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4.1 優先度が高い国の選定

4.2.3 ベトナム

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化(RPF)なども行われており、セメント工場の原燃料や焼却発電施設で利用されている。

プラスチックごみの海洋流出防止に向けた取り組み

河川や運河の閉塞は洪水の主要な原因のひとつであることから、従来より各自治体によって河 川、水路のごみの除去は行われている。バンコック首都圏の場合は、1600の水路に対し、198か 所のポンプステーションを配置し、水位差を利用して川のごみをスクリーンに追い込み、ごみの 回収をおこなっている。ごみを水域に放出しないことが重要であるが、バンコック首都圏にも未 だ水上生活者も多く存在し、ごみや汚水を河に廃棄しているエリアが存在する。

チャオプラヤ川など大規模河川は、バンコック都環境局が、小さな水路は同排水・下水局が担 当して、水路からのごみの除去を定期的に行っている。

水路などに流出したごみの組成分析も行われており、2018 年にバンコク首都圏では、5,200 ト ンのごみを水路から回収し、そのうち50%が水草、7%がプラスチックを含む都市廃棄物、3%が木 材という結果になっている。

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図 4-2 ベトナム国天然資源環境省組織図

海洋プラスチックの問題に関しては、2018年6月にダナンで開催された地球環境ファシリティ 第 6回総会において、MONRE は、海洋プラスチック削減や知見共有に係る取り組みにおいて、

パイオニアとなる意志があることを宣言した。また2019年6月には、首相自らが海洋プラスチッ ク削減に取り組んでいくことを宣言し、国や地方の各政府機関、民間セクター、市民に至るまで 海洋プラスチック問題に対応するため協力していくことが重要であると述べた。

VASI は、カナダ政府の支援により、海洋プラスチックごみに関する国家行動計画(National Action Plan on Marine Plastic Debris)作成しており、第1稿を2019年初頭に首相に提出ずみ64であ る。大阪G20での協議を経て、首相はVASIに対して行動計画の内容をさらに強化するように指 示し、2019年8月の現地調査時点では、UNDP雇用のコンサルタントの支援のもと行動計画の改 訂中であった65

一方で陸上における廃棄物管理を所管している VEA においても、2019年末までにプラスチッ ク廃棄物行動プログラム(National Action Program on Plastics)を策定し、首相に提出しなければな らない66。この作業は2019年8月現在開始したところで、数値データの取得方法を含む調査手法 を模索している段階67であった。

このようなVASIでの行動計画改定作業と、VEAでの行動プログラム策定作業とを統合した結 果かどうかは定かではないが、2019年12月、首相決定1746号として、2030年に向けた海洋プラ

64 UNDPへの2019年8月1日聞き取り調査結果より。

65 VASIへの2019年7月31日聞き取り調査結果より。

66 VEAへの2019年7月31日聞き取り調査結果より。

67 陸上における固形廃棄物に関しては、今までMOCが管轄であったが、2019年2月の首相決定により、MONREの VEAに権限が移管されたところで、廃棄物管理の専門家が不足している模様。

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スチックごみ管理国家行動計画が発表された。以下に、計画で掲げられた目標、計画されている 行動とその主たる実施機関をまとめる。

表 4-6 ベトナム海洋プラスチックごみ管理国家行動計画の目標値

項目 2025年 2030年 海洋プラスチックごみ削減割合 50% 75%

漁業ごみの回収割合 50% 100%

使い捨てプラスチックを使用しない沿岸の観光施設等の割合 80% 100%

全国規模の海岸クリーンアップ活動回数 年間2回 - プラスチックごみのない海洋保護地区の割合 80% 100%

表 4-7 ベトナム海洋プラスチックごみ管理国家行動計画の行動と主要実施機関

計画された行動 主要な実施機関

1. Propagating, raising awareness, changing behavior and the way to handle with plastic products and ocean plastic waste

MONRE、情報コミュニケーション省、

メディア(Voice of Vietnam, Vietnam Television等の政府系)、沿岸地域の地 域人民委員会

2. Collection, classification, storage, transfer and processing of plastic waste from coastal and ocean-based activities..

沿岸地域の地域人民委員会、MONRE

3. Control of plastic waste at source 文化・スポーツ・観光省、運輸省、工業 貿易省、農業農村開発省、MONRE

4. International cooperation, scientific research, application, development and transfer of marine plastic litter processing technologies

MONRE、外務省

5. Consistent and effective investigation, survey, review, research and formulation of mechanisms for marine plastic litter management

MONRE、農業農村開発省、運輸省

表 4-6の通り、陸上の一般廃棄物に関しては、そもそもプラスチックごみを出さない社会を目 指す方向性が見られる。一方で、プラスチックからほかの素材あるいは生分解性プラスチックへ の転換といった上流対策は、明示されていない。また漁業系廃棄物について明確に目標を定めて いる点は、先行していたインドネシアの計画やタイのロードマップには見られない内容である。

プラスチックごみの排出抑制、排出削減の現況

ベトナムでは、都市部での収集率は80~90%であるが、村落での収集率は低く40%程度となって いる68。したがって収集率の向上が国家の急務であり、2020年までに都市部で90%、村落部で70%

の収集率を目標69として定めている。

一方で、JICAの支援70で策定した2015年における国の家庭形固形廃棄物のウェストフローによ ると、2015年の年間ごみ収集量は15,618千トンに対して、中間処理量は4,513千トン(28.9%)、

最終処分量は12,110千トン(77.5%)となっている。ベトナムにおける中間処理は、コンポストと 焼却となっており、中間処理施設において、再利用(コンポスト)もしくは減量化(焼却)される

68 MOCへの2019年7月31日の聞き取り調査結果

69 2009年首相決定2149/QD-TTg

70 Project for capacity development on integrated management of municipal solid waste in Vietnam, September 2017.

86 量は、3,508千トンと収集量の22.5%と推定されている。

コンポストにおいて廃プラスチックは雑芥物として前処理で取り除かれ、最終処分されるか、

品質の良いものはリサイクルされているものと想定される。

プラスチックごみの排出抑制にかかわる規定は現時点では多くはないが、2018 年の首相決定 No.491によって、2025年までに、商業施設で現在つかわれている使い捨てプラスチックバッグは、

2025年までに、環境に優しい製品に置き換えることとしている。また、ハノイ市は2019年10月、

計画 No.232(No. 232/KH-UBND)として、プラスチックごみ削減に向けた 2020年までの計画を 発表した。政府機関における使い捨てプラスチックあるいは生分解性でないプラスチックの使用 を厳しく制限し、プラスチック包装の製造を最小限に抑制するほか、民間企業においてもプラス チックごみ削減のための行動を起こすよう促している。

プラスチックごみのリサイクル促進の現況

プラスチックごみに限らずプラスチックごみのリサイクルは、インフォーマルな回収が主体と なっている。価値のある廃プラの多くは一時収集の前に、Waste Pickerにより回収されており、現 時点では収集業者や行政が廃プラ回収に係る政策や手段をもっていない。Waste Pickerは処分場で もプラ回収を行っており、ハノイのNam Son処分場には、約500人のWaste Pickerが処分場で重 機の動いていない深夜早朝に有価物の回収を行っている71

ベトナム国にはごみから回収された資源の再資源化を行うクラフトビレッジが約 1500 か所あ るといわれおり、廃プラスチックも廃プラスチックばかりを扱うクラフトビレッジに集約される。

その中に林立する小規模工場で破砕洗浄されたあと、溶解整形されて、再生ペレットとして販売 されている。これらのプラスチックリサイクル産業は、廃水・排ガス浄化施設もなく、環境汚染 の要因の一つと考えられており、2009年首相決定 2149 号は、クラフトビレッジで発生する固形 廃棄物が環境に優しい方法で収集・処理される割合を2020年までに80%、2025年までに100%と する政策目標を定めている。

プラスチックごみの海洋流出防止に向けた取り組み

ベトナム国は、南北に約 3,000 ㎞に及ぶ海岸線を有しており、不適正な廃棄物管理によるプラ スチックごみの海洋への流出危険度は、地形的に高いと認識72されている。都市部においては収集 率の改善とともに中間処理施設、最終処分場の整備がすすんでいるが、村落部においては未だ収 集率も低く、自家処理や非適正な処理が行われている場合もあり、海洋への流出危険度は高いも のと思われる。

UNDP の支援のもと、沿岸部や河川沿いにどれだけのプラスチックごみがあるかの調査も開始 しており、現在VASIおよびVEAを中心に、プラスチックごみの海洋流出防止に向けた行動計画 の策定にとりかかったところであり、計画の承認を経て今後具体的な行動に移る予定である。

71 URENCOへの2019年7月30日の聞き取り結果

72 URENCOへの2019年7月30日の聞き取り調査結果。

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