同♂・君
一 くんがんばりカード
が5二=あつまったらJOMOレシートがもらえるよ1
◎ばこんなときもらえます1
・じっとかおを見ておはなしができるとO
口しゅくだいを先生にわたすと◎・朝のかだいがくしゅうががんばれるとO 1すぐしゅうごうできると◎
∵
2. 3 4
キャラクタ 画像が挿入 ていた
o 一
レ
シI
ト
の 写真
因 5.5Fくんがんばりカード
えてトークンエコノミーが追加された条件であった。トークンエコノミーとは、ポイ ント(トークン)を貯めることで、対象となる子どもの好きな活動や物と交換がで きる強化システムである。トークンエコノミーに関しては、D条件開始以前から 既に実施されていたが、アイコンタクトを標的としてこのシステムを用いたのは D条件が初めてであった。F君に用いられたシステムは、①望ましい行動が生 起すると「F君がんばりカード」(図5.5)に・印1つが記入される、②o印が5っ 記入されるとバックアップ強化子として特定の石油元売り会社(JOMO)のガ ソリンレシートが与えられる、というものであった。F君はこのレシートのことを
「JOMOレシート」と呼び、独特の興味を持っていることがF君に関係のある 人物全員から報告された。さらに、これまでの実践から望ましい活動に随伴し て即時にO印を記入することで活動を増加させる強化子としての働きがあるこ とも。確認されていた。この条件では、顔を見るとO印をもらえることが言語で指
.示」され、「F君がんばりカード」にもそのことが明記された。しかし、ソーシャルス トーリーTMには、アイコンタクトすることとトークンが得られることの随伴性文は記 述されなかった。
E条件では、トークンポイントの随伴性文が記されたソーシャルストーリー TM(ソーシャルストーリーTM3)とトークンエコノミーと手順書による介入が実施 された。ソーシャルストーリーTM3は、ソーシャルスドーリ㎞TM2に加えて顔を見る ことがトークンポイントになることが明記され、キャラクタ]の吹き出しには、Aく んじっと顔を見て言うと○(トークンポイント)がもらえるよ、という文章が挿入され
た。
5.ソーシャルストーリーTM
ソーシャルストーリーTMはGray(2004)(4)に準拠して作成された。すべての ソーシャルストーリーTMは、A4版の白色の上質紙に印刷され、プラスチックフ ィルムによって保護してから使用された。文字は黒のインクで印刷され、挿入 されたキャラクターはカラー印刷されていた。F君の所属するクラスを筆.者とと もに担任する教員1名によって、F君のことを否定的に記述されている部分
147
がないことと、事実と.食い違う部分がないこととが確認されてから実験に使用 された。ソーシャルスドーリHTMに挿入されたキャラクターは、ホームページ上に 公開されている画像を使用した。また、ソーシャルストーリーTMに書かれている 内容がどの程度理解されているのか確認チる質問は実施しなかった。
6.介入
介入期間は、研究実施年度の5月8目から7月13目までのおよそ2ヶ
月間であった。
ソーシャルストーリーTMは、F君の学習用の個人スペースに置かれ、F君は、
登校直後に担任教師にソーシャルストーリーTMを読むように促された。読み聞 違.いについては、あえて訂正せず「さりげなく、くつろいだ態度で読ませる」(4)
ことを意図したが、結果的にF君が読み間違ったり読み飛ばしたりすることは
なかった一。
7.データ収集
データは、その場でコミュニケーションパートナーに聞き取り調査され、記録 用紙に教室で記入された。記録用紙は、それぞれの場面の「要求」と「お礼」
それぞれで、5段階で評価した。評価の基準は以下のとおりであった。
4:アイコンタクトを自発した。
3:言語プロンプト1回でアイコンタクトした。
2=複数のプロンプトでアイコンタクトした。
1:プロンプトしてもアイコンタクトしなかった。
0:アイコンタクトしなかったが、プロンプトを受ける前に活動をしてしま い介入ができなかった。
なお、プロンプトは、コミュニケーションパートナーから提示された場合も担任 教師から提示された場合も同様に1回として計数され、誰から提供されたの
かは区別して記録はされなかった。また、担任はアイコンタクトの様子をその場 で観察し、コミュニケーションパートナーの報告と観察の結果が異なった場合、
アイコンタクトがあったのはどの場面か、その場で確認した。信頼できると考え られた場合にはアイコンタクトを記録し、信頼できないと考えられた場合に0(ア イコンタクトしなかったが、介入もできなかった)と記録し、結果が不一致であっ たことを併記した。
一149・
1I.結果
1面
̲紳介蛎
11 一
茅づメ㌣
約6ケ月後
工29456789101ユ :13141510171819202122碧324=目 2627:029303工32;3ヨ4;5363フ38394041424,44
セツシ目ン
■務 1業
○■素賞糺
㎜慮お札
1 2 3 4 5 0 7 8 01011 12131415101 101020212 2324252827282930313233043536373畠304041424344
1≡一
●プ1コンプトなし。での自発 }プロンプトしてもアイコンタクトレない 口禽晒プロンプト1回 ・介入なし、アイコンタクトもなし ノ便数のプ目ンプト
図5.6アイコンタクト自発数{上部)と生起条件(下部)
1.結果
図5.6に結果を示す。
A条件では、自葵的なアイコンタクトは少なく、自発的なアイコンタクトが全く 観察されないことも11セッション中6セッションあった。A条件においても、6 セッション目から7セッション目にかけて自発的なアイコンタクトの増加が観察 されている。しかし、8セッション目以降は減少傾向が観察された。
随伴性評価文を含む文章のみのソーシャルストーリーTM1を導入したB条 件では、べ一スラインと比較して自発的なアイコンタクトは変化しなかった。ま た、自発的なアイコンタクトが観察されなかったセッションも、6セッション中4セ ッションあった。
随伴性評価文をF君の好きなキャラクターの台詞として記述した随伴性特 定評価文条件を導入したC条件では、自発的なアイコンタクトがこれまでに
比べて増加したが、その傾向は安定せず、自発的なアイコンタクトの観察され
ないセッションもあった。
次に、ストーリーの変更をせずトークンエコノミーを導入したD条件では、そ れまでに比べて、アイコンタクトの増加は観察されなかった。
顔を見ることとトークンポイントが得られることの関連がキャラクターの台詞と して明記されたソーシャルストーリーTM3を導入したE条件では、開始から3 セッション増加傾向は示されなかったが、4セッション目に増加傾向を示し、
連続3回、4場面申3場面での自発的なアイコンタクトが観察された。そして、
一且自発場面数は減少したものの、指導開始から33セッシヲン目で初めて すべての場面で、自発的なアイコンタクトが確認された。この傾向は2セッショ ン持続し、その後の自発場面数は2場面から4場面の間で増減を繰り返し
た。
さらに、どのようなプロンプトの提示によってアイコンタクトが生起したのか図 示したものが図5,6(下部)である。A条件の1セッション目には、事務室にお いて言語プロンプトの提示によってアイコンタクトが生起したが、一その後の保健 室では、プロンプトの提示前に活動をしてしまい、アイコンタクトは生起しなか った。その後の2セッションでは言語プロンプトの提示に加えて、指さしや身体 誘導など、複数のプロンプト提示によってアイコンタクトを生起させることができ た。4セッション目以降は、言語プロンプトの提示のみでアイコンタクトを生起さ せることが多くなった。
B条件では、プロンプトを提示してもアイコンタクトが生起しない、あるいはプ ロンプト提示前に活動してしまったため指導できないことが多くなった。
さらに、C条件では、アイコンタクトを自発することは多かったが、自発しない 場合、アイコンタクトの生起とプロンプトのタイプとの間に一貫した傾向はなか
った。
D条件では、複数のプロンプトを提示することでアイコンタクトを生起させるこ
とができた。
E条件では、初めから7セッション目まで複数のプロンプトの提示で生起さ せたり、指導の条件にかかわらずアイコンタクトを生起させることがなかったりし たが、それ以降では、言語プロンプトのみでアイコンタクトが生起するようになる
・151一
とともに、これまで一に比べると高い頻度で自発的なアイコンタクトが観察され
た。
ソーシャルストーリーTMによる介入終了後、およそ6ヶ月後の観察において その行動の維持が確認された。
2.信頼性計測
コミュニケーションパートナーからの報告.と担任との観察が一致しなかったデ
ータは、A条件4回、B条件3回、C条件、D条件では0回、E条件では
1回であった。条件ごとに、一致したデータ数と条件毎の総データ数との割合 を算出し、条件毎の一致係数とした。その結果、A条件では91%、B条件で は88%、C条件、D条件はともに100%、E条件は99%であった。