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エッジガーダー形式合成桁を有する吊橋の概略試設計

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Academic year: 2022

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(1)

エッジガーダー形式合成桁を有する吊橋の概略試設計

新日鉄エンジニアリング㈱ 正会員 ○山崎伸介 櫻井信彰 中山 逸人 横浜国立大学 正会員 山田 均 勝地 弘

1. はじめに

明石海峡大橋等我が国を代表する吊橋の建設から

10

年以上経過し、長大吊橋の建設は中国などを中心とし た海外において今後しばらくは展開していくことと考えられる。一方、東南アジアをはじめとする新興国では、

経済成長に伴うインフラ整備が喫緊の課題であり、

500m

前後の中規模の橋梁整備に対するニーズは非常に高 いと考えられる。

近年においては、500m前後の橋梁形式においては経済性の観点から、一般的に斜張橋形式が選定される 場合が多い。しかしながら、吊橋の外観上の美しさを好む人々も多く、シンボリックな構造形式であることは 間違いないことから、吊橋構造形式の簡素化により経済性のメリットが出てくれば十分に斜張橋と競合できる と思われる。

以上のような背景のもと、本検討においては、主に桁構造の簡素化に着目し、近年主流となっている鋼箱桁 構造から、高耐久性コンクリート系プレキャスト床版(以下、プレキャスト床版)を有するエッジガーダー形 式合成桁の適用ついてその構造的課題を抽出するための概略試設計を行った。

2. 補剛桁構造

形鋼を用いた吊橋の検討としては文献1)などに例があ るが、ハンガー支持、架設性を考慮し、ここでは、架設ブ ロックごとにプレキャスト床版と一体化したエッジガー ダー形式合成桁構造を採用した。今回の検討では床版は底 鋼板を有する合成床版とし、全体桁重量を小さくするため に、横桁(H=1000mm)を

2.5m

ピッチで配し、床版コン クリート厚を

16cm

とした。主桁は圧延可能最大寸法であ

る桁高

H=1000mm

を標準とし、剛性の向上具合を検討す

るため、2500mmまで段階的に大きくした。幅員は上下

2

車線とし、歩道も考慮し、ケーブル間隔を

13m

とした。主桁および横桁断面

についてはハンガーピッチ間(15m)で支持された連続桁として

B

活荷重影響線載荷における最大断面力で 照査した。(図-1補剛桁構造参照)

3. 吊橋概略設計

概略試設計においては、主桁および横桁について有効幅を持った合成床版と一体となった梁要素としてモデ ル化し、桁重量および橋面工重量を前死として載荷させて、汎用解析ツールにより形状決定を行った。なお、

箱桁構造と比較するために、最近建設された豊島大橋(支間

L=540m)の構造諸元(文献2))と同等のもの

も実施し、主に、固有振動数を比較することにより検討断面の課題を抽出した。その他、支間

L=300m、 420m

についても概略試設計を実施した。ここで、補剛桁については、標準化の観点から全径間同一とし、ケーブル 断面については、活荷重載荷時に安全率

2.5

を満足するように設定し、ケーブルサグ比は全て

f/L=1/10

とし た。なお、主塔については、検討の簡略化のためそれぞれの支間において一様断面の門形ラーメン主塔とした。

表-1に各種諸元を示す。

-1補剛桁構造

キーワード 吊橋、形鋼、高耐久性床版、エッジガーダー、合成桁

連絡先 〒293-0011 千葉県富津市新富

20-1 新日鉄エンジニアリング㈱ TEL:0439-80-4398

土木学会第65回年次学術講演会(平成22年9月)

‑445‑

Ⅰ‑223

(2)

桁高(m)

300 420 540

1000 2.89 3.60 4.00 1500 2.86 3.58 4.18 2000 2.79 3.55 4.26 2500 2.70 3.50 4.29

支間(m) 工事誌

豊島大橋 豊島 本断面

ケーブル重量 914 893 1208

桁重量 3861 3796 4126

桁鋼重 2624 2140 1223

水平1次 9.5 9.7 9.9

鉛直対称1次 4.0 3.9 4.7

鉛直逆対称1次 5.9 6.0 6.9

ねじれ対称1次 1.2 1.0 3.3

ねじれ逆対称1次 0.7 0.6 4.0

本解析

固有周期 (sec) 重量(ton) -1各種諸元

構造形式 単径間吊橋

支間割り(m) 127+540+158 110+420+110 85+300+85 主桁高(m) 1000 1500 2000 2500 1000 1500 2000 2500 1000 1500 2000 2500 ケーブル断面積(m2) 0.088 0.089 0.091 0.094 0.073 0.074 0.076 0.078 0.050 0.051 0.052 0.053 ハンガー断面積(mm2) 2809 3271 3271 3271 2809 2809 2809 2809 2809 2809 2809 2809

ケーブル材料強度 1770MPa 1770MPa 1770MPa

主塔高さ(m) 115.5 90 80

主塔断面

(片シャフト当り)

4. 検討結果

試設計の結果全てのケースにおいて活荷重満載時に おけるたわみ制限(L/350)を満足し、また応力的にも 問題のない結果となった。

表-2には豊島大橋との構造全体重量と固有振動数の 比較を示す。桁重量は豊島大橋と比較して増加してい るが、全体鋼重は低減している。固有周期については、

水平

1

次、鉛直対象

1

次、逆対称

1

次ともに豊島大橋の ものとほぼ同等であるが、ねじれ剛性の低下からねじれ

モードの固有周期が上昇していることが判る。表-3には桁高の違い による各支間ごとのねじれ逆対称

1

次モードの固有周期(sec)を示す が、桁高の違いによるねじれモードの相違はほとんどないことが判 る。図-2にはモード形状の代表例を示す。

5. まとめ

今回の検討においては、補剛桁の簡素化に着目し、ねじれ剛性の確認という点からその固有周期に着目し て概略試設計を実施した。検討モデルはねじれ剛性の低下から固有周期が上昇しており、主桁高さを高くして もほとんど変化はなかった。ここで、主桁高さを高くすることは、経済性も低下すると考えられる。

今後ねじれ剛性の向上策の検討とその必要性の程度について詳細検討していく考えであるが、既往の研究 においては、フェアリングや、桁配置、床面開口部の設置などにより空力特性が改善されるとの報告も見受け られ、今後これらの点も考慮して詳細検討をしていきたい。

【参考文献】1)新形式形鋼橋梁を適用した合理化吊橋の耐風安定性検討 第

61

回年次学術講演会 2)豊島大橋工事誌 広島県および広島県道路公社

対称ねじれ1次モードmode8 逆対称ねじれ1次モードmode5

図-2 振動モードL=400m H=1000mm

-2 豊島大橋との比較L=540m H=1000mm

-3 桁高の違いによるねじれ逆対称1次周期(sec)の相違

逆対称鉛直1次モードmode2

土木学会第65回年次学術講演会(平成22年9月)

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参照

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