6 直接管理
6.10 ブータブル メディア
ブータブル メディア
ブータブル メディアは、物理メディア(CD、DVD、USB ドライブ、またはコンピュータの
BIOS によってブート デバイスとしてサポートされるその他のメディア)です。ブータブル
メディアを使用すると、オペレーティング システムを使用せずに、任意の PC 互換コンピ ュータから Linux ベースの環境または Windows プレインストール環境(WinPE)を起動し
て、Acronis Backup & Recovery 10 エージェントを実行できます。ブータブル メディアは次
の状況で最も多く使用されます。
起動できないオペレーティング システムの復元
破損したシステム内に残存するデータへのアクセスとバックアップ
ベアメタル状態のディスクへのオペレーティング システムの配置
ベアメタル状態のディスクへのベーシック ボリュームまたはダイナミック ボリュームの作成
サポートされていないファイル システムを使用しているディスクのセクタ単位のバックアップ
アクセス制限、アプリケーションの実行による連続的なロック、またはその他の原因のためにオンラインでバ ックアップできないデータのオフライン バックアップ
コンピュータは、物理メディアを使用するか、Acronis PXE サーバー、Windows 展開サービ
ス(WDS)、またはリモート インストール サービス(RIS)からネットワーク ブートを使用し
て、上記の環境で起動することができます。アップロードされたブータブル コンポーネン トを含むこれらのサーバーは、ブータブル メディアの一種と考えることもできます。同じ
Copyright © Acronis, Inc. 197 ウィザードを使用して、ブータブル メディアを作成したり、PXE サーバーまたは WDS/RIS を設定できます。
Linux
ベースのブータブル メディア
Linux ベースのメディアには、Linux カーネルを基にした Acronis Backup & Recovery 10 ブー
タブル エージェントが含まれています。このエージェントは、ベアメタル状態のディスク や、破損していたりサポートされていないファイル システムを使用しているコンピュータ を含め、任意の PC 互換ハードウェアから起動でき、操作を実行することができます。この 操作は、管理コンソールを使用して、ローカルでまたはリモートから設定および制御できま す。
PE
ベースのブータブル メディア
PE ベースのブータブル メディアには、Windows プレインストール環境(WinPE)と呼ばれる
最小限の Windows システム、および Acronis Backup & Recovery 10 エージェントをプレイン
ストール環境で実行できるように変更された、WinPE 用 Acronis プラグインが含まれていま す。
WinPE は、異種のハードウェアが混在する大規模な環境では、最も便利なブータブル ソリューションである
ことが証明されています。
利点:
Windows プレインストール環境で Acronis Backup & Recovery 10 を使用すると、Linux ベ ースのブータブル メディアを使用するときに比べ、より多くの機能を利用できます。PC 互換ハードウェアを WinPE で起動すると、Acronis Backup & Recovery 10 エージェントだ けでなく、PE コマンドと PE スクリプトおよび PE に追加したその他のプラグインも 使用できます。
PE ベースのブータブル メディアを使用すると、特定の RAID コントローラのサポートや RAID アレイの 特定のレベルのみのサポートなど、一部の Linux 関連のブータブル メディアの問題を解決できます。
Windows Vista または Windows Server 2008 のカーネルである PE 2.x に基づくメディアでは、必要 なデバイス ドライバを動的に読み込むことができます。
6.10.1 ブータブル メディアの作成方法
物理メディアを作成するには、コンピュータに CD/DVD 書き込み用ドライブが搭載されて いるか、フラッシュ ドライブを接続できることが必要です。 PXE または WDS/RIS を設定 するには、コンピュータをネットワークに接続する必要があります。 また、ブータブル メ ディア ビルダを使用すると、ブータブル ディスクの ISO イメージを作成できるため、後 で空のディスクに書き込むことができます。
Linux
ベースのブータブル メディア
次に、ブータブル メディア ビルダを、管理コンソールから起動するか、[ツール]→ [ブ ータブル メディアの作成] を選択して起動するか、別のコンポーネントとして起動しま す。
ボリュームおよびネットワーク リソースの処理方法(メディア形式)を選択します。
Linux 形式でボリュームを処理するメディアでは、ボリュームは hda1、sdb2 のように
表示されます。 リカバリを開始する前に、MD デバイスおよび論理(LVM)ボリューム を再構成しようとします。
198 Copyright © Acronis, Inc.
Windows 形式でボリュームを処理するメディアでは、ボリュームは C:、D: のように表示されます。 ダイ
ナミック(LDM)ボリュームにアクセスできます。
ウィザードによって必要な操作が示されます。 詳細は、「Linux ベースのブータブル メディ ア 『199ページ 』」をご参照ください。
PE
ベースのブータブル メディア
WinPE 用 Acronis プラグインは、次のいずれかのカーネルに基づく WinPE ディストリビュ
ーションに追加できます。
Windows XP Professional Service Pack 2(PE 1.5)
Windows Server 2003 with Service Pack 1(PE 1.6)
Windows Vista(PE 2.0)
Windows Vista SP1 および Windows Server 2008(PE 2.1)
Windows 7(PE 3.0)
既に PE1.x ディストリビューションのメディアをお持ちの場合は、メディア ISO をローカ
ル フォルダにアンパックし、ブータブル メディア ビルダを、管理コンソールから起動す るか、[ツール] → [ブータブル メディアの作成] を選択して起動するか、別のコンポ ーネントとして起動します。 ウィザードによって必要な操作が示されます。 詳細は、「
WinPE 1.x への Acronis プラグインの追加 『203ページ 』」を参照してください。
PE 2.x または 3.0 イメージを作成または変更できるようにするには、Windows 自動インス
トール キット(AIK)がインストールされているコンピュータにブータブル メディア ビル ダをインストールします。 操作の詳細な説明は、「WinPE 2.x または 3.0 への Acronis プラ グインの追加 『204ページ 』」を参照してください。
WAIK がインストールされているコンピュータがない場合は、次の手順に従って準備します。
1. Windows 自動インストール キット(WAIK)をダウンロードしてインストールします。
Windows Vista 用の自動インストール キット(AIK)(PE 2.0):
http://www.microsoft.com/Downloads/details.aspx?familyid=C7D4BC6D-15F3-4284-9123-67983 0D629F2&displaylang=ja
Windows Vista SP1 および Windows Server 2008 用の自動インストール キット(AIK)(PE 2.1): http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyID=94bb6e34-d890-4932-81a5-5b50c 657de08&DisplayLang=ja
Windows 7 用の自動インストール キット(AIK)(PE 3.0):
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?displaylang=ja&FamilyID=696dd665-9f76-41 77-a811-39c26d3b3b34
インストールのシステム要件については、上記のリンク先を参照してください。
2. (オプション)WAIK を DVD に書き込むかフラッシュ ドライブにコピーします。
3. このキットから Microsoft .NET Framework v.2.0(ハードウェアに応じて、NETFXx86 または NETFXx64
)をインストールします。
4. このキットから Microsoft Core XML(MSXML)5.0 パーサーまたは 6.0 パーサーをインストールします。
5. このキットから Windows AIK をインストールします。
6. 同じコンピュータ上にブータブル メディア ビルダをインストールします。
Copyright © Acronis, Inc. 199
Windows AIK で提供されているヘルプ ドキュメントの内容を把握しておくことをお勧めし
ます。 ドキュメントにアクセスするには、[スタート] メニューから[Microsoft Windows AIK] → [ドキュメント] を選択します。
Bart PE
の使用
Bart PE ビルダを使用して、Acronis プラグイン付きの Bart PE イメージを作成できます。
詳細は、「Windows ディストリビューションを使用した Acronis プラグイン付き Bart PE の 作成 『205ページ 』」をご参照ください。
Linux ベースのブータブル メディア
メディア ビルダを使用する際は、次の項目を指定する必要があります。
1. (オプション)Linux カーネル のパラメータ。複数のパラメータはスペースで区切りま す。
たとえば、メディアから起動するたびにブータブル エージェントのディスプレイ モー ドを選択できるようにするには、「vga=ask」と入力します。
パラメータの一覧については、「カーネルのパラメータ 『200ページ 』」をご参照くだ さい。
2. メディアに配置する Acronis ブータブル コンポーネント。
メディアを作成するコンピュータに Acronis Backup & Recovery 10 Universal Restore が インストールされている場合は、Universal Restore を有効にすることができます。
3. (オプション)起動メニューのタイムアウト時間と、タイムアウトしたときに自動的起動 するコンポーネント。
設定されていない場合、Acronis ローダーは、ユーザーが、オペレーティング シス テム(存在する場合)を起動するか、または Acronis コンポーネントを起動するかを選 択するまで待機します。
たとえば、ブータブル エージェントに対して 10 秒と設定すると、メニューが表示されてから 10 秒 後にブータブル エージェントが起動します。これにより、PXE サーバーまたは WDS/RIS から起動す るときに、無人のオンサイト操作を実行できます。
4. (オプション)リモート ログオン設定。
エージェントへの接続時にコンソール側で入力するユーザー名とパスワード。これ らのフィールドを空白のままにすると、プロンプト ウィンドウに任意の文字を入力 するだけで接続できます。
5. (オプション)ネットワーク設定 『201ページ 』。
コンピュータのネットワーク アダプタに割り当てる TCP/IP 設定です。
6. (オプション)ネットワーク ポート 『202ページ 』。
ブータブル エージェントが受信接続をリッスンする TCP ポートです。
7. 作成するメディアの種類。次の操作を実行できます。
ハードウェア BIOS で CD、DVD、またはリムーバブル USB フラッシュ ドライブな どのその他のブータブル メディアからの起動が許可されている場合は、そのブータ ブル メディアの作成。
後で空のディスクに書き込むための、ブータブル ディスクの ISO イメージの作成。
Acronis PXE サーバーへの選択したコンポーネントのアップロード。
WDS/RIS への選択したコンポーネントのアップロード。