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ネットワークアーキテクチャ〜原理とルール

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4 フィールドバス通信

4.1 ETHERNET

4.1.2 ネットワークアーキテクチャ〜原理とルール

単純なEthernetネットワークは、ネットワークインタフェースカード(NI)を装

備した1台のパソコン、1本のクロスケーブル、1台のEthernet対応型フィール ドバスノード、そしてカプラ/コントローラ用の電源として1台のDC 24V電源 があれば構築できます。

1台のフィールドバスノードは、Ethernet TCP/IP対応のフィールドバスカプラ/

コントローラ、I/Oモジュール、および終端モジュールで構成されます。

センサとアクチュエータは、デジタルまたはアナログI/Oモジュールのフィール ド側に接続されます。これらの機器はそれぞれプロセス信号の入力とプロセス への信号出力に使用されます。

フィールドバス 接続

センサと アクチュエータの接続 DC 24V

の接続

図 4-1:フィールドバスノードのネットワーク接続形態

マスタアプリケーションとフィールドバスカプラ/コントローラ間のフィール ドバス通信は、使用されるフィールドバスに応じたアプリケーションプロトコ ル(例:MODBUS/TCP (UDP)、EtherNet/IP、BACnet、KNXNET/IP、PROFINET、

SercosⅢ、など)を使って行います。

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ETHERNET

4.1.2.1 伝送媒体

一般的なEthernet伝送規格

Ethernet規格はデータ転送に関して多様なパラメータ(伝送速度、媒体、セグメ

ント長、伝送タイプなど)をもつ多くの方式をサポートします。

10Base5 AWG 24のUTP(ツイストペア線)を用い、スター型トポロジで最大 500m(1セグメント当たり250m)にわたって1Mbpsのベースバンド信号 を伝送します。

10Base2 5mm、50Ωの同軸ケーブルを用い、バス型トポロジで最大185mにわたっ て10Mbpsのベースバンド信号を伝送します(Thin EthernetまたはThinNet とも言います)。

10Base5 10mm、50Ωの同軸ケーブルを用い、バス型トポロジで最大500mにわ たって10Mbpsのベースバンド信号を伝送します(Thick Ethernetとも言い ます)。

10Base-F 光ファイバを用い、スター型トポロジで最大4kmにわたって10Mbpsの ベースバンド信号を伝送します(この規格には、光ファイバリンク用の 10Base-FL、光ファイババックボーン用の10Base-FB、光ファイバパッシ ブ用の10Base-FPという3種類の下位仕様があります)。

10Base-T AWG24のUTPまたはSTP/UTP(ツイストペア線)を用い、スター型トポロジ で最大100mにわたって10Mbpsのベースバンド信号を伝送します。

10Broad36 75Ωの同軸ケーブルを用い、バス型トポロジで最大1800m(ダブルケーブル では3600m)にわたって10Mbpsのベースバンド信号を伝送します。

100BaseTX スタンダード

カテゴリー5のツイストペア線とRJ45のコネクタを用いて行われる 100Mbpsの伝送を規定します。最大100mまで伝送が可能です。

4-1Ethernetの伝送規格

伝送規格は上記以外にもあります。例:100Base-T4(ツイストペア線を用いた

Fast Ethernet)、100Base-FX(光ファイバを用いたFast Ethernet)、無線伝送を規

定するP802.11(無線LAN)。

媒体の種類はIEEEの略号で示されます。IEEEの略号には3つの情報が含まれて います。最初の部分(「10」など)は媒体を示します。3つ目の部分はセグメン トの種類や長さを大まかに示します。Thickケーブルの場合、「5」は各セグメ ントについて許容される最大長が500mであることを示します。またThinケー ブルの「2」は、各セグメントに許容される185mの最大長を切り上げたもので す。「T」と「F」はそれぞれツイストペア(twisted pair)と光ファイバ(fiber optic)を表し、たんにケーブル種別を示します。

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10Base–T, 100BaseTX スタンダード

WAGOのEthernetフィールドバスノードでは、10Base–Tまたは100Base–TXス

タンダードが使用できます。

ネットワーク構成はきわめて単純であり、伝送媒体にS-UTPケーブルまたは STPタイプのケーブルを使用できるため安価で済みます。いずれのケーブルもパ ソコンショップで入手できます。

S-UTPケーブル(シールド付きの非シールド・ツイストペア線)はカテゴリー5

の一重シールドケーブルで、シールドされないツイストペア線の全体をシール ドで被覆しています。インピーダンスは100Ωです。

STPケーブル(シールド付きツイスト・ペア線)は、それぞれのより対が個々に シールドされたカテゴリー5のケーブルです。ケーブル全体のシールドはありま せん。

フィールドバスノードの配線

フィールドバスノードをパソコンのネットワークカードに直接接続する場合は クロスケーブルを使用します。

図 4-2:クロスケーブルによるノードの直接接続

1枚のネットワークカードに複数台のフィールドバスノードを接続するときは、

ストレートケーブルを使ってノードをEthernetスイッチまたはハブに接続すると いう方法があります。

4-3:ストレートケーブルとハブを使ったノードの接続

Ethernetスイッチは、すべての接続機器が互いにデータを送受信することを可能

にする装置です。ハブが各ポートを出入りするデータを監視するのに対し、ス イッチはデータが必要なノードにのみ送信されるよう「データトラフィックの 交通巡査」の役割を果たしていると見なすこともできます。WAGOではハブよ りもスイッチを使用することを推奨します。そのほうが、より予想可能で決定 論的なアーキテクチャが構築できます。

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ETHERNET

注  意

信号調整装置(リピータ)を使わない場合、ノードとハブの間のケーブル長は 100mを超えることができません。長距離ネットワークについては、Ethernet規 格にさまざまな可能性が記載されています。

4.1.2.2 ネットワークトポロジ

10Base-Tまたは100Base-TXスタンダードの場合、10Base-TのEthernet規格に

従って複数のステーション(ノード)がスター型トポロジで接続されます。

そのため本書では、スター型トポロジおよび大規模ネットワーク向けのツリー 型トポロジのみを詳しく扱うものとします。

スター型トポロジ

スター型トポロジのネットワークでは、全ノードがそれぞれのケーブルで1つ の中央点に接続されます。

ネットワークカードを 装備したパソコン ハブ

ネットワークノード

図 4-4:スター型トポロジ

スター型トポロジには、既存ネットワークを延長できるというメリットがあり ます。装置の増設や撤去の作業がネットワークを停止せずに行えます。また ケーブル障害が発生したときも、そのネットワークセグメントとそのセグメン トに接続されるノードにしか影響が及びません。ネットワーク全体の耐障害性 がこれによって大幅に向上します。

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ツリー型トポロジ

ツリー型トポロジは、バス型とスター型の特徴を併せもっています。この構成 では、バックボーンとなる1本のバスケーブルにスター構成をした端末群が接 続されます。ツリー型トポロジは既存ネットワークの延長が可能であり、学校 などがニーズに合うようネットワークを構成することができます。

3階層

2階層

1階層

フロア ごとの 制御盤

フロア ごとの 制御盤 フロア

ごとの 制御盤

フロア ごとの 制御盤

フロア ごとの 制御盤

フロア ごとの 制御盤

フロア ごとの 制御盤

建屋全体 の制御盤

基層レベル の制御盤 建屋全体

の制御盤

建屋全体 の制御盤

図 4-5:ツリー型トポロジ

5-4-3ルール

Ethernetプロトコルを使ったツリー型トポロジを構築する際に考慮するべきもの

が「5-4-3ルール」です。Ethernetプロトコルでは、ネットワークケーブルに送 出された信号はある一定時間内にネットワークの各部分に到達しなければなり ません。信号が集線装置やリピータを通過するごとに伝送時間はわずかに増加 します。そこで次のようなルールが生まれました。それは、ネットワークの任 意の2つのノード間では、4台のリピータ/集線装置を使って最大5つのセグメ ントまでしか接続できないというルールです。また同軸ケーブルで接続すると きは、3つのセグメントまでしか占有(中継)セグメントにできません。占有セ グメントとは、ノードが1つ以上設置されているセグメントです。図4-5は、こ

の5-4-3ルールに従っています。ネットワーク内で最も離れた2台のノード間に

は、4つのセグメントと3台のリピータ/集線装置があります。

このルールは他のプロトコルには適用されないほか、すべてが光ケーブルまた はバックボーンとUTPケーブルの組み合わせを使用するEthernetネットワーク には適用されません。光ケーブルバックボーンとUTPケーブルの組み合わせの 場合、このルールは単純に7-6-5ルールに変わります。

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ETHERNET

配線に関する指針

LANのネットワークアーキテクチャに関する一般的な指針(たとえば基層エリ ア、建屋、フロアの配線における最大ケーブル長など)は、「構内配線

(Structured Cabling)」に記載されています。

EN 50173、ISO 11801、およびTIA 568-Aで標準化されている「構内配線」は、

将来を意識し、アプリケーションに依存せず、費用効果の高いネットワーク基 盤の基礎となっています。

これらの配線基準では、3kmの地理的エリアをカバーし、50〜50,000台の端末を 装備した最大100万平方メートルのオフィス向け領域が規定されています。ま た配線システムの構築における推奨事項が記載されています。

仕様は、産業環境で使用されるトポロジ、伝送媒体、中継機器のタイプ、さら にはネットワーク内で異なるメーカの機器が使用されるかどうかによって異な ります。したがってここで紹介する仕様はあくまで参考としてください。

4.1.2.3 中継機器

Ethernetネットワークの柔軟な構築を実現するさまざまなハードウェア機器が存

在します。どれも重要な機能を備えていますが、一部の重要機能はよく似てい ます。

各種の中継機器を以下の表にまとめます。機器を正しく選択し、適切に利用す るための参考にしてください。

機  器 特性/用途 ISO/OSI

レイヤ リピータ 増幅器として信号を再生し、物理層レベルの接続を行い

ます。

1 ブリッジ ネットワークのセグメント境界を設け、長さを延長しま

す。

2 スイッチ マルチポートのブリッジです。すなわち各ポートがそれ

ぞれブリッジの機能を果たします。ネットワークセグメ ントを論理的に分割し、ネットワークのトラフィックを 減らします。矛盾なく使用することによって衝突のない Ethernetが実現します。

2 (3)

ハブ スター型トポロジの構築に使用します。各種の伝送媒体 に対応しますが、ネットワーク衝突を防ぐことはできま せん。

2

ルータ 複数のデータネットワークを中継します。トポロジ変更 や互換性のないパケットサイズにも対応します(たとえ ば産業エリアとオフィスエリアで使用)。

3

ゲートウェイ 異なるソフトウェアおよびハードウェアを使用する、

メーカ依存の2つのネットワークを中継します(たとえ ばEthernetとInterbus-Loop)。

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表 4-2:ネットワーク用中継機器の比較

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