷地仕様対応が要求される。
【インド】
旺盛な経済成長の伸びにより需要が急伸している。現在は国産優遇措 置の為、完成車には高い関税率が課せられる。しかし、この動きも緩和 される傾向である。
2.2.2
小型建設機械小型建設機械の市場は図 表
34
に示すように全世界的 な都市化の波に乗り近年大 きく拡大、今後も続くと思わ れる。製品としては、ミニショベ ル、バックホーローダ、スキ ッドステアローダの主要
3
製 品にミニホイールローダを 加えた4
製品で構成される。構成比は図表
35
で示すよう図表
34
小型建設機械需要推移189 204
222 218 235 244
215 201 214 270
0 50 100 150 200 250 300
'95 '96 '97 '98 '99 '00 '01 '02 '03 '04
台数(千台)
出典:建機工推定 (暦年) 中国等国産機含まず
にミニショベル
38%、スキッドステアローダ 35%、バックホーローダ 22
%で、ミニショベルの伸びは欧米を中心に顕著である(2004
年実績)
。 地域別では、日欧米で北米45%
、欧州30%
、日本11%
で約90%
を占め ている。日本は1990
年代前半には30%
を超えていたが、現在は11%
となっている。地域別商品構成は北米がスキッドステアローダ
60%
、 欧州がミニショベル70%、日本がミニショベル 80%となっている。そ
の他地域ではバックホーローダの比率が高い。ミニホイールローダは日 欧で85%
である図表
35
小型建設機械 製品別・地域別需要構成(2004
年)
① ミニショベル
現在小型建設機械の中で構成比が一番高く需要の伸びも一番大きい 商品である。
全世界の需要は約
100,000
台、欧州が約50%
、日本・北米が各約20%
で
90%
を占めている。製品の特徴としては掘削を人に代わって行う機械であり、人件費の高 いこれらの地域が需要の中心となっている。用途としては住宅・小型施 設の建設、補修や道路補修、管工事、造園等に使用される。
後述するが、バックホーローダは
1
台で積込と掘削が可能で、まだ資 金的に余裕のない顧客層に適しているのに対し、比較的裕福な欧米では 機能性、作業性に優れているミニショベルとスキッドステアローダの組 合せに変化してきており、これがミニショベルの成長要因のひとつであ る。日欧米とも需要は伸びているが、競合メーカも多数存在する。総合建 設機械メーカは勿論、ミニショベルの特徴として小型建設機械メーカ、
ミニ専業メーカ、地場メーカも多く、欧州
30
数社、北米20
数社が市 製品別BHL 22%
SSL 35%
ミニショベ ル 38%
ミニ4WL 5%
地域別
その他 15%
日本 11%
北米 45%
西欧 29%
出典:建機工推定 中国等の国産機含まず
場に参入している。総合建設機械メーカとしてコマツ、キャタピラー、
日立、ボルボ、小型専業系としてはクボタ、ヤンマー、ボブキャット、
竹内等である。競合が多く、油圧ショベルに比べシェアも分散している のが特徴である。日欧米以外の市場としては、価格的にも手頃な製品で あることから、都市部インフラ整備の伸びに比例し、中国も近年急激に 伸びつつある。
② バックホーローダ
日本では馴染みが薄いが金額ベースではミニショベル以上の市場規 模を持っているのがバックホーローダである。総需要は約
60,000
台。北米が約
50%
、欧州が20%
、その他地域30%
となっている。製品の特 徴としては文字通りローダとバックホーが装着されており、掘削と積込 作業が1台で出来ることである。またホイール式のため、自分で稼動現 場まで運転できるのも特徴である。経済的な機械であり、ある程度に経 済が成長した段階で最初に一般的になる建設機械であるといえる。もう一つの特徴として、農機系、建設機械系の二種類がある。農機系 の場合は農業用トラクタがベースとなり廉価の軽作業に適した機械と なり、建設機械系の場合は重作業にも適した機械になる。欧米がまだ市 場の中心である。欧米間でアプリケーションに違いがあり北米では北米 企業、欧州では欧州企業がシェアを取っている。主要メーカは
CNH
、 キャタピラー、JCB
でありこの三社で約70%
を占めている。また、上述したとおり、経済的な機械であり欧米以外のその他地域で 需要が伸びているのも特徴であるが、先進国では、ミニショベルの項で も述べた通り、作業性という点において、ミニショベルとスキッドステ アの組合せに変化してきている。
③ スキッドステアローダ
全世界の総需要は約
90,000
台。需要は北米80%、欧州 10%と欧米で 90%を占めている。スキッドステアローダのユーザ層としては農業関連
が大きい。北米の需要動向で全世界の需要が決まるといっても過言では ない。特徴としては小型建設機械の中でも最も安価な商品、多様なアタッチ メントが使える、タイヤ式である。ただし、近年クローラ式のものも出 てきている。ミニショベルとの組合せで需要も伸びてきている。主要メ ーカとしては圧倒的なシェアを誇っているのはボブキャット