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パラメータの入力

ドキュメント内 JA (ページ 184-188)

第 14 章

14.11 PID 命令

14.11.3 パラメータの入力

命令を指定する場合、処理のための基本的な4つのアドレスを指定する必要 があります。これらのアドレスを指定すると、命令のパラメータを指定する 画面が表示されます。以下の命令アドレスを入力してください。

プロセッサによっては、N (整数)コントロールブロックとPDコントロー ルブロックが使用できます。クラシックPLC-5プロセッサをご使用の場合 は、PDコントロールブロックは使用できません。エンハンストPLC-5プロ セッサでは、NとPDコントロールブロックの両方が使用できます。PDコ ントロールブロックの方が、より適応性があります(例:浮動小数点の値、

高い分解能(12ビット対16ビット))。

以下に、入力するアドレスを示します。

パラメータ 定義

Control Block (コントロール ブロック)

PIDステータス、コントロールビット、定数、変数、および内部 で使用するパラメータを格納するファイル

使用するデータタイプによって、異なるPID命令の構成画面が表 示される(詳細は、次の項を参照)。

エンハンストPLC-5プロセッサをご使用の場合は、整数コント ロールブロックまたはPDコントロールブロックが使用できる。

PDファイルを使用するとき、ワード0, 1がステータスワードで す。ワード2〜80には、PID値が格納される。

整数コントロールブロックを使用する場合は、PID演算は整数値 を使用して実行される。PDコントロールブロックを使用する場 合は、PID演算は浮動小数点の値を使用して実行される。

クラシックPLC-5プロセッサをご使用の場合は、コントロールブ ロックに整数ファイル(N)を使用する必要がある。整数ファイル を使用している場合、ワード0がステータスワードです。ワード 1〜22には、PID値が格納される。

Process Variable (測定値)

プロセス入力値を格納するワードアドレス

Tieback (タイバック)

ワードアドレスで、マニュアル・コントロール・ステーションを 使用する場合に、バンプレス転送を実行するために使用する。タ イバックはそのステーションからのBTR命令の出力です。

Control Variable (制御値)

PID命令がその演算されたPID出力値を送るワードアドレス 注:PID命令の整数タイプの "control variable"位置に4095以上の

値が書込まれると、PID命令の出力は、"control variable"に0

〜4095の値を書込むことによってのみ削除できる固定オフ セットとなる。これは、ラングロジックからこの位置に書込 むか、または直接データテーブル位置に書込むかのいずれか によって行なえる。

注:ファイルPDタイプのPID命令の場合は、この作業を行なえ ない。

プロセス制御(PID) 14-13

14.12 コントロールブロックに整数データ・ファイル・タイプを使用する

場合

コントロールブロックに整数データ・ファイル・タイプを使用するときは、

PID命令のデータモニタ画面に以下の情報が表示されます。その中には表示 のみのパラメータと、値を指定するパラメータがあります(表14.B参照)。

表14.B PIDパラメータの説明(整数コントロールブロック)

パラメータ 説明

Equation (式) 独立ゲイン (0), または従属ゲイン (1)のいずれを使用するか選択する。

INDEPENDENT (0) :独立ゲイン DEPENDENT (1) :従属ゲイン(ISA)

標準のループ調整方式を使用する場合は従属ゲインを使用する。3種類のゲイン

定数(P, I, およびD)を独立して処理する場合は、独立ゲインを使用する。

Mode (モード) 処理モードが表示される。

AUTO (0) :自動PID制御

MANUAL (1):マニュアル・コントロール・ステーションからの制御

マニュアル処理のためのタイバックパラメータのモードを設定する。

Error(誤差) 以下の誤差値のいずれかが表示される。

逆処理 :0 = SP-PV 直接処理 :1 = PV-SP Output Limiting

(出力制限)

上限および下限値で出力をクランプするかが表示される。

NO (0) :出力はクランプされていない。

YES (1) :出力はクランプされている。

PIDアルゴリズムには、出力が上限または下限のアラーム制限値に達する場合 に、積分項が大きくならないように防ぐワインドアップリセット防止機能があ る。制限値に達すると、アルゴリズムは出力がその範囲内に戻るまで積分項の 計算を停止する。

Set output mode (セット出力モード)

マニュアル処理のSet output value % (設定出力値(%))の使用を選択する。

Setpoint scaling (設定値スケーリング)

設定値がスケーリングされてない0〜4095までの値の工学単位の値として解読 すべきか選択する。

Derivative input (微分入力)

微分項がPVの変更、または誤差の変更に基づいているかを選択する。

Last state resume (再開時の状態)

出力状態をそのまま保持するか、リセットするかを選択する。

Deadband status (デッドバンド条件)

PVが選択したデッドバンド範囲内にある場合はセットされる。範囲内にない場 合はリセットされる。

Upper CV limit alarm (CVアラーム上限値)

計算されたCV値が、CV upper limit word % (CV上限値(%))よりも大きい場合に セットされる。

Lower CV limit alarm (CVアラーム下限値)

計算されたCV値が、CV lower limit word % (CV下限値(%))よりも小さい場合に セットされる。

Setpoint out of range (設定値範囲外)

設定値が、PID構成画面で選択した工学単位の範囲内にあるかが表示される。

以下のいずれかが表示される。

NO (0) :SPは範囲内にある。

YES (1) :SPは範囲外である。

注:命令を最初に有効にするときに、SPが範囲外にあるとメジャーフォルトが 発生する。

PID done (PID完了) PID命令が完了したかが表示される(1 = 完了、0 = 完了していない)。

PID enabled (PID有効) PID命令が使用可能かが表示される(1 = 有効、0 = 無効)。

(続く)

Feed forward

(フィードフォワード)

フィードフォワードの合計に-4095〜4095の範囲内の値を指定する。

ラダープログラムは、障害を見越して出力をバンプするためにフィードフォ ワード値を指定することができる。この値は、移送の遅れを利用してプロセス を制御するために使用される。

Max scaled input (最大 スケーリング入力)

アナログモジュールで使用可能な最大値を(-32,768〜32,767)を整数で入力す る。例えば、範囲が0〜4095のモジュールでは4095を指定する。

Min scaled input (最小ス ケーリング入力)

アナログモジュールで使用可能な最小値を整数で入力する。例えば、範囲が0

〜4095のモジュールでは、0を指定する。

Dead band (デッドバンド)

スケーリングされていないデッドバンドの場合は、PID構成画面で選択した工 学単位で値を指定する。有効な範囲は、スケーリングされていない場合は0〜 4095で、スケーリングされている場合は-32,768〜+32,767です。

注:デッドバンドは、ゼロクロシングです。

Set output value % (設定出力値(%))

"set output mode"を選択した場合は、CV出力として使用するためにパーセント (0〜100%)を指定する。

Upper CV limit % (CV上限値(%))

アルゴリズムが出力をクランプする上限のパーセント(0〜100%)を入力する。

Lower CV limit % (CV下限値(%))

アルゴリズムが出力をクランプする下限のパーセント(0〜100%)を入力する。

Scaled PV value (スケー リングされたPV値)

PID命令が設定値に対して定義した同じ工学単位のスケーリングで、アナログ 入力モジュールからのデータが表示される。

Scaled error

(スケーリング誤差)

スケーリングされた工学単位での現在の誤差が表示される。

Current CV % (現在のCV値(%))

現在の制御変数出力値がパーセントで表示される。

Setpoint (設定値) 整数値を指定する。有効な範囲は、0〜4095 (スケーリングされていない場合)

またはSmin- Smax (工学単位にスケーリングの場合)です。

Proportional gain (Kc) (比例ゲイン(Kc))

整数値を指定する。有効な入力範囲は、0〜32,767 (単位なし)またはKp 0〜

32,767です。プロセッサは計算のために入力した値を100で割る。

Reset time (Ti) minutes/repeat (リセット時間(Ti) (min/繰返し))

整数値を指定する。Tiの有効な入力範囲は、0〜32,767 (分×100)です。プロ セッサは、計算のために入力した値を100で自動的に割る。

Kiの有効な入力範囲は、0〜32,767 (インバース秒×1000)です。プロセッサ は、計算のために入力した値を1000で自動的に割る。

Derivative rate (Td) (微分速度(Td))

整数値を指定する。有効な入力範囲は、0〜32,767またはKD 0〜32,767です。

プロセッサは、計算のために入力した値を100で割る。

Loop update time (ループ更新時間)

ロードの自然周期(ロード時定数)の1/5〜1/10で、更新時間(0.01sec以上)を 指定する。入力範囲は、1〜32,767秒です。プロセッサは、計算のために入力 した値を100で割る。ロード時定数は、以下に示す値よりも大きくする必要が ある。

1msec (アルゴリズム) + ブロック転送時間(単位:msec)

ループ更新時間に等しい一定間隔でPID命令を定期的に有効にする。更新時間

が100msecより短い場合は、STIを使用する。更新時間が100msecより長い場

合は、タイマまたはリアルタイムサンプリングを使用する。

注:PID命令更新時間を省略するか、または負の値の更新時間を指定すると、最 初にPID命令を実行するときにメジャーフォルトが発生する。

パラメータ 説明

プロセス制御(PID) 14-15

14.12.1 コントロールブロック値の使用

コントロールブロックのワード0には、ステータスビットとコントロール ビットが入ります。表14.Cに、コントロールブロックの各ワードに格納さ れる値を示します。

表14.C PIDコントロールブロック(整数コントロールブロック)

ワード 内容 記号 入力範囲

0 ビット15 有効(EN)

ビット13 完了(DN) ビット11 設定値が範囲外 ビット10 出力アラーム、下限値 ビット9 出力アラーム、上限値

ビット8 DB, 誤差がデッドバンドにあるときセット

ビット7 最終状態を繰返す(0=あり、1=最終状態を保持) ビット6 微分処理(0=PV, 1=誤差)

ビット5 設定値ディスケーリング(0=なし、1=あり) ビット4 セット出力(0=なし、1=あり)

ビット3 出力制限(0=なし、1=あり) ビット2 制御(0=逆、1=直接)

ビット1 モード(0=自動、1=マニュアル) ビット0 式(0=独立、1=ISA)

注:プリスキャン中、積分アキュムレータおよび微分誤差値に 加えて、ビット8, 9, 10がクリアされ、前のスキャンのエ ラーレジスタ値は32,767に設定される。

1 システム予約

2 設定値 SP 0〜4095 (スケーリングなし)

Smin〜Smax (スケーリングあり) 3 独立:独立:独立:独立: 比例ゲイン×100 (単位なし) Kp* 0〜32,767

ISA:::: コントローラゲイン×100 (単位なし) Kc* 0〜32,767 4 独立:独立:独立:独立: 積分ゲイン×1000 (単位:1/sec) Ki** 0〜32,767 ISA:::: リセット項×100 (単位:min/繰返し) Ti* 0〜32,767 5 独立:独立:独立:独立: 微分ゲイン×100 (単位:sec) Kd* 0〜32,767

ISA:::: 速度項×100 (単位:min) Td* 0〜32,767

6 フィードフォワードまたはバイアス FF/Bias –4095〜+4095 7 最大スケーリング Smax –32,768〜+32,767 8 最小スケーリング Smin –32,768〜+32,767

9 デッドバンド DB 0〜4095 (スケーリングなし) Smin〜Smax (スケーリングあり)

10 設定出力値 SETOUT 0〜100%

11 最大出力制限値(出力の%) Lmax 0〜100%

12 最小出力制限値(出力の%) Lmin 0〜100%

13 ループ更新時間×100 (単位:sec) dt 0〜32,767 14 スケーリングされたPV値(表示される) Smin〜Smax 15 スケーリングされた誤差の値(表示される) Smin〜Smax

16 出力(4095の%) CV 0〜100%

17〜22 内部記憶領域:使用しないでください。

注:アスタリク(*)がつけられた項には、YyとしてYy ×100を入力してください。アスタリクが2つつけられた(**)項には、 Yy してYy ×1000を入力してください。

14.13 コントロールブロックに PD ファイルタイプを使用する場合

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