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B

図3−6.免疫抗体顕微鏡観察(IFM)によるβ∂o伽ぷρ5θ固o励加50F4各株におけるMcpXとNavBP

の細胞内局在の分類

 図3−5.に示した画像から二人の観測者によりスポットを観測し、各画像の下に示した。(A)811M 株(野生株)、SC34株(NavBP欠損株)、 SC34−R株(NavBP回復株)、811M−cheAW株(c加4↓レ破壊

株)。(B)50uMのニフェジピンで処理した811M株。 McpXおよびNavBPの細胞内局在を、 A:片極

(One pole)、 B:両極(Two poles)、 C:片極と側面(One Pole and side(s))、 D:両極と側面(Two poles

and side(s))、 E:側面(Side(s))、拡散(局在しておらずほぼ均一一に存在、)に分類した。

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表3−5.NavBPとMcpXの共局在の定量化

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)NavBPが極にのみ局在した細胞においてMcpXが極に共局在した割合(%)を示した。

)NavBPが極に局在した細胞(A−Dの合計。少なくとも片極に局在した細胞。)においてMcpXが極

共局在した割合(%)を示した。

)McpXが極にのみ局在した細胞においてNavBP極に共局在した割合(%)を示した。

)McpXが極に局在した細胞(A−Dの合計。少なくとも片極に局在した細胞。〉においてNavBPが極

共局在した割合(%)を示した。

1

 野生株(811M株)では93%の細胞でMcpXが極に局在していることが観察された。こ れは枯草菌での報告と同様の結果であった[26]。さらに野生株(811M株)では92%の細 胞でNa,BPが極に局在していることが観察された。野生株(811M株)では、 Na\BPの極 での局在が観察された細胞のうち90%の細胞ではMcpXも極に局在しており、McpXの 極での局在が観察された細胞のうち94%の細胞ではNav BPも極に局在していた。野生 株(811M株)細胞では、多くの場合、 Na,BPとMcpXが極で共局在していることが分か

った。

 Nav BP欠損株(SC34株)では抗Na\BP抗体の特異的なシグナルはほとんど観察さ れなかった。Na\BP欠損株(SC34株)ではMcpXの極での局在性は著しく低下していた

(15%)。NavBP欠損株(SC34株)においても、McpXの発現量は野生株とほぼ同じである ため(図3−4)、McpXが局在化せずに拡散しており、膜にほぼ均一に発現していること

(脱局在化)が示唆された。Na\BP回復株(SC34−R株)ではこのようなMcpXの脱局在化 は観察されなかった。Na\BP回復株(SC34−R株)では、野生株(811M株)とほぼ同様の Na、BPとMcpXの局在性を示した。

 免疫蛍光顕微鏡観察の結果からOF4各株の細胞の長軸の長さを測定したところ、

野生株(811M株)は1.95±O.44μm、 Na、BP欠損株(SC34株)は1.65±0,36μm、

Na\BP回復株(SC34−R株)は2.43±0.55μmで有意な差は見られなかった。後述する 811M−cheAW株(e力θA W破壊株)は2.39±0.63μm、 SC34/pSC−CFP株は2.25±

0.45μm、SC34/pCFP株は2.13±0.55μmで、同様に有意な差は見られなかった。

 また細胞短軸の長さを測定したところ、野生株(811M株)は0.82±0.05μm、 Na、BP 欠損株(SC34株)は0.82±0.05μm、Na\BP回復株(SC34−R)は0.84±0.05μm、

811M−cheAW株(cfreA W破壊株)は0.84±0.06μm、 SC34/pSC−CFP株は0.84±

0.05μm、SC34/pCFP株は0.85±0,04μmで、有意な差は見られなかった。

 これらの結果からNa\BP欠損株(SC34株)で見られた走化性の異常はNa、BP欠損 によって生じるMcpXの脱局在化が原因である可能性が示唆された。

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野生株(811M株)はNavBPの阻害剤であるニフェジピン(最終濃度50μM)存在下で は、Na\BP欠損株(SC34株)と同様に反対の走化性を示すことが報告されている[5]。そ こでニフェジピン処理(最終濃度50μM)で処理した野生株(811M株)細胞のNa、BP、

McpXの局在性を免疫抗体顕微鏡観察(IFM)によって確認した(図3−5B、図3−6B)ニ フェジピン処理した細胞のNa、BP、 McpXの局在性は野生株とほぼ変わらず、脱局在 化は起こっていなかった。

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第2項eheA IV欠損株におけるMcpXとNa,BPの極での局在性の低下

BaCi7/usρsθudofirm us OF4株の全ゲノム配列は明らかになっておらず、抗McpB抗

体で検出したOF4株の推定上のMCPであるMcpXの遺伝子は同定されていない。

それゆえMcpXをコードする遺伝子を欠損させ、Na、 BPの局在化への影響を調べるこ とは不可能である。大腸菌ではcheA W遺伝子を破壊するとMCPの極での局在性が 低下することが知られている[17]。そこで野生株(811M株)のc加Aル遺伝子を破壊し

(図3−2)、811M−cheAW株(o加Aル破壊株)を構築した。

 抗McpB抗体を用いたウエスタンブロットを行ったところ、811M−cheAW株(cheA・Vt/

破壊株)のMcpX発現量は他のOF4各株とほぼ変わらなかった(図3−4)。

抗McpB抗体と、抗Na、 BP抗体を用いた免疫抗体顕微鏡観察(IFM)を行ったところ、

811M−cheAW株(eheA W破壊株)のMcpXおよびNa\BPの極での局在性は野生株に 比べて低下していた(図3−5)。811M−cheAW株(c加A膨破壊株)では33%の細胞でのみ McpXが極に局在していることが観察されず、このような細胞のうち51%の細胞では NavBPとの共局在が観察された。また33%の細胞でのみNa\BPが極に局在しているこ とが観察され、このような細胞のうち50%の細胞ではMcpXとの共局在が観察された(図

3−6.、表3−5)。

 また、811M−cheAW株(cheA W破壊株)の細胞長軸および短軸の長さは2.39±0.63 μmおよび0.84±0.06(μm)であり他の株と有意な差は見られなかった(表3−7)。

 これらの結果からNa、 BPとMcpXは極での局在性に関して相互依存的であるある可 能性が示唆された。

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第3項Na、 BP欠損株においてプラスミド上から発現させたNayBP−CFPの極での局在 生細胞内でのNav BPの細胞内局在を観察するため、Na、 BP−CFPを発現するP SC−CFPプラスミド、またはCFPを発現するpCFPプラスミドでNa\BP欠損株(SC34株)

を形質転換し、SC34/pSC−CFP株およびSC34/pCFP株を構築した。 SC34/pSC−CFP 株およびSC34/pCFP株をMYE培地(pH10)で培養し、抗GFP抗体を用いたウエスタ ンブロットを行い、NavBP−CFPまたはCFPの発現を確認した(図3−7)。 Na\BP−CFPの バンドは全画分及び膜画分に(白矢印)、CFPのバンドは全画分に確認できた(黒矢印)。

Na、BP−CFPは膜画分に、 CFPは細胞内画分に発現していることが示唆された。

 抗Na\BP抗体を用いたウエスタンブロットも試みたが、特異的なバンドは検出できな かった。この抗Na\BP抗体は変性したNa,BPを検出できず、3次元構造を保っている

Na、 BPのみを検出すると考えられた。

SC34/pSC−CFP株のNa,BP−CFPおよびSC34/pCFP株のCFPの細胞内局在を蛍

光顕微鏡で観察した(図3−8)。Na\BP−CFPはほとんどの場合、極に局在したが、 CFP

は局在していなかった(表3−6)。

 また、SC34/pSC−CFP株の細胞長軸および短軸の長さはそれぞれ2.25±0.45μm および0.84±0.05(μm)、SC34/pCFP株の細胞長軸および短軸の長さはそれぞれ 2.13±0.55μmおよび0.85±0.04(μm)であり、他の株と優位な差は見られなかった

(表3−7)。

第4項Baci!/us pseudofirmus OF4各株のミグレーション分析とタンブリングバイアス  五ρぷθα∂o㎜∬OF4各株を用いて、軟寒天培地でのミグレーション分析(遊走分析)

および液体培地でのタンブリングバイアスの観測を行い、Na\BPの影響を調べた(図

3−9、表3−8)。

 既に報告されているように[5]、SC34株(Na,BP欠損株)では野生株に比べてコロニ ーが小さくなり、タンブリングバイアスになった。また染色体上にNa\BPをコードする

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図3−7.Baci7/us psθudofirmus O F4株とその変異株の全画分および膜画分のNa、 BP−CFPまたは

CFPのウエスタンブロット解析

〈.kDa )

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 抗GFP抗体を用いてBaci77us psθudofiri7?us O F4各株のNavBP−CFPまたはCFPをウエスタン

ブロット解析した。(A)全画分。(B)膜画分。使用した株を上に示した。Na>BP−CFPのバンドの位置

を白矢印、CFPのバンドの位置を黒矢印で示した。

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A

B

SC34