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勝ト領域教育専攻

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Academic year: 2021

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07385011

L.v.ベ}トーヴェンのピアノソナタ第15番ニ長調作品28

r

田圏j第1楽章における、テンポに関 する一考察

勝ト領域教育専攻

芸 術 系 倍 楽 ) コ } ス

畠山美緒

{修了演奏曲目:ピアノ独奏}

L .

v.ベ}トーグェン作曲

Ludgvan Beethoven 

ピアノソナタ第15番ニ長調作品28

r

田園J

盟avier,鉛直ateN:15D‑dur op.28 

' P

鎚 加Irale"

1.はじめに

演奏者にとって、テンポは楽曲を演奏する上 での最も重要な要素の一つであるといえる。そ のため、実践を積んだ演奏家の演奏を、テンポ の観点で比較、分析することは、より価値のあ る生きた音楽を生み出す機会に繋がるのではな 、かと考えた。

本研究ではまず第1章で、演奏家によって異な るテンポに、実際どの程度伸ひ噺言みの差があり、

それぞれどのような効果を得ているのか分析し た。その手段としては、楽曲の中でも重要な要素 となる箇所を部剣句に取り上爪電子メトロノ ー ムを用いて 1小節ごとにテンポを計測していく

というものである。ここで参考とした音源は、ベ }ト}グェンのヒ。アノソナタの演奏に関して定 評のある演奏家たちのものである。

そして第2章では、上記の砂院を参考にし、

自らの演奏のテンポを改善させることを目的と した。よって第2章では、自身の録音のテンポ を第1章の研究と同じ箇所で計測し、そこで明

指導教員 森 正

らかになった問題点を改善すると同時に、第 1 章の研究を参考にしたテンポに改めるという作 業を行った。

また、ここで取り上げた楽曲は、ベート}ヴ ェンのヒ。アノソナタ第15番ニ長調作品28

r

jの第1楽章である。田園嵐長を思い起こさ せる牧聯句で静かなこの曲は、演奏者にとって、

非常に錫説明な表現を問われる作品となっているo

激しい感情を爆発させることはなく、速いパッ セ}ジで技僻令に魅了することもない中で、テ ンポ設定、テンポのゆらぎは、この曲が与える 印象を大きく決定付けるものだといえるため、

この楽曲を選んだ。

2.研究の目的

名演奏家が作り出すテンポを分析することで、

自らが演奏する際に、より明確に音楽をコント ローノレするカを付けることを目的とした。

3.研究の概要

本研究では、楽曲の中でもポイントとなる箇 所を取り上げてテシポの計測を行ったo まず第 l章の第1節では、全体を通して基準となる冒 頭の基本テンポを計測するため、提示部第l主 題第1楽節を取り上げた。ここでは、演奏家に よって基本テンポが全く異なること、そして多 くの演奏家が、早くも 2小節目からテンポを揺 り動かしていることがわかった。

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(2)

次に第2節では、移行転調の中でさりげなく 登場する第2主題をどのように表現するかを探 るため、提示部第2主題第1楽節開負締日を取り 上げた。第2主 題 開 嫌

5

のように、鱗田なpの 中に現れる旋律を5繍したい際には、その開始 直前でわずかにテンポを緩めると、 pでも美し

く響かせて表現できることがわかった。

また、柔らかな第 2主題の中に突如現れる第 2主題第1楽節推移部は、8分音符の3連符と、

16分音符の槌符が続く特併な旋律になって おり、それ以前のテンポのままで演奏すると速 すぎる印象を受けるため、わずかに遅くする演 奏家が多かったo また、このようにリズムが特 餅句なパッセージを演奏する際は、聴き手には っきりとそのリズムが伝わるテンポを選択しな ければならない。

第3節では、大胆なa

elerandoをかける演 奏家が多い展開部のテンポを比較した。アンド ラーシュaシフの言葉を借りると、「このソナタ は脈打つ曲で、内声郁に満ち、大きな音世界を 開き、しかもどこにも劇的な操発はないj。よっ て、展開部はテンポを劇的に変えることなく、

ある程度の基本テンポを保つべきである。また、

決して爆発することのない悶悶endoや

f

を表 現するため、美しい弱音との対比が一つの聴か せどころとなる場面だといえる。

第4節では、再現部第1主題第l灘 降 取 り 上げ、提示部との表現の違い、または統一性を 分析した。これまでみてきたテンポ設定、テン ポのゆらぎが、決してその場の思いつきゃ感情 的な理由から成り立つものではなく、意図的に

Z

確なコントロ}ルを働かせていたことが、こ の再現部の演奏から理論平できる。

第2章では、自身の録音のテンポを第1章の

研究と同じ箇所で計測し、そこで、明らかになっ た間愚尿を改善すると同時に、第l章の研究を 参考にしたテンポに改めるという作業を行った。

最後に本噺究のまとめとして、次のようなこ とが言える。まず、テンポはわずかな変化が欠 かせないこと。また、演奏の技術上の問題との 兼ね合いや、リズムを聴き手に明確に伝えるこ とを考慮したテンポを選択すること。そして最 も大切なことは、楽曲を演奏するまでの過程で、

テンポの決定が最優先であってはならないとい うことである。まず音楽の解釈があり、その他、

技術上の問題やリズムの問題、和声キ対イ立法の 表現等、様々な事柄を考慮した結果、それを十 分に表現できる適切なテンポを選択するべきで ある。

4.おわりに

テンポは個々の演奏家によって様々で、ある。

どのテンポが正しく、どのテンポが誤りだとは 一概に言えなし、しかし、特に意図せず気まま なテンポにまかせていいということではない。

本論文でみてきたように、名演奏家はわずかな テンポのゆらぎでも細やかにコントロールし、

自分が意図するテンポを明確に表現しているの である。

それではどのようにテンポを設定したらいい かという問題に対して、多くの演奏家の録音を 比較、分析することは大いに役立つといえる。

本研究を行ったことで、微小なテンポの動きに まで意識する大切さを知ったo音楽はテンポに よって大きく向橡を変え、演奏の技術上の表現 も、わずかなテンポの動きで、変わってくること がわかった。それほどにテンポが音楽にもたら す影響は大きいものだと言える。

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参照

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