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第 23 章

アルマ 13 − 16 章

はじめに

 人は前世で選択の自由を使い,正しい選択をして現世に 来る備えをした(アルマ 13:3 − 5 参照)。前世で正しい選 択をした結果,忠実な生活を続けるならば,現世においてさ らに多くの祝福と機会が用意された。現世で聖められ,「主 なる神の安息に」入るという究極の目標に備える必要をアル マが強調したことに注目する(アルマ 13:12 )。

 神の憐れみと正義はこの世の悪に勝ることを心に留め る。アモナイハで悔い改めてアルマの教えを受け入れた人々 は,その多くが追い出され,殺されたにもかかわらず,主の祝 福を受けた( 185 ページにあるアルマ 14:7 − 11 の注解参 照)。アミュレクは,悪人たちの手から義人を救ってくださる よう主に嘆願してほしいとアルマに願った。しかし,アルマ は,選択の自由の原則と福音のために苦難を受けた人々に 待っている祝福についてアミュレクに説明し,それが間違い ではないことを確認した。悪人は現世または来世で神の審 判を受けることになる。

注解

アルマ 13:1 − 2 祭司たちは「神の御子の位に従っ て」聖任された

• アルマは「御子の位に従って」祭司たちが聖任されたこと を話した(アルマ 13:1 )。御子の位に従ってという言葉は メルキゼデク神権を指してい る。 メルキ ゼデクの 時 代 の 前,神権は「神の御子の位に 従う聖なる神権と呼ばれてい た。しかし,至高者の名を敬 い尊ぶことから」,この名はメ ルキゼデク神権と呼ばれるよ うになったと,主は現代の啓 示の中で言われた(教義と聖 約 107:3 − 4 )。

  十二使 徒 定 員会のブルー ス・R・ マ ッコ ン キ ー 長 老

( 1915 − 1985 年)は,アルマ 13 章がモルモン書の他の多 くの聖句と同様,アロン神権の祭司とメルキゼデク神権の大 祭司を区別していない理由を次のように説明している。「モ ルモン書の預言者たちは,現代の神権時代では大祭司とし て知られている職に祭司という称号を与えた。つまり,彼ら はメルキゼデク神権の祭司,すなわちアルマが述べたよう に,『主なる神が,御子の位に従う聖なる位に従って祭司た ちを聖任』したのである(アルマ 13:1 − 20 )。」(Mormon  Doctrine, 第 2 版〔 1966 年〕,599 )

アルマ 13:3 − 5 「世の初めから召され,備えられて いた 」

• 預言者ジョセフ・スミス( 1805 − 1844 年)は,この世で 召しに聖任された人は前世でその召しに予任されていたと 教えている。「世の人々を教え導く召しを受ける人は皆,前 世の天上の大会議において,まさしくその目的のために聖任 を受けた。わたしはその大会議でまさしくこの職に聖任され たと思っている。」(History of the Church,第 6 巻,364 )

•「世の初めから召され,備えられていた」人々は,「非常に 深い信仰と善い行い」のために,前世で神に選ばれた人々で ある(アルマ 13:3 。教義と聖約 138:55 − 56;アブラハ ム 3:22 − 23 も参照)。

 ウィルフォード・ウッドラフ大管長( 1807 − 1898 年)は,

預言者だけでなく,メルキゼデク神権を持つイスラエルの長 老は皆予任されていたと教えている。「ジョセフ ・スミスは エレミヤと同様に,生まれる前から主によって任命されてい ました。…… そしてわたしはジョセフ ・スミスに関して申し 上げます。彼は創世の前からその任を受けていて,主のふさ わしいと思われるときに地上にこの業を確立するために出て 来たのです。何万人ものイスラエルの長老も同様です。万 能の主が聖なる神権を授け,この王国を築くために主の御手 に使われる器にされたのです。わたしたちはこれらの事柄 について十分に熟考しているでしょうか。よく考えるべきだ と思います。」(Discourses of Wilford Woodruff, G・ホー マー・ダラム編〔 1990 年〕,281 − 82 。『歴代大管長の教 え ― ウィルフォード・ウッドラフ』〔 2004 年〕,15 も参照)

• スペンサ ー・W・キンボール 大 管 長( 1895 − 1985 年)

は,男女とも前世で責任を受けていたと教えている。「この 地上に来る前,忠実な男性が神権につけるある種の責任に 予任されていたのと同じように,忠実な女性にも何らかの責 任が課せられていました。それが何であるのか今すぐには 思い出せなくても,かつてわたしたちが同意した栄えある事 実を変えることにはなりません。皆さんには,わたしたちが 預言者や使徒として支持している人々と同じように,前世で 与えられた務めを果たす責任があるのです。」(「義なる女性 の役割」『聖徒の道』1980 年 3 月号,141 参照)

• 十二使徒定員会のニール・A・マックスウェル長老( 1926

− 2004 年)は,前世で選ばれた状態にかかわらず,神の子 供たちが現世で持っている責任について説明した。「前世 に関する教義は決してわたしたちの努力を緩めさせるもので はありません。わたしたちにはそれぞれ,選択すべきことが あり,絶え間なくしなければならない難しい仕事があり,経 験しなければならない逆境があり,有効に使うべき時間と 才能と賜物があります。前世で選ばれたからと言って,現世

で福音に無関心になることはできません。前世で聖任され たか否かにかかわらず,召され備えられた者は,『選ばれた,

忠実な者』であることを証明しなければならないのです(黙 示 17:14;教義と聖約 121:34 − 36 参照)。」(『聖徒の道』

1986 年 1 月号,18 )

• ハロルド・B・リー大 管長( 1899 − 1973 年)は,わたし たちが現世で受けている幾つかの祝福の源について説明し た。「これらの報いはすべて,創世の前に約束され予任さ れたように思えます。確かにこれらの事柄はわたしたちが 前世の霊界でどのような生活をしていたかによって決められ たに違いないのです。こうした推測を疑問に思う人もいるで しょう。しかし,そういう人も同時に,この世を去るときには この世で生活したときの行動に従って各自が裁かれるという 信仰については,疑問を抱かずに受け入れるでしょう。それ ならば,この世に来る前の行動のよしあしに従って,この世 で受けるものが決められると信じることも,理にかなってい るのではないでしょうか。」( Conference  Report ,1973 年 10 月,7 − 8;またはEnsign, 1974 年 1 月号,5 )

アルマ 13:4 前世にも選択の自由があった

• 前世にいた人々が「神の御霊を拒〔む〕」ことができたと は,どういうことだろうか(アルマ 13:4 )。ジョセフ・フィー ルディング・スミス大管長( 1876 − 1972 年)はこの問いに 答え,選択の自由が永遠に変わらぬ原則であるというのは間 違いないと述べた。

 「神は〔前世の〕霊界においても子らに選択の自由を与え られた。こうして,霊はそれぞれ地上にいる人と同じように,

善を選んで悪を拒むか,悪に染まって罪のもたらす報いを被 るかを選択する特権を許された。そのため霊界においても ある者は他の者よりも主の戒めを忠実に守るという現象が見 られた。……

 人の霊には選択の自由が与えられていて,……人の霊は まったく同じ状 態ではなかった。もっとも出発点は同じで あったかもしれない。最初は皆罪がなかったことをわたした ちは知っている。しかし選択の自由が与えられていたので,

一部の者は他の者を凌駕し,不死の状態で長い期間を過ご すうちに知性,忠実さの面で他の者よりも長じるようになっ た。自分で行動を決め,自分で考え,真理を受け入れるの も真理に背くのも自由だったからである。」(Doctrines  of  

Salvation, ブルース・R・マッコンキー編,全 3 巻〔 1954

− 1956 年〕,第 1 巻,57 − 58 )

• 前世で霊として生活していたわたしたちは,自分の能力を 示すのにふさわしい特徴を伸ばした。神はわたしたちの進 歩を御覧になり,わたしたちの忠実さに応じて責任をお与え

になった。ジョセフ・フィールディング・スミス大管長は次の ように教えている。「前世にいたとき,わたしたちは様々な 特徴を伸ばし,ふさわしさや能力の有無を示しただけでな く,そのような進歩を認めてもらえることができました。前 世にも教会の組織があったと信じることは理にかなってい ます。天に住む者たちは完全に整った社会で暮らしていま した。各自が身の程をわきまえていました。神権が授与さ れ,指導者が選ばれ職務を果たしていたことは疑いもあり ません。前世につける儀式が求められ,神の愛が満ちてい ました。そのような状況では,御父が最もふさわしい者を識 別して選び,各自の才能を評価されたのは当然のことでしょ う。試され責任が与えられたときに,各自が行う能力だけ でなく,行う意思を知っておられました。そこで,地上に住 む時が来ると,万事が準備され,主の僕が選ばれ,それぞ れの任務を果たすよう聖任されたのです。」(The  Way  to  Perfection〔 1970 年〕,50 − 51 )

アルマ 13:6 ,18

大神権に聖任された後,どのような責任を果たすか。

アルマ 13:9 「とこしえに……大祭司となる」

• メルキゼデク神権は「日の初めもなく年の終わりもない」

ため,地上で大神権を得る者は死後もそれを行使し続ける

(アルマ 13:9;教義と聖約 84:17。ヘブル 7:3 も参照)。

こうして,義人として死ぬメルキゼデク神権者は「とこしえに

……大祭司となる。」(アルマ 13:9 )

 ハロルド・B・リー大管長はある経験について語り,人が この世で持つ神権の職はすべて,来世にも影響を及ぼすと 説明した。

 「エンサインステークのステーク会長会を再組織したとき のことです。わたしたちはすでにあるワードのビショップを ステーク会長として指名していました。……

 会長会が支持を受けた 6 週間後,そのステーク会長が突 然亡くなりました。

 すると,わたしあてに次々と数多くの手紙が届き始めまし た。ただの 6 週間で,主が,死ぬことをよしとされるような 人を召すなんて,一体全体どんな霊感を受けたのか,という のです。彼の葬儀で話をするように依頼する手紙もありまし た。ある人々の手紙は,ただの 6 週間で主が御自分のもと に引き上げられるような人をなぜわたしが指名したのか,説 明してくれるよう望んでいる書きぶりでした。

第 26 章

ドキュメント内 モルモン書 生徒用資料 宗教コース 121‒122 (ページ 186-193)