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Academic year: 2021

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日腎会誌 2013;55(4):539.

多発性 

*胞腎における腎動脈・肝動脈塞栓療法

(TAE)

の有用性と今後の展望

巻 頭 言

 多発性 *胞腎では腎機能の保持を基点に,高血圧, *胞感染,肉眼的血尿,脳動脈瘤などの臨床 上の留意点がある。これらに加えて,腎および肝での *胞形成に由来する臓器腫大による物理的な 圧迫症状が生じることも本症の特異点である。腹部の膨満,胃部圧迫による食思不振や便通にかか わる愁訴,腰痛,ヘルニア,進展すれば低栄養,体位の可動制御,などの諸症状を引き起こす。こ れに対して,外科的な腎,肝の摘出,部分切除, *胞のドレナージ,開窓術などが施行されてきた が,出血,腹水貯留,手術的侵襲などの問題点がみられた。一方,血管カテーテルによるインター ベンションは侵襲の軽度,簡便さから注目され,当シンポジウムでも発表をお願いした虎の門病院 から本症への応用が報告され,腎動脈・肝動脈塞栓療法(TAE)として,以後も同施設での精力的な治 療が継続され多くのコンセンサスを得られるに至っている。  本治療については,厚生労働科学研究費補助金難治性疾患克服研究事業 進行性腎障害多発性 * 胞腎分科会における TAE ワーキンググループが設けられ検討が行われている。今回のシンポジウ ムは,分科会同グループからの要請として,腎・肝に対する TAE 療法の成熟ならびに普及を目的と し,患者の QOL 拡大に寄与し,また本疾患の治療ガイドラインへの掲載を目標として,標準化, 客観化を図りたいという趣旨で行われた。従来,内科,泌尿器科などの腎疾患領域の医師を中心と して行われてきたが,その実際の手技上,治療用の素材,機器の進歩の情報は不可欠である。この ため,その専門とする放射線科領域の医師との交流,情報交換により,本治療がより多くの施設で 施行が可能となり,かつ新しい手技や素材,また効果,長期予後などの医療情報を共用することで, より安全,簡便に施行できることを企図している。  今回のシンポジウムは腎疾患領域,放射線科領域の医師が交わって発表を行った初めての企画で あり,それぞれの発表の内容をまとめていただき報告する。今回の発表が TAE 治療の進歩に関わ り,ひいてはその症状に苦しむ患者の症状緩和に寄与すれば幸いである。 TAE ワーキンググループ       東京女子医科大学第四内科 土谷 健(文責),望月俊雄 虎の門病院 乳原善文,諏訪部達也 帝京大学泌尿器科 堀江重郎,武藤 智

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