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その他主要国

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4.3 ERIA 関係主要国におけるエネルギー・石炭需要見通し

4.3.3 その他主要国

その他の ERIA 参加主要国として、アセアン諸国のうち4 ヵ国(インドネシア、タイ、

マレーシア、ベトナム)及び韓国、豪州をとりあげる。インドネシア、タイ、マレーシア、

ベトナムでは経済発展に伴い2035 年に向け一次エネルギー需要が急速に拡大し、化石エ ネルギー消費が増加する。国によって石炭、石油、ガスの消費量に特徴があるが、石炭、

ガスは主に発電の燃料用に、石油はモータリゼーションにより拡大する。

【インドネシア】

一次エネルギー消費は、2008年の石油換算1.46億トンから 2035年に向け年平均伸び 率3.8%で増加する。2035年には2008年の2.7倍の同4.0億トンにまで拡大する。一次 エネルギー消費の増加量は同2.55億トンで、うち石炭は増加分の39%に当たる同1億ト ンの増加が見込まれる。現在の一次エネルギー消費は、石油のシェアが42%と石油への依 存度が高いが、今後、エネルギー供給の多様化が図られ、石炭、天然ガスの消費が増加す る。2035年の一次エネルギー消費に占める比率は、石炭が34%、天然ガスが28%、石油 が27%になる。

国内石炭資源の有効利用を推進することから、石炭消費は発電部門と産業部門ともに増 加する。石炭消費量は2008年の石油換算3,700万トンから 2035年の同1億3,700万ト ンへと年率5.0%で増加し、2008年の3.7倍の規模に拡大する。

インドネシアの発電電力量は、経済発展に伴い 2008 年の 149TWh から 2035 年の

645TWhまで年率5.6%で増加する。石炭火力による発電電力量は、2008年の61TWhか

ら2035年の270TWhまで年率5.6%で増加する。しかし、石炭火力の発電電力量に占め

るシェアは2008年の41%から2035年には1ポイント増の42%にとどまる。一方、ガス 火力による発電電力量は年率9.5%増加すると予測されており、ガス火力のシェアは2008 年の 17%から 2035 年の 45%に大きく拡大する。その結果、石炭と天然ガスが電源供給 の主役になる。

一次エネルギー 2008年 1.46億トン

2035年 4.00億トン

(2.7倍増)

0 50 100 150 200 250 300 350 400 450

1980 1990 2000 2008 2020 2030 2035

石油換算百万トン

石油 天然ガス

石炭 27%

42% 34%

25%

2.55億トン増 実績 ←   → 予測

水力(0.3%)

28%

22%

2008~2035年の増加量

27 0.4 80

0.0 47

100

39%

19%

31% 0.0% 0.1%

11%

石炭 石油 ガス 原子力 水力 再生他

再生可能等(10%)

出所: (財)日本エネルギー経済研究所が予測

図 4.3.7 インドネシアの一次エネルギー消費

発電電力量 2008年 149TWh

2035年 645TWh

(4.3倍増)

0 100 200 300 400 500 600 700

1980 1990 2000 2008 2020 2030 2035

TWh

石油(3%)

天然ガス

42% 石炭 29%

41%

495TWh増 実績 ←   → 予測

水力(2%)

45%

17%

2008~2035年の増加量

41 209

-23 0.0

264

4.1 0.8% 8%

0.0%

53%

-5%

42%

石炭 石油 ガス 原子力 水力 再生他

再生可能等(10%)

出所:(財)日本エネルギー経済研究所が予測

図 4.3.8 インドネシアの発電電力量

【タイ】

一次エネルギー消費は、2008年の石油換算8,900万トンから2035年に向け年平均伸び 率3.0%で増加する。2035年には同1.97億トンと、2008年の2.2倍に拡大する。一次エ ネルギー消費の増加量は同 1.08 億トンで、うち石炭は、天然ガスの同 3,900 万トンに次

ぐ、同3,600万トンが見込まれている。2008年の一次エネルギー消費構成は石油が46%

を占め、石油中心の構成となっているが、国内天然ガス資源の利用促進により天然ガス消 費が拡大するとともに、エネルギー源の多様化から石炭消費も増加する。石炭の一次エネ ルギー消費に占める比率は、2008年の17%から2035年には26%に上昇する。

石炭消費量は 2008年の石油換算 1,500万トンから 2035年の同5,200 万トンへと年率 4.6%で増加し、2008年の3.4倍に拡大する。分野別に石炭消費量をみると、発電部門で は同700万トンから同2,800万トンに、産業部門では同800万トンから同2,500万トンに 増加し、石炭消費に占める発電部門の比率は 2008 年の 48%から54%に上昇する見通し である。タイの石炭資源は褐炭が殆どであることから、今後の消費増加分は海外からの輸 入炭で賄われることになる。

一次エネルギー 2008年 0.89億トン

2035年 1.97億トン

(2.2倍増)

0 50 100 150 200 250

1980 1990 2000 2008 2020 2030 2035

石油換算百万トン

石油 天然ガス

石炭 33%

26%

46%

17%

1.08億トン増 実績 ←   → 予測

原子力(2%)

水力(0.3%)

34%

35%

2008~2035年の増加量

0.0 3 39

5 25 36

34%

23%

36%

4% 0.0% 3%

石炭 石油 ガス 原子力 水力 再生他

再生可能等(3%)

出所: (財)日本エネルギー経済研究所が予測

図 4.3.9 タイの一次エネルギー消費

タイの発電電力量は、2008年の152TWhから2035年の442TWhまで年率4.0%で増 加する。2008年時点での電源構成は、天然ガスが中心(総発電電力量の67%を占める)

であるが、今後、電源構成の多様化から石炭火力も増加する。石炭火力による発電電力量

は2008年の32TWhから2035年の124TWhまで年率5.2%で増加する。石炭火力のシェ

アは、2008年の21%から2035年には28%まで上昇する。一方、天然ガス火力による発 電電力量は年率3.5%で増加し、2008年の102TWhから2035年の256TWhにまで増加 する。

発電電力量 2008年 152TWh

2035年 442TWh

(2.9倍増)

0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 500

1980 1990 2000 2008 2020 2030 2035

TWh

石油(0.5%)

天然ガス

28% 石炭 1.1%

21%

290TWh増 実績 ←   → 予測

原子力(4.1%)

水力(1.6%)

67%

58%

再生可能等(8%)

2008~2035年の増加量

25 92

0.4 18.2 154

0.0 9%

6.3% 0.0%

53%

32% 0.1%

石炭 石油 ガス 原子力 水力 再生他

出所: (財)日本エネルギー経済研究所が予測

図 4.3.10 タイの発電電力量

【マレーシア】

一次エネルギー消費は、2008年の石油換算7,000万トンから2035年に向け年平均伸び 率2.8%で増加し、2035年には同1.48億トンと、2008年の2.1倍に拡大する。一次エネ ルギー消費の増加量は同7,800万トンで、うち石炭は、天然ガスの同3,400万トンに次ぐ、

同2,300万トンが見込まれている。マレーシアでは天然ガスの輸出拡大に向け、石炭を主

要電源の選択肢の一つとして開発を進めており、石炭火力が増加する。これにより石炭の 一次エネルギー消費に占める比率は、2008年の14%から2035年には22%に上昇する。

一次エネルギー 2008年 0.70億トン

2035年 1.48億トン

(2.1倍増)

0 20 40 60 80 100 120 140 160

1980 1990 2000 2008 2020 2030 2035

石油換算百万トン

石油 天然ガス

石炭 29%

22%

37%

14%

0.78億トン増 実績 ←   → 予測

原子力(2%)

水力(1%)

49%

46%

2008~2035年の増加量

0.8 0.9 34

2 23 18

29% 23%

43% 3%

1% 1%

石炭 石油 ガス 原子力 水力 再生他

再生可能等(0.6%)

出所:(財)日本エネルギー経済研究所が予測

図 4.3.11 マレーシアの一次エネルギー消費

石炭消費量は、2008年の石油換算 950万トンから2035年の同3,200 万トンへと年率 4.6%で増加し、2008年の3.4倍に拡大する。分野別に石炭消費量をみると、消費量の増 加分のほとんどが発電部門での消費であり、その量は 2008 年の同800 万トンから 2035

年には同3,000万トンに増加する。マレーシアでは石炭消費全体に占める発電部門の比率

が 2008年において85%と高いが、2035年にはさらに9ポイント上昇して 94%となる。

石炭消費増加分は、海外からの輸入炭で賄われることになる。

マレーシアの発電電力量は、2008年の97TWhから2035年の367TWhまで年率5.0% で増加する。2008年の電源構成は天然ガスを中心(総発電電力量の64%を占める)とし ている。石炭火力による発電電力量は2008年の26TWhから2035年の138TWhまで年 率6.3%で増加し、石炭火力のシェアは2008年の27%から2035年には38%まで上昇す る。一方、ガス火力からの発電電力量は年率4.4%で増加し、2008年の62TWhから3035

年の198TWhまで増加する。

発電電力量 2008年 97TWh

2035年 367TWh

(3.8倍増)

0 50 100 150 200 250 300 350 400

1980 1990 2000 2008 2020 2030 2035

石炭 27%

270TWh増

64%

石油(0%)

天然ガス

38%

54%

原子力(2.5%)

水力(4.8%)

TWh 実績 ←   → 予測

2008~2035年の増加量

4.7 112

-1.7

9.1 136

9.2 1.8%

3.4%

50% 3.4%

-0.6%

41%

石炭 石油 ガス 原子力 水力 再生他

再生可能等(1.3%)

出所: (財)日本エネルギー経済研究所が予測

図 4.3.12 マレーシアの発電電力量

【ベトナム】

一次エネルギー消費は、2008年の石油換算3,500万トンから2035年に向け年平均伸び 率4.2%で増加する。2035年には2008年の3倍となる同1.05億トンに拡大する。一次エ ネルギー消費の増加量は同1.08億トンで、うち石炭が同1,900万トンで、石油の同2,400 万トンに次ぐ。エネルギーソースの多様化が進み、一次エネルギー消費に占める石炭のシ ェアは2008年の34%から2035年の29%に低下する。

石炭消費量は、2008年の石油換算1,200万トンから2035年には同3,000万トンへと年

率3.6%で増加し、2008年の2.6倍に拡大する。分野別に石炭消費量をみると、発電部門 での消費量は同370万トンから同1,600万トンに増加する。石炭消費全体に占める発電部 門の比率は、2008年の32%から2035年には52%へと大きく上昇する。ベトナムは無煙 炭の生産国であるが、国内無煙炭の供給力には限りがあるため、発電用燃料としての石炭 の輸入が拡大する。

一次エネルギー 2008年 0.35億トン

2035年 1.05億トン

(3.0倍増)

0 20 40 60 80 100 120

1980 1990 2000 2008 2020 2030 2035

石油換算百万トン

石油 天然ガス

石炭 36%

29%

41%

34%

1.08億トン増 実績 ←   → 予測

原子力(5%)

水力(7%)

18%

14%

2008~2035年の増加量

10 19

24

8 4.7 5.1

14%

6.8% 7.3%

11%

34%

27%

石炭 石油 ガス 原子力 水力 再生他

再生可能等(10%)

出所: (財)日本エネルギー経済研究所が予測

図 4.3.13 ベトナムの一次エネルギー消費

ベトナムの発電電力量は、2008年の73TWhから2035年の256TWhへと年率4.8%で 増加する見通しである。石炭火力のシェアは2008年の21%から2035年の29%へと着実 に拡大する。石炭火力による発電電力量は2008年の15TWhから2035年には74TWhま で年率 6.1%で増加する。一方、2008 年において 42%と最大のシェアを占めた天然ガス 火力は発電電力量を2008年の30TWhから2035年の75TWhへと年率3.4%で増加させ るが、2035年にはシェアを29%に低下させる。2008年の電源構成では水力が36%と石 炭火力よりも高いシェアを示しているが、今後もこの傾向は維持される。

発電電力量 2008年 73TWh

2035年 256TWh

(3.5倍増)

0 50 100 150 200 250 300

1980 1990 2000 2008 2020 2030 2035

石炭 183TWh増

天然ガス

21%

42%

36%

29%

29%

石油(0.5%)

33% 水力

原子力(7.1%)

TWh 実績 ←   → 予測

再生可能等(0.6%)

2008~2035年の増加量 59

-0.4

18 45

59

1.5 32% 0.8%

10%

-0.2% 25%

32%

石炭 石油 ガス 原子力 水力 再生他

出所: (財)日本エネルギー経済研究所が予測

図 4.3.14 ベトナムの発電電力量

【豪州】

一次エネルギー消費は、2008年の石油換算1.30億トンから 2035年に向け年平均伸び 率 1.2%で増加し、2035年には同 1.79 億トンに増加する。一次エネルギー消費の増加量

は同4,900万トンで、内訳は天然ガスが同3,600万トンの増、再生可能エネルギー等が同

1,800万トンの増で、石炭が同330万トンの減、石油が同210万トンの減と見込まれてい

る。天然ガスの消費増加分が増加量全体の7割以上を占める。

一次エネルギー 2008年 1.30億トン

2035年 1.79億トン

(1.4倍増)

0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200

1980 1990 2000 2008 2020 2030 2035

石油換算百万トン

石油 天然ガス

石炭 21%

30%

30%

45%

0.49億トン増 実績 ←   → 予測

水力(0.6%)

20%

35%

原子力(0%)

2008~2035年の増加量 0.0 18 36 0.0 -2.1

-3.3

-7% -4% 74% 0.0% 0.1% 37%

石炭 石油 ガス 原子力 水力 再生他

再生可能等(14%)

出所: (財)日本エネルギー経済研究所が予測

図 4.3.15 豪州の一次エネルギー消費

ドキュメント内 目次 (ページ 114-125)