第 12 章
12.2 シーケンサ命令の使用
12.2.2 ステータスビットの使用
シーケンサ命令を正しく使用するには、ラダープログラムで制御エレメント のステータスビットを評価する必要があります。ニーモニックによって、こ れらのビットをアドレス指定します。
シーケンサ出力 (SQO) 命令例:
ビット セットの条件
有効.EN (ビット15)
(SQOまたはSQL) ラングがTrue (1)にセットされるとセットされ、そ の命令が有効になったことを示す。命令はラング状態に従う。
注:プリスキャン中、プログラムスキャンが開始するときに、誤った テーブルポインタの増加を防ぐためにこのビットがセットされる。
完了.DN (ビット13)
(SQOまたはSQL) 命令がシーケンサファイルの最後のワードの処理
を終了したことを示すために、セットされる。ラングがFalse (0)にリ セットされた後、次にTrue (1)にセットされると、命令は.DNビット をリセットする。
エラー.ER (ビット11)
Length値が0以下であるか、またはPosition値が0未満であるときに セットされる。
1 0 1 0 0 0 1 0 1 1 1 1 0 1 0 1 1 1 1 1 0 1 0 1 0 1 0 0 1 0 1 0 0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0 0 0 1
1 7 10 0 7 0 0
0 0 0 0 1 1 1 1 0 0 0 0 1 1 1 1
1 7 10 0 7 0 0
0 0 1 0 0 1 0 0 1 0 0 1 0 0 1 0
0 0 0 0 0 1 0 1 0 0 0 0 1 0 1 0
1 7 10 0 7 0 0
1 2 3 4 File #N7:1
N7:2 N7:3 N7:4 N7:5
Destination O:014
Output Module (s)
Current Step Sequencer Output File
Mask Value 0F0F
Rack 1 I/O group 4
= No Change
= Off
= On
N7:1 0
EN SQO
SEQUENCER OUTPUT
DN File
Mask Destination Control
#N7:1 0F0F O:014 R6:20 Length
Position
4 2
0 1 2 3 4 5 6 7 10 11 12 13 14 15 16 17
1 3 0 2 4 5 6 7 11 12 13 14 10 マスク値0F0F
現在のステップ シーケンサ出力 ファイル
宛先O:014
出力モジュール
ラック1 I/Oグループ4
変更なし オフ オン ファイル#N7:11
N7:1 N7:2 N7:3 N7:4 N7:5
シーケンサ命令(SQO, SQI, SQL) 12-5
SQO命令は、さまざまな出力デバイスを制御するようにビットが設定済み の16ビットの出力ワードのシーケンサファイルをステップ処理します。
ラングがFalse (0)からTrue (1)にセットされると、命令はシーケンサファイ
ル#N7:1の次のステップ (ワード)に移動します。シーケンサファイル内の
データは、固定のマスク (0F0F)を通して宛先アドレスO:014.に転送されま す。ラングがTrue (1)の状態でスキャンが行なわれると、そのつど現在の データが宛先エレメントに書込まれます。
起動時にプロセッサをプログラムモードからランモードに切換えると、最初 のスキャンでラングがTrue (1)またはFalse (0)のいずれであるかによって、
命令の動作が決定されます。
• ラングがTrue (1)にセットされていて、POS = 0の場合は、命令はステッ
プ0のデータを転送します。
• ラングがFalse (0)の場合は、命令はラングがTrue (1)に最初にセットさ
れるのを待って、ステップ1のデータを転送します。
シーケンサファイルの最後のワードを転送すると、プロセッサは.DNビッ トをセットします。次にラングがFalse (0)からTrue (1)にセットされると、
プロセッサは.DNビットをリセットして、ポジションをステップ1にセッ トします。
12.2.3 SQO 命令のポジションのリセット
プロセッサがプログラムモードからランモードに切換えるたびに、すべての SQO命令のポジションをリセットする必要があります。これを行なうため には、以下のラダーロジックを使用してください。
オペランド 説明
File (#N7:1) シーケンサファイルの位置
Mask (0F0F) 16進数のマスクの固定値
Destination (O:014) 変更する出力イメージアドレス
Control (R6:20) 処理を制御する構造
Length (4) ステップ処理の対象となるワード数
Position (2) 現在の位置
ビットS:1/15は、最初に渡されるビット。このビット
は、プロセッサが最初にプログラムをスキャンすると きにセットされる。このラングがTrue (1)にセットさ れると、プロセッサは0の値をSQO命令のポジショ ンワードに移動する。次にラングがFalse (0)から
True (1)にセットされると、開始ポジションとしてス
テップ0が示され、プロセッサが実際に動作するのは ステップ1になる。
MOVE
Source 0
Destination R6:20.POS S1 MOV
] [ 15
シーケンサ入力 (SQI) 命令例:
SQI命令は、マスク(FFF0)を通して、入力イメージデータのファイル
(I:031)が参照データのファイル(N7:11)と等しいかどうかを比較します。任
意のステップでエレメントのマスク無しのビットすべてのステータスが、対 応する参照エレメントのステータスと一致するときは、命令はTrue (1)に セットされます。それ以外の場合、命令はFalse (0)にリセットされます。
重要:SQO命令の制御構造とSQI命令を併用することができます。SQOと 同じラング内にSQIを状態命令としてプログラムしてください。両 方の命令が一緒にトラックされるように、同じコントロールアドレ スおよび長さを割付けてください。
オペランド 説明
File (#N7:11) 参照ファイルの位置
Mask (FFF0) 16進数のマスクの固定値
Source (#I:031) 比較の対象となる入力イメージアドレス
Control (R6:21) 処理を制御するエレメント
Length (4) ステップ処理の対象となエレメント数
Position (2) 現在の位置
0 0 1 0 0 1 0 0 1 0 0 1 1 1 0 1
07 00
10
1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 0 0 0 0
15 08 0 7 00
0 0 1 0 0 1 0 0 1 0 0 1 1 0 1 0
1 5 08 07 00
12 1 3 1 4 1 5 N 7 :11
1 2 3 4 0
16646a SQI
SEQUENCER INPUT File Mask Source Control
#N7:11 FFF0 I:031 R6:21 Length
Position
4 2
Word
Input Word (Source) Mask Value FFFO
Sequencer Reference File #N7:11
1 Mask bits are reset
Step
SQI instruction is true when it detects that an input word matches (through a mask) its corresponding reference word.
1 These bits are not compared. Therefore, the instruction is true in this example.
17
マスクを通した入力ワードが参照ワードと一致した場合、SQI命令はTrue (1)になる。
1 これらのビットは比較されないため、この例では命令はTrue (1)になる。
シーケンサ参照ファイル#N7:11
スキャン ワード
入力ワード (ソース) マスク値 FFF0
1 マスクビットがリセットされる。
シーケンサ命令(SQO, SQI, SQL) 12-7