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が成り立つ。ここで,

ドキュメント内 チャレンジ・ガイド II (ページ 47-59)

1 2

1 2

x x

y K y

  とおき,空気の変位は小さく,Kは 1 に比べて十分に

小さいとすると,媒質の密度変化は,

K K K y

x y x

y

y  

 

 

 

2 2 1 1 1

1 2

) (

)

(

となる。いま,(x2x1)0とすると,

dx

Kdyとなるから,

dx

dy

(1.17)

であることがわかる。

例えば,ある時刻における空気の変位が,

kx A

x

y( ) cos

と書ける場合,各点での空気の密度の平均値か らの変位は,

dx kx x) dy sin

(  

となる(図1.21)。これより,1.2節で述べた 縦波の媒質の変位が位置xとともに減少する ところが媒質の密な位置であり,逆に変位の増 加するところが疎な位置であることがわかる。

1.10 水面波

水面の波には,大きく分けて2種類の波がある。1つは,水深の浅いところで水底まで の水がともに動く浅水波(shallow water wave)である。浅水波は,波長が水深と同程度 かそれより長い波である。もう1つは,水深の深いところで水の表面だけが動く深水波

(deep water wave)である。深水波は,水深に比べ て波長の短い波である。

(1) 浅水波の速さ

浅水波を,同一鉛直面内にある水面から底までの 水が同じ速さで左右に振動している波と見なすこと にしよう(水底で振動する水に作用する摩擦力を無 視する)。波の山の部分では,水は波の進行方向に,

y

0 A

A

0

k x

/ 2/k

図1.21

x k

/ 2/k

h

図1.22

44

谷の部分では,水は波の進行方向と逆向きに動いている(図1.22)。

波の進行方向を右向きとり,波とともに動く座 標系で水の運動を考える。このとき,水は全体と して左向きに動いている。平均の水深h の位置 A で水は左向きに波の速さv,波の山の頂点の位置B

(水深hy)での水の速さをv(v)とする(図 1.23)。水を非圧縮性流体 (incompressible fluid)

とすると,どの断面でも単位時間あたり通過する 水の量は等しいから,

hv v y h )  (

が成り立つ。ここで,yhに比べて十分小さいとすると,

h v v y

y h v h

1

1



 

 

 

 ≒ v

h y

 

 1 (1.18) と近似される。

次に,水の表面に沿った流線について,ベルヌーイの定理を適用する。浅水波の波長 は長いので,水の表面張力は無視でき,水面の圧力はどこでも大気圧に等しく一定であ る。水の密度を

,重力加速度の大きさをgとすると,ベルヌーイの定理は,

gy v

v

 

2  2 2 1 2

1 (1.19)

となる。(1.18)式を(1.19)式に代入して

2



 

h

y の項を無視すると,

gy hv

y

2  ∴ vgh (1.20)

を得る。(1.20)式が,水深hのところに生じる浅水波の速さを与える式である。このとき,

波の速さvは,波の波長によらないことに注意しよう。

(2) 深水波の速さ

右向きに進行している振幅aの深水波では,表面の水は,平均水面の位置を中心とし て半径aで右回りの円運動をしていると見なすことができる。図1.24のように,平均水 面に沿って水平右向きにx軸,深水波の山の頂点を通り鉛直上向きにy軸をとる。ある 瞬間の波形は,円運動している水の位置をつないだものである。各点の水が1回転する 間に水面波は1回振動し1波長

だけ進むから,波の速さをvとすると,水の円運動の角 速度

は,

 

2

v

2

v (1.21)

となる。

h

図1.23

y v A v B

45

波とともに速さvで右向きに動く観測者から見ると,波の山の頂点 A では,水は左向 きにva

(0とする1)の速さで,谷の底 B では,va

の速さで左向きに動いて いる。

重力波

実際の水の表面では,表面張力がはたらく。しかし,波長10 cm以上の深水波では,

表面張力の影響は無視することができる2。そこで,そのような波は重力の影響を受けて 伝わる波になるので,重力波(gravity wave)とよばれる。

大気圧はどこでも一定値とする。水面波の山の位置と谷の位置で,図1.24の表面に沿 って動く単位体積当たりの水について,ベルヌーイの定理を適用する。水の密度を

して,

2 2

2 2 1

2

1

(va

) 

ga

(va

) (1.22) ここで,(1.21)式を用いて,波の速さvとして,

2

vg (1.23) を得る。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆【発展終】

1.11 音波の定在波と固有振動

図1.25のように,片方の端が閉じられ(閉端), もう一方の端が開かれた(開端)気柱内に音波が 入ると,音波は縦波であるため,閉端に接した空 気は振動ができず,閉端が固定端となって音波は

1 この条件は,(1.21)式より,2 a となる。

2 ここでは,どのような場合に表面張力を無視できるかなどの詳しい議論はしない。

a a

a A

B

a v

a v

x y

0 2

波形

図1.24

水波の進行方向

入射波 反射波

固定端反射 開口端補正 自由端反射

図1.25

46

反射する。他方,開端に進んできた音波は,管の外側の方が内側より振動し易いので,開 端を自由端として反射する。そうすると,管内には閉端を節,開端を腹とする定在波が生 じる。ただし,開端での反射では,管の影響が少し外側まで及ぶため,自由端の位置がわ ずかに管の外側に出る。このようにして生じる開端の位置と自由端の位置のずれを,開口 端補正(open end correction)という。

固有振動

腹が開端に1個だけできているとき,その振動 を基本振動,開端以外にさらに1個の腹ができて いるとき,3倍振動,・・・,開端以外にさらにn1 個の腹ができているとき,(2n1)倍振動という

(図1.26)。この場合,奇数倍の振動のみが現れ

る。

気柱の長さをLとし,開口端補正を

Lとする。

)

(2n1倍振動ができているときの波長

2n1は,

隣り合う腹と節の間隔が

2n1/4であることか ら,

) (2 1 4

1

2

L n

L

 

n

∴ 2 1 4

1

2

 

n

L L

n

)

(

となる。したがって,音速をV として(2n1)倍振動の固有振動数f2n1は,

L V L f n n

) ( 

 

4

1 2

1

2 (1.24) と求められる。

定在波の強度

1.2節で述べたように,縦波では媒質の変位 が最小となる位置で媒質の密度は最大(密な位 置)あるいは密度最小(疎な位置)となる。し たがって,図 1.27 のような定在波が生じてい るとき,変位の節の位置で密度変化は最大にな り,変位の腹の位置で密度変化は最小になる。

実際に,耳やマイクロフォンでは,空気の振動

の密度変化の大きいところで強い音を観測し,密度変化の小さいところで弱い音を観測す る。よって,変位の節の位置で最も強い音を,腹の位置で最も弱い音を観測する。この結 論は,直観とは異なるように見える。直観的には,空気の振幅の大きい腹の位置で強い音 を,振幅の小さい節の位置で弱い音を観測するように思えるが,そうではない。変位の節

3/4

2/4

1/4

L

L 基本振動

3倍振動

5倍振動

L

L

L

図1.26

図1.27

47

の位置でエネルギー密度は最大で密度変化が大きく,圧力変化も大きい。そのような位置 で強い音を観測する。

1.12 ドップラー効果

音源に対し観測者が相対的に運動しているとき,観測者は音源の発する振動数とは異な る振動数の音を観測する。この現象をドップラー効果(Doppler effect)という。

まず,風がなく,音源と観測者が同一直線上を動く場合を考える。

音源が動くことによる波長の変化

音源が振動数f ,周期T 1/f の音波を発しながら速さv(VV :音速)で動く場 合,V は空気に対する音波の速さであるから,

音速V は音源の速度によらず一定であること に注意しよう。

図1.28のように,音源Sが点S0で音波を発 してから,1周期の時間T 後のSの位置をS1

T

2 後のSの位置をS2,・・・とし,点S0で音 波を発してから単位時間経過した後,Sは位置 Sに達しているとする。音源 S がSに達した ときの S0 で発した音波の波面を W0,S1,

S2,・・・で発した音波の波面をW1,W2,・・・

とする。このとき,音源の進行方向の波面の間 隔

と逆方向の波面の間隔

は,音源から単 位時間に発せられる波の数がf であるから,

v f

V

f v V



(1.25a)



v f

V

f v V



(1.25b) となる。(1.25a)式は,音源が観測者に近づくとき,観測者に達する音波の波長は押し縮め られて短くなることを表し,(1.25b)式は,音源が観測者から遠ざかるとき,観測者に達す る音波の波長は引き延ばされて長くなることを表している。

観測者も動く場合

観測者が音源から速さuで遠ざかるとき,単位時間に観測 者を通過する音波の長さはVuとなるから(図 1.29),波 長が

の音波の場合,観測する音の振動数は,

 

 

u

f V f

v V

u V

 (1.26)

となる。音源が速さvで観測者から遠ざかるとき,v vとなり,観測者が速さuで音源

u Vu

V 図1.29

W0

W1 W2

S0 S1 S2 S

 v

V V

図1.28

48 に近づくとき,uuとなる。

例題 1.8 斜めドップラー効果

観測者から音源に向かう方向を視線方向(direction of observer’s eyes)という。風はな く,観測者は静止している。いま,音源が視線方向に対して斜め方向の速度で動く場合を 考える。

図1.30のように,音源Sは直線XY上をXか らYの向きに速さv(VV :音速)で動きな がら振動数f の音波を発している。音源Sが点P で発した音を点 O に静止している観測者が聞く 振動数fを求めよ。ここで,

∠YPO=

とする。

【解答】

音源Sが点Pを通過してから微小時間

tの後,点Qに達したとする。点Pで発した音 波を点Oで聞き,点Qで発した音波を点Oで聞くまでの時間を

tとし,PO=Lとする。

PQ=v

tLに比べて十分に小さい(v

tL)。Q,O間の距離xは,△OPQに余弦定理 を用いると,

) cos

(v t Lv t L

x22 2

 

cos

cos L v tcos L

t L v

L t

L v  

 

 

 2 1

1 と表される。したがって,

V t v V

L V t x

t

  

 

 

 1 cos

となる。

時間

tに音源 Sから発せられる音波の波の数と,観測者が時間

tに受け取る音波の波 の数は等しいことから,

 

 

t

t f f

f

v V

V

 cos (1.27) を得る。この振動数fは,音源Sが観測者Oの向きにも

つ速度成分vcos

で O に近づきながら振動数f の音波を 発するときの振動数である。 ■

例題 1.9 風のある場合のドップラー効果

図1.31のように,振動数f0の音波を発しながら飛行機 が直線上をXからYに向かって一定の速さvで飛んでい

X P v Y

wv

O f

図1.31

X P Q Y

t vS f

v x

L

O 図1.30

ドキュメント内 チャレンジ・ガイド II (ページ 47-59)