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コントロールブロックに PD ファイルタイプを使用する場合 ( エンハンスト PLC-5 プロセッサのみ )

ドキュメント内 JA (ページ 188-194)

第 14 章

14.13 コントロールブロックに PD ファイルタイプを使用する場合 ( エンハンスト PLC-5 プロセッサのみ )

14.13 コントロールブロックに PD ファイルタイプを使用する場合

プロセス制御(PID) 14-17

Error Within DB (DB内の誤差)

.EWD=0

.EWD=1 誤差が、この画面で指定したデッドバンド値を超えていないかが表示され

る。デッドバンドは0を基準として設定する。

RESET :誤差はデッドバンドゾーン内にある。

SET :誤差はデッドバンドのセンターラインを超えている。

PID Initialized (PID初期設定)

.INI=0 .INI=1

コントロールブロックの値を変更するたびに、最初のスキャンでPID命令 を実行(初期設定されるまで)するために2倍の時間がかかる。

NO: PID命令は、コントロールブロック値の変更後、初期設定されてい ない。

YES: コントロールブロック値を変更しなかったため、PID命令は初期設

定されたまま。

注意:実行時には入力または工学単位の範囲を変更しないでください。変 更する必要がある場合は、このビットをリセットして初期設定し直 してください。それ以外の場合は命令が誤動作し、装置や人体に損 傷を与える恐れがある。

A/M Station Mode (A/Mステーション モード)

.MO=0 .MO=1

PID制御を自動 (0), またはマニュアル (1)のいずれにするかを指定する。

AUTO (0) :自動PID制御 MANUAL (1):マニュアルPID制御

マニュアル制御は、マニュアル・コントロール・ステーションからの出力 がPIDアルゴリズムの計算された出力を無効にするように指定する。

注:マニュアルはSet Output Mode (セット出力モード)を無効にする。

Software A/M Mode (ソフトウェアA/M モード)

.SWM=0

.SWM=1 ソフトウェアシミュレート制御を自動PID (0), または出力モード設定 (1)

のいずれにするかを指定する。

AUTO (0) :自動PID制御

SW MANUAL (1):ソフトウェアシミュレートPID制御

1つのループをプログラムするとき、データモニタを使用しマニュアル・

コントロール・ステーションをシミュレートできる。これを行なうとき は、.SWMを "SW MANUAL" に設定し、設定出力値(%)を指定する。

複数のループをプログラムするとき、ラダーロジック、プッシュホイー ル、および押しボタンスイッチを使用して、マニュアル・コントロール・

ステーションをシミュレートできる。これを行なうときは、.SWMを "SW

MANUAL" に設定し、値を出力エレメント.SOに転送する。

Status Enable (ステータス有効)

.EN=0 .EN=1

PID命令が動作しているのかを見るために、ラング状態を表示するときに このビットを指定する。

0 :命令は実行していない 1 :命令実行中

Proportional Gain (比例ゲイン)

.KP 浮動小数点の値を指定する。独立または標準ゲインの有効な範囲は、0〜 3.4 E+38 (単位なし)です。

Integral Gain (積分ゲイン)

.KI 浮動小数点の値を指定する。独立ゲインの有効な範囲は0〜3.4 E+38イン バース秒で、標準ゲインの有効な範囲は0〜3.4 E+38min/繰返し回数です。

Derivative Gain (微分ゲイン)

.KD 浮動小数点の値を指定する。独立ゲインの有効な範囲は0〜3.4 E+38sec で、標準ゲインの有効な範囲は0〜3.4E+38minです。

Output Bias % (出力バイアス(%))

.BIAS フィードフォワードする、または出力へのバイアスとして使用する出力の

パーセント値(-100〜+100)を指定する。バイアス値は、エネルギーがシ ステムから間断なく損失することを補うことができる。

ラダープログラムは、障害を見越して出力をバンプするためにフィード フォワード値を指定できる。この値は、転送の遅れを利用してプロセスを 制御するために使用される。

(続く) パラメータ アドレス

ニーモニック

説明

コントロールブロックにPDファイルタイプを使用するときは、PID命令の データモニタ画面からPID構成画面を表示してください。PID構成画面か ら、PID命令の特性を定義することができます(表14.E参照)。

表14.E PID構成の説明(PDコントロールブロック) Tieback %

(タイバック(%))

.TIE マニュアル・コントロール・ステーションからの生のタイバック(0〜

4095)のパーセント値(0〜100%)が表示される。PIDアルゴリズムは、こ

の数値を使用して、マニュアルから自動モードに切換えるときにバンプレ ス転送を実行する。

Set Output % (設定出力値(%))

.SO この画面またはラダープログラムから、ソフトウェア手動制御出力をパー セント(0〜100%)で指定する。

ソフトウェアシミュレート制御(.SWM=1)を選択すると、PID命令は出力 モジュールへ転送するために設定出力値(0〜4095)を持つアルゴリズムを 無効にし、それをパーセントとして表示するために.OUT (Output %)にコ ピーする。ユーザ制御下の.SOは最後の自動アルゴリズム出力から開始す るため、ソフトウェアシミュレート制御への転送はバンプレスとなる。転 送が終了するまでは.SOを変更しないでください。

ソフトウェアシミュレート制御から自動制御へ切換えるときにバンプレス 転送を実行する場合、出力が設定出力値に等しくなるように、PIDアルゴ リズムは積分項を変更する。

パラメータ アドレス ニーモニック

説明

パラメータ アドレス ニーモニック

説明

PID Equation (PID式) .PE=0 .PE=1

独立ゲイン (0), または従属ゲイン (1)のいずれを使用するか選択する。

INDEPENDENT (0) :独立ゲイン

DEPENDENT (1 :従属ゲイン

標準のループ調整方式を使用する場合は従属ゲインを使用する。3種類の ゲイン定数(P, I, およびD)を独立して処理する場合は独立ゲインを使用す る。

Derivative of (微分) .DO=0 .DO=1

PV微分 (0), または誤差微分 (1)のいずれを使用するか選択する。

PV (0) :PV微分

ERROR (1) :誤差微分

設定値をあまり変更しない場合は安定した制御のためにPV微分を使用す る。アルゴリズムがオーバーシュートに耐えられる場合は、設定値の変更 に素早く応答するように誤差微分を使用する。

Control Action (制御動作)

.CA=0 .CA=1

直接動作、または逆動作のいずれを使用するかを選択する。

REVERSE (0):逆処理(E = SP-PV) DIRECT (1) :直接処理(E = PV-SP) PV Tracking

(PVトラッキング)

.PVT=0 .PVT=1

PVトラッキングを使用する(0), または使用しない(1)かを選択する。

NO (0) :トラッキングなし

YES (1) :PVトラッキング

マニュアルから自動制御へ切換えるとき、アルゴリズムがバンプに耐えら れる場合はトラッキングなしを使用する。設定値がマニュアル制御でPV をトラックし、自動制御へバンプレス転送する場合は、PVトラッキング を使用する。

(続く)

プロセス制御(PID) 14-19

Update Time

(更新時間)

.UPD ロードの自然周期(ロード時定数)の1/5〜1/10で、更新時間(0.01sec以 上)を指定する。ロード時定数は以下に示す値よりも大きくする必要があ る。

3msec (アルゴリズム) + ブロック転送時間(単位:msec)

更新時間に等しい一定間隔でPID命令を定期的に有効にする。プログラム スキャンタイムが必要な更新時間に近い場合、一定の更新間隔を確実にす るためにSTIを使用する。プログラムスキャンが必要な更新時間より数倍 早い場合は、タイマを使用する。

注意:更新時間を省略するか、または負の値の更新時間を指定すると、最 初にPID命令を実行するときにメジャーフォルトが発生する。

Cascade Loop (カスケードループ)

.CL=0

.CL=1 ループをループのカスケードに使用する(1), または使用しない(0)かを選

択する。

NO (0) :カスケードに使用しない。

YES (1) :カスケードに使用する。

Cascade Type (カスケードタイプ)

.CT=0

.CT=1 ループがループのカスケードの一部分である場合、ループがマスタ(1)で

あるか、またはスレーブ(0)であるかを選択する。

SLAVE (0) :スレーブループ

MASTER (1) :マスタループ

Master to this Slave (スレーブに対するマ スタ)

.ADDR ループがカスケードのスレーブループである場合、マスタのコントロー

ル・ブロック・アドレスを指定する。

タイバックはカスケードのマスタループでは無視される。カスケードルー プをマニュアル制御に変更すると、スレーブはマスタにマニュアル制御を 強制する。PVトラッキングがONの場合、イベントの順序は以下のよう になる。

スレーブ.SP > マスタ.TIE > マスタ.OUT > スレーブ.SP 自動制御に戻るときは、最初にスレーブを変更し、次にマスタを変更す る。

Engineering Unit Max (工学単位最大値)

.MAXS アナログモジュールのフルスケール出力に一致する工学単位で浮動小数点

の値を指定する。有効な範囲は、–3.4 E+38〜+3.4 E+38です。

注意:プロセッサフォルトが発生することがあるため、動作時にこの値を 変更しないでください。

Engineering Unit Min (工学単位最小値)

.MINS アナログモジュールのゼロ出力に一致する工学単位で浮動小数点の値を指

定する。有効な範囲は、–3.4 E+38〜+3.4 E+38(スケーリング後の数値)で す。

注意:プロセッサフォルトが発生することがあるため、動作時にこの値を 変更しないでください。

Input Range Max (入力最大値)

.MAXI アナログモジュールから使用可能なスケーリングされていない最大値であ

る、浮動小数点の値(–3.4 E+38〜+3.4 E+38)を指定する。例えば、0〜 4095の範囲のモジュールには4095を使用する。

Input Range Min (入力最小値)

.MINI アナログモジュールから使用可能なスケーリングされていない最小値であ

る、浮動小数点の値(–3.4 E+38〜+3.4 E+38)を指定する。例えば、0〜 4095の範囲のモジュールには0を使用する。

Output Limit High % (出力上限値(%))

.MAXO それ以上の値を指定すると、アルゴリズムが出力をクランプする値をパー

セント(0〜100%)で指定する。

Output Limit Low % (出力下限値(%))

.MINO それ以下の値を指定すると、アルゴリズムが出力をクランプする値をパー

セント(0〜100%)で指定する。

PV Alarm High (PVアラーム最大値)

.PVH システムが耐えられる最大PV値を示す浮動小数点の値(–3.4 E+38〜 +3.4 E+38) を指定する。

PV Alarm Low (PVアラーム最小値)

.PVL システムが耐えられる最小PV値を示す浮動小数点の値(–3.4 E+38〜 +3.4 E+388)を指定する。

(続く) パラメータ アドレス

ニーモニック

説明

14.13.1 コントロールブロック値の使用

コントロールブロックのワード0および1には、ステータスビットとコント ロールビットが入ります。表14.Fに、コントロールブロックの各ワードに 格納される値を示します。

表14.F PIDコントロールブロック PV Alarm Deadband

(PVアラームデッド バンド)

.PVDB 迷惑なアラームを最小限にする浮動小数点の値(0〜3.4 E+38)を指定する。

これは、片側だけのデッドバンドです。アラームビット(.PVHまたは

.PVL)は、PVがデッドバンドを超えてアラーム限界値(DBゼロポイント)

に達するまでセットされない。アラームビットは、PVがデッドバンドを 抜け出すまでセットされたままになる。

Deviation Alarm (+) (微分アラーム (+))

.DVP システムが耐えられる設定値以上で、最大誤差微分を指定する浮動小数点 の値(0〜3.4 E+38)を指定する。

Deviation Alarm (–) (微分アラーム (-))

.DVN システムが耐えられる設定値以下で、最小誤差微分を指定する浮動小数点 の値(–3.4 E+38〜0)を指定する。

Deviation Alarm Deadband (微分ア ラームデッドバンド)

.DVDB 迷惑なアラームを最小限にする浮動小数点の値(0〜3.4 E+38)を指定する。

これは片側だけのデッドバンドです。アラームビット(.DVPまたは.DVN) は、PVがデッドバンドを超えてアラーム限界値(DBゼロポイント)に達 するまでセットされない。アラームビットは、PVがデッドバンドを抜け 出すまでセットされたままになる。

No Zero Crossing (ゼ ロクロシングなし)

.NOZC=0

.NOZC=1 ゼロクロシングなし機能を使用する(1)か、禁止する(0)かを指定する。

0 :ゼロクロシングなし無効 1 :ゼロクロシングなし有効 No Back Calculation

(計算し直しなし)

.NOBC=0

.NOBC=1 計算し直しなし機能を使用する(1)か、禁止する(0)かを指定する。

0 :計算し直しなし無効 1 :計算し直しなし有効 No Derivative Filter

(微分フィルタなし)

.NDF=0 .NDF=1

微分計算にフィルタを使用する(1)か、禁止する(0)かを指定する。

0 :微分計算にフィルタを使用しない。

1 :微分計算にフィルタを使用する。

パラメータ アドレス ニーモニック

説明

ワード 内容 範囲

0 コントロール/ステータスビット ビット15 有効(EN)

ビット11 計算し直しなし(0=無効、1=有効) ビット10 ゼロクロシングなし(0=無効、1=有効) ビット9 カスケード選択(マスタ、スレーブ) ビット8 カスケードループ(0=なし、1=あり) ビット7 測定値トラッキング(0=なし、1=あり) ビット6 微分処理(0=PV, 1=誤差)

ビット5 微分フィルタなし (0=無効、1=有効) ビット4 セット出力(0=なし、1=あり) ビット2 制御動作(0=SP-PV, 1=PV-SP) ビット1 モード(0=自動、1=マニュアル) ビット0 式(0=独立、1=ISA)

(続く)

ドキュメント内 JA (ページ 188-194)