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その他の障壁

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1.2 低品位炭利用技術の普及を阻害する政策、経済、技術的障壁

1.2.4 その他の障壁

(1)インドネシア

インドネシアにおいては、試験段階から商業化に向けてステップを踏んで技術開発を進 めるシステムが無いことも、障壁の一つと考えられる。

また、インドネシアにおいては、低品位炭を含め石炭開発・生産のほとんどが露天掘り により行われている。低品位炭を新たに生産するには、未開発地域を開発のため森林伐採 が必要となり、環境面から開発が規制されるケースも生じる。

(2)タイ

タイにおける低品位炭利用に係る最大の障壁は、パブリック・アクセプタンスである。

この問題は、Mae Moh 発電所からの排出物により地元住民に対し汚染被害が生じたこと に起因しており、現在でも新規石炭火力建設に対する周辺住民及びNGOの反対運動が続 いている。

最近の反対運動の例を以下に示す。

 Prachuab Khiri Khan県Boh Nok褐炭火力建設計画に対する反対運動(2004年

9月)

 Rayon県IRPC褐炭火力発電所建設計画に対する反対運動(2007年9月)

 Cha Chuneng Sao県石炭火力発電所建設計画に対する反対運動(2010年9月)

 Nakhon Sri Thammarat県褐炭火力発電所建設計画に対する反対運動(2010年

10月)

表 1.2.1 低品位炭利用調査 / 国別の障壁と考えられる項目の一覧表

豪州 中国 インドネシア タイ 韓国 日本

政策面

環境税

(炭素税、石炭石油 税等)

○ 連邦及び各州で環境税(炭素 税)は課税されていない。

○ 連邦政府は、Carbon Pollution Reduction Scheme(CPRS:炭素汚 染削減スキーム)の導入を検討して いる。

○ CPRSが導入された場合、発電 に褐炭を利用している電力業界は 大きな打撃を受ける。但し、褐炭利 用継続には利用技術の開発促進が 求められる。

○ 環境税(炭素税)は課せられてい ない。

○ 但し、中央政府は、第12次5ヵ年 計画(2011-15)の期間中に、炭素 税を導入することを検討中。

○ 環境税(炭素税)は課せられてい ない。

○ 環境税(炭素税)は課せられてい ない。

○ 環境税(炭素税)は課せられてい ない。

○ 政府は近い将来における炭素税 の導入を考えていないが、中長期 的な観点では導入を検討する意向 であることを表明。

○ 現在、石炭に石油石炭税が課せ られている。

○ 政府は2011年10月から、地球温 暖化対策のための課税を上乗せし て、石油石炭税を増税することを閣 議決定した。

○ 但し、これらの課税収入は、燃料 安定供給対策やエネルギー需給構 造高度化対策の財源となり、石炭 利用技術開発を含め様々な技術開 発プロジェクトに使用される。

知的財産権の保護

○ 知財保護法(Intellectual Property Law)あり。

○ 知財保護法(Patent Law, Trademark Law, Copyright Law)あ り。

○ 知財保護法(2000年第30号営業 秘密法以降、特許法等知財関連保 護法が制定されている)あり。

○ 知財保護法(Patent Act 2522 (1979), Copyright Act 2537 (1994), Trademark Act 2534 (1991))あり。

○ 知財保護法あり。 ○ 知財保護法(知的財産法)あり。

政府による技術開 発支援

○ ビクトリア州政府では積極的な 技術開発支援あり、政策面での障 壁はない。

○ 基礎研究に対する政府支援があ るが、パイロットプラントや実証プラ ント規模に対する政府の直接的な 支援は無く、民間「ベースで取組み が行われている。

○ 「研究開発-実証-商業化」の 一連の流れがうまくいかず、その背 景には一定額以上の案件はすべて 入札とする政府の規定がある、との 指摘がある。

○ 政府の支援及びインセンティブ 制度は存在するが、政府支援を求 める申請を行う場合、申請から承認

に至るまでのプロセスが複雑。 - -

その他 - - ○ 政府間ベースのプロジェクトでは

機材等の免税措置がある。 - - -

経済面 コスト面

○ 低品位炭の褐炭には高水分(60

~70%)が含まれており、脱水・乾 燥コストが高い。

○ 輸送の安全性確保と輸送コスト が高が問題。

○ 設備投資額が大きい。

○ 新技術を導入際して、高額なライ センス料が必要と。

○ 褐炭処理設備のエネルギー効 率が低い

○ 開発地域が内陸部の場合はイン フラ投資が必要で、公的融資が入ら ないと開発が困難。

○ 技術/設備の費用が高く、導入に 際しては公的融資の確保、技術保 有国からの資金援助が必要。

○ 低品位炭利用のための設備投 資が高額である。

○ 一部の設備は安価であるもの の、能率が低い。

○ タイ国内に、設備メーカーが無 い。

○ 低品炭を単味で利用するために は、新たな設備改造投資費用と保 全費用がかかる(現在、低品位炭は 混炭して利用)。

○ 既存のブリケット製造技術は BCB(bindeless coal briquette)と UBCがあるが、商業化するには経 済性に問題があり、普及に至ってい ない。

○ 脱水・乾燥コストが高く、更なるコ スト低減が必要。

○ 経済的な低品位炭利用技術が 商業化されていない。

技術面 技術面の課題

○ 商業的、経済的、効率的な乾燥

○ 脱水技術が開発されていない。

特に、脱水及びガス化技術開発の ためのパイロット試験及び実証試験 への移行が望まれる。

○ 乾燥した褐炭は自然発熱し易い 性質があり、輸送時の障害となる。

自然発熱を抑制するため、褐炭の ガス化による液体燃料の製造が重

○ 褐炭のアップグレーディングと転 換技術の開発を大いに急ぎたい ニーズはあるが、商用規模での乾 燥/脱水技術や熱分解技術の開発 は実現されてはいない。

○ 脱水した褐炭の輸送や大規模な 褐炭転換技術は、実証段階。

○ 低品位炭の改質技術は,商業化 されていない。

○ 海外から導入する技術は、ロー カライズする必要がある。

○ 火力発電以外の低品位炭利用 技術を持たない。

○ 産業界の低品位炭利用技術及 び低品位炭の品質に対する信頼度 が低い。

○ 低品位炭は高水分のため、既存 の石炭火力発電所では設備改造を しない限り単味燃焼用には使用で きない。

○ 低品位炭を利用するための脱水

○ 乾燥技術が商業段階に達してい ない。

○ 脱水・乾燥技術は、開発途上に ある。

○ 低品位炭の反応性は高いが、こ の反応性の抑制及び利用(燃焼 性、ガス化及び炭化)の開発が必 要。

○ 高灰分炭や高硫黄/窒素炭の処 理技術等の開発が必要。

エンジニアの不足 及び育成

○ 褐炭利用技術開発に係る石炭 科学者及び石炭利用技術者の不 足。技術開発の研究リーダーとなる 技術者の減少。

○ エンジニアの不足等、人材問題 には言及がない。

○ エンジニア数自体は増加してい るが、有能なエンジニアはやや不足 している。

○ 火力発電以外のO&M専門家が いない。

○ エンジニアの不足等、人材問題 には言及がない。

○ 技術の継承、技術開発を継続的 に進めるための若手研究者向けの 育成プログラムが必要。

石炭利用に対する

国民の理解(PA) -

○ 特に問題無し。 ○ 特に問題無し。 ○ Mae Moh褐炭火力発電所の公 害問題を経験しており、新規石炭火 力建設に対する周辺住民及びNGO の反対が強い。

- -

その他 - -

○ 試験段階から商業化に向け、ス テップを踏んで技術開発を進めるシ ステムが無い。

○ 露天掘りによる炭鉱開発では森 林伐採が行われるので、環境面か らの規制があるある。

- - -

その他

障 壁

第 2 章 ERIA 関係国における高効率石炭火力発電所に

よる環境負荷の低減効果に向けた調査

2.ERIA関係国における高効率石炭火力発電所による環境負荷の低減効果に向けた 調査

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