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両側下顎頭にみられた縦骨折の1例

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Academic year: 2021

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〔図説〕松本歯学26:153,2000

両側下顎頭にみられた縦骨折の1例

内田啓一 長内剛 塩島勝

松本歯科大学 歯科放射線学講座(塩島 勝教授)  下顎関節突起部骨折は顎顔面領域の骨折で比較 的多いものであるが,下顎頭縦骨折の報告例は比 較的少ない.  今回,われわれは両側下顎頭にみられた縦骨折 の1例を経験したので,その写真を供覧する.  患者は45歳の女性,1999年5月7日,自転車走 行中に前方へ転倒し,オトガイ部を強打したため 某医院を受診し,オトガイ部および下口唇部の裂 傷の処置を受けた.その際のエックス線検査にお いて下顎骨骨折が疑われため,同年5月8日,精 査のため本学を受診した.本学受診時の断層方式 パノラマX線写真において.下顎正中部から右 側下顎第.ンj・臼歯部遠心倶1jへ斜走する骨折線と, 小骨片が内方へ偏位する両側下顎関節突起部骨折 を認めた(写真:1)、関節突起部の骨偏位の状 態を観察するためにエックス線CT検査を行っ た.両側下顎頭部においてほぼ中央を前後的に縦 走する骨折線が認められ,同部の骨片は外側翼突 筋により前下内方へ偏位しているのが認められた (写真12).  下顎関節突起部の骨折は比較的頻度の高い骨折 であるが,このような縦骨折の場合は通常のエッ クス検査では,骨片の偏位の状態や周囲との解剖 学的な構造物と関係を詳細に観察することは困難 なことが多い.今回の症例では施行しなかった が,とくにエックス線CT検査による前額断層検 査は,骨片の移動がより正確に杷握することがで きるので行うべきである.さらに,縦骨折症例で は空間的にその位置的関係を観察するため,三次 元立体CT画像も非常に観察に役立つものである ので,必要に応じて診断に応用すべきだと思われ た. 写真:1 断層方式パノラマX線写真..ド顎において斜走す る骨折線および両側下顎関節突起部骨折を認める (△印). 写真:2 エックス線CT画像.両側下顎頭部に縦骨折を認 め.骨片が前下内方へ偏位している(△印). 〔2000年10月20日受付;2000年11月ユ7日受理}

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