第 3 章 位相空間 175
3.5 連結性
1’ X は非連結.
6’ X から{0,1}への連続な全射が存在する.
6’ ⇒ 1’) f: X → {0,1}を連続な全射とする. Oi =f−1(i), i = 0,1とおけば, f は全 射なのでOi 6=∅であり, f が連続で{i}は{0,1}の開集合だからOi は開集合である. 明 らかに, O0∩O1 =∅かつX =O0∪O1 であるから, X は非連結.
1’ ⇒ 6’) Xを非連結とし, O0, O1 をX の分割とする. 写像f: X → {0,1}を f(x) =
(
0, x∈O0 1, x∈O1
に よ り 定 め る. Oi 6= ∅ で あ る か ら f は 全 射 で あ る. ま た {0,1} の 開 集 合 は
∅,{0},{1},{0,1}で, それぞれの逆像は∅, O0, O1, X だから開集合である. よってf は連 続.
問 174. 上の 1⇔2⇔3 ⇔4 ⇔5 を示せ. 問 175. A ⊂X とする. 次は同値.
1. Aは非連結.
2. A ⊂O0∪O1, A∩Oi 6=∅, A∩O0 ∩O1 =∅となるようなX の開集合Oi が存在 する.
3. A ⊂ F0∪F1, A∩Fi 6= ∅, A∩F0∩F1 = ∅となるようなX の閉集合Fi が存在 する.
問 176. A ⊂X とする. 次は同値. 1. Aは連結.
2. X の開集合Oi がA⊂O0∪O1, A∩Oi 6=∅をみたせばA∩O0∩O1 6=∅となる. 3. X の閉集合Fi がA⊂F0∪F1, A∩Fi 6=∅をみたせばA∩F0∩F1 6=∅となる. 定理 3.5.3. 連結空間の連続写像による像は連結.
証明. f: X →Y を連続写像とする. 対偶, すなわちf(X)が非連結ならばX は非連結で あることを示そう. f(X)が非連結だとする. f をX からf(X)への写像と見ると全射か つ連続である(命題 2.13.12). f(X)は非連結だから f(X)から {0,1}への連続な全射が 存在する. これとf との合成を考えると, Xから{0,1}への連続な全射が得られる. よっ てX は非連結である.
あるいは,次のように示してもよい. Y の開集合Uiで,f(X)⊂U0∪U1,f(X)∩Ui 6=∅, f(X)∩U0 ∩U1 =∅となるものがある.
• Ui はY の開集合でf は連続だからf−1(Ui)はX の開集合.
• f(X)∩Ui 6=∅だからf−1(Ui)6=∅.
• f(X)⊂U0∪U1 だからX =f−1(U0∪U1) =f−1(U0)∪f−1(U1).
• f(X)∩U0∩U1 =∅だからf−1(U0)∩f−1(U1) =f−1(U0∩U1) =∅. よってf−1(U0), f−1(U1)はX の分割を与え, Xは非連結である.
系 3.5.4. 連結性は位相的性質である.
定理 3.5.5. X を位相空間, A, B をX の部分集合で∅ 6= A ⊂B ⊂Aaであるものとす る. このときAが連結ならばBも連結.
証明. f: B → {0,1} を連続写像とする. f が全射ではないことを示そう. A が連結な のでf|A は全射ではない, すなわちf はA 上定数である. f(A) = 0としてよい. 写像 g: B → {0,1}をg(b) = 0により定めると明らかに gは連続であり, f|A =g|Aである. {0,1}はHausdorff空間であり,AはBで稠密(問 135)なので系 3.4.10よりf =g, す なわちf は全射ではない.
あるいは
OがX の開集合であるとき, A∩O =∅ ⇔ Aa∩O =∅であることに注意する. 実際, Oc が閉集合であることに注意すれば
A∩O=∅ ⇔A⊂Oc ⇔Aa ⊂Oc ⇔Aa∩O=∅.
Oi をX の開集合でB ⊂O0∪O1, B∩Oi 6=∅ となるものとする. B∩O0∩O1 6=∅で あることを示せばよい.
• A⊂BかつB⊂O0∪O1だからA ⊂O0∪O1 である.
• B⊂AaかつB∩Oi 6=∅だからAa∩Oi 6=∅であり,上の注意からA∩Oi 6=∅と なる.
Aは連結なのでA∩O0∩O1 6=∅となり, A⊂BなのでB∩O0∩O1 6=∅. 1次元ユークリッド空間Rの連結部分集合について調べよう.
定義 3.5.6. Rの部分集合Cは,任意のa, b∈C (a≤b)に対し, [a, b]⊂Cとなるとき凸 集合(convex set)であるという.
(Rn の部分集合C は, その任意の2点に対し, それらを結ぶ線分もC に含まれるとき 凸集合であるという.)
定理 3.5.7. 1次元ユークリッド空間Rの有界閉区間は連結.