Fig,60 A児:トポグラフィー別自己刺激行動出現率
Table50A児:環境条件別・自己刺激行動生起配分表
環境条件
自己刺激行動生起・平均時間(%)A)担任と1:1のスキンシップによる相互交渉の時問(箱椅子1「歌遊酌等〉 40.1%
B)小集団におけるr感覚訓練』の時間(車椅子;rスライム」等) 56.2%
C)小集団におけるr朝の会」の時問(箱椅子;話・歌等) 66.7%
D)大集団における行事の時間(車椅子;r運動会交流」等) 62.2%
E)入力中心による統制された時間(仰臥位;r音源定位実験」) 139.3%
F)入力中心による統制された時間(車椅子;r音源定位実験1) 99.3%
G)出力中心による統制された時間(車椅子;「ビッグマック叩き実験」等) 59.6%
H)家庭における余暇時問 89.7%
*同時に複数の自己刺激行動に従事している場合ダブルカウントしているため100%を越えることがある
A児:環境条件別自己刺激行動生起配分(%)
入力中心「実験』(仰臥位)1393
嗜:1スキンシップ(箱椅子)
40.1
小集団「感覚訓練」(車椅子)
56.2
出力中心「実験」(車椅子)
59.6
15
椅子) 10
.入力目/
\
!/\\ \ //
/
/
、ゴ/
︑ \
、/
\\
椅子) \、 小集巨
.入力中心r実験」(車椅子)99.3
家庭「余暇』89.7
小集団r朝の会』(箱椅子)66.7
大集団r行事』(車椅子)62.2
Fig.61A児:環境別自己刺激行動生起配分
■on task [コoff task
Fig。62A児:自己刺激行動生起時間(累積時間:同時に複数の形態が生起している場合はダブルカウント)
①「Fig.60」は、A児の自己刺激行動のトポ グラフィー別の出現率である。それによる と、<指を口唇に触れては出す>行動が、
16.9%で最も多く、全体の累積時間を観察 時間に占める割合で評価すると、80.2%の 高い出現率となる(Fig.62〉。
②rFig.61」は、環境条件による自己刺激行 動の配分を調べたものである。A児は、<
入力中心(仰臥位)>のときに最も多く生 起させ、逆に、他者との<1:1のスキン シップ(箱椅子)>のときに自己刺激行動 が少なく、場面と姿勢の影響を受けている。
Table51 「B児:自己刺激行動・トポグラフィー別生起時間配分表」(%;自己刺激行動生起時問/全観察時間) 嚢
DATE 9/9 /15 /22 /27 10/4/13 /18 /25 11/1/8
/14
/16 /20 2/21/28 /28 3/3 条件
活動
内容
己刺激行動
運動会交流① 運動会交流①② トランポリン② 朝の△本●からだ②① どきどきタイム① どきどきタイム② 要求サイン実験② 自由休憩② どきどきタイム② 先生と遊び②
①輸②立位o1自由8の字に頭を振る 10.3
8.2 0.1
11.6
1.6 4.6 6.7 0.6 0.3 0.8
0 1.6
7
0.5 2.7 0.5 0.4口唇に物を当てる
8.7 2.4 7.3
0 0 3.6 8.5 9.0 1.2 4.8 3.1 2.3 9.2 0 0 28.113
喉なで 8.2
0.1 0 1.5 0.7 0.2 0.3 0.7 1.1 0 0.3 0.7 0.1 0.3 0.2 1.5 3.2
前髪・額・頬叩き
5.1 1.0
0
1.1 2.7 0.9 0.1 0.1 0.3 0.5 0.5 8.3 1.3 0 0 1.6 0唇・前歯叩き
1.8 0 0.3 3.5 14.7 19.4 3.8 40.8
2.6 0 0.3 2.2 0.2 0 0 0.7 0
本等の頁めくり 3.2 0 0 18.3174 0 8.6 1.2 0 0 0 0 0.1 20.910.2 0 0
パタパタ物に手 3.3 32.8 0 0 0 0 1.1 0 0 0 0 1.1 0 0 0 4.8 0
物投げ捨て(回数)
︵5︶ ︵1︶ ︵0︶ ︵19 ︵1︶ ︵0︶ ︵0﹀ ︵o︶ ︵0︶ ︵11 ︵0︶ ︵6︶ ︵0︶ ︵1︶ ︵0︶ ︵o︶ ︵1︶
歯ぎしり(多数) ? ? ? ? ? 0 ? ? ? 3.1 0 6.5 8 66.7 0 2.4 7.2
拳骨で腰を叩く 0 0
0
1.5 0.4 2.8 0.7 0.2 0.3 65 0 0 0 0 0 0 2.6全・自己刺激行動 起時間配分
40.9 44.8 54 37.837.731コ 30.1 52.8
6.1
9.8
4.3
29.5 19.888フ 13.752 31.3
*同時に複数の自己刺激行動に従事している場合ダブルカウントしている
DATE 3/16/16 4/14/21 /28 5/2 /6 /9 条件
活動 内容
己刺激行動
朝の会② からだの学習② 朝の会② 朝の会② 自由時間② 自由時間●朝の会② 自由時間・朝の会② 自由時間② ①輸②立位or自由
鵬こ頭を振る 6 0 14 0.2 3 1.3 9.8 0.1 0.3%
口唇に物を当てる 0 21.225.535.4
4.8 3.6 1.6
20.4 8.5%
喉なで
0 0
0 0 0.8 1.40
0.0 0.8%前髪・額・頬叩き
0
0 4.0 0.7 00
0.1 0 1.1%唇・前歯叩き 37.8 0 26.125.6 0 11.1 16.6 0.0 8.6%
本等の頁めくり
0 0
0.5 4.4 18.4 17.80
7.6 5.3%パタパタに手 0 0 0 0 0 0 0 0 1.7%
物投げ捨て(回数)
︵0︶ ︵0︶ ︵0︶
0
︵1︶ ︵0︶ ︵0︶ ︵6︶
2。1回 歯ぎしり(多数)
2.3 0 1.9 0 5.7 10.3 1.6 2.5 7.3%
拳骨で腰を叩く 4.8 0 0.4 0.2 3.4 1.2 1.7 0 1.1%
「あつあつ」の声 0 0 1.3 0 0 0.2 0 0 0.1%
手叩き 0 0 0 1.9 0 0 0 0 0.2%
頬を殴る 0 0 0 0 0 0 0 0.2 0.0%
全・自己刺激行動 起時問配分
51 22.261.568 36 47.4404 31 36.4%
*同時に複数の自己刺激行動に従事している場合ダブルカウントしている
8︶踵世篠理鯛\巨酋層州
/ 聯 ︐〆〆 ら
ヨ の雌 ズ れ が
ぴ雛 〆
く ぷドお 漸 ︑〆 刺 ・ ! 己 〆 フ ぷ 唱 ︑ 潔詩 ↓ 3 〆 イ . 曲♂ + 汐 児 ︐ 〆 B2︒得⑱5︒!︑演 ¢
7.3
5.3
1.7 書.1 1.1 0.8 0.3 0.2 0.1
0
Fig.63B児:トポグラフィー別自己刺激行動出現率
③rFig.63」は、B児の自己刺激行動のトポグラフィー別の出現率である。<唇・前歯叩 き>が8.6%で最も多く、続いてく口唇に物をあてる>が8.5%と、口唇刺激が上位を占 める。全体の累積時間を観察時間に占める割合で評価すると、36.4%の出現率である。
Table52B児:環境条件別・自己刺激行動生起酉己分表
環境条件
自己刺激行動生起・平均時間(%〉A)担任と1:1のスキンシップによる相互交渉の時間位位or自由;「トランポリン」等) 19.6%
B〉小集団におけるスキンシップの時間位位or自由;教師との1:1によるスキンシッ プを含むr音楽j r体育」rからだの学習/リズム遊び」等)
18.9%
C)小集団における作業的要素を含む時問(車椅子;「図エ』rr感覚訓練/スライム」等〉 27.0%
D)小集団における「朝の会」の時問位位or自由;話・歌等〉 54.2%
E)大集団における行事の時問(車椅子;r運動会交流I r式典」等) 30%
F)自由な1人遊び(誰も係わらない)時間(立位or自由;休憩時間) 51.9%
G)出力中心による統制された時問位位or自由;「要求サイン実験』) 19.8%
B児:環境条件別自己刺激行動生起配分(%)
小集団のスキンシップ学習(立位
or自由)18.9
小集団r朝の会』(立位or自由)54・2
6
4/ /
1:1のスキンシップ(立位or自 由) 19.6
\\
ヤ ヤペ
\
\19.8 出力中心「実験」(立位or自由)
//〆
自由な1人遊ぴ(立位or自由)
51.9
// 大集団「行事』(車椅子)
./ / 30ズ
、■
/
小集団の作業的学習(車椅子)27
Fig.64 B児:環境別自己刺激行動生起配分
B児;全自己刺激行動生起時間<36.4%>
64
6%
④「Fig。64」は、B児の環境条件に よる自己刺激行動の配分を調べ たものである。B児は、<朝の会
>やく自由な1人遊び>の場面
で多く生起させ、逆に、他者と のくスキンシップ>の場面で、自己刺激行動が少なく、課題内 容の影響を受けている。
Fig.65B児:自己刺激行動生起時間(累積時問:同時に複数の形態が生起している場合はダブルカウント)
2.査定2<SCBの機能分析>
〔目的〕自己刺激行動と同一の表現型でありながらコミュニケーション機能を併せ持つ行 動を見つけ、実験介入の標的行動として同定する。
〔方法〕rMAS:Motivation Assessment Scale(Durand,1990)」によるSCBの機能分析…
担任教師と研究者との一致率で査定。
結果
Table53 A児:よく観察される行動のMASによる機能分析(2004.11実施分)
担当者0による査定 本研究者による査定
行 動 自己刺激 逃避 注目要求 物活動要 自己刺激 逃避 注目要求 物活動要
手叩き(肩開き) 4.2
0
0.20
3.71
1.2 2.7ロッキング 3.2
0 2
0.53 0
1.5 1.2口唇手指触れ出し 気持ちが外へ向いていない時、頻度増加 3.7
1.5 1.5 1.5
指衡え手の甲叩き
42 0 2
1.53
0.7 1.5 1.5指吸い 3.7
0
0.7 0.2 4.51
1.7 1.7両手バタバタ 2.5
0.7
0 0
2.7 1.2 0.5 2.5唾出し 4.5
0.2
2
2.23 1
1.2 1.5手かざし
3 0 0 0
3.2 0.5 1.7 1.5脚バタバタ 4.5
0
1.5 0.75
0.7 1.7 1.7物叩いて音出し 3.5
0
1.51
2.52
1.5 3.2歯に拳骨あて
1 1
0.512
1.23
1.23
上体屈姿勢 2.5
0
1.51 3
0.7 2.2 1.7口唇音(パパパ)
0.7
0 2
5.2 2.2 0.2 2.25
肩叩き
3
0.5 0.5 0.5 0.5 3.5 1.5 4.7*第1位機能の一致率:84.6%
Table54一① B児:よく観察される行動のMASによる機能分析(2004.12実施分)
担当者M・Yによる査定 本研究者による査定
行 動 自己刺激 逃避 注目要求 物活動要 自己刺激 逃避 注目要求 物活動要
腰叩き
0
3.20 5 0
5.2 2.2 5.7口唇叩き 4.5
1.5
1
1.5 3.5 0.7 2.53
頬・額叩き 4.5
1.5
1
1.54
0.7 2.53
本の頁めくり
6
1.51
1.2 4.23
2.73
紙パタパタに手
3
0.70
0.7 2.21
1.2 2.2口唇物あてくわえ 4.5
1.5 1.5 1.5
2.7
1.5
2
2.5首8の字:振り
4 2
2.2 2.5 1.5 4.7 1.76
物投げ捨て 0.7 2!7
0.5
2 0
5!7 0.7 3.7喉なで
3 1 1
1.5 0.7 1.2 0.5 3.7歯ぎしり
3 1 1
2.7 1.7 0.5 1.73
*第1位機能の一致率:70%
Table54一②B児:よく観察される行動のMASによる機能分析(2005.5実施分)
担当者Kによる査定 本研究者による査定
行 動 自己刺激 逃避 注目要求 物活動要 自己刺激 逃避 注目要求 物活動要 腰叩き
1.2
3.7
1.5
4 0
5.7 0.5 4.7口唇叩き
4
2.5 1.7 2.2 2.2 1.7 2.7 2.2本の頁めくり 4.7
4.2 3.2 2.0
3.7 2.7
2.5
2
*第1位機能の一致率:66.6% *第1・2位機能の一致率83.3%
「Table53.54」は、A児・B児によく観察される行動にっいて、担当者(二担任教師)
と本研究者がrMAS』による機能分析を実施したものである。B児に関しては研究観察 初年度(2004)の12月に一度実施したが、当時の担当者が教科担当制であり複数の教師 が交替で個々の場面B児に関わっていることが多く、評価の信頼性や評価基準の統一性 が不十分と見なされたために本研究では採用せず、次年度の5月に新担当者と本研究者に よって再度実施した。したがって、A児に関しては評価時期が2学期であり、担当者の観 察やA児との関係も十分深まった頃の実施であるが、B児に関しては評価時期が1学期 当初であるため、厳密に言えば担当者の観察やB児との関係もまだ浅い段階であること は否定できない(一致率%=1位が同じである行動の項目数/行動の全項目数×ioO)。
①A児については、<口唇音><歯に拳骨あて>の2つの行動に、「物や活動の要求の機 能」が多く観察された(Table53)。
②A児の行動のうち、<物を叩いて音出し>に関しては、担当者はr自己刺激機能」を 第1位に挙げたが、本研究者はr物や活動の要求」を第1位に挙げ、両者の評価基準に ズレが見られた。担当者はr手に当たる物で音の出る物は、とりあえず鳴らすことと試 すようなことがある。周囲の環境との因果関係というよりは、手にあたってそこから考 えているようなかんじ」だとコメントしている。本研究者の観察では、A児が1人で暇 と推察できるときにも確かに車椅子の側面や長座位の際には床を叩いている行動が生起 するが、その行動の直後に本研究者が当該行動を逆模倣すると、その間A児はしばら く行動をストップさせた後、再び当該行動を短時間実施するというやりとり様の一連の 動作が見られた。このことから、〈物を叩いて音を出す>という行動は、A児にとって 「自己刺激機能jを果たす場面と、外界からの関わりに応答する何らかの別の機能をも つ場面の両方があると考えられた。この『MAS』によるアセスメントの後、担当者と 見解の相違についてはミーティングし、改めて観察を促すうち、担当者の見解も徐々に 変化していった。(*<物を叩いて音出し>についての評価は、このアセスメントの9 ヶ月後、A児の母親から過去の情報とビデオ記録により、SCBとしての可能性が高く なった。その詳細は、後の介入「要求行動課題」の稿に記入)(Table53)。
③A児のく肩叩き>の評価にも相違が見られる。担当者は「感情が高ぶっている時に、
笑顔とともに発声がrアー』とあって(ロッキングを伴うことも)行う。快の感情がほ とんど」とコメントしている。本研究者の観察でも快の感情が伴う場面によく生起する 行動と考えられた。ただし、担当者はrひとりぼっちでいる場合に起こりやすい」と評 価したが、本研究者の観察では「担任がそばにいる時や、身近な人の話し声が聞こえる 場面」で生起するように見えた。この違いについても、観察者がどの場面の印象でチェ