博士(工学)五十嵐正樹 学位論文題名
フイルタカーネルサイズの依存性を持たない高速・高品質 画像フイルタの研究
学位論文内容の要旨
本 研 究 の 主 旨 は , 画 像 フ ア ル タ の 高 速 化 ・ 高 品 質 化 に 向 けて , フア ルタ カ ーネ ルサ イ ズに 依存 し を い 画 像 フ ィ ル タ の 構 成 技 術 を 確 立 し た こ と に あ る .
近 年 の 社 会 の 情 報 化 に と も な い , デ ジ タ ル 画 像 処 理 分 野 にお い ても ,イ メ ージ セン サ など の性 能 向 上 に よ り1000万 画 素 を 超 え る 静 止 画 像 お よ びFull High Definition (1920x1080)サ イ ズ の 動 画 像 処 理 が 行 わ れ て い る , 画 像 フ ア ル タ は 画 像 処 理 分 野 に お い て広 く 用い られ て おり ,代 表 的を もの だ け で も , ば か し , 先鋭 化 ,エ ッジ 検 出, コン ト ラス ト強 調 をど のフ ィ ルタ 処理 が 存在 する , これ らの 画 像 フ ア ル タ 処 理 は 単 体 で 用 い ら れ る 他 に も , 各 種 画 像 処 理 の 前 処 理 や 後 処 理 と し て 用 い ら れ る こ と も あ り , 幅 広 い 応 用 が 考 え ら れ る .
多 く の 応 用 分 野 に お い て 画 像 フ ア ル タ は 高 速 に 処 理 で き るこ と が望 まし い .し かし を がら ,い く つ か の 種 類 の 画 像 フ ィ ル タ は 入 力 画 像 中 の す べ て の 画 素 に 対 し て 画 素 周 辺 の 局 所 領 域 ( フ ア ル タ カ ー ネ ル ) 内 の 情 報 を 集 約 す る 必 要 が あ る こ と か ら , 演 算 量 が 膨大 と をる .一 般 的に 画像 フ アル タの 処 理 時 間 は 画 素 参 照 と そ れ に 伴 う 演 算 回 数 に よ っ て 決 ま る . カ ー ネ ル サ イ ズ をnxn画 素 と す る と . 一 つ の 画 素 を 更 新 す る た び に れ2回 に 比 例 す る 回 数 の 演 算 が 必 要 で あ る こ と か ら , 計 算 量 は0012)と な り , カ ー ネ ル サ イ ズ に 強 く 依 存 す る こ と が 問 題 と さ れ て い る ,
こ れ ら の こ と を ふ ま え て , 定 数 時 間 で 処 理 可 能 な 画 像 フ ィル タ の性 質を 明 らか にし . フア ルタ カ ー ネ ル サ イ ズ に 依 存 し を い 画 像 フ ア ル タ の 構 成 手 法 を 確 立 す る た め の 研 究 を 行 っ た . 得 ら れ た 成 果 は 以 下 の 通 り で あ る .
(1)画 像 フ ア ル タ の 帰 納 的 構 成 手 法 の 確 立
単 純 か つ 定 数 時 間 で 処 理 可 能 を 画 像 フ ア ル タ を 帰 納 的 に 定 義 す る . 例 え ば 移 動 和 フ ア ル タ は 帰 納 的 定 義 に て 表 現 可 能 で あ り , 逐 次 的 に 計 算 を 行 う 際 に 以 前の 計 算結 果を 保 持し てお く こと によ っ て.
後 々 の 演 算 へ と 活 用 し 再 計 算 を 省 く こ と が で き る . 移 動 和 フ ア ル タ を 複 数 回 適 用 し 規 格 化 す る こ と で , 中 心 極 限 定 理 に 基 づ く フ ィ ル タ カ ー ネ ル サ イ ズ に 依 存 し を い ガ ウ シ ア ン フ ア ル タ 処 理 を 実 現 し た . ま た , 移 動 和 を 多 次 元 へ と 拡 張 す る こ と に よ り , 二 次元 お よび 三次 元 での 画像 処 理に も適 用 でき る こ と を 示 し た , 提 案 手 法 に よ っ て 構 成 さ れ た そ れ ら の 画 像 フ ア ル タ は 定 数 時 間 で 処 理 さ れ る .
(2)局 所 ヒ ス ト グ ラ ム 算 出 フ ア ル タ
局 所 ヒ ス ト グ ラ ム は 画 像 の 特 徴 量 抽 出 や 局 所 ヒ ス ト グ ラ ム 均 等 化 な ど の 画 質 補 正 フ ィ ル タ を ど に 用 い ら れ て い る , ヒ ス ト グ ラ ム へ の 画 素 の 追 加 を 加 算 ,画 素 の除 去を 減 算と みな す こと によ っ て. 提 案 型 画 像 フ ア ル タ 構 成 手 法 を 適 用 可 能 で あ り , カ ー ネ ル サ イ ズ に 依 存 し を い 定 数 時 間 で の 局 所 ヒ ス ト グ ラ ム 算 出 が 可 能 と を っ た . 実 装 お よ び 評 価 を 行 う こと に よっ て, 提 案型 局所 ヒ スト グラ ム 算出 処 理 が 定 数 時 間 で を さ れ て い る こ と を 確 認 し た .
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(3)定 数 時間 で 処 理 可 能な バ イ ラ テ ラ ルフ ア ル タ の 実現
バ イ ラ テラ ル フ ィ ル タ は画 像 の 輪 郭 を保 持 可 能 橡 平滑 化 フ ア ル タで あ り , ノ イ ズ除 去 や ば か し,照 明 光 の 推 定 な ど 様 々 を 目 的 に 用 い ら れ る , 提 案 型 画像 フ ィ ル タ 構 成手 法 を バ イ ラテ ラ ル フ ィ ルタ に 適用 し . 定 数 時間 処 理 を 実 現し た .
(3‑1) 三 次元 畳 み 込 み に よる ′ ヾ イ ラ テラ ル フ ィ ル タの 高 速 化
バ イ ラ テ ラ ル フ ア ル タ は 三 次 元 の 畳 み 込 み 演 算 とし て 表 現 可 能 であ る . 提 案 手法 に よ り 擬 似ガ ウ シ アン フ ア ル タ を構 成 し , 三 次 元畳 み 込 み を 行う こ と で , バイ ラ テ ラ ル フア ル タ の 定 数 時間 処 理を 実 現 した . 実 装 お よび 評 価 を 行 う こと に よ っ て ,提 案 型 バ イ ラテ ラ ル フ ア ルタ が 定 数 時 間 で処 理 がを さ れ てい る こ と を 確認 し た .
(3‑2)重 み 付 きヒ ス ト グ ラ ムに よ る バ イ ラテ ラ ル フ ア ルタ の 高 速 化
バ イ ラ テ ラ ル フ ア ル タ は 重 み 付 き ヒ ス ト グラ ム 演 算 と して も 表 現 可 能 であ る . 重 み 付き ヒ ス ト グ ラ ム は 局 所 ヒ ス ト グ ラ ム を 構 成 す る 際 に 画 素 ご とに 重 み 付 け をし た も の で ある . 前 述 し た局 所 ヒ ス ト グ ラ ム お よ び ガ ウ シ ア ン フ ア ル タ に 対 す る 提 案手 法 の ア プ ロー チ を 融 合 する こ と に よ り, ガ ウ シ ア ン 重 み を も っ た 重 み 付 き ヒ ス ト グ ラ ム を 定 数 時間 で 算 出 で きる こ と を 示 した , 以 上 の こと か ら , フ ア ル タカ ー ネ ル サ イズ に 依 存 し をい ′ ヾ イ ラ テラ ル フ ア ル タ 処理 が 実 現 可 能で あ る . 実 装お よ び評 価 を 行 う こ と に よ っ て , 提 案 型 バ イ ラ テ ラ ル フ ィ ル タ が 定 数 時 間 で 処 理 さ れ る こ と を 確 認 し た .
(4)提 案 型 画 像 フ ィ ル タ の 高 品 質 化
前 述 し た 提 案 型 画 像 フ ィ ル タ の 処 理 速 度 とフ ア ル タ 精 度の 関 係 を 明 ら かに し た . ヒ スト グ ラ ム を 用 い る 画 像 フ ィ ル タ に お け る ビ ン や 三 次 元 畳 み 込み に よ る バ イラ テ ラ ル フ アル タ に お け るサ ン プ リ ン グ フ ん ク タ の 取 り 扱 い を 工 夫 す る こ と に よ っ て, 提 案 型 画 像フ ア ル タ の さら を る 高 品 質化 を 実 現 し た .
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学位論文審査の要旨 主査 副査
副査 副査
准教授 池 教 授 福 教 授 本 教 授 本
辺 将 之 井 孝 志 村 真 人 久 順 一
学 位 論 文 題 名
フイルタカーネルサイズの依存性を持たない高速・高品質 画像フイルタの研究
本 研 究 の 主 旨 は, 画 像 フア ルタ の高速 化・高 品質化 に向 けて, フィル タカー ネルサ イズ に依存 しを い画 像フィ ルタの 構成技 術を 確立し たこと にある ,
近 年 の 社 会 の 情報 化 に とも ない ,デジ タル画 像処理 分野 におい ても, イメー ジセン サを どの性 能向 上 に よ り1000万 画 素 を 超え る 静 止 画 像 およ びFull High Definition(1920X1080)サ イ ズの 動 画 像 処王 里が行 われて いる, 画像 フアル タは画 像処理 分野 におい て広く 用いら れてお り,代表的なものだけ でも ,ばか し,先 鋭化, エッ ジ検出 ,コン トラス ト強 調教ど のフア ルタ処 理が存 在する.これらの画像 フ ア ルタ 処 理 は 単 体で 用 い ら れ る他 に も , 各 種 画像 処 理 の 前 処理 や 後 処理 として 用いら れる ことも あり ,幅広 い応用 が考え られ る.
多 く の応用 分野に おい て画像 フアル タ5ま高速 に処理 でき ること が望ま しい. しかし をが ら.い くつ か の 種類 の 画 像 フ ィル タ は 入 力 画像 中 の す べ て の画 素 に 対 し て画 素 周 辺の 局所領 域(フ アル タカー ネ ル )内 の 情 報 を 集約 す る 必要が ある ことか ら,演 算量が 膨大と をる .一般 的に画 像フア ルタ の処理 時 間 は画 素 参 照 と それ に 伴 う 演 算回 数 に よ っ て 決ま る . カ ー ネル サ イ ズ をnxn画 素 と する と . 一つ の 画 素を 更 新 す る たび に ヂ 回 に 比例 す る 回 数 の 演算 が 必 要 で ある こ と から ,計算 量は〇 (舮 )とを り, カーネ ルサイ ズに強 く依 存する ことが 問題と され ている .
こ れ ら の こ と をふ ま え て, 定数 時間で 処理可 能を画 像フ アルタ の性質 を明ら かにし ,フ アルタ カー ネ ル サ イ ズ に 依 存 し を い 画 像 フ ア ル タ の 構 成 手 法 を 確 立 す る た め の 研 究 を 行 っ た , 得ら れた成 果は 以下の 通りで ある.
(1)画 像 フ ィル タ の 帰 納 的構 成 手 法 の 確 立
単 純 か つ 定数 時 間 で 処 理 可能 を 画 像 フ アル タ を 帰 納 的に 定 義 す る. 例えぱ 移動 和フィ ルタは 帰納 的 定義 に て 表 現 可能 で あり ,逐 次的に 計算を 行う際 に以前 の計 算結果 を保持 してお くこ とによ って.
後 々の 演 算 へ と 活用 し 再 計 算 を省 く こ と が でき る . 移 動 和 フィ ル タ を複数 回適用 し規 格化す ること で ,中 心 極 限 定 理に 基 づ く フ アル タ カ ー ネ ルサ イ ズ に 依 存 しな い ガ ウシア ンフア ルタ 処理を 実現し た .ま た , 移 動 和を 多 次元 へと 拡張す ること により ,二次 元お よび三 次元で の画像 処理 にも適 用でき る こ と を 示 し た . 提案 手 法 に よ って 構 成 さ れ たそ れ ら の 画 像フ ィ ル タ は 定 数時 間 で 処 理 され る ,
(2)局所 ヒ ス ト グ ラム 算出フ アルタ
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局 所 ヒ ス ト グラ ム は 画 像 の特 徴 量 抽 出 や局 所 ヒ ス ト グラ ム 均等化 をどの 画質 補正フ ィルタ などに 用 いら れ て い る, ヒスト グラ ムへの 画素の 追加を 加算, 画素 の除去 を減算 とみな すこ とによ って, 提 案 型画 像 フ ア ル タ構 成 手 法 を 適用 可 能 で あ り ,カ ー ネ ル サ イズに 依存し をぃ定 数時 間での 局所ヒ ス ト グラ ム 算 出 が可 能とを った ,実装 および 評価を 行うこ とに よって ,提案 型局所 ヒス トグラ ム算出 処 理 が定 数 時 間 で なさ れ て い る こと を 確 認 さ れ てい る ,
(3)定 数 時 間で 処 理 可 能 な バイ ラ テ ラ ル フィ ル タ の 実 現
バ イ ラ テ ラ ルフィ ルタ は画像 の輪郭 を保持 可能 を平滑 化フィ ルタで あり, ノイ ズ除去 やばか し,照 明 光の 推 定 な ど 様々 を 目 的 に 用い ら れ る , 提 案型 画 像 フ ア ルタ構 成手法 をバイ ラテ ラルフ ィルタ に 適 用し , 定 数 時 間処 理 を 実 現 され て い る ,
(3‑1)三 次 元畳 み 込 み に よ るバ イ ラ テ ラ ルフ ィ ル タ の 高速 化
バイ ラ テ ラ ル フィ ル タ は 三 次元 の 畳 み 込 み 演算 と し て 表現 可能で ある, 提案 手法に より擬 似ガウ シ ア ンフ ィ ル タを 構成し ,三 次元畳 み込み を行う ことで ,バ イラテ ラルフ ィルタ の定 数時間 処理を 実 現 し た, 実 装 およ び評価 を行 うこと によっ て,提 案型バ イラ テラル フィル タが定 数時 間で処 理がを さ れ て いる こ と を 確 認 され て い る .
(3‑2)重 み 付 き ヒス ト グ ラ ム によ る バ イ ラ テラ ル フ ィ ル タ の高 速 化
バ イラ テ ラ ル フ ア ルタ は 重 み 付 きヒ ス ト グ ラ ム演 算 と し ても 表現可 能であ る,重 み付き ヒス トグ ラ ム は 局 所ヒ ス ト グ ラ ムを 構 成 す る 際に 画 素 ご と に 重み 付 けを したも ので ある, 前述し た局所 ヒス ト グ ラ ム およ び ガ ウ シ アン フ ィ ル タ に対 す る 提 案 手 法の ア プロ ーチを 融合 するこ とによ り,ガ ウシ ア ン 重 み をも っ た 重 み 付き ヒ ス ト グ ラム を 定 数 時 間 で算 出 でき ること を示 した. 以上の ことか ら,
フ ア ル タ カー ネ ル サ イ ズに 依 存 し を いバ イ ラ テ ラ ル フィ ル タ処 理が実 現可 能であ る.実 装およ び評 価 を 行 う こ と に よっ て , 提 案 型バ イ ラ テ ラ ルフ ア ル タ が 定数 時 間 で 処 理 され る こ と を 確認 さ れ て い る .
(4)提 案 型 画像 フ ィ ル タ の高 品 質 化
前 述 し た 提案 型 画 像 フ ア ルタ の 処 理 速 度と フ ィ ル タ 精度 の 関係を 明らか にし た.ヒ ストグ ラムを 用 いる 画 像 フ アル タにお けるピ ンや 三次元 畳み込 みによ る′ ヾイラ テラル フィル タにお ける サンプ リ ン グフ ァ ク タ の 取り 扱 い を 工 夫す る こ と に よっ て , 提 案 型 画像フ ィルタ のさら をる高 品質 化を実 現 さ れて い る ,
以 上を 要 す る に, 本論文 は中心 極限 定理に 基づぃ て,ガ ウシ アン型 空間重 みフア ルタを 高速 演算す る 手 法と と も に ,そ れを局 所ヒス トグ ラム演 算に拡 張する こと で,エ ッジ保 存型平 滑化フ ィル タであ る バ イラ テ ラ ル フ アル タ を 高 速 化( カ ー ネ ル サイ ズ に 依 存 し をい処 理速度 )する 手法を 提案 した。 同 時 に、 よ り 少 をい パラメ ータ数 で高 品質な 画像処 理結果 を実 現した 。よっ て,本 論文は ,画 像工学 分 野 に大 き く 貢 献す るとこ ろであ り, 著者は 北海道 大学博 士( 工学) の学位 を授与 される 資格 がある も の と認 め る .
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