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Academic year: 2021

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132(2 光  学 光コヒーレンストモグラフィー(OCT)の進展 

巻頭言

30 周年に近づく 光コヒーレンストモグラフィー(OCT)

西 澤 典 彦

(名古屋大学)

 光コヒーレンストモグラフィー(optical coherence tomography),通称OCTは,広 帯域光を用いた干渉計測で,被測定対象の内部構造を非接触・非破壊でmmの分解能 で観測する技術である.医療の分野で注目が高く,特に眼科では眼底検査に欠くこと のできない技術となっており,臨床で活用されている.また,応用範囲は広く,製品 の内部検査やバイオ応用など,幅広い試みが進められている.

 OCTの研究は1990年頃に萌芽し,その後急速に発展して,2000年頃にはバイオメ ディカルオプティクスの分野で主要な地位を占めるようになった.最近では,分野の 成熟に伴いOCTの高度化や多様化が進み,さまざまな研究が展開されている.さら に,OCTそのものの研究に加えて,医療を中心にOCTを活用した研究報告が増加し ている.

 OCTはこれまでで最も産業化に成功した光計測技術のひとつでもあり,今もなお市 場拡大を続けている.医療用やR&D用の装置も複数の企業から製品化され,そこで 用いられる要素部品も多数開発されている.

 生体イメージング用OCTでは,「より深く,より細かく,より速く,より高機能に」 などの点が課題になっている.本特集号にもあるように,OCTを用いたドップラー信 号の観測による血流測定や高速化,体内を見るためのファイバープローブは重要な技 術課題である.また,さらなる発展のために,ハンドヘルド化やオンチップ化などの 取り組みも進められている.イメージングの高速化が進むにつれて,プログラミング や情報処理が非常に大きなウェイトを占めるようになっている.広い分野からの研究 者の参画に期待したい.

 1990年をスタートとすると,OCTはその誕生からもうすぐ30周年を迎える.OCT 分野の興隆には,非破壊内部計測という技術的な面白さと医療分野などへの実際の応 用展開,そしてそれを製品化する企業の存在が大きい.国際会議でも,工学系や医学 系の研究者に加えて企業からの参加も多く,まさに融合・境界領域の雰囲気そのもの である.融合研究を通してさらなる高度化を進め,医学系を中心とした強いニーズに 応えていきたいものである.

参照

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