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集合族

ドキュメント内 PDF 幾何学序論講義ノート (ページ 46-56)

等と表す.

Λ ={1,2, . . . , n}の場合

\n i=1

Ai, Λ =Nの場合

\ i=1

Ai

と書くことが多い. 注意! . S

i=1Ai, T

i=1Aiと書いたとき, A という集合が与えられているわけではない. 注意 . 添字集合が空集合Λ = である添字付られた集合族 A: ∅ → A について考えて みる.

[

λΛ

Aλ={x ∃λ∈Λ : x∈Aλ}

={x ∃λ∈ ∅:x∈Aλ} となるが, 条件「∃λ ∈ ∅:x∈Aλ」は常に偽であるから

= である.

一方, 共通集合については注意が必要である. 何らかの条件, 文脈を設定しなければ

\

λΛ

Aλ ={x ∀λ Λ :x∈Aλ}

={x ∀λ ∈ ∅:x∈Aλ} となるが, 条件「∀λ ∈ ∅:x∈Aλ」は常に真であるから

=

x xは何でもよい

となってしまい, これを集合と考えることはできない. したがってΛ =の場合を扱うに は, 考えることのできる元について何らかの制約を課す必要がある. Λ =の場合も扱う ため, 正確には, 共通部分を

\

λΛ

Aλ = (

x∈ [

B∈A

B ∀λ∈Λ : x∈Aλ

)

と定義する. (我々は, 添字付られた集合族, すなわち, 写像 A: Λ → Aを考えているの で, Aのメンバーの元のみを考えるのは自然であろう.)Λ6=のときには上の定義と同じ である. Λ =の場合

\

λ∈∅

Aλ = (

x∈ [

B∈A

B ∀λ∈ ∅:x∈Aλ

)

= [

B∈A

B

となる. しばしば扱うのは, A, ある集合 X の冪集合A = P(X)の場合である. この とき

[

B∈P(X)

B =X なので, 集合族A: Λ→ P(X)に対し,

\

λ∈Λ

Aλ =



x∈[

B∈P(X)

B ∀λ∈Λ : x∈Aλ



={x∈X ∀λ∈Λ :x ∈Aλ} であり, Λ =のときは

\

λ∈∅

Aλ =[

B∈P(X)

B=X

となる.

1.5.3. 1.

[2 i=1

Ai = [

i∈{1,2}

Ai

={x ∃i∈ {1,2}:x∈Ai}

={x x∈A1∨x∈A2}

=A1∪A2. 2.

\2 i=1

Ai = \

i∈{1,2}

Ai

={x ∀i∈ {1,2}:x∈Ai}

={x x∈A1∧x∈A2}

=A1∩A2.1.5.4. X を集合とすると

[

A∈P(X)

A=X

\

A∈P(X)

A=

集合族の和集合や共通集合に対し, 二つの集合の和集合や共通集合と同様なことが成り 立つ.

補題 1.5.5. {Aλ}λ∈Λ を集合族, Bを集合とする. 次が成り立つ. 1. 任意のλ Λに対し, AλS

λΛAλ. 2. 任意のλ Λに対し, AλT

λΛAλ. 3.「任意のλ Λに対しAλ ⊂BS

λ∈ΛAλ⊂B.

4.「任意のλ Λに対しAλ ⊃BT

λΛAλ⊃B.

証明. 1,2は明らか. 3,4の「」は1,2より明らか. 残りも明らかであるが3の「」を

示してみよう. x S

λ∈ΛAλとする. 定義より, あるλ Λが存在して, x Aλ となる. 仮定より Aλ⊂Bであるからx ∈B.

定理 1.5.6. Aを集合, {Bλ}Λを集合族とする. 1. A∪ T

λΛBλ

=T

λΛ(A∪Bλ) 2. A∩ S

λΛBλ

=S

λΛ(A∩Bλ) 証明. 定理 1.1.14.1,2 からしたがう.

1.

A∪ \

λ∈Λ

Bλ

!

={x x∈A∨(∀λ Λ :x∈Bλ)}

={x ∀λ∈Λ : x∈A∨x∈Bλ}

={x ∀λ∈Λ : x∈A∪Bλ}

= \

λΛ

(A∪Bλ) 2. こちらは補題 1.5.5を使って示してみよう.

(i) A∩ S

λΛBλ

S

λΛ(A∩Bλ)であること. 任意のλ Λに対し, BλS

Bλであるから, A∩Bλ⊂A∩(S

Bλ). よって S

λ(A∩Bλ)⊂A∩(S

λBλ).

(ii) A∩ S

λΛBλ

S

λΛ(A∩Bλ)であること. x ∈A∩ S

λΛBλ

とする. x S

λΛBλであるから, あるλ Λが存在し, x∈Bλである. またx∈Aなのでx ∈A∩Bλ. よってx∈S

(A∩Bλ).

定理 1.5.7. X を集合, {Aλ}λΛX の部分集合の族, すなわち, 任意のλ Λに対し Aλ⊂X であるとする. (写像と思えばA: Λ → P(X), A(λ) =Aλ.)

1. [

λ∈Λ

Aλ

!c

= \

λ∈Λ

Acλ.

2. \

λΛ

Aλ

!c

= [

λΛ

Acλ. 証明. 1を示そう.

[

λΛ

Aλ

!c

= (

x∈X x6∈ [

λΛ

Aλ

)

= (

x∈X ¬ x∈ [

λΛ

Aλ

!)

={x ∈X ¬(∃λ Λ :x∈Aλ)}

={x ∈X ∀λ Λ :x6∈Aλ}

={x ∈X ∀λ Λ :x∈Acλ}

= \

λΛ

Acλ.

2も同様. あるいは元をとって示してもよいし, 1を使ってもよい. 問題集 . 8(1), 10(1)(7), 11

定理 1.5.8. f: X Y を写像, {Ai}iIX の部分集合の族, {Bj}jJY の部分集 合の族とする. 次が成り立つ.

1. f S

iIAi

=S

iIf(Ai).

2. f T

iIAi

T

iIf(Ai).

3. f1S

jJBj

=S

jJf1(Bj).

4. f1T

jJBj

=T

jJf1(Bj).

証明. 証明は二つのときと同じである. 1. Ai S

Aiゆえf(Ai)⊂f(S

Ai), よってS

f(Ai)⊂f(S Ai).

一方, y f(S

Ai) とすると, ある x S

Ai が存在し, y = f(x) となる. x について, x S

Ai ゆえ, ある i I が存在し, x Ai となる. よって y =f(x)∈f(Ai). ゆえy∈S

f(Ai).

2. 練習問題. 3.

f1

[

jJ

Bj

=



x f(x) [

jJ

Bj



={x ∃j ∈J :f(x)∈Bj}

=

x ∃j ∈J :x∈f1(Bj)

= [

jJ

f1(Bj)

4. 練習問題.

注意 . もちろん, 1を3と同様に証明することもできるし, 3 を1と同様に証明すること もできる.

1.

f [

i∈I

Ai

!

= (

y ∃x∈ [

i∈I

Ai :y=f(x) )

= (

y ∃x: x [

iI

Ai

!

(y=f(x)) )

={y ∃x : (∃i∈I :x∈Ai)(y =f(x))}

={y ∃x :∃i∈I : (x∈Ai)(y =f(x))}

={y ∃i ∈I :∃x: (x∈Ai)(y =f(x))}

={y ∃i ∈I :∃x∈Ai :y =f(x)}

={y ∃i ∈I :y∈f(Ai)}

= [

iI

f(Ai).

この証明は本質的に上の証明と同じである.

なお, 4行目から5行目の変形で, ∃x∃i∈ I を入れ替えていることに注意せよ. 2で等号が成り立たないのは∃x∀i∈I を入れ替えることが一般には出来ないこ とによる.

2.

f \

i∈I

Ai

!

= (

y ∃x∈ \

i∈I

Ai :y=f(x) )

= (

y ∃x: x \

iI

Ai

!

(y =f(x)) )

={y ∃x: (∀i∈I :x∈Ai)(y=f(x))}

={y ∃x:∀i∈I : (x∈Ai)(y=f(x))}

⊂ {y ∀i∈I :∃x: (x∈Ai)(y=f(x))}

={y ∀i∈I :∃x∈Ai:y =f(x)}

={y ∀i∈I :y∈f(Ai)}

= \

iI

f(Ai).

22. 1. 上の2を示せ.

2. f が単射であるとき2で等号は成り立つか. 3. 上の4を示せ.

確率論(測度論)でよく使われる集合の上極限, 下極限を紹介しておく. 定義 1.5.9. {Ai}iNを集合族とする.

limn An =

\ n=1

[ i=n

Ai

! ,

lim

n

An = [ n=1

\ i=n

Ai

!

をそれぞれ集合族{Ai}iNの上極限(limit superior),下極限(limit inferior)という. 例 1.5.10. Nの部分集合の族{Ai}iN

Ai =

({i, i+ 1, i+ 2, . . .} i:偶数 {1,2, . . . , i} i:奇数

により定める. A1 ={1}, A2 ={2,3,4, . . .}, A3 ={1,2,3}といった具合である. n∈N に対しA2n−1 ={1, . . . ,2n−1}, A2n={2n,2n+ 1, . . .}であるからA2n−1∪A2n =N, A2n1∩A2n=であることに注意する. 2n−1≥nであるから

[ i=n

Ai ⊃A2n1∪A2n=N

\ i=n

Ai ⊂A2n1∩A2n = となり

[ i=n

Ai =N

\ i=n

Ai =

である. よって

limn An =

\ n=1

[ i=n

Ai

!

lim

n

An = [ n=1

\ i=n

Ai

!

=

\ n=1

N =

[ n=1

=N =∅.

2023年度はパス)

1.5.11. 集合族{Xi}i∈N

Xi={I N i∈I} ⊂ P(N) により定める.

lim

n Xn =

\ n=1

[ i=n

Xi

!

=

\ n=1

[ i=n

{I N i∈I}

!

=

\ n=1

{I N ∃i≥n:i∈I}

={I N ∀n∈N,∃i≥n:i∈I}

=

I N I は無限集合 ,

lim

n

Xn = [ n=1

\ i=n

Xi

!

= [ n=1

\ i=n

{I N i∈I}

!

= [ n=1

{I N ∀i≥n:i∈I}

={I N ∃n∈N,∀i≥n:i∈I}

=

I N Icは有限集合 .

ここまでパス.

問題集 . 12(1),(2),(3)

定義 1.5.12. X = {Xλ}λΛ を集合族とする. Λ から S

λΛXλ への写像 f であって, 任意の λ Λ に対し, f(λ) Xλ となるようなもの全体を{Xλ}λΛ の直積 (direct

product)といって, Y

λΛ

Xλ, Y X

等と表す. つまり Y

λΛ

Xλ=



f [

λΛ

Xλ

!Λ

∀λ Λ :f(λ)∈Xλ



.

しばしば, 直積の元f を(xλ:λ Λ)という記号で表す. ただしxλ=f(λ)である. また, λ Λに対し, πλ(f) =f(λ)で与えられる写像

πλ: Y

X →Xλ

f 7→f(λ) を(λ成分への)標準的射影という.

Λ ={1,2, . . . , n}Λ = Nのとき, Q

λ∈ΛXλをQn

i=1Xi やQ

i=1Xiとも書く. 例 1.5.13. Xλが全て同じXλ =Xであるとき,

Y

λΛ

Xλ=XΛ

である.

1.5.14. {Xi}i∈[2] を集合族とする. ただし[2] = {0,1}である. 標準的射影を用いて 与えられる写像

π = (π0, π1) : Y

i[2]

Xi // X0×X1

f // (f(0), f(1)) は明らかに全単射である. これによりQ1

i=0XiX0×X1 をしばしば同一視する. 同様 に集合としてQn1

i=0 XiX0×X1× · · · ×Xn1 は異なるが, 標準的射影を用いて与え られる全単射

nY1 i=0

Xi // X0×X1× · · · ×Xn1

f // (f(0), f(1), . . . , f(n−1)) により, しばしば同一視することがある.

定義 1.5.15. X ={Xλ}λΛ を集合族とする. 直積Λ×S

λΛXλの部分集合`

λΛXλ を以下で定め, {Xλ}λΛの直和(direct sum) または非交和(disjoint union) という.

a

λΛ

Xλ ={(λ, x) λ∈Λ∧x∈Xλ}

= [

λΛ

({λ} ×Xλ) Λ× [

λΛ

Xλ.

1.5.16. 集合族{Xi}i[2]に対し, 写像 π: a

i[2]

Xi [

i[2]

Xi =X0∪X1π(i, x) =xで定めるとπは全射である.

さらに, X0 ∩X1 = であればπ は全単射である. このとき, π により `

i∈[2]XiX0qX1 をしばしば同一視する. (二つでなくともよい. 問題集29参照)

1.5.17. X0,X1がそれぞれ閉区間[0,2],[1,3]Rであるとき, a

i∈{0,1}

Xi ={(i, x) i∈ {0,1} ∧x∈Xi}

={(i, x) (i= 0∧x∈[0,2])(i= 1∧x∈[1,3])}

= ({0} ×[0,2])({1} ×[1,3])

⊂ {0,1} ×[0,3].

問題集 . 29

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