『宇治拾遺物語』第三話の特質 : 韓国昔話「瘤取 爺」を対照させて読む
著者 金 恩愛
雑誌名 同志社国文学
号 86
ページ 26‑39
発行年 2017‑03‑20
権利 同志社大学国文学会
URL http://doi.org/10.14988/pa.2017.0000017011
﹃ 宇 治 拾 遺 物 語 ﹄ 第 三 話 の 特 質
韓 ︱
国 昔 話 ﹁ 瘤 取 爺 ﹂ を 対 照 さ せ て 読 む
︱
金
恩 愛
はじ めに
﹃宇 治拾 遺物 語﹄
︵以 下﹃ 宇治 拾遺
﹄︶ は︑ 鎌倉 時期 に成 立し た世 俗説 話集 であ る︒ 総数 一九 七の 説話 の中 に︑ いわ ゆる
﹁隣 爺型
﹂の 説話 は︑ 第三 話﹁ 鬼に 瘤取 らる ゝ事
﹂と
︑第 四八 話﹁ 雀報 恩事
﹂と の二 話が 載せ られ てい る︒ 第四 八話 につ いて は︑ すで に考 察し たこ とが ある①
ので
︑こ れに 続き
︑本 稿は 第三 話に つい て検 討し たい
︒ この 第三 話の 特徴 は︑ 韓国 昔話 と比 べて
︑鬼 が男 の瘤 を取 って く れる こと や︑ 男の 真似 をし た隣 人が 瘤を 取ら れる とい う枠 組み では 共通 する もの の︑ 鬼と 人と の出 会い かた には
︑随 分と 異な る設 定が 認め られ ると いう こと であ る︒ 例え ば︑ 男が 美し い声 で歌 うと トケ ビか ら呼 び掛 けら れる とい う韓 国昔 話設 定は
︑日 本昔 話や
﹃宇 治拾 遺﹄ には 認め られ ない
︒そ のか わり
︑舞 いや 踊り
︑宴 が不 可欠 であ
る︒ 本稿 は︑ 従来 あま り取 り上 げら れる こと のな かっ た韓 国昔 話を
︑ 新た に対 照さ せる こと によ って
︑日 本昔 話だ けで なく
﹃宇 治拾 遺﹄ 第三 話が どの よう な特 質を 備え てい るか を明 らか にし たい
︒ 一 日本 昔話
﹁瘤 取爺
﹂の 分類 と﹃ 宇治 拾遺
﹄第 三話
﹃宇 治拾 遺﹄ の研 究史 から みる と︑ 例え ば﹃ 新大 系﹄
﹁類 話一 覧﹂ がま とめ て示 して いる よう に︑ 第三 話に は︑ 表現 や構 成に おい て一 致の 認め られ る同 話( ) に該 当す る事 例が なく
︑同 話( ) とし て鎌 倉時 代の
﹃五 常内 義抄
﹄だ けが 指摘 され てい る︒ つま り第 三話 は従 来︑ 比較 に適 した 類似 の説 話の 少な い事 例と され てき た︒ むし ろ
﹁類 話・ 関連 話﹂ とし て︑ 江戸 時代 の﹃ 醒酔 笑﹄
﹃嬉 遊笑 覧﹄ など の 他に
︑中 国の
﹃産 語﹄
︑﹃ 笑林 評﹄ など の存 在が 指摘 され てい る︒
﹃宇 治拾 遺物 語﹄ 第三 話の 特質
二六
と同 時に
︑昔 話の 存在 につ いて は﹃ 日本 昔話 大成
﹄一 九四
﹁瘤 取 爺他
﹂が 例示 され てい る②
︒要 する に︑ 昔話 との 比較 研究 は︑ 説話 文 学研 究の 領域 では 未開 拓の 分野 であ ると いえ る︒ それ では
︑昔 話﹁ 瘤取 爺﹂ から
﹃宇 治拾 遺﹄ 第三 話に どの よう に 迫れ るで あろ うか
︒大 島建 彦氏 は︑ 日本 各地 に分 布す る﹁ 瘤取 爺﹂ 一六
〇余 の事 例を 集め
︑﹁ ほぼ 一定 の型 がひ ろく 伝え られ てお り︑
﹃宇 治拾 遺﹄ など の記 録と も︑ かな り一 致を 示し てい る﹂ と指 摘さ れて いる③
︒と はい え︑ 昔話 と説 話集
﹃宇 治拾 遺﹄ との 関係 は︑ そう 単純 では ない
︒す でに
﹃日 本昔 話名 彙﹄ では
︑完 成昔 話の
﹁動 物の 援助
﹂に
︑﹃ 日本 昔話 集成
﹄と
﹃日 本昔 話大 成﹄ では
︑本 格昔 話
﹁隣 の爺
﹂に
﹁一 九四
瘤取 爺﹂ とし て分 類さ れて いる
︒さ らに
﹃日 本昔 話通 観﹄ では
︑﹁ 隣の 爺﹂ 型の ひと つと して
﹁鬼 の楽 土 型﹂
・﹁ 鼠の 楽土 型﹂
・﹁ 地藏 浄土 型﹂
︑﹁ 異郷 訪問 型﹂ とい う亞 型が 示 され てい る︒ 私は
︑日 本に おけ る昔 話﹁ 瘤取 爺﹂ の採 録事 例一 四七 例を 確認 し たが
︑そ の検 討の 詳細 につ いて は︑ 紙幅 上省 くこ とに した い︒ 日本 説話
﹃宇 治拾 遺﹄ 第三 話と 昔話 との 関係 につ いて は︑ かつ て 中島 悦次 氏が
﹁こ の話 は多 分当 時民 間に 語ら れて いた 話を 記録 した もの であ ろう④
﹂と 述べ てい る︒ だが
︑第 三話 を︑ 単純 に昔 話を その まま 記録 した もの だと 認め るこ とは 難し い︒ なぜ なら ば﹃ 宇治 拾
遺﹄ の説 話に おい て︑ 昔話 に何 が書 き加 えら れた のか
︑何 が書 き換 えら れた のか を明 らか にす る必 要が ある
︒ま た︑ 大島 建彦 氏は 第三 話の 注釈 にお いて
︑﹁
﹁瘤 取爺
﹂の 昔話 に当 たる もの であ る﹂ と慎 重 に述 べて
︑昔 話と 説話 とが
﹁型
﹂に おい て同 じで ある とい う⑤
︒た だ︑ その 後﹃ 宇治 拾遺
﹄の 注釈 にお いて は︑ 昔話 と説 話と の同 一性 ばか りが 強調 され
︑両 者の 相違 はほ とん ど問 われ なか った
︒ その よう な中 で︑ 周知 のこ の日 本昔 話を 対照 させ るこ とに よっ て︑
﹃宇 治拾 遺﹄ 第三 話は
﹁横 座﹂ を中 心に 構成 され る平 安貴 族の 饗宴 や︑ 時代 に流 行し た﹁ 一庭 を走 まは り舞 ふ﹂ 猿楽 が描 き加 えら れて いる こと がす でに 明ら かに され てい る⑥
︒そ こで
︑私 は︑ 最近 まで あ まり 紹介 され なか った 韓国 昔話 を対 照さ せる こと によ って
︑﹃ 宇治 拾遺
﹄の もつ 特質 を新 たに 明ら かに した い︒ 二 昔話
﹁瘤 取爺
﹂に 関す る日 韓の 研究 史 さて
︑韓 国に おけ る﹁ 瘤取 爺﹂ につ いて は︑ 古く から 朝鮮 中期 詩 文集
﹃睡 隱集
﹄巻 三﹁ 瘤戒
﹂に 類似 する 事例 の存 在す るこ とが 知ら れて いる⑦
︒し かし
︑そ の採 録は
︑舜 首痤 とい う日 本の 僧侶 から 聞い たと 説明 が付 けら れて いる ため
︑韓 国固 有の 伝承 とは 言え ない
︒そ の後
︑韓 国昔 話﹁ 瘤取 爺﹂ の出 典と して
﹁旁 㐌説 話﹂
︵も しく は︑
﹁金 錐の 話﹂
﹁金 錐説 話﹂ とも いう
︶が 指摘 され てき た︒
﹁旁 㐌説 話﹂
﹃宇 治拾 遺物 語﹄ 第三 話の 特質
二七
は︑
﹃酉 陽雜 俎﹄ 続集 巻一
﹁支 諾皐 上 鬼神 妖怪 の記 録拾 遺上
﹂︑
﹃太 平御 覧﹄ 巻第 四一
︑﹃ 東史 綱目 附巻
﹄﹁ 怪説 弁證
﹂な どに 掲載 さ れて いる
︒高 木敏 雄氏⑧
は﹁ 旁㐌 説話
﹂を 取り 上げ
︑﹃ 宇治 拾遺
﹄﹁ 瘤 取爺
﹂と 比較 して
︑次 のよ うな 共通 点を 取り 上げ てい る︒ 要点 を示 すと
︑ 山中 で鬼 に遇 うこ と︒ 鬼が 集ま って 宴会 を開 くこ と︒ 両人 が同 一視 され るこ と︒ その 人が 顔面 に罰 を受 ける こと
︒ など であ る︒ さら に高 木氏 は︑
﹃酉 陽雜 俎﹄ 説話 の発 端﹁ 新羅 国有
㆓
第一 貴族 金哥
㆒︒ 其遠 祖云 々﹂ の句 が︑ この 話の 本源 地を 暗示 する と して
︑﹃ 宇治 拾遺
﹄第 三話 と﹁ 同一 の起 源を 有し てい る﹂ と述 べ︑
﹁朝 鮮半 島方 面﹂ から 一方 は中 国大 陸へ と伝 わり
︑一 方は 海を 渡っ て日 本へ 伝わ った と推 測し てい る︒ また 島津 久基 氏は
﹁舞 ふ代 りに 美声 で歌 ふだ けの 違い で︑
﹃宇 治拾 遺﹄ 説話 に一 層近 い﹂ とし て
﹃酉 陽雜 俎﹄ を﹁ 同始 源﹂ もし くは
﹁類 種の 説話 から の変 形に
﹁打 出の 小槌
﹂の 形式 を採 る如 意宝
﹂の モチ ーフ が含 まれ て来 たも の﹂ と述 べて いる⑨
︒さ らに 野村 八良 氏は⑩
︑﹁ 瘤取 爺﹂ の出 典と して 仏説
﹁譬 喩譚
﹂か らの 影響 を述 べた 上︑ 高橋 亨氏 の﹁ 瘤取
﹂を 取り 上げ
﹁﹃ 宇治 拾遺
﹄と
﹁同 一源 泉の 物﹂
﹂と 主張 して いる
︒一 方︑ 日本 に
韓国 の昔 話﹁ 瘤取 爺﹂ の存 在が 紹介 され たの は︑ 高橋 亨氏 が最 初で ある⑪
︒そ のた め︑ 韓国 の研 究者 の中 には
︑﹁ 植民 地時 代に 日本 から 輸入 され た話
﹂だ とす る説⑫
もあ る︒ 一方
︑韓 国固 有の 伝承 とみ る説⑬
もあ る︒ この よう に日 韓の 伝承 のい ずれ にし ても
︑従 来の 考察 は︑ 源泉 に つい ての 言及 や出 典な ど︑ 影響 関係 に関 する 指摘 を主 にし たと いえ る︒ 私は
︑そ のよ うな 蓋然 性に 終始 する 議論 を一 旦留 保し て︑ まず 日韓 の比 較か ら始 めた い︒ 三 韓国 昔話 の採 録資 料 崔仁 鶴氏 は︑ 韓国 昔話
﹁瘤 取爺
﹂﹁ 四七 六 瘤取 爺型⑭
﹂に 分類 す る︒
﹃韓 国口 碑文 学大 系﹄
︵以 下︑
﹃韓 国口 碑⑮
﹄︶ には
︑類 系分 類 ︱
﹁ トケ ビの おか げで 得を した 人︑ 真似 して 失敗 する
﹂に
︑総 数六 話︵
⑮~
⑳番 事例
︶が 収録 され てい る︒ 昔話 集及 び﹃ 韓国 口 碑﹄ に収 録さ れる 総数 二〇 の採 録の 報告 事例 を取 り上 げる と︑ 次の よう であ る︒
①高 橋亨
﹁瘤 取﹂
﹃朝 鮮の 物語 集附 俚諺
﹄日 韓書 房︑ 一九 一〇 年︑ 一~ 五頁
︒
②榎 本秋 村﹁ 瘤爺
﹂﹃ 世界 童話 集東 洋の 巻
︱
︵第 二部
朝鮮 童 話︶
﹄実 業之 日本 社︑ 一九 一八 年︑ 四八
~五 一頁
︒
﹃宇 治拾 遺物 語﹄ 第三 話の 特質
二八
③山 崎日 城﹁ 瘤取 物語
﹂﹃ 朝鮮 の奇 談と 伝説
﹄ウ ツボ ヤ書 房︑ 一 九二
〇年
︑二 一〇
~二 一三 頁︒
④朝 鮮総 督府
﹁三
.瘤 とら れ・ 瘤も らひ
﹂﹃ 朝鮮 童話 集﹄ 朝鮮 総 督府 刊行
︑一 九二 四年
︑一 三~ 一八 頁︒
⑤沈 宜麟
﹁43
.瘤 のあ る老 翁﹂
﹃朝 鮮童 話大 集﹄ 漢城 図書
︑一 九 二六 年︑ 二〇 四~ 二〇 七頁
︒
⑥中 村亮 平﹁ 瘤取 爺さ ん﹂
﹃朝 鮮童 話集
﹄富 山房
︑一 九二 六年
︑ 九九
~一
〇六 頁︒
⑦朴 英晩
﹁18
.瘤 取ら れ︑ 瘤も らい
﹃朝 鮮伝 来童 話集
﹄ソ ウル
︑ 一九 三〇 年︑ 九九
~一
〇三 頁︒
⑧朝 鮮総 督府
﹁第 八 瘤を 取っ た話
﹂﹃ 朝鮮 語読 本巻 四﹄ 朝鮮 総 督府 刊行
︑一 九三 三年
︑一 九~ 三〇 頁︒
⑨李 相魯
﹁瘤 取り に行 って
﹂﹃ 韓国 伝来 童話 読本
﹄乙 酉文 化社
︑ 一九 六二 年︑ 一七 八~ 一八 三頁
︒
⑩李 元寿
﹁歌 の袋
﹂﹃ 伝来 童話 集﹄ 現代 社︑ 一九 六三 年︑ 二六 六
~二 七七 頁︒
⑪崔 仁鶴 共編
﹁瘤 取に 行っ て︑ 瘤付 けら れた 者﹂
﹃韓 国伝 来童 話 全集 ﹄ 章原 社︑ 一九 七〇 年︑ 六五 頁~ 七〇
︒
⑫任 晳宰
﹃昔 話選 集﹄ 教学 社︑ 一九 七二 年︑ 一七 七~ 一八
〇頁
︒
⑬崔 仁鶴
﹁こ ぶと り爺
﹂﹃ 朝鮮 昔話 百撰
﹄日 本放 送出 版協 会︑ 一
九七 四年
︑一 九八
~二
〇〇 頁︒
⑭朴 榮濬
﹁ふ たつ のこ ぶ爺 さん
﹂﹃ 韓国 の民 話と 伝説
古代 編﹄ 韓国 文化 図書 出版 社︑ 一九 七五 年︑ 七三
~七 六頁
︒
⑮﹁ 瘤取 りに 行っ て瘤 付け られ た人
﹂
︱
京 畿道 驪州 郡
⑯﹁ 瘤付 けら れた 話﹂ ︱
忠 清北 道忠 州市
⑰﹁ 瘤取 りに 行っ て瘤 付け られ た話
﹂
︱
忠 清北 道清 州市
⑱﹁ 瘤取 りに 行っ て瘤 付け られ た話
﹂
︱
忠 清南 道唐 津郡
⑲﹁ 瘤取 りに 行っ て瘤 付け られ た話
﹂
︱
全 羅北 道扶 安郡
⑳﹁ トケ ビと 瘤爺 さん
﹂
︱
16慶 尚北 道亀 尾市 長川 面 以上
︑先 に取 り上 げた 昔話 集の 事例 及び
︑﹃ 韓国 口碑
﹄に 収録 さ れて いる
﹁瘤 取爺
﹂総 数二
〇話 の事 例の すべ てま とめ
︑︻ 表︼
︹韓 国 昔話
﹁瘤 取爺
﹂の 事例 比較 表︺ を作 成し た︒ 四 昔話
﹁瘤 取爺
﹂の 日韓 比較 日韓 の伝 承の 比較 によ って
︑次 のよ うな 点が 指摘 でき る︒ ( ) 隣人 との 対立 関係 両国 の昔 話は とも に︑ 瘤の ある 爺が 山に 行き
︑出 会っ た異 界の 存 在に よっ て瘤 が取 り除 かれ るの だが
︑真 似を した 隣の 爺は 失敗 し︑ もう 一つ の瘤 も付 けら れて しま うと いう 構成 が共 通し てい る︒
﹃宇 治拾 遺物 語﹄ 第三 話の 特質
二九
︻表
︼︹ 韓国 昔話
﹁瘤 取爺
﹂の 事例 比較 表︺
︵○ 番号 は︑ 採録 報告 事例 番号 を︑
▲は
︑意 図の ない 嘘を 表す
︶ 発
端
展
開
結
果 話
主 人 公
異界 の存 在
動
機
宴 歌 詞
嘘
瘤
︵瘤 取ら れ・ 付け られ た︶ 理
由
① 瘤を 頬に 下げ たる 老爺
・町 内の 老爺
︵頬 の下
︶
異種 異形 の妖 怪
偶然
︵主 人公 の︶ 歌を 聞 く
○ 売る
︵種 々の 宝と 交換
︶ 嘘・ 嘘が ばれ る
② 正直 なお 爺さ ん︵ 頬︶
・不 正直 で意 地悪 いお 爺さ ん
︵頬
︶
赤鬼
・葵 鬼や 様々 な鬼
偶然 歌を 聞く
○ 報償
︵宝 物の 箱︶
・散 々 殴り つけ られ る
嘘・ 嘘が ばれ る
③ 正直 な翁
︵右 顔︶
・欲 の深 き翁
︵顔
︶
妖怪
偶然 歌を 聞く
○ 報償
︵多 くの 宝︶
嘘・ 嘘が ばれ る
④ 一人 の男
︵頬
︶・ 隣の 欲深 い男
長丞
夢の 中で
︑長 丞を 助け る
目が 覚め ると
︑瘤 がな く なっ てい る
恩返 し
⑤ 真面 目な 老翁
︵あ ごの 下︶
・欲 深い 隣の 爺
トケ ビ
偶然 聴き
︑楽 しく 踊る
○ 売る
︵宝 貨︑ 大き な富 者 にな る︶
嘘・ 嘘が ばれ る
⑥ 片一 方に 瘤も つ爺
・
鬼
偶然 歌を 聞く
○ 宝物 と交 換
嘘・ 嘘が ばれ る
⑦ 老人
︵首 に長 い瘤
︶・ 後半 無し
トケ ビ
偶然 歌を 聞く
○
▲ 報償
︵金 銀宝 貨︶
トケ ビの 勘違 い
⑧ 老人
︵首 に大 きい 瘤︶
・後 半無 し
トケ ビ
偶然 歌を 聞く
○
▲ 報償
︵立 派な 金銀 宝貨
︶ トケ ビの 勘違 い
⑨ 爺︵ 頬︶
・同 じ村 に住 む爺
トケ ビ
偶然 歌を 聞く
○ 宝物 と交 換
嘘・ 嘘が ばれ る
⑩ 爺︵ 首︶
・隣 の村 に住 む爺
︵首
︶
頭に 角の ある トケ ビ
偶然 歌を 聞く
○
○ 売る
︵宝 物が 入っ た袋
︶ 嘘・ 嘘が ばれ る
⑪ 爺︵ 片頬
︶・ 隣の 村に 住む 爺
トケ ビ
偶然 歌を 聞く
○ 宝物 と交 換
瘤を 付け られ る
﹃宇 治拾 遺物 語﹄ 第三 話の 特質
三〇
⑫ 爺︵ 右頬
︶・ 隣の 爺︵ 左頬
︶ トケ ビ
楽し く遊 ぶト ケビ 群れ に 入っ て歌 って 踊る
○
質
︵歌 が︶ 上手
・下 手
⑬ お爺 さん
︵片 方の ほっ べ た︶
・隣 の村 に住 む爺
トケ ビ
偶然 歌を 聞く
○ 報償
︵宝 物︶
嘘・ 嘘が ばれ る
⑭ 爺︵ 右下 の顎
︶・ 同じ 村に 住む 爺︵ 左下 の顎
︶
鬼
鬼の 宴を 見て 我慢 でき ず︑ 仲間 に入 って 踊る
○
質
︵歌 と踊 りが
︶上 手・ 下手
⑮ ある 人︵ 頬︶
・あ る者
トケ ビ
偶然 歌を 聞く
○ 勝手 に取 って 帰る
嘘・ 嘘が ばれ る
⑯ 貧し い金 氏︵ 本来
︑歌 が上 手︶
・金 持ち 崔氏
トケ ビ
歌に ほれ たト ケビ たち が 集ま て︑ 楽し く踊 る
○ 報酬
︵金 銀宝 貨︶
嘘・ 嘘が ばれ る
⑰ 田舎 の農 夫・ 隣の 人
トケ ビ
主人 公の 歌に 感動
トケ ビの 棒を もら う
︵歌 が︶ 上手
・下 手
⑱ 優し い人
︵本 来︑ 歌が 上 手︶
・隣 の意 地悪 い人
トケ ビ
歌を 聴い て楽 しく 踊る
○ 報酬 を要 求︵ トケ ビの 棒 をも らう
︶
嘘・ 嘘が ばれ る
⑲ ある 人・ 隣の 人
トケ ビ
偶然 歌を 聞く
○ 報償
︵お 金︶
嘘・ 嘘が ばれ る
⑳ 爺・ 隣の 爺
トケ ビ
仲間 に入 り︑ 歌い 踊る
遊 び
○ 瘤を 取ら れる
嘘・ 嘘が ばれ る 韓国
の場 合︑
⑤﹃ 朝鮮 童話 大集
﹄⑫
﹃昔 話選 集﹄ など
︑総 七話 に みえ る話 末評 語の 内容 を見 ると
︑﹁ それ で﹁ 瘤取 りに 行っ て︑ 瘤付 けら れた
﹂と いう 話が でき た﹂ と︑ こと わざ の由 来に 関す る説 明が あり
︑﹃ 宇治 拾遺
﹄第 三話 の話 末評 語や⑯
︑日 本昔 話の よう な︑ 人を 羨ん では いけ ない とい った 教訓 とは 全く 異な る︒ それ に︑ 日本 昔話
﹁瘤 取爺
﹂の 場合 は︑
﹃宇 治拾 遺﹄ 第三 話と 同様 に︑ 主人 公の 踊り が 上手 か下 手か によ って 結果 が異 なる
︑と いう 事例 がは るか に多 い︒
つま り︑ 日韓 双方 とも 主人 公と 隣人 との 関係 が必 ず善 悪の 対立 を 伴う わけ でな いこ とも 同様 であ る︒ ( ) 異界 の存 在と の出 会い 韓国 昔話 では
︑祭 や宴 の場 面が 極め て少 ない が︵
︻表
︼⑫
⑭番 事 例の み︶
︑日 本昔 話で は多 くの 事例 に宴 の場 面が 登場 して いる こと が確 認で きる
︒こ れは 鬼と 男と の出 会い かた の違 いか ら発 する
︒韓
﹃宇 治拾 遺物 語﹄ 第三 話の 特質
三一
国昔 話は
︑主 人公 が夜 中に 山中 で一 人に なっ た時
︑そ の怖 さを 抑え るた め歌 を歌 う︒ する と︑ 偶然 その 歌を 聞い た異 界の 存在 は感 動し
︑ 上手 に歌 える 原因 に好 奇心 を持 つこ とが 発端 とな る︒ これ に対 し︑
﹃宇 治拾 遺﹄ 第三 話や 日本 昔話
﹁瘤 取爺
﹂で は︑ 鬼な どの 宴が あり⑰
︑ 興に 乗っ た主 人公 が積 極的 にそ の場 に入 り込 んで 一緒 に遊 ぶと いう 設定 を基 本と する
︒そ の場 合︑ 爺は もと もと 歌や 踊り が好 きで あり
︑ 上手 であ った とさ れる こと にな る︒ この よう に異 界の 存在 を楽 しま せる 方法 とし て︑ 日本 昔話
﹁瘤 取爺
﹂は 歌や 踊り が中 心で ある
︒ なお
︑﹃ 宇治 拾遺
﹄で は︑ 鬼た ちの 宴を 見た 主人 公が
︑
﹁し かる べく 神仏 の思 はせ 給け るに や︑
﹁あ はれ
︑走 出て 舞は ば や﹂ と思 ふを
︑一 度は 思か へし つ︒ それ に︑ 何と なく
︑鬼 ども がう ちあ げた る拍 子の よげ に聞 こえ けれ ば︑
﹁さ もあ れ︑ たゞ はし りい でて
︑舞 てん
︒死 なば さて あり なん
﹂と 思と りて
﹂ と︑ 一度 は気 持ち を抑 えた もの の︑ 結局 は鬼 たち の仲 間に 入っ て踊 ると いう
︑鬼 たち の宴 に入 り込 むま での 主人 公の 心理 的曲 折を 描い てい る︒ そこ には
︑様 々な 人間 に深 い興 味を 持っ てい た編 者の
﹁お のず から にじ み出 てい る人 間理 解の 独自 性﹂ が読 み取 れて⑱
︑﹃ 宇治 拾遺
﹄の 特徴 の一 つと され る﹁ 人間 の描 写の 特性 が見 出さ れる⑲
﹂と
︑ 言え よう
︒
( ) 歌は 瘤か ら出 ると いう 発想 と主 人公 の嘘 韓国 昔話 では
︑上 手な 歌声 はど こか ら出 て来 るの かと いう
︑異 界 から の存 在︵ トケ ビ︶ によ る質 問が あり
︑主 人公 がど う対 応し たか が基 本と なる
︒
﹁老 爺は もは や気 丈夫 なれ ば︑ され ばと よ大 王の 見ら るゝ 通り
︑ 我は 此の 処に 大き やか なる 瘤を 持て り︑ これ こそ 我が 声溜 め所 よ と答 へた れば
︒﹂
︵﹃ 朝鮮 の物 語集 附俚 諺﹄ )
﹁お 爺さ んは 鬼共 を見 て吃 驚し たが
︑ふ と何 やら 思ひ 付い たと 見え て笑 ひな がら
︑そ の鬼 の頭 に向 ひ︑
﹁私 のよ い声 は此 顔の 瘤 から 出る のだ
﹂と いひ まし た﹂
︵﹃ 東洋 の巻
︵第 二部 朝鮮 童話
︶﹄ )
﹁爺 は出 鱈目 に﹁ 私の 顔に ある 大き な瘤 から 此の 美し い声 が出 るの であ る﹂ と答 へた
﹂
︵﹃ 朝鮮 の奇 談と 伝説
﹄)
﹁あ ごの 下に 付け られ てい る瘤 から 出ま す︒ この 瘤さ えあ れば 上手 に歌 える こと がで きま す﹂ と言 った
﹂
︵﹃ 朝鮮 童話 大集
﹄)
﹁老 人は 笑い なが ら﹁ 首︵ 喉︶ から 出る に決 まっ たで しょ う﹂ と言 いな がら
︑か らか らと 笑っ た︒ する と︑ 頭の トケ ビは
﹁お 爺 さん
︑嘘 言わ ない で︑ お爺 さん の美 しい 声は きっ とそ の大 きな 瘤 から 出る に違 いな い﹂ と言 った
﹂
︵﹃ 朝鮮 伝来 童話 集﹄ )
﹁喉 から 出る んだ
﹂と 老人 が答 えた とこ ろ︑
﹁お 爺さ ん︑ 嘘言 わ
﹃宇 治拾 遺物 語﹄ 第三 話の 特質
三二
ない でく ださ い︑ 普通 の声 なら 喉か ら出 るん だけ と︑ そん な美 し い声 は決 して 声か ら出 るわ けな い︑ 爺の その 大き な瘤 から 出る じ ゃな いで すか
﹂
︵﹃ 朝鮮 語読 本﹄ )
﹁お 爺さ んは 誇ら しげ に﹁ これ を見 て︑ ここ にあ る大 きな 瘤を 見て みて
︑こ こか ら美 しい 歌が 出る んだ
﹂と
︑平 気で 言っ た﹂
︵﹃ 韓国 伝来 童話 読本
﹄)
﹁お 爺さ んは
︑ト ケビ はこ の瘤 って
︑何 だか 分か らな いは ずだ から
︑歌 が入 った 袋だ と言 った ら面 白が るか も⁝ と思 った
︒﹁ 友 よ︑ 私の 歌が 出て 来る とこ ろを 教え てあ げる よ︑ 私の 歌は
︑こ の 歌の 袋︵ 瘤︶ から 出て くる んだ
﹂
︵﹃ 伝来 童話 集﹄ )
﹁お 爺さ んは 威張 りな がら
﹁こ れを 見て
︑こ こに ぶら 下げ てい る瘤 を︑ ここ から
︵歌 が︶ 出る んだ
﹂と
︑瘤 を指 した
﹂
︵﹃ 韓国 伝来 童話 全集
﹄) 10
﹁他 の人 より 歌が 上手 いの は︑ この 瘤か らそ の歌 声が 出る から だよ
﹂実 際ト ケビ たち が見 てみ ると
︑他 の人 には 付い てい ない 瘤 があ って 歌も 上手 だか ら︑ 瘤か ら歌 が出 て来 ると 言う 彼の 話は 確 かだ と思 った
﹂
︵﹃ 韓国 口碑 ︱
﹄ ) 韓国 昔話 はほ とん どの 事例 に︑ 歌声 はど こか ら出 て来 るか と尋 ね るト ケビ に対 して
︑主 人公 は︑ 歌声 は瘤 から だと 嘘を 言っ てい る︒ それ に︑ トケ ビは 嘘を その まま 信じ
︑宝 物を もっ て瘤 を買 い求 め
てい る︒ 主人 公の 異界 の存 在に 怖が らず
︑平 気で 嘘を 言い
︑自 分の 利益 を得 よう とす る行 動か ら︑ 主人 公の もつ トケ ビに 対す る印 象が 読み 取れ る︒ 韓国 トケ ビの 特徴 につ いて
︑李 元寿 氏は
﹁歌 の袋
﹂︵
︻表
︼⑩ 番事 例︶ の解 説に おい て︑
﹁外 国の 化け 物よ りも 人間 的で
︑無 邪気 な面 があ る︒ それ ほど
︑ト ケビ は恐 ろし いも のと して より も︑ 面白 くて 親し いも の⑳
﹂と し︑ トケ ビは 一般 に︑
﹁い たず らを 好み
︑人 を惑 わ して 嫌が らせ もす るも のの
︑う まく 付き 合う と︑ その 霊験 な力 で財 宝を もた らす など 奇跡 的な 助け を与 える こと もあ る㉑
﹂存 在で ある こ とが 知ら れて いる
︒さ らに
︑任 晳宰 氏は
︑韓 国説 話の 中に 登場 する トケ ビの 特徴 につ いて
︑ 宝物 を限 りな く持 って
︑願 うも のな ら何 でも 出て 来る
︵魔 法 の︶ 棒を 持っ てい る︒ また
︑食 べは お酒 を飲 んで 楽し く遊 ぶの が好 きで
︑人 間と は親 しい 関係 だが
︑人 によ く騙 され る間 抜け な面 もあ る存 在と なっ てい る︒ そし て︑ 裏切 られ たら お返 しは する もの の︑ その 報復 の手 段や 方法 は︑ 精巧
・巧 みで もな く︑ 直截 的で お愚 かな にき わま りな い︒ その ため か︑ トケ ビは 超自 然的 な霊 験の 力を 持っ て︑ 人の 願い を叶 えて くれ るも のの
︑人 はそ れを 崇め 尊ぶ ので はな く︑ 馬鹿 にし てだ まそ うと する㉒
と述 べて いる
︒つ まり
︑韓 国の トケ ビと は︑ 日本 のお 化け や鬼 に比
﹃宇 治拾 遺物 語﹄ 第三 話の 特質
三三
べ︑ 恐ろ しい 存在 では なく
︑財 宝を もら える 対象 とい うイ メー ジを もっ てい る︒ それ に対 し︑ 日本 昔話 や﹃ 宇治 拾遺
﹄第 三話 にお ける 鬼は
︑人 に呪 福を もた らす 神格 に近 い︒ なお
︑︻ 表︼
⑤と
⑥番 の場 合︑ 喉と 首の こと を同 じく
﹁鯉モック
﹂と も いう 韓国 語に 対す るト ケビ から の勘 違い から 生じ たも のだ と思 われ るが
︑爺 はト ケビ の勘 違い を訂 正し ない 事例 や︑
⑧番 の事 例︑
﹁お 爺さ んは
︑ト ケビ はこ の瘤 って
︑何 だか 分か らな いは ずだ から
︑歌 が入 った 袋だ と言 った ら面 白が るか も⁝ と思 った
﹂と いう 主人 公の 心理 など
︑韓 国の 事例 にみ える 主人 公の 嘘の 場面 には
︑そ れほ ど悪 い印 象が 感じ られ ない こと も特 徴で ある
︒一 方︑
﹃宇 治拾 遺﹄ 第三 話で は︑
﹁た ゞ目 鼻を は召 すと も︑ この こぶ だけ はゆ るし 給候 はむ
︒ 年比 持て 候物 を︑ 故な く召 され む︑ ずち なき 事に 候な ん﹂ と︑ 嬉し い心 を隠 して 嘘を 言う
︒有 利に こと を運 ぼう とす る力 点の 置き 方が 異な るの であ る︒ ( ) 瘤を 売る
︵ま たは
︑お 返し があ る︶ 韓国 昔話 の特 徴と して
︑瘤 から 歌が 出る とい うこ とを 聞い た後 の トケ ビの 対応 につ いて みて おこ う︒
﹁妖 怪さ らば いか でそ の瘤 を我 に売 り玉 へと て︑ 種々 の宝 共を 持ち 出で 交換 して けり
﹂
︵﹃ 朝鮮 の物 語集 附俚 諺﹄ )
﹁妖 怪は
﹁然 らば ドウ かし て其 の瘤 を買 って 貰ひ たい
﹂と 云っ て︑ 多く の宝 を持 ち出 して 其の 瘤を 爺の 顔か ら無 理に 取り 去っ て しま った
﹂
︵﹃ 朝鮮 の奇 談と 伝説
﹄)
﹁ト ケビ は嬉 しい 顔で
︑﹁ そう か︑ そん な良 いも のを 一人 だけ 持 たず に︑ 金銀 宝貨 なら たく さん あげ るか ら︑ 私に 売っ てく れ﹂ と 頼む ので あっ た﹂
︵﹃ 朝鮮 童話 大集
﹄)
﹁き っと 瘤か ら歌 声が 出る に違 いま せん
︒お 爺さ ん︑ 難し いと は思 いま せん が︑ その 瘤︑ 私た ちに 取っ てく れま せん か︑ 代わ り に良 いも のを 牛や 馬に 乗せ てあ げま すか ら﹂ と︑ 願う ので あっ た﹂
︵﹃ 朝鮮 伝来 童話 集﹄ )
﹁お 爺さ ん︑ 難し いと は思 いま せん が︑ その 瘤︑ 私た ちに くれ ませ んか
︑く れる なら
︑礼 物を たく さん あけ ます
︵ ﹂
﹃朝 鮮語 読本
﹄)
﹁頭 のト ケビ は︑ 何と 自分 もお 爺さ んの よう に上 手に 歌い たい と思 って いた ので
︑部 下た ちに たく さん の宝 物を 持っ て来 いと 命 令し た﹂
︵﹃ 韓国 伝来 童話 読本
﹄)
﹁そ の歌 の袋
︵瘤
︶︑ 俺た ちに 売っ てく れ︒ お金 なら 十分 あげ る から
︑俺 たち に売 って くれ
﹂
︵﹃ 伝来 童話 集﹄ )
﹁頭 のト ケビ は︑ 自分 も瘤 をも って 美し い歌 を歌 いた いと 思っ た︒ それ で︑
﹁何 どう ぞ︑ その 瘤を 私に くれ ませ んか
︒宝 物を た
﹃宇 治拾 遺物 語﹄ 第三 話の 特質
三四
くさ んあ げる から
︑交 換し まし ょう
﹂と 言っ た﹂
︵﹃ 韓国 伝来 童話 全集
﹄)
﹁そ のこ ぶを おれ にく れな いか
︒も ちろ ん︑ それ に相 当す る宝 物を いっ ぱい あげ るか ら﹂
︵﹃ 朝鮮 昔話 百選
﹄) 10
﹁こ の二 つと も取 って 帰る なら
︑代 わり に何 かく れな いか い﹂ と聞 いた
︒︵ 略︶
﹁ト ケビ の棒 をあ げる から 交換 しま しょ う﹂ と言 った
﹂
︵﹃ 韓国 口碑 ︱
﹄ ) これ を見 ると
︑ト ケビ から 瘤を 売っ て欲 しい とい う要 求が あり
︑ 瘤の 代り に金 銀宝 物を もら う︒ また は︑ 叩く と願 いを 叶え てく れる トケ ビの 棒な ど﹁ お返 し﹂ をも らう とい う展 開を 基本 とし てい る︒ 特に
︑︻ 表︼ の⑱ 番の 事例 の場 合︑ 主人 公の 方か ら﹁ この 瘤の 変 わり に何 かく れな いか
﹂と
︑積 極的 に﹁ お返 し﹂ を要 求す ると いう 設定 も興 味深 い︒ 日本 昔話 には
︑群 馬県 利根 郡新 治村 伝承㉓
の場 合︑ 鬼の 側か ら﹁ この 中に いい 声の 出る たね が入 って いつ にち げえ ね え︒
﹂と
︑瘤 を声 が出 ると ころ だと 勘違 いす るか
︑群 馬県 利根 郡新 治村 伝承㉔
の場 合は
︑頭 の天 狗か ら︑ なぜ そん なよ い声 が出 るの かと 聞か れた 時︑ 自分 の瘤 を指 しな がら
︑﹁ こん なも のが
︑あ るせ いだ から
︑何 だか
︑あ りが たい 事に は︑ とっ ても よう 声が でま すよ
﹂と
︑ 嘘を つく など
︑瘤 は歌 声が 出て くる とこ ろだ とい う設 定の 事例 がみ られ る︒ 一見 する と︑ 韓国 の事 例と 似て いる と言 える
︒し かし
︑そ
れは
︑あ くま でも
︑再 びお 爺さ んを 招く ため に︑ 質と して 預け てお くた めで あり
︑私 の知 る限 り︑ 日本 昔話 には
﹁瘤 を売 る﹂ とい う場 面は 見当 たら ない
︒ほ か︑ 実際 に﹁ 売る
﹂と いう 表現 は使 わな いが
︑ 上手 な踊 りに 対す るお 礼や 報い とし て︑ 金銀 宝を もら うと ある 事例 は確 認で きる㉕
五 ︒ 日韓 比較 の論 点 同じ 話型 をも つ﹃ 宇治 拾遺
﹄第 三話 及び 日本 昔話 と︑ 韓国 昔話 の 三者 につ いて 比較 を試 みる と︑ 三者 の共 通点
︑相 違点 を次 のよ うに 整理 する こと がで きる
︒ま ず︑ 日韓 昔話 及び
﹃宇 治拾 遺﹄ の説 話と 三者 の同 質性 を話 型に 求め ると
︑ 主人 公は
︑異 界の 存在 によ って 瘤を 取ら れる
︒ 隣人 は︑ 異界 の存 在か ら瘤 を付 けら れる
︒ とい う単 純で 対照 的な 枠組 みが 共有 され てい るこ とが 確認 でき る︒ 問題 は︑ なぜ
︑ど うい う仕 掛け によ って 災厄 の除 去も しく は呪 福の 獲得 が可 能に なる のか をど う説 明す るか とい う点 に違 いが ある こと が分 かる
︒す なわ ち︑ 日本 と韓 国と いう 異な る地 域性 や伝 承の 歴史 性に よっ て表 現に 異な りが 生じ たも のと 捉え るこ とが でき る︒ 日韓 両国 とも に︑
﹁瘤 取り に行 って
︑瘤 付け られ る﹂ とい う設 定 から みる と同 じよ うだ が︑ モチ ーフ を詳 しく 分析 して みる と︑ 日韓
﹃宇 治拾 遺物 語﹄ 第三 話の 特質
三五
の﹁ 瘤取 爺﹂ はは っき りと した モチ ーフ で対 比的 に構 成さ れて いる㉖
︒ 瘤を 取る とい うこ とを 目的 とす るだ けな ら︑ 韓国 の場 合︑
︻表
︼ の収 録さ れた 話の 結末 から 考え ると
︑最 後の 結論 とし ては
︑ト ケビ によ って 金持 ちに なる とい うこ とだ と考 えら れる
︵二 十事 例の 中︑ 十五 の事 例が 瘤を 売る か交 換す るこ とに よっ て︑ 宝物 やお 金を もら って いる
︶︒ これ は︑
﹁旁 㐌説 話﹂ 及び
︑韓 国の 昔話
﹁ト ケビ の棒
﹂ に共 通す るモ チー フで ある
︒つ まり
︑結 末の とこ ろ︑ 主人 公は トケ ビの くれ る棒 や宝 物に よっ て裕 福に なる とい うこ とだ
︒発 端部 分に おい て︑ 韓国 昔話 では
︑偶 然主 人公 の歌 を聞 いた 異界 の存 在は
︑そ の歌 に合 わせ て楽 しく 踊り 遊ぶ
︒要 する に︑ 異界 の存 在の 遊び は上 手な 主人 公の 歌に より 始ま るの であ る︒ 一方
︑日 本は
︑主 人公 から 積極 的に 鬼の 開く 宴に 入り 込み
︑上 手に 踊る こと によ って
︑参 加者 とな るこ とが でき る︒ その ため
︑日 本の 場合 は宴 を開 く際
︑必 ず爺 が宴 に参 加し なけ れ ばな らな い︒ その ため に︑ 質を 預け てお く必 要が あっ ただ ろう
︒一 方︑ 韓国 の場 合︑ 瘤は 美し い歌 声が 出て くる 歌の 袋と ある ため
︑瘤 さえ 持っ てい れば いつ でも 歌う こと や聞 くこ とが でき るの で︑ 爺を 招く 必要 がな い︒ した がっ て︑ 質と して 瘤を 預け る必 要も ない
︒つ まり
︑韓 国昔 話で は︑ 瘤を 取る
・取 らな いが 最終 の課 題で はな く︑ 瘤は 主人 公が 裕福 にな るた めの 手段 なの であ る︒
すな わち
︑宝 物を 与え ても 買い 求め るほ どの 美し い歌 声と 上手 な 踊り
︑そ れに
︑命 をか けて も入 り込 みた くな るほ どの 宴の 場面 が必 要で あっ たと 考え られ る︒ それ ゆえ
︑韓 国昔 話は 富を 得る こと がで きる 方法 の一 つと して
﹁瘤 を売 る﹂ とい う設 定が 必要 だっ たの では なか ろう か︒ 日本 の昔 話に 鬼は
︑集 団で 登場 する
︒例 えば
︑佐 々木 喜善 の﹃ 聴 耳草 紙﹄ に掲 載さ れて いる
﹁瘤 取爺
﹂︵ その 一︶ の事 例で は︑ 爺は 瘤を 取っ ても らお うと
﹁山 の神 様﹂ に願 をか けて
﹁夜 籠り
﹂を する
︒ する と︑
﹁賑 やか な笛 太鼓 の囃 の音
﹂と とも に﹁ 天狗
﹂た ちが 現れ る︒
﹁神 楽﹂ には
﹁舞 い手
﹂が 必要 だ︑ と舞 った 爺に 喜ん だ天 狗は
︑ 爺の 瘤を 取る
︒﹁ 瘤取 爺﹂
︵そ の二
︶の 事例 でも
︑柴 刈に 出掛 け日 が 暮れ て困 った 爺は
︑﹁ 山ノ 神様 の御 堂﹂ に入 って 泊ま る︒ する と︑ 鬼た ちが 現わ れ︑ 鬼の 歌に うま く歌 を﹁ つけ 加え た﹂ 爺は
︑﹁ 一緒 に﹂ なっ て﹁ 踊り
﹂ま わる
︒す ると
︑鬼 たち は﹁ 明日 の夜
﹂も 来い と瘤 を預 かる㉗
︒い ずれ も︑ 顕現 する 鬼は 神の 位置 に立 つ︒ 神に 対す る祭 祀の 中で 呪福 を授 かる とい う基 本的 な枠 組み が働 いて いる
︒昔 話の 鬼た ちが 出現 する 神遊 びの 祭は
︑﹃ 宇治 拾遺
﹄に おい ては
︑貴 族社 会の 饗宴 とし て描 かれ る︒ した がっ て︑ 日本 昔話 でも
﹃宇 治拾 遺﹄ でも
︑爺 また は翁 は︑ 祭祀 や儀 式的 な場 に参 加で きる かど うか が重 要で ある
︒日 本昔 話と 比べ ると
︑﹃ 宇治 拾遺
﹄で は︑ 宴と いう
﹃宇 治拾 遺物 語﹄ 第三 話の 特質
三六
祭祀 の場 が作 り出 され る︒ そこ では 鬼は
︑民 俗学 にい う神 聖な
﹁横 座﹂ に迎 えら れる 神格 を帯 びて いる
︒﹁ 横座 の鬼
﹂を 喜ば せる よう に︑ 舞や 踊り が奉 納さ れる 必要 があ る︒ すな わち
︑宴 にお いて 踊り や歌 が不 可欠 であ る︒ 爺の 踊り や歌 は鬼 を喜 ばせ るこ とが 必要 であ る︒ その ため には
︑鬼 と人 とが 舞い 踊る 場を 共に する 宴が 必要 だっ たと いえ る︒ 以上 の考 察に より
︑日 韓の 伝承 につ いて 比較 の論 点を 整理 する と 次の よう であ る︒ ( ) 韓国 昔話 の場 合︑ 男が 美し い歌 声で 歌う 必要 があ るが
︑日 本 昔話 及び
﹃宇 治拾 遺﹄ では
︑上 手な 踊り が必 要で ある
︒ ( ) 日本 昔話 では
︑神 とし て鬼 や天 狗の 出現 する 祭が 必要 であ り︑
﹃宇 治拾 遺﹄ では
︑主 人公 が入 り込 む宴 の設 定が 必要 であ る︒ ( )﹃ 宇治 拾遺
﹄で は︑ 主人 公が 宴に 入り 込む 躊躇 と勇 気あ る決 断が 描か れて いる
︒ ( ) 韓国 昔話 の場 合︑ 歌声 は瘤 から 出る とい う発 想が 特徴 であ る︒ ( ) 韓国 昔話 の場 合︑ 瘤を 売る こと と︑ お返 しが ある こと とが 対 照的 に語 られ る︒ 日本 昔話 と﹃ 宇治 拾遺
﹄で は︑ 鬼や 天狗 が主 人公 から
︑質 とし て瘤 を預 かる とい う形 で瘤 が取 り除 かれ る︒ ( ) 日本 昔話 や﹃ 宇治 拾遺
﹄で は︑ 瘤を 取っ ても らう こと を目 的 とす るな ら︑ 韓国 昔話 では 金持 ちに なる こと を目 的と する
︒
この 中で
︑特 に重 要な モチ ーフ は︑ 韓国 昔話 の場 合︑ 男が 美し い 歌声 は瘤 から 出る と嘘 を言 って 瘤を 売ろ うと する こと であ る︒ 瘤の 変わ りに 金銀 宝物 を手 に入 れる こと もあ る︒ それ は︑ 異界 の存 在か らの 提案 を基 本と する が︑ 男か ら積 極的 に要 求す る場 合も ある
︒ つま り︑ 韓国 昔話
﹁瘤 取爺
﹂の 特徴 は︑ 瘤か ら歌 が出 ると いう 発 想の 特異 さと とも に︑ その 瘤を 売っ たり
︑さ らに 瘤を 取ら れた 代り に︑ 金銀 宝物 など とい った 補償 を求 めた りす るこ とに ある
︒ 一方
︑日 本昔 話で は︑ 主題 が危 機の 回避 や災 厄の 除去
︑も しく は 富の 獲得 にあ る︒ とす れば
︑日 本昔 話﹁ 瘤取 爺﹂ や﹃ 宇治 拾遺
﹄第 三話 では
︑幸 や福 の獲 得を 究極 の目 的と する より も︑ 災厄 の除 去が 重要 な課 題と なっ てい ると 同時 に︑ 特に
﹃宇 治拾 遺﹄ 第三 話で は︑ 結末 に至 るま での 説明 や︑ 主人 公の 心理 の描 写が 顕著 であ る︒ もち ろん 幸運 への きっ かけ は︑ 鬼の 登場 によ って 向こ う側 の世 界か らも たら され るの だが
︑翁 が思 い切 って 自分 の意 志で 鬼の 宴に 飛び 込ん で行 くと ころ に特 徴が あり
︑こ れは
﹃宇 治拾 遺﹄ の説 話が
︑神 に対 して 人が 積極 的︑ 行動 的に 働き かけ ると いう 意味 で︑ 中世 とい う時 代の 表現 であ るこ とと かか わっ てい るだ ろう
︒ま た︑ 異界 の存 在で ある 鬼が 翁の 瘤を 取ろ うと した 時︑
﹁た ゞ目 鼻を は召 すと も︑ この こぶ だけ はゆ るし 給候 はむ
﹂と
︑翁 は嬉 しく てた まら ない 内心 を隠 して
︑相 手に 瘤は もっ と価 値の ある もの だと 思わ せる
︑か けひ きの
﹃宇 治拾 遺物 語﹄ 第三 話の 特質
三七
言葉 の巧 みさ をこ らし てい る︒ この よう な主 人公 の才 略や 狡智 や瘤 が取 られ るま での 会話 のや りと りに
﹃宇 治拾 遺﹄ のお もし ろさ があ り︑ 中世 説話 集と して の﹃ 宇治 拾遺
﹄の ひと つの 特徴 であ ると いえ る︒ 注
① 金恩 愛﹁
﹃宇 治拾 遺物 語﹄
﹁雀 報恩 事﹂ 考
︱
韓国 昔話 をめ ぐっ て
﹂
︱
﹃同 志社 国文 学﹄ 第七 三号
︑二
〇一 一年 三月
︒
② 浅見 和彦
・三 木紀 人校 注﹃ 新日 本古 典文 学大 系 宇治 拾遺 物語
﹄岩 波 書店
︑一 九九
〇年
︒以 下︑
﹃宇 治拾 遺物 語﹄ の本 文は これ に拠 る︒
③ 大島 建彦
﹁宇 治拾 遺物 語と 昔話
﹂﹃ 説話 文学 研究
﹄第 一二 号︑ 一九 七 七年
︒
④ 中島 悦次
﹃宇 治拾 遺物 語・ 打聞 集全 註解
﹄有 精堂 出版
︑一 九七
〇年
︒
⑤ 大島 建彦 校注
﹃新 潮日 本古 典集 成 宇治 拾遺 物語
﹄新 潮社
︑一 九五 八 年︒
⑥ 廣田 收﹁
﹃宇 治拾 遺物 語﹄ 第三 話
︱
構造 から と︑ 表現 から と
︱
﹂
﹃入 門説 話比 較の 方法 論﹄ 勉誠 出版
︑二
〇一 四年
︒
⑦
﹃睡 隠集
﹄は
︑朝 鮮時 代の 学者 姜沆
︵一 五六 七~ 六一 八年
︶が
︑慶 長 の役 のと き︑ 日本 の捕 虜に なっ た︵ 一五 九七 年か ら二 年八 ケ月
︶後
︑日 本で の捕 虜生 活や 日本 につ いて 書い た詩 文集 のこ と︒
⑧ 高木 敏雄
﹁日 韓共 通の 民間 説話
﹂﹃ 東洋 文庫
増訂 日本 神話 伝説 の研 究﹄ 第二 巻︑ 平凡 社︑ 二〇
〇二 年︒
⑨ 島津 久基
﹁瘤 取﹂
﹃国 民伝 説類 聚﹄ 大岡 山書 店︑ 一九 三三 年︑ 七六 頁︒
⑩ 野村 八良
﹁瘤 取﹂
﹃国 民童 話﹄ 国史 講習 会︑ 一九 二二 年︑ 一〇 九頁
︒
⑪ 高橋 亨﹁ 瘤取
﹂﹃ 朝鮮 の物 語集 附俚 諺﹄ 日韓 書房
︑一 九一
〇年
︒
⑫ 金宗 大﹁ 瘤取 り爺 の形 成過 程に 関す る試 考﹂
﹃韓 国文 学研 究﹄ 二〇 号︑ 韓国 文学 会︑ 二〇
〇六 年︒
⑬
①方 定煥
﹁新 たに 開拓 なる 童話 に関 して 特
︱
に少 年以 外の 一般 の大 人に
﹂
︱
﹃開 闢﹄ 第四 巻一 号︑ 一九 二三 年一 月︒
②金 容儀
﹁日 本﹁ 瘤取 爺﹂ 話の 類型 と分 布﹂
﹃日 本語 文学
﹄第 五巻
︑ 韓国 日本 語文 学会
︑一 九九 八年
︑一 六三 頁︒
⑭ 崔仁 鶴﹃ 韓国 昔話 の研 究﹄ 弘文 堂︑ 一九 七八 年︒
⑮ 韓国 精神 文化 研究 院編
﹃韓 国口 碑文 学大 系﹄ 韓国 精神 文化 研究 院︑ 一 九八
〇年
︒
⑯ 廣田 收﹁
﹁瘤 取翁
﹂類 話考 話
︱
型と 表現 の異 同を めぐ って
﹂
︱
﹃﹃ 宇治 拾遺 物語
﹄表 現の 研究
﹄笠 間書 院︑ 二〇
〇三 年︑ 一六 七頁
︒
⑰ 廣田 收﹁
﹃宇 治拾 遺物 語﹄
﹁癭 取爺
﹂考
﹂同 志社 大学
﹃人 文学
﹄第 一六 七号
︑二
〇〇
〇年
︒
⑱ 渡邊 網也
・西 尾光 一校 注﹃ 日本 古典 文学 大系
宇治 拾遺 物語
﹄岩 波書 店︑ 一九 七二 年︑ 三~ 三一 頁︒
⑲ 注④ に同 じ︑ 三二 頁︒
⑳ 李元 寿﹁ 歌の 袋﹂
﹃伝 来童 話集
﹄現 代社
︑一 九六 三年
︑四 八〇 頁︒
㉑ 東亜 出版 大百 科事 典出 版部
﹃東 亜原 色世 界大 百科 事典
﹄東 亜出 版社
︑ 一九 八三 年︒
㉒ 任晳 宰﹁ 説話 の中 のト ケビ
﹂﹃ 国立 博物 館叢 書
韓国 のト ケビ
﹄悦 話堂
︑一 九八 一年
︑五 二頁
︒
㉓
﹁こ ぶと り﹂ 須藤 澄子
﹃お ばあ やん の昔 話
︱
細川 にき のむ かし ばな し﹄ 煥乎 堂︑ 一九 八〇 年︑ 一四
〇頁
︒
㉔
﹁二 四. 瘤取 り﹂ 上野 勇﹃ 全国 昔話 資料 集成 13 利根 昔話 集﹄ 岩崎 美 術社
︑一 九七 五年
︑六 四頁
︒
﹃宇 治拾 遺物 語﹄ 第三 話の 特質
三八
㉕
①﹁ 瘤取 爺﹂ 国学 院大 学民 俗文 学研 究会
﹃岩 手県 南昔 話集
﹄︵
﹃伝 承文 芸﹄ 第六 号︶
︑一 九六 八年
︑四 六頁
︒
②﹁ こぶ 取り 爺﹂ 京都 女子 大学 説話 文学 研究 会﹃ 金山 町の 昔話
﹄金 山 町教 育委 員会
︑一 九八 二年
︑五 四頁
︒
③﹁ 瘤取 爺︵ 類話 ︶
﹂稲 田浩 二・ 立石 憲利
﹃昔 話研 究資 料叢 書 奥備 中の 昔話
﹄一 九七 三年
︑二 八〇 頁︒
④﹁ 70. こぶ 取り
︵類 話
︶﹂ 稲田 浩二
・小 澤俊 夫﹃ 日本 昔話 通観 第 巻 山形
﹄同 朋舎 出版
︑一 九八 六年
︑一 四二 頁︒
⑤﹁ 瘤取 り爺
︵類 話
︶﹂ 稲田 浩二
・小 澤俊 夫﹃ 日本 昔話 通観
第17 巻 鳥取
﹄同 朋舎 出版
︑一 九七 八年
︑二 七五 頁︒
㉖ 張貞 姫﹁
﹁瘤 取爺 さん
﹂譚 の韓 日間 の説 話素 の比 較と 原型 分析
﹂﹃ 国学 研究
﹄第 四二 巻︑ 高麗 大学 国学 研究 所︑ 二〇 一二 年︑ 三八 一頁
︒
㉗ 佐々 木喜 善﹃ 聴耳 草紙
﹄筑 摩書 房︑ 一九 六四 年︑ 一一 九~ 二二 頁︒
﹃宇 治拾 遺物 語﹄ 第三 話の 特質
三九