第3章 セットアップの事前準備
3.2 ネットワーク環境の決定
3.2.1 ネットワークの構成
システムに必要なネットワークの構成を決定します。
使用するサーバのNICを決定します。
・ 管理LANに割り当てるNIC
・ iSCSI用LANに割り当てるNIC(iSCSIを利用する場合だけ)
・ 業務LANに割り当てるNIC
運用環境に応じて、以下の設定を決定します。
・ NICの冗長設定
・ LANスイッチブレードのネットワーク設定(PRIMERGY BXシリーズの場合)
以下の説明と「管理サーバ・管理対象サーバ・管理クライアント・VLANのネットワーク構成の例(PRIMERGY BX600の場合)」を参照 し、ネットワークの構成を設計してください。
・ 管理LAN
管理LANとは、マネージャが管理対象サーバのエージェントや各管理対象装置と通信するために使用するLANです。
管理サーバと管理対象サーバが使用するNICの数は、以下のとおりです。
非冗長構成の場合: 1つ 冗長構成の場合: 2つ
なお、HBA address rename使用時は、冗長構成、非冗長構成にかかわらず、2つのNICが必要です。
詳細については、「HBA address rename使用時に必要なネットワーク構成」を参照してください。
管理対象サーバがPRIMERGYシリーズの場合
- 非冗長構成の場合 NIC1(Index1)
- 冗長構成またはHBA address renameを使用する場合 NIC1(Index1)とNIC2(Index2)
管理対象サーバがPRIMERGYパーティションモデルの場合
- 非冗長構成の場合
パーティションに割り当てられているGSPBで番号が1番小さいNIC
- 冗長構成またはHBA address renameを使用する場合
パーティションに割り当てられているGSPBで番号が1番小さいNICと2番目に小さいNIC
管理クライアントは、管理サーバに設定されている管理LAN側のIPアドレスと、管理LANに設置されるサーバ管理装置のIPアドレ スに通信できるように、ルーティング設定を行ってください。
管理クライアントが管理LAN内に設置されている場合、ルーティング設定は必要ありません。
注意
- ブレードサーバについて、マネジメントブレードをLANスイッチブレードに接続した場合、LANスイッチブレード故障時にマネ ジメントブレードにアクセスできなくなるため、マネジメントブレードはLANスイッチブレードに接続せずにシャーシの外の管理LAN 用LANスイッチに直接接続することをお勧めします。
- 管理LAN上にDHCPサーバとPXEサーバを配置しないでください。
- 管理LANに使用するNICには複数のIPアドレスを設定しないでください。
- クローニングで、複数台のサーバに同じクローニングマスタを配付する場合、管理LANのスイッチにIGMP Snooping機能の設 定が必要になることがあります。IGMP Snooping機能を設定しなかった際は、同一ネットワーク内に速度の異なるポートがある 場合、または同時にイメージ操作を実行している場合に、転送性能が低下することがあります。
- LANスイッチブレードがPRIMERGY BX900シリーズであり、かつIBPモードで動作している場合は、ServiceLANとServiceVLAN のグループ定義内では管理LANを使用しないでください。
・ iSCSI用LAN
iSCSI用LANとは、管理対象サーバとストレージ装置が通信するためのLANです。
管理対象サーバが使用するNICの数は、以下のとおりです。
非冗長構成の場合: 1つ 冗長構成の場合: 2つ
NIC3以降(Index3以降)のNICを使用して、業務LANおよび管理LANとは別のLANにする必要があります。
注意
iSCSI用LANには、以下の留意点があります。
- タグVLANは使用できません。
- チーミングは使用できません。
- クラスタ構成では使用できません。
- 接続するスイッチのSTPはOFFにする必要があります。
- iSCSI用LANで使用するIPアドレスにDHCPは利用できません。固定IPアドレスを設定してください。
その他の留意点については、使用するハードウェアのマニュアルを参照してください。
・ 業務LAN
業務LANとは、管理対象サーバがサービスを提供するためにイントラネットやインターネットなど内外のネットワークと接続するための
LANです。
管理対象サーバには、NIC3以降(Index3以降)のNICを使用してください。
冗長構成やタグVLANにより、NICを複数の業務VLANで共有することもできます。
参考
管理対象サーバがブレードサーバの場合、同じシャーシ内で搭載されているLANスイッチブレードのモデルによっては、NIC3~NIC6 は使用できません。
このとき、管理対象サーバの業務LANは、拡張NICとLANスイッチブレードを追加しNIC7とNIC8を使用するか、管理LANのNIC1 とNIC2を共有して使用します。
管理LANのNICを共有する場合、管理対象サーバの業務LANは、すべてタグVLANを設定します。
・ LANスイッチブレードのネットワーク設定(PRIMERGY BXシリーズの場合)
ブレードシステムの環境では、複数サブネットのLAN集約を実現するために、LANスイッチブレードのVLANを使用します。
LANスイッチブレードがPRIMERGY BX900シリーズであり、かつIBPモードで動作している場合は、上記VLANの設定の代わりに IBPのポートグループ設定を行う事で同様のサービスを利用できます。
LANスイッチブレードの各ポートにはVLAN IDが設定できます。
同じVLAN IDが設定されたポート間だけが通信できるようになります。
これにより、1つのスイッチで複数のサブネットを混在できます。
LANスイッチブレードの内部ポート(サーバブレード側)と外部ポートに設定するVLANを決定します。
- 内部ポート
管理LANにつながるNIC(「管理LAN」を参照)には、必ずポートVLANを設定してください。
業務LANにつながるNIC(「業務LAN」を参照)には、サブネットごとのVLAN ID(ポート/タグVLAN)をVLAN ID1(デフォルト
VLAN)以外で割り当ててください。
タグVLANを設定する場合、管理対象サーバのネットワークインタフェースにもタグVLANを設定します。本製品では、管理対 象サーバのネットワークインタフェースに対してタグVLANは設定されません。手動で設定してください。
- 外部ポート
LANスイッチブレードが外部のLANスイッチと接続するスイッチポートを決定し、管理LANと業務LANのVLAN IDを決定しま す。
タグVLANを設定する場合、接続先である外部のLANスイッチのポートに同じVLAN IDを設定します。
注意
- 管理LANのVLAN IDを変更する場合は、以下の手順で行ってください。
1. 管理サーバとLANスイッチブレード間の通信を可能にします。
以下の2つの変更を、手動で同時に行ってください。
- 管理LANと接続する外部ポートのVLAN IDを変更します。
- LANスイッチブレードの管理IPアドレスのVLAN IDを変更します。
2. 管理対象サーバの管理LANのVLAN IDを変更します。
- LANスイッチブレードのVLAN設定は、クローニングマスタの採取・配付を行っても、配付先に自動設定されません。クローニ
ングマスタを配付する前に、配付先サーバのVLAN設定を行ってください。
- 以下の設定がされている外部ポートに対して、本製品のGUIでVLANは設定できません。
- リンクステートグループ - ポートバックアップ機能
- 非活性化(機種依存)
物理サーバ上のNICに接続するLANスイッチのポートのVLAN IDとVLANの種類を決定してください。
- 物理サーバ名
- NICのindex番号
- VLAN ID
- VLANの種類(ポート/タグVLAN)
注意
サーバ上のOSは物理上のNICとインタフェース名(Windowsはローカル エリア接続X、LinuxはethX)を対応付けます。
NICが複数搭載されている場合、OSの種類、またはLANドライバのインストールの順番に応じて、インタフェース名のindex番号 (X)が物理上のNICのindex番号(実装順番)と異なることがあります。
OSコマンドやツールなどで確認してください。
詳細については、使用するハードウェアマニュアルを参照してください。
なお、本製品では物理上のNICのindex番号(実装順番)を使用します。
【Windows/Hyper-V】
本製品で、システムイメージのバックアップ・リストア、またはクローニングを行う場合は、管理対象サーバのNetBIOS over TCP/IPを 有効にしてください。
なお、NetBIOS over TCP/IPを有効にしたあと、管理対象サーバの再起動が必要です。
管理サーバ・管理対象サーバ・管理クライアント・VLANのネットワーク構成の例(PRIMERGY BX600の場合)
図3.1 ポートVLANの場合
図3.2 タグVLANの場合
参考
「管理サーバ・管理対象サーバ・管理クライアント・VLANのネットワーク構成の例(PRIMERGY BX600の場合)」のように専用の管理 LANを設置することをお勧めします。
以下の機能を利用する場合は、本製品に同梱されるDHCPサーバを使用して管理対象サーバに管理IPアドレスを割り当てるた め、専用の管理LANが必要です。
- バックアップ・リストア
- クローニングマスタの採取・配付
- HBA address rename
LANスイッチブレードを使用する構成では、専用の管理LANを設置する場合、管理LANと業務LANでLANスイッチブレードを共 有して使用するため、VLANの設定が必要です。
HBA address rename使用時に必要なネットワーク構成
HBA address renameを使用した管理対象サーバを起動するときは、本製品のマネージャとの通信が必要です。本製品のマネージャが 停止した場合でも、管理対象サーバが起動できるように、以下のどちらかの構成にしてください。
・ 本製品のマネージャをクラスタ構成とし、管理LANをPRIMECLUSTER GLSの伝送路二重化機能を利用して冗長化した構成 詳細については、「ServerView Resource Coordinator VE インストールガイド」の「付録B マネージャのクラスタ運用設定・削除」を 参照してください。
・ HBA address rename設定サービスを配置する構成
ここでは、HBA address rename設定サービスを配置する場合のネットワーク構成の設計について説明します。
HBA address rename設定サービスについては、「6.2.2.1 HBA address rename設定サービスの設定」を参照してください。
・ 本サービスは管理サーバと同一管理LANに1つだけ動作します。2つ以上起動しないでください。
・ 本サービスはNIC2(Index2)を利用します。
管理対象サーバのNIC2を管理LANに接続してください。
・ 本サービスは管理サーバから定期的に管理対象サーバ情報を確保し、この情報を元に動作します。したがって、常時電源をON にできるサーバに配置します。
・ 本サービスと管理サーバ間のLANスイッチ間結線は二重化してください。
注意
HBA address rename設定サービスはSystemcastWizardや他のDHCPサービス、PXEサービスと同じサーバ上で同時起動できません。
本サービスの構成例は以下のとおりです。
図3.3 HBA address rename設定サービスを起動させる構成例(PRIMERGY BX600の場合)
・ 管理LANのLANスイッチ間は、リンクアグリゲーションで冗長化します。