4. 照明器具
4.1 特定エネルギー消費機器の最新状況の整理
4.1.4 制御機能の評価
在室検知によるOn-Off制御や調光制御などの制御機能については、照明器具のエネルギ ー消費量に影響するものの、現在のJISやトップランナー制度では評価できていない。その ため、このような制御機能を有する製品に対しては、実際の使用段階におけるエネルギー消 費量を適切に反映した基準となっていないとも考えられる。そこで、「トップランナー制度 における制御機能の評価の必要性」、「評価が必要な制御機能の種類」、「評価方法」など についてメーカーへのヒアリング調査を実施した結果を以下に示す。
1) トップランナー制度における制御機能の評価の必要性
調光制御機能を有する製品の普及が進んでいる家庭用に対して、非住宅用ではまだ調光 制御機能付き製品は普及が進んでおらず、より省エネルギーに貢献する製品を後押しする 観点から、トップランナー制度においても制御機能を有する製品を評価することは妥当で あると考えられる。
2) 評価が必要な制御機能の種類
照明の制御方法としては、建物側にセンサ等を設置して制御を行うことが主流となって おり、器具自体に備えられる制御機能としては調光制御のみであることが多い。器具の効率 を評価するトップランナー制度において、建物側の機能の有無で評価を変えることは適切 ではないことから、調光制御のみを評価の対象とすることが想定される。
ただし、調光制御機能のみで必要十分かについては引き続き業界や他のメーカー等に対 する意見聴取が必要である。
3) 評価方法
建物のエネルギー消費量を評価する建築物省エネ法では、表 4-7 に示すような制御方法 に応じた係数を乗じることとなっている。しかし、この係数はエネルギー消費量であるジュ ールに乗じるものであり、トップランナー制度における指標である効率(lm/W)に同じ係 数を適用することは妥当ではないとの指摘が得られた。そのため、例えば以下のような方法 について検討を行う必要がある。
⚫ トップランナー制度上の指標を固有エネルギー消費効率(lm/W)ではなくエネルギ ー消費量(kWhなど)に変える。
⚫ 自動車におけるEVと同様に、達成判定時に何らかの方法で制御機能付き製品を評価 する。
⚫ 達成判定上は考慮しないが、表示制度において建築物省エネ法の係数を用いたエネ ルギー消費量の結果を表示することを認める。
表 4-7 建築物省エネ法における制御方式ごとの係数
制御方式 適用条件 係数の値
在室検知制御
下限調光方式 連続調光タイプの人感センサーの信号に基づき自動で下限調光
または点滅する方式 0.95
点滅方式
以下のいずれかに該当する方式
・熱線式自動スイッチによって回路電流を通電/遮断すること により自動で点滅する方式
・点滅タイプの人感センサーの制御信号に基づき自動で点滅す る方式
・器具に内蔵された点滅タイプの人感センサーの制御信号に基 づき自動で点滅する方式
0.70
減光方式
以下のいずれかに該当する方式
・段調光タイプの人感センサーの制御信号に基づき自動で減光 する方式
・器具に内蔵された段調光タイプの人感センサーの制御信号に 基づき自動で減光する方式
0.80
明るさ検知制御
※開口率とは窓等の 開口部面積の合計 を床面積の合計で 除した値であり、
トップランナー制 度上では考慮する 必要はないと考え られる
調光方式 連続調光タイプの明るさセンサーの制御信号に基づき自動で調
光する方式 0.90
調光方式BL 連続調光タイプの明るさセンサーの制御信号に基づき自動で調 光し、自動制御ブラインドを併用する方式
0.85 調光方式
W15
連続調光タイプの明るさセンサーの制御信号に基づき自動で調 光する方式
・開口率が15%以上であること。
調光方式 W15BL
連続調光タイプの明るさセンサーの制御信号に基づき自動で調 光、自動制御ブラインドを併用する方式
・開口率が15%以上であること。
・自動制御ブラインドの敷設率が50%以上であること。
調光方式 W20
連続調光タイプの明るさセンサーの制御信号に基づき自動で調 光する方式
・開口率が20%以上であること。
調光方式 W20BL
連続調光タイプの明るさセンサーの制御信号に基づき自動で調 光、自動制御ブラインドを併用する方式
・開口率が20%以上であること。
・自動制御ブラインドの敷設率が50%以上であること。
調光方式 W25
連続調光タイプの明るさセンサーの制御信号に基づき自動で調 光する方式
・開口率が25%以上であること。
調光方式 W25BL
連続調光タイプの明るさセンサーの制御信号に基づき自動で調 光、自動制御ブラインドを併用する方式
・開口率が25%以上であること。
・自動制御ブラインドの敷設率が50%以上であること。
点滅方式
以下のいずれかに該当する方式
・連続調光タイプの明るさセンサーの制御信号に基づき自動で 点滅する方式
・自動点滅器の明るさ検知によって回路電流を通電/遮断する ことにより自 動で点滅する方式
・熱線式自動スイッチ(明るさセンサー付)の明るさ検知によ って回路電流 を通電/遮断することにより自動で点滅する方 式
0.80
タイムスケジュール 制御
減光方式 予め設定された時間に応じて照明器具を減光する方式 0.95 点滅方式 予め設定された時間に応じて照明器具を点滅する方式 0.90
制御方式 適用条件 係数の値
初期照度補正制御
タイマ方式
(LED)
LED照明器具を対象とした内蔵タイマにより光束を一定に保
つ方式 0.95
タイマ方式
(蛍光灯)
蛍光灯器具を対象とした内蔵タイマにより光束を一定に保つ方
式 0.85
センサー方式
(LED)
蛍光灯器具を対象とした明るさセンサーを用いて光束を一定に
保つ方式 0.95
センサー方式
(蛍光灯)
LED照明器具を対象とした明るさセンサーを用いて光束を一
定に保つ方式 0.85