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高血圧自然発症ラットにおける脈絡膜血管病変の組織学的研究 第2報 晩期高血圧自然発症ラットにおける脈絡膜と網膜色素上皮細胞の変化について

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Academic year: 2021

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高血圧 自然発症 ラ ッ トにお け る脈絡膜 血管病 変 の

組織 学 的研究

第2報

晩 期 高 血 圧 自 然 発 症 ラ ッ トに お け る

脈 絡 膜 と網 膜 色 素 上 皮 細 胞 の 変 化 に つ い て

岡 山大 学 医学 部眼 科学教 室(指 導:松 尾 信 彦教授)

(平成8年12月26日 受稿)

Key words:高

血圧,脈 絡膜,網 膜,病 理

緒 言 前 報1)に お い て,著 者 は 高 血 圧 自然 発 症 ラ ッ ト (SHR)の 脈 絡 膜 血 管 病 変 を経 時 的 に観 察 し報 告 した.高 血 圧 が 長 期 に わ た る と,脈 絡 膜 血 管 の 組織 変 化 が 進 行 し,脈 絡 膜 循 環 障 害 に よ り網 膜 外 層 の 障 害 を ひ きお こ す こ とが 強 く示 唆 さ れ て い た 。 一 方,こ れ ま で に 急 性 脈 絡 膜 循 環 障 害 に よ る網 膜 外 層 の 組 織 学 的 変 化2,3,4,5)や重 症 の 高 血 圧 下 での 網 脈 絡 膜 の 組 織 変 化6,7.8,9,10)につ い て の 報 告 は あ るが,慢 性 高 血 圧 下 で の 脈 絡 膜 組 織 に 関 す る検 討 は 少 な い.し か し な が ら,高 血 圧 に 対 す る薬 物 管 理 が 一 般 化 し て い る こ と も あ り, よ り軽 症 の 高 血 圧 が 長 期 間 持 続 した 場 合 の 検 討 も不 可 欠 で あ る.本 報 で は,SHRの 脈 絡 膜 の 晩 期 の 組 織 学 的 変 化,こ と に 脈 絡 膜 毛 細 血 管 及 び 網 膜 色 素 上 皮 細 胞(RPE)の 変 化 に つ い て 報 告 し,慢 性 の 高 血 圧 が こ れ らの 組 織 に 及 ぼ す 変 化 に 関 して 検 討 を行 っ た. 対 象 と 方 法 実 験 動 物 と し て,SHRは42,53,85,94,96,97, 117週 齢 の7匹 を用 い,対 照 は42,55,84,94,100, 110,123週 齢 のWistar Kyotoラ ッ ト(WKY)

7匹 を用 い た.各 動 物 はPentobarbitalに て腹 図1A  53週 齢SHRの 網 膜 色素 上 皮 細 胞(RPE) お よび脈 絡 膜.脈 絡 膜 の毛 細 血 管(CC) 内皮 細 胞 は胞 体 内 に小 空胞 を有 し,そ の 基 底板 は 多層 化(*)し て い る.脈 絡 膜 内に 膠 原 線維 が 増加 して い る.RPEの 頂 部 に は リポ フ ス チ ン顆粒 が み られ るが, 核 や 細 胞 内小 器 管,微 絨毛 に は特 に 変 化 を認 め な い.(以 下 の 図 中 のbarは 全 て 2μ を示 す.) 図1B  図1Aの 枠部 の拡 大 図.毛 細 血管 内皮 細 胞 内 の 小 空 胞(↑),多 層 化 し た基 底 板 (*)と,膠 原 線 維(Cf)が 認 め られ る. 35

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腔 内 麻 酔 を行 い,2.5%グ ル タ ー ル ア ル デ ヒ ド (pH 7.4, 0.1M燐 酸 緩 衝 液)で 灌 流 固 定 の 後 に 眼 球 摘 出 し た.一 部 の 動 物 は 眼 球 摘 出 後 に 同 固 定 液 で 浸 漬 固 定 を行 っ た.摘 出 眼 球 は,前 報1)同 様 に1%四 酸 化 オ ス ミ ウム で 後 固 定 し,エ タ ノ ー ル 系 列 で 脱 水,エ ポ ン812に 包 埋 した.Ultra microtomeに よ り超 薄 切 片 を作 製 した 後,酢 酸 ウ ラ ニ ー ル,ク エ ン 酸 鉛 で 電 子 染 色 を行 い,日 立HS-9型 透 過 電 顕 で観 察 し た. 図2  85週 齢SHRのRPE及 び脈 絡 膜.脈 絡 膜 毛 細 血管 内皮 細 胞 の基 底板 の 多層 化 が 著明 で あ り,そ の 外側 をお お うよ うに 線維 芽 細 胞(Fb)の 胞体 が と りまい て い る.内 皮 細 胞 に は,基 底板 側 に突 起 を もつ もの,配 列 が乱 れ て 二 層 とな った ものがみ られ る(↑). また,膠 原 線維 と線 維芽 細 胞 の 占め る割合 が著 し く増加 してお り,線 維芽 細胞 の 胞体 は よ り細 長 く変 化 して い る. 図3  85週 齢SHR.脈 絡 膜 毛 細 血 管 に は,電 子 密 度 が 高 く,空 胞 を有 す る 変 性 し た 内 皮 細 胞 (↑)が 認 め ち れ る.RPE内 に は 大 小 の 空 胞(*)が 形 成 さ れ て お り,拡 大 し たbasal infoldingと 連 続 し た 空 胞 もあ る. 結 果 SHRで は 相 当 年 齢 のWKYに 比 べ 脈 絡 膜 血 管 の 硬 化 性 変 化 が 強 く,脈 絡 膜 に 膠 原 線 維 の 増 加 が 顕 著 で あ っ た.す な わ ち,対 象 の う ち で は, 週 齢 の 若 い53週 齢 のSHRで も脈 絡 膜 毛 細 血 管 は 内 皮 細 胞 の 基 底 板 が 多 層 化,肥 厚 して い た(図 1A,1B).さ らに 週 齢 を経 る と,基 底 板 の 多 層 化 は よ り顕 著 で あ っ た(図2,3,4,5).毛 細 血 管 内 皮 細 胞 は 基 底 板 側 に 突 起 を出 してお り, 内皮 細 胞 が 重 な り合 う箇 所 が 見 ら れ た(図2). 胞 体 内 の 空 胞(図1A,1B,2,3,4,6)や, 管 腔 側 へ の 絨 毛 様 の 突 起(図4,6)な どの 所 見 も観 察 され た.内 皮 細 胞 基 底 板 の 多 層 化,肥 厚 が 強 い動 物 で は,基 底 板 の 層 間 に 膠 原 線 維 が 介 在 し,そ の さ ら に 外 側 を線 維 芽 細 胞 が 囲 ん で い 図4  85週 齢SHR.毛 細 血 管 内 皮 細胞 に は,血 管 内腔 側 に 多数 の 突起 を有 して い る もの が あ る(←).毛 細 血 管 内 皮 細胞 の 多層化 した基 底 板 の 層 間 に は膠 原 線 維 が介 在 して い る. 図5  85週 齢SHR.微 絨 毛 の 変 形 が見 られ,貧 食 され ず 変性 した視 細 胞 外 節(*)も 接 して 見 られ る.

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た(図2,3,4,5).脈 絡 膜 の 細 動 脈 は 内 膜 が 肥 厚 し,後 に は 平 滑 筋 細 胞 間 の 距 離 が 増 し,そ の 部 に 膠 原 線 維 が 増 加 し 変 性 し た 細 胞 質 が 観 察 さ れ た(図7). 脈 絡 膜 の 間 質 に は 線 維 芽 細 胞,膠 原 線 維 が 増 加 して い た(図1-8).線 維 芽 細 胞 は 胞 体 内 に 脂 肪 滴 を 含 ん だ り,拡 張 し た粗 面 小 胞 体 を持 つ な ど の 変 性 像 が 認 め られ(図8),後 に は,胞 体 は 細 長 く細 胞 質 の 電 子 密 度 が 高 い も の も み られ た(図4,7).週 齢 を 経 た 後 に は,膠 原 線 維 の 分 布 は む し ろ疎 に な っ て い た(図6).残 存 し た 毛 細 血 管 の 管 腔 面 積 は 拡 大 し,脈 絡 膜 毛 細 血 管 板 の 血 管 間 の 距 離 は 延 長 し て お り,こ れ は 脈 絡 膜 毛 細 血 管 床 の 減 少 と考 え られ た. 図6  97週 齢SHR.毛 細 血 管 内 皮 細胞 基 底板 よ り RPE側 に 線維 芽 細 胞(*)が 見 られ る.毛 細血 管 内皮 細 胞(E)に 空 胞 が見 られ る. 図7  85週 齢SHRの 脈 絡 膜 細動 脈.筋 細 胞 間 に は,細 胞 の 崩壊 物,膠 原 線 維が 散 在 し,筋 細 胞 の細 胞 質 の電 子 密 度 が 高 くな った もの もあ る(*).筋 細 胞 の 胞体 は不 規 則 な 形状 とな って い る.こ の切 片 で は血 管 内腔 の 存 在 は不 明 であ る. 図8  53週 齢SHRのRPEお よび脈 絡 膜.脈 絡 膜 に は膠 原 線維 と線 維 芽 細 胞が 増 加 して い る.図 中 の線 維 芽 細 胞(*)は 拡 張 した粗 面 小 胞 体,脂 肪 滴 を含 ん で い る.

図9  100週 齢WKYの 脈 絡 膜 とRPE. RPEの basal infoldingが や や 拡 大 し 胞 体 内 の リポ フ ス チ ン 顆 粒 も増 加 し て い る が,空 胞 形 成 は 見 ら れ な い.Bruch膜 は 肥 厚 し,脈 絡 膜 に 膠 原 線 維 が 増 加 し て い る が,間 質 の 構 成 は 密 で あ る. 図10  123週 齢WKY. RPE内 に は リポ フス チ ン 顆 粒 の 増加 以外 に格 別 の 変化 を認 め ない. RPEの 細 胞 間 接合 装 置(↑)も よ く保 存 され て い る.

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網 膜 色 素 上 皮 細 胞(RPE)に は,微 絨 毛 の 変 形,basal infoldingの 開 大,ミ トコ ン ド リア の 変 形,胞 体 内 の 大 き な 空 胞 が 観 察 され た(図2, 3,5,6).一 部 の 空 胞 は 拡 大 し たbasal infold ingの 内 腔 と連 続 して い た(図3,5).ま た 細 胞 間 の 接 合 装 置 は 保 たれ てい る もの の 隣 接 したRPE の 細 胞 間 隙 が 開 い て い る部 もみ ら れ た(図6). RPEの 空 胞 変 性 が 強 い例 で は,フ ァ ゴ ゾ ー ム の 形 成 が な く,微 絨 毛 の 変 形 と視 細 胞 外 節 の 貪 食 の 障 害 像 と考 え られ る変 化 が 見 られ た(図5). RPE内 の リ ポ フ ス チ ン 顆 粒 の 増 加 の 程 度 は WKYに 比 べ て 少 な か っ た. 一 方WKYで は,脈 絡 膜 の 線 維 化 はSHRよ りは 軽 度 で,RPEの 変 化 もbasal infoldingの 開 大 や リ ポ フ ス チ ン の 増 加 等 こ れ ま で の 報 告 と 同様 の 加 齢 変 化 が 観 察 さ れ た の み で あ っ た(図 9,10). 考 察 今 回 の 観 察 で,SHRの 脈 絡 膜 毛 細 血 管 に お い て は,内 皮 細 胞 の 基 底 板 の 多 層 化 が 顕 著 で あ っ た.毛 細 血 管 内 皮 細 胞 の 基 底 板 の 多 層 化 に つ い て,Vracko11)は 基 底 板 を構 成 す る 細 胞 の 崩 壊, 再 生 速 度 が 亢 進 し た 結 果 と して い る.内 皮 細 胞 が 崩 壊 し て 基 底 板 は 元 の位 置 か ら離 れ,そ の 内 側 に 新 た に再 生 され た 内 皮 細 胞 も基 底 板 を 形 成 す るが,こ の 繰 返 しで 基 底 板 の 重 層 化 が お こ る と推 察 し た.ま た 古 い 基 底 板 の 吸 収 も障 害 され て い る か も しれ な い と述 べ,こ の 古 い 基 底 板 の 吸 収 に つ い て は 線 維 芽 細 胞 に よ る と して い る. 観 察 したSHRで は 高 血 圧 の持 続 と と も に,脈 絡 膜 細 動 脈 の 組 織 変 化 が 進 行 し て い る の で,血 流 障 害 に よ る毛 細 血 管 内 皮 細 胞 へ の 低 酸 素 状 態 な どが,内 皮 細 胞 の 変 性 を お こ し,細 胞 の 崩 壊 再 生 が 亢 進 し て い る で あ ろ う.内 皮 細 胞 内 の 空 胞,管 腔 側 へ の絨 毛 様 突起 は 内 皮 細 胞 の 変 性 所 見 で あ り,内 皮 細 胞 が 二 層 に な っ た 箇 所 は再 生 所 見 と考 え られ る.脈 絡 膜 細 動 脈 に お い て は, よ り早 い12-21週 齢 の 時 期 よ り血 管 内 皮 細 胞 の 組 織 変 化 が 見 られ る こ と を前 報1)で 報 告 し た が, 脈 絡 膜 細 動 脈 の 変 化 に 続 発 した 低 酸 素 状 態 に よ り脈 絡 膜 毛 細 血 管 内 皮 細 胞 の 変 化 も起 こ っ て い る と考 え ち れ る.内 皮 細 胞 基 底 板 の 多 層 化 に よ り管 腔 は よ り狭 くな り,ま た 晩 期 に は 毛 細 血 管 床 の 減 少 と考 え られ る所 見 が み ら れ る こ とに よ り,今 回 は 直 接 観 察 す る こ と は で き な か っ た が, そ の 過 程 で は 閉 塞 す る毛 細 血 管 も 存 在 す る と考 え ら れ る.低 血 流,内 皮 細 胞 の 変 性 よ り血 栓 形 成 を 経 て,血 管 閉 塞 を 起 こす こ とが 推 察 さ れ る. こ れ らの 脈 絡 膜 細 動 脈,毛 細 血 管 の 組 織 変 化 は, 藤 本12)の報 告 したSHRの 高 血 圧 が 長 期 間 持 続 した 群 で は 脈 絡 膜 組 織 血 流 量 の 減 少 が 認 め られ る こ と を裏 付 け る も の で あ る. ま た,変 性 し た 動 脈 の 内 皮 細 胞 で は 透 過 性 の 亢 進 が あ る と言 わ れ て い るが13),血 管 外 へ 漏 出 し たFGF, PDGFな どの 線 維 化 を促 進 す る物 質 が 脈 絡 膜 実 質 内 に 線 維 芽 細 胞 の 増 生 を 促 す ひ き 金 に な っ て い るか も しれ な い.し か し,や が て は 組 織 血 流 量 が 減 り,線 維 芽 細 胞 も増 生 よ り減 少 に む か う で あ ろ う.今 回 の 検 討 で,よ り高 齢 のSHRで 脈 絡 膜 内 の 線 維 芽 細 胞 の 退 縮 所 見 が あ り,膠 原 線 維 が む し ろ疎 に な っ て い た の は こ の よ うな 状 態 と考 え る. 次 にRPEに 観 察 さ れ た 所 見 につ い て で あ る が,basal infoldingの 高 さ 及 び 内腔 の 拡 大 は 加 齢 に 伴 っ て 観 察 さ れ る 変 化 で あ る が14),SHRに お い て は 明 ら か に対 照 のWKYよ りも その 程 度 が 強 か っ た.ま た,RPE内 の 空 胞 は 種 々 の 脈 絡 膜循 環 障 害 で報 告 され て お り2),今回 観 察 され た もの も高 血 圧 に 起 因 す る変 化 と解 釈 して よ い と 思 わ れ る.し か し,よ り急 性 の 循 環 障 害 の 場 合 に 比 べ る と そ の 頻 度 は や や 少 な く,色 素 上 皮 細 胞 の 強 い 変 性 像,壊 死 所 見 は 観 察 さ れ な か っ た. 一 方RPE内 の リポ フ ス チ ン顆 粒 は 加 齢 と と も に 増 加 す るが,SHRで はWKYよ り増 加 の程 度 が 少 な か っ た.リ ポ フ ス チ ン 顆 粒 は 脱 落 し た 視 細 胞 外 節 の 消 化 が 十 分 行 わ れ ず,残 渣 と して RPE内 に蓄 積 し た も の で あ る が15),SHRに お い て はRPEに よ る視 細 胞 外 節 の 貪 食 能 が 低 下 して い る為 に リポ フ ス チ ン 顆 粒 の増 加 が 少 な い と考 え ら れ る. 以 上 の よ うに,SHRに お い て は脈 絡 膜 循 環 障 害 の 組 織 所 見 に 伴 って,網 膜 色 素 上 皮 細 胞 の種 々 の 変 性 所 見 が 観 察 さ れ た.こ れ らSHRの 組 織 変 化 は,加 齢 変 化 と も類 似 して い た.し か し, 対 象 のWKYに 比 べ る と,明 ら か に そ の 進 行 速

(5)

度 が病 的 に促 進 されて い た.網 膜色 素上 皮細 胞

は,視 細 胞に対 して脈絡 膜 か らの栄 養輸 送や 視

細 胞か ら脈絡 膜側へ の代 謝産 物 の移 動 な どの重

要 な役割 を担 って お り,高 血圧 に よる脈絡 膜循

環障害 は網膜 外層 の障 害 をひ き起 こ して いた.

今 回の研 究 は,今 後,高 血圧 治療 が脈 絡 膜及 び

網膜外 層へ 及ぼす 影響 を検 討 して い く上 で も有

用 であ る と思 われ る.

高血圧が 長期 に わ たったSHRの

脈 絡 膜お よ

び 網 膜 色 素 上 皮 細 胞 の 組 織 変 化 を検 討 した.脈 絡 膜 に お い て は,脈 絡 膜 細 動 脈 の 硬 化 性 変 化 が 進 行 し,脈 絡 膜 毛 細 血 管 の 内 皮 細 胞 の 変 性,脈 絡 膜 の 線 維 化 が 観 察 さ れ た.網 膜 色 素 上 皮 細 胞 に もbasal infoldingの 拡 大,胞 体 内 の 空 胞 な ど の種 々 の 変 性 像 が 観 察 さ れ た. 稿 を終 え るに あ た り,岡 山大 学 医学 部 眼科 学 教 室 松 尾信 彦 教 授 の御 指 導,御 校 閲 に深 謝 致 し ます.

1) 坂 口 紀 子:高 血 圧 自 然 発 症 ラ ッ トに お け る 脈 絡 膜 血 管 病 変 の 組 織 学 的 研 究.第1報,病 変 の 進 行 過 程 に つ い て.日 眼 (1986) 90, 1423-1435. 2) 上 野 聡 樹,塚 原 勇:脈 絡 膜 循 環 障 害 に よ る 網 膜 色 素 上 皮 細 胞 の 形 態 学 的 変 化.第1報,早 期 崩 壊 過 程.日 眼 (1976) 80, 572-584. 3) 上 野 聡 樹,原 山 憲 冶,塚 原 勇:脈 絡 膜 循 環 障 害 に よ る 網 膜 色 素 上 皮 細 胞 の 形 態 学 的 変 化.第2報,中 期 変 性 過 程.日 眼 (1977) 81, 728-742. 4) 山 本 起 義,加 賀 典 雄,下 野 廣 昭,三 木 耕 一 郎:脈 絡 膜 微 小 循 環 障 害 に よ る網 膜 病 変.第2報,中 期 の 変 化. 日眼 (1982) 86, 779-788. 5) 松 橋 英 昭:蛍 光 色 素 注 入 レー ザ ー 照 射 に よ る 実 験 的 脈 絡 膜 血 管 閉 塞 モ デ ル の 組 織 学 的 研 究.日 眼 (1988) 92, 433-443.

6) Ashton N: The eye in malignant hypertension.

Trans Am Acad Ophthalmol Oto-laryngol

(1972) 76,

17-40.

7) Hayreh SS, Servias GE and Virdi PS: Fundus lesions in malignant hypertension.

Ophthalmol (1986)

93, 1383-1400.

8) 山 上 潔:高 血 圧 症 に お け る網 脈 絡 膜 循 環 障 害 に 関 す る ト レ ー サ ー 実 験.日 眼 (1980) 84, 705-720. 9) 吉 本 弘 志:実 験 的 腎 性 高 血 圧 ラ ッ トに お け る 末 期 重 症 網 脈 絡 膜 症 の 研 究.日 眼 (1987) 91, 756-770. 10) Kishi S, Tso MOM and Hayreh SS: Fundus lesions in malignant hypertension. Arch Ophthalmol

(1985) 103, 1189-1197.

11) Vracko R: Basal lamina layering in diabetes mellitus. Diabetes (1974) 23, 94-104.

12) 藤 本 伸 一:実 験 的 高 血 圧 に お け る脈 絡 膜 循 環 の 研 究.第2報,高 血 圧 自 然 発 症 ラ ッ トの 脈 絡 膜 組 織 血 流 量. 日 眼 (1986) 90, 1203-1210.

13) Ross R, Glomset JA and Harker L: Response to injury and atherogenesis.

Am J Pathol (1977) 86,

675-684.

14) Mishima H and Kondo K: Ultrastructure

of age changes in the basal infoldings of aged mouse retinal

pigment epithelium.

Exp Eye Res (1981) 33, 75-84.

15) Bok D and Young RW: Phagocytic properties of the retinal pigment epithelium;

in The Pigment

Epithelium,

Zinn and Mormor eds, Harvard Univ Press, Cambridge

(1979), pp 148-174.

(6)

40

Histopathological

study

on choroidal

vasculature

in spontaneously

hypertensive

rats

2. Changes

in the choroid

and retinal

pigment

epithelial

cells

in the late

stage

of hypertension

in these

rats

Noriko

SAKAGUCHI

Department

of Ophthalmology,

Okayama

University

Medical School,

Okayama

700, Japan

(Director:

Prof. N. Matsuo)

The pathological changes in the choroid and the retinal pigment epithelium in spontaneously

hypertensive rats (SHR) aged 42-117 weeks were observed by transmission

electron micro

scopy. Wistar Kyoto rats (WKY) were also studied as normotensive controls. Some of the

endothelial cells of the choroidal arterioles and capillaries were degenerated.

Focal cytoplas

mic necrosis of the arteriolar

smooth muscle cells was seen. The choroid showed severe

sclerotic changes, and the retinal pigment epithelium was degenerated

with dilated basal

infoldings and intracellular

vacuoles. Long-term

hypertension

causes degeneration

of the

outer retinal layer due to the obstructive changes in the choroidal vasculature.

参照

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