中古住宅に期待する財産価値が住宅管理に
与える影響、に関する日米比較研究
課 題 番 号 13650671平成
13
年度
平成
16
年度科学研究費補助金
科学研究費基盤研究 (C) (2) 研究成果報告書
平成
17
年
3
月
研 究 代 表 者
滋 賀 大 学 教 育 学 部
山 崎 古 都 子
ー 剛 剛 剛 剛 剛 R J 叫川同日川 n o 劃 山 川 町 mOJ 桶 川 川 川 7・
M M M H Z d 一山 町 山 川 町 t 且 ﹃ 而畑山川 4 1 而 闇 剛 山 間 7 ' 剛 剛 剛 山 剛 n o 川団問団川 n u ﹁岨 咽 咽 問 山 田 川か守 ‘'噌 ト
q
'
L
I ~中古住宅に期待する財産価値が住宅管理に
与える影響に関する日米比較研究
課題番号 13650671平成
1
3年度
平成
16年度科学研究費補助金
科学研究費基盤研究
(C) (2)
研究成果報告書
平成
1
7年 3月
研 究 代 表 者
滋 賀 大 学 教 育 学 部
山 崎 古 都 子
研究者番号 50024013はしがき
本報告書は平成1
3
年度 平成1
6
年度の4
年間にわたる科学研究費基盤研究(
C
)
(2) の助成研究の成果である。 本研究は日本の都市住宅の寿命に関して①短命な住宅による環境負荷、②生活文化の 動体的保存、③良質住宅の安定供給に関する問題意識から、中古住宅に期待する財産価値が 住宅管理に与える影響に関する日米比較研究に取り組んだものである。その意義や目的は第 1章に詳述し、かつ各章においても記述しているのでここでは重複を避け、研究組織 についてのみ触れる。 本研究組織は次の通りである。 研究代表者:山崎古都子(滋賀大学教育学部教授)研究者番号50024013
研究協力者:メアリー・ウインター(アメリカ合衆国アイオワ州立大学教授) アール・モーリス(アメリカ合衆国 ミネソタ大学名誉教授) 田原美恵(平成1
4
年度'"'-'1
5
年度滋賀大学教育学研究科修士課程 大学院生) 中埜佑香(平成1
5
年度'"'-'1
6
年度滋賀大学教育学研究科修士課程 大学院生) 交付決定額(配分額) 千円 直接経費 平成13
年度1
,0
0
0
平成14
年度1
,0
0
0
平成1
5
年度6
0
0
平成1
6
年度1
,0
0
0
合計3
,6
0
0
本研究の成果の発表 (1)学会誌等 ①日米比較から見た日本の中古戸建住宅需要特性住宅管理を促進する社会システムの 整備に関する研究(その1
)
,都市住宅学,41
号,2
0
0
3
,春号(
2
0
0
4
年5
月都市住宅学会 論文賞を受賞) ②中古住宅の質の保全と住宅の資産観に関する日米比較研究3住宅管理を促進する社会 システムの整備に関する研究,都市住宅学,4
2
号,2
0
0
3
,夏号 ③住宅の耐周年数を左右する住宅の期待と建て替えに関する日米比較研究,都市住宅 学,4
8
号,2
0
0
5
冬号(メアリー・ワインタ一、アーノレ・モーリスと共著) ④住意識からみた住宅の耐周年数の考察,日本建築学会計画計論文集に投稿中(
2
)
都市住宅学会第11
回学術講演会2
0
0
3
年1
1
月3
0
日ワークショップ「テーマ:ま ちと住宅の履歴書一一リフォーム型住宅市場の形成に向けて」 のパネリストとして住み 方と住宅の寿命を発表、討論に参加目 次
はしがき
第 1章 研 究 の 背 景 と 目 的 ・
第2
章
日米比較から見た日本の中古戸建住宅の需要特性
・ー・・…一....…一一. 1
1
第3
章
中古戸建住宅の質の保全と住宅の資産観-一一-一...…... 3
1
第4章
住宅の耐用年数を左右する住宅の期待と建て替え
・
…
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
49 第 5章
住意識から見た住宅の耐用年数の考察....
.
.
.
…
一
.
.
.
.
.
.
.
.
.
一
-
一
…
・
一
.
.
.
.
.
.
.
.
.
69第
6章
住宅管理行為と技術の地域性・・…・ー一...
•••••
•
••••
•••••
.
.
.
.
.
.
.
.
…
ー
・
-
ー
・
…
.
.
8
5
結章
••• ••• •••••.•••••••••••
•••
••.•
.•
••••
••.•••.••.•..•••.•••.•••••••••••
・ ・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
ー
・
・
・
・
・
・
・
・
1
0
5
説話宇 .
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
・
・
ー
・
・
ー
・
・
・
・
・
••.••.•••••••..
1
0
9
調 査 票 •••••• •.•••••••••••••••••••.••••••.•••..•• ••.•••••••••・
・
・
・
・
ー
・
・
・
・ ・
・
・
・
・
ー
ー
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
1
1
1
第
1
章 本 研 究 の 背 景 と 目 的
1.研究目的 ( 1 )研究の背景 住宅の寿命はその後の廃棄物による地球環境への負荷と密接な関係にあり、地球環境へ の責任において耐用年数の延長が求められる。そればかりでなく、良質の住宅ストックが 恒常的に供給されていることは住宅事情を安定させる効果がある。しかし、日本の戸建住 宅の平均耐周年数はわずか 26年程度リといわれており、住宅市場に占める既存住宅(以 下市場と関連させて中古住宅とする)の流通量は欧米に比べて極端に少ない。視点を変え てみると、俗に「一世代 30年Jといわれるが、住宅の寿命が一世代よりも短いことは日 本の住文化を次世代へ継承する契機を失い、新しい住文化を育てる時間も不足することに なる。したがって、ハードなストックの必要性のみならず、生活文化というソフトなスト ックを蓄積するためにも日本住宅の耐周年数を伸ばす必要がある。 住宅の耐久性は所有者の住宅管理行為と意識に委ねられる。残念ながら、地価の変動が 大きくなるにつれて、住宅の物理的耐久性よりも経済的耐用性が住宅の寿命を支配する状 況が生まれた。それに伴って日本では次第に住宅管理に対する関心が薄れてきた。薄れた 住宅管理への関心と習慣を回復するには過去の住宅管理歴とそれによって保証される性能 に正当な経済評価をする仕組みと、住宅の需要者が既存住宅に財産価値を期待し、それを 選択肢にする市場を育てることが課題になる。諸外国では住宅の管理歴を経済評価する仕 組みがあるが、従来の日本では減価償却期間を 1年伸縮する程度で、関心が薄かった。今後 住宅管理の市場価値が確立すれば、居住者の管理認識を高め、良質のストック形成に効果 を生む好循環を期待できる。 筆者は住宅管理行為を促進するために、所有者の住宅管理を側面から支援する社会的仕 組みを作る必要があると述べてきたへ たとえば住宅管理の質(管理で保全されている既 存住宅の性能)を融資面の担保評価、既存住宅の売買評価、損害保険等に反映し、新築住 宅と同様な諸税の優遇措置を適用するなどの経済的支援をすること、工務庖や建築専門家 が住宅管理に参加し、居住者の住宅管理技術を指導する仕組みをつくること、住宅情報の 信頼性の向上と公平・公正な公開などを実現することなどである。これらの支援を有機的 に組み立てれば、永住希望者はもちろんのこと、転居希望者においても住宅の管理が生涯 家計設計に位置づけられる仕組みができる。それを筆者は社会的管理と呼んでいる。換言 すると、住宅が 100年以上保持される資産であることが世論になれば、住宅の資産価値を 左右する住宅管理は促進されるだろう。このことは海外で既に定着している。たとえばア メリカには①住宅情報の公平な公開、②新築・既存住宅を問わない性能検査制度の整備、 ③住宅の性能評価と住宅保険の有機的連動、④租税・融資の便益など中古住宅市場の社会 的信頼を確立する制度がある。 - 1 --日本において中古市場が十分機能しない原因についてこれまでも多くの指摘がなされて いる川町。 松本
(
2
0
0
1)はその原因を①住宅の市場評価の困難性、②購入代金調達のリスク、 ③価格変動、④高額な売買手続き費用に集約している九 ①については欧米の住宅の新規 供給が大規模分譲住宅方式で物件の類似性が高いために市場価値を付け易いが、それに比 較して日本の住宅は小規模の土地に課せられた制約条件下で建築主の要求を最大限に満た すこと、所有権移転後にリフォームが行われるなどの個別性が高いことが市場価値の客観 性を形成しにくいと述べている。また、戸谷(19
9
1
)
も日本住宅の個別性が災いしているこ とを指摘した8)。しかし、英米では日本以上にリフォームが活発で、大胆なものも多い。 日本の価格変動は中古に限ったことではなく、新築にも起こりうる。また日本に限らず、 価格変動を利用した投機性は米国の中古戸建住宅でも起こっている九 したがって上記の 理由以外にも日本の中古住宅市場の性格を説明する要因が必要になる。1
)
建設省住宅宅地審議会中問答申(
2
0
0
0
)
,資料4
7
2
)
山崎古都子(19
9
8
)
,住居の社会的管理に向けて,都市文化社3
)
山崎古都子(
2
0
0
2
)
,住宅の耐周年数を高め・既存住宅評価を確立するために必要な住宅情報 のあり方 に関する調査研究第一住宅建設協会報告書4
)
老沼志朗(
2
0
0
0
)
,中古住宅流通市場の問題点と今後の課題,都市住宅学,3
0
号,p
p
.
4
9
・5
5
5
)
建設省住宅局住宅政策課(
1
9
9
9
)
,米国における中古住宅流通市場に関する調査報告書6
)
松村秀一他(
2
0
0
0
)
,変えられるか「中古住宅観J 流通市場の未整備の中で3すまいろん,5
5
号,p
p
.
7
-
4
9
7
)
松本光平(
2
0
0
1
)
,中古住宅市場の活性化に向けて3 住宅,V
o
l
.
5
0
,N
o
.
8
,p
p
.
6
-
1O8
)
戸谷英世(
1
9
9
1
)
,アメリカの家・日本の家,井上書院9
)
山崎古都子(
2
0
0
2
)
,住宅の寿命観と中古住宅に関する日米比較研究,住宅管理の社会的支援に関する 研究(第3報),日本建築学会計画系論文集,第5
6
2
号,p
p
.
2
4
7
-
2
5
4
(2)
本研究の目的 本研究では次の研究課題に取り組んだ。 1 )従来、日本の住宅が短期間で除却されてきた理由には地震等の自然災害からのダメ ージが大きいこと、木造住宅が多く、劣化が早いこと、戦後供給された住宅の低質性があ り、劣悪な住宅を一掃するためにスクラップアンドピルドが繰り返されたこと、などがあ げられてきた。長屋も含めた接地型中古住宅の低質性は既に住宅統計調査をよりどころに 概 説 的 に 把 度.2. =.$.されているが、 戸建住宅については既存のデータから推論することが容 易ではなかったが、本研究において実証的に把握する。 2)取得住宅に対する期待、財産意識(これらを住居観とする)、中古住宅の購入経験 が大きく違う日米(地震が多いカリフォルニアが対象)両国を比較し、住居観が新築/中 古住宅の指向に与える影響を明らかにする。住居観の内容は住宅の所有観、住宅の安全性、 保健性、利便性、快適性、文化性、職人技術の評価、材料観、取得の効率性、住宅地・住 宅の選択理由、及び住宅の財産価値である。 3)上記の住居観と住宅取得時に抱く住宅の期待耐周年数との相関性を明らかにし、か つ、期待耐周年数が住宅管理意識・行動に及ぼす影響を分析・考察する。住宅管理行動に は住宅の管理上直面している困難、家族の手による住宅の点検、修理、改善行為(本申請-2-書では
r
m
Y
J
とする)を把握する。 4)中古住宅の経済評価が居住者の住宅管理行為の習慣形成に与える影響をあきらかに する。 5)耐周年数は建て替え指向に左右される。米国に比較して日本は建て替え指向が強く、 それが寿命観を形成している。では建て替え指向を形成している要因は何か、なぜ日米で 将来指向に違いが生まれるのかを比較検討する。 6 )既に建て替えら住宅の建て替えられるまでの経過年数と、建て替え指向からみた予 測耐用年数から、日本の住宅の耐周年数を予測するが 2.当該分野におけるこの研究の学術的な特色、独創的な点、及び予想される結果と意識 (1)本研究の学術的な特色は、散発的な2次データではなく実証的系統的データによ って日本の良質住宅のストックを妨げている原因の検証したことと、日米において同時期 に同じ調査票を使って調査を実施することである。アメリカでは「古い既存住宅ほど、伝 統的 ・手仕事的な技術と良い材料が使用されており、その価値が高しリとみなす意識があ り、それが中古住宅の需要を高めている。これに対して災害に悩まされる日本では新しい 住宅ほど安全性をはじめ多くの性能が確保されていると認識する傾向が強く、従って中古 住宅に期待する価値は低い。カリフォルニアも地震多発地域であることを勘案すれば同一 調査によって検証は意義がある。 ( 2)本研究の独創的な点は、①調査対象地として35年前に住宅地の実測と需要実態調査 をした43住宅地を再度取り上げ、開発当初と現在の調査を対照して更新状況を独自に把握 し、戦後の住宅の質と更新の関係を検証する点と、②中古住宅の財産価値をどう見るかが 住宅購入の意志決定に強い影響があると仮説を立てた点である。35年前は持ち家需要が急 速に拡大した時期である。当時の調査で住宅地と住宅双方の階層性を把握しているので、 35年間の更新と質的変化を比較できる。 ( 3)国内外の関連する研究の中での当該研究の位置づけ 最近災害絡みで性能保証が脚光を浴び、諸外国の性能保証制度の比較研究が多く見られ る。また環境政策面からLCC
の研究が多い。制度が整備され、政策に導入されて行く過 程も重要であるが、中古住宅の需給両当事者の認識が高まらなければ制度の屋上屋を重ね る危険がある。制度に関する限り、日本は既にかなり整備されてきているが、問題は現実 を変える力に乏しいことである。本研究は居住者を直接比較することによって、居住者意 識を変えるにはどこに問題点があるかを追求し、日本人の特性に鑑み実践的条件整備を検 討する。 3.本報告書の構成 (1)本研究及び調査の枠組み 本研究は持家の居住者を対象にした4回にわたる実態調査による大量のデータを分析考 察である。 本報告書のうち、第2章、第 3章は第 1回、 2回の調査に基づいた考察で都市住宅学会 の編集発行「都市住宅Jに掲載された学術論文である。 第4章、第5章、第6章は第3回、第4回の調査による分析考察である。第4章は「都 - 3-市住宅」に掲載された学術論文である。第5章は日本建築学会計画計論文集に投稿中の学 術論文である。第6章は調査報告である。 (2)第1回目、2回目の調査の目的と方法 1)調査の目的 本調査は中古戸建住宅の問題に焦点を絞って日米の需要意識から、松本(前掲)が指摘 した「米国で完全競争原理は取引の売り手と買い手が十分に多い状況があるが、日本でこ の状況が生まれなしリ理由を探ることにある。調査を通じて日米持家居住者の比較調査を 通じて、①住宅の寿命観と中古戸建住宅の需要意識との相関性、②住宅の寿命観が住宅の 管理に及ぼす影響、③住宅選択行動からみた日本の中古戸建住宅の需要特性、④中古戸建 住宅の情報の信頼性と中古戸建住宅の資産観の関係、を明らかにした。 2)調査方法 第1回の調査は、第一住宅建設協会助成研究、期間:2000.4から1.5年、住宅の耐周年 数を高め・ストックの評価を確立するために必要な住宅情報の公開とその活用に関する居 住者教育、研究(代表者:山崎古都子、分担者:一棟宏子(大阪樟蔭女子大学教授)、神 内雄次(宇都宮大学助教授)、建部好治(建部会計不動産事務所 代表取締役)で作成し たアンケート調査とそのデータの引用である。 第2回調査は第 1回の調査における調査票を引用し、集合住宅の居住者に調査をした。 3)調査地域の選定について 日米比較調査をする上で第1に考慮、したことは、日本では自然災害、特に地震に対する 安全性への懸念が、住宅の寿命観に大きな影響を与えていることである。したがって、米 国においても地震発生の可能性がある地域を選べばこのバイヤスを捨象することができ る。換言すると米国の調査地はその可能性を考慮して選ぶ必要がある。本調査では 1990 年代に大地震が発生したカリフオノレニア州と日本は関西を調査地に選んだ。なお、日本は 自然災害が予測される地域が広く、災害による地域の特定はあまり必要ではないと考える。 第2に、既存の資料から、日米の新築・中古住宅の流通量の違いが分かつていることへ 中古住宅の性能評価を建築後 15年以内にする政策的動きが見られることに基づいて、住宅 地の開発後経過年数がその範囲に入ること、ストックに耐えられる大規模宅地を含むこと と、階層性に配慮した。 4)調査対象地 日本については、 A.1960年前後に枚方市、寝屋川市、交野市(相互に隣接市)で民間 が開発した住宅地階層が異なる4住宅地(当該調査の本報告書によって住宅地の階層性を 確認している)、 B.震災経験があり、比較的良好な住宅地の芦屋浜である。 米国についてはC.調査会社ジェネシスからロサンゼルスカワンティの持家居住者のリス トを購入、 D.オレンジカウンティ(ロサンゼルスカウンティの隣)にある大学に依頼し同 地域に配票した。 調査は日本語・英語で作成した日米同一内容の調査票を使い、悉皆調 査をした。 5)調査時期 調査票の配票は2000年 8月.-...2001年3月。(現地の理解を深めるためにロサンゼルスカ ウンティにおいて2000年9月にヒヤリング調査を実施した。) 第1回、第2回の調査の概要は表1の通りである。
-4-表1 第 1回、 2回 の 調 査 の 概 要 日本戸建住宅 日 本 分 譲 集 米 国 戸 建 住 宅 京阪線沿線 芦屋浜 iロL ロサンゼルスカウンティ オレンン守的ンティ 百書号敏 回収率 商事轍 回収率 配票数 回収率 直接磯 回収率 配票数 回収率 園高轍 937票 663票 913票 480票 70票 回収数 215 22.9 220 33.1 321 35.1 80 16.7 45 64.3 有効回収数 201票 216票 316票 75票 39票 」一ー 有効回収数は住宅取得者に限定するので親の家、相続等を除外した値 本研究では日米の戸建住宅居住者、日本の分譲集合住宅(中高層とタワンハワス)居住 者の枠組みを基本的な分析グループとし、戸建住宅を日本戸建、米国戸建、分譲集合住宅 を日本集合と略称する。また、調査地の表記は戸建京阪沿線を京阪、戸建芦屋浜を芦屋、 ロサンゼルスカワンティをL A、オレンジカワンティをO Rと略称する。本研究では住宅 取得経験者が分析の対象で相続した居住者を除外した。 6) 回答者と現住宅の概要 回答者の年齢は調査対象地によって幾分差がある(表2)。日本戸建の京阪、芦屋の平 均は約62歳である。日本集合は57.7歳、 LA60.4歳、 O Rが51.1歳で、特にO Rの年齢が 低くい。 年収(表3,4) は日本は芦屋の戸建が高く、米国はO Rが中間の年収階層に集中する など、調査地域に差がある。 戸建の日米比較では日本の方がやや低所得になった。しかし 高齢期の年金所得層が多く含まれることを考慮する必要がある。無職のみに注目すると、 日本戸建の25.4%、米国戸建14.9%、日本集合15.8%が無職であった。無職の年収は日本 の場合400万円未満が半数弱にのぼり、米国よりも 1ランク下がる。このことから、表3 と表4の日米の違いが年金生活者の影響を受けているということができる。また、 L Aと O Rの違いもL Aの回答者の年齢が高く、それからくるものである。これを考慮すれば日 米の階層に大きな差がないといえる。 表2 調査地別年齢(歳)の分布 単位:% ""-39 40""- 50""- ω 70""- 合計 戸建 京阪 4.1 10.2 19.9 37.7 28.1 196 100.0 責星 0.9 10.4 33.3 31.9 23.5 213 100.0 日本 1.8 10.3 26.9 34.7 25.7 4ω100.
。
LA 4.0 21.3 12.7 21.3 30.7 75 100.0 OR 10.3 38.4 33.3 10.3 7.7 39 100.0 米国 2.4 27.2 25.3 17.5 22.8 114 100.0 里本集合 1.0 15.9 39.6 35.9 7.6 315 100.0 表3 日 本 の 年 収 ( 万 円 ) 単位:% 400未 満 4∞
ほ)()",,- 800""- 1α)()",, -15∞
2α泊五人上 合計 京 阪 24.0 20.8 18.0 8.2 19.1 6.0 3.8 183 1∞
.0 芦 屋 8.7 11.3 9.7 11.3 22.6 15.9 20.5 195 100..0 戸建計 16.1 15.9 13.8 9.8 20.9 11.1 12.4 3781∞
.0 集合計 10.1 14.9 13.9 15.5 30.1 11.8 3.7 296 1∞
.0 無 │ ① 48.0 33.7 9.2 4.1 3.1 2.0 O 98 1∞
.01i
② 47.8 39.1 10.9 O 2.2 ①戸建住宅居住者の無職L
窃集合在宅雇註著の無職 O O 461∞
.01-5-割 米 国 の 年 収 ( 千 ド ル ) 単位:% 7)現住宅の主要構造 戸建住宅の主要構造は木質系が主流で(約80%)、両国の差が少ないが、工法の違いは 分からない。日本集合はコンクリート系が主流であるが、タウンハウスの一部に木質系が 混じっている。 (3)第3回、第4回の調査の目的と方法 1)調査目的 第 1回の調査において、日本と米国の都市居住者を対象に中古戸建住宅の需要の特徴を 明らかにしてきた=いへ それによると、両国における中古住宅事情は全く異なり 、それは 都市住宅の寿命観と中古戸建住宅の需要意識、保全意識との間にある高い相関によって裏 付けられた。米国は活発な中古住宅市場の下で、既存住宅の経済評価が安定しており、中 古住宅の需要と投資の問に表裏の関係がある。それに対して、日本の中古戸建住宅の市場 は小さく、中古戸建住宅の需要には「仮の宿J意識が存在することが特徴である。それは 住宅選択行動に影響を及ぼしていた。 日本の中古住宅の需要に「仮の宿J意識が生じる主な理由の一つに住宅市場における既 存住宅の商品情報のあり方がある。米国では不動産市場の透明性が確保され、既存住宅の 売買当事者が公平な取引条件下に置かれる仕組みがあり、需要者が中古住宅市場のリピー ターになる。日本では市場における情報の非対称性が中古住宅の安全性、設備性能の信頼 性を低めていた。また「仮の宿」意識と中古戸建住宅の不安感との聞に相関が認められた。 加えて日本では、自己所有住宅の性能への信頼が低いことも特徴である。それが、さら に住宅情報の信頼性を低める方向に作用していた。そして、日本では売り手として中古住 宅市場に参入するよりも住み続けることに価値を置くことが明らかになった。 住宅は最も高価な必須生活財であるが、既報の結果から、住宅需要意識には、住宅は経 年的に資産価値の減衰を避けられないとみる日本と、投資的に価値の増幅を期待する米国 の違いがあること、しかも、米国では古い住宅に投資価値が期待できるとしづ仮説が浮か び上がってきた。 本研究は日米の住宅需要意識の中にある古い住宅に対する資産価値観に着目し、住宅の 建て替えの動向、住宅に対する期待や愛着と、既存住宅の評価や耐周年数の予測との間に ある関係を把握することによって、経年による資産価値に関する日米意識の違いを明らかにす ることを目的にする。 2)調査方法 ① 第3回調査の方法 調査対象は全て戸建持家である。1次調査は既資料 5)を参考にして大阪府高槻市 ・茨木
-6-市で 1950年代から 1980年代にかけて開発された住宅地と、農村・市域を含む滋賀県全 域で、行った。高槻市・茨木市は市販の住宅地図を利用して対象住宅地の戸建住宅を選んだ。 滋賀県は滋賀大学教育学部の同窓会名簿から 45歳以上 80歳までの男性卒業生を 112抽 出した。全て、郵送調査である。(本調査を 1次調査とする) 調査時期は2003年 1月.-....-2月。 ②第4回調査の方法 調査対象地は米国は地震多発地帯のカリフォルニア州ロサンゼ、ルス市及びその周辺都市 と、非地震多発地ではあるが洪水等の自然災害があるアイオワ州の州都デモイン市(地方 都市圏)を、日本は高槻市と滋賀県大津市(大阪の通勤圏)で、 1950年代から 1980年 代に開発された住宅地を選んだ。住宅地の選定は高槻市は1次調査と同じ資料を参考にし た。大津市は大都市郊外の特徴を出すために、当時の住宅公団が開発した郊外住宅地であ る。 配布対象住宅は日本の場合は市販の住宅地図を利用し、米国は調査会社ジェネシスから 戸建持家住宅所有者のリストを購入し、それぞれ悉皆調査とした。日本の 2次調査は調査 員が現地に行き、各住戸の郵便受けに投函する方法で配票し、郵送で回収した。米国は配 票・回収とも郵送による。 調査時期は 2003年 4月.-....-6月。(本調査を2次調査とする) ③日米の調査票の照合方法 1次調査の結果から調査票を再検討し、 2次調査の調査票を日本語で作成した。次に英 訳した調査票を米国の共同研究者に見せ、日米の国情に合わせた修正作業を繰り返して調 査票を作成した。両国の状況の違し、から、質問の形式や、選択肢が不一致の部分は本文で 注記している。 ④調査票の配票・回収状況 調査票の配票・回収状況は表5に示した。以下の本文では全て表5の略称を使用する。 表
5
調査票の配票・回収状況 滋賀県 茨木市高槻市 大津市 ロサンセ勺レス周辺都市 テキイン市 配票数* 1388 2435 721 750 450 ー ー ー ー ・ ー ー 『 ・ ー ・ ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー 『 唱 -- “ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ・ ・ ー ー ー ー ー ー ー ー ・ ・ ・ ・ ー ー ・ -- ー ・ ・ ー ー - ー ー ー ー ー ー " ・ ・ ・ ・ ー ・ ー . ー - - - --- ・ ・ --- -回収数 579 561 320 172 143 - - - - ー 』 ー ー ー - - ー , ー ー ・ ・ ・ ・ - ー ・ ・ ・ ー ー ー ・ ・ ー ー - - ー申ー ー , ー 『 ー ー ー ' ー ー ーーー ー - - - ー ー ー ー ーーー ー ー ー ー -- - - ー ー ---明--幽-- - ー , ー ー ー ー ーーー -- ----ー ー ー 回 収 率 % 41.7 23.0 44.4 22.9 31.8 有効回収数 557 543 315 159 138 略 地域 伏阪」 大 津 L A D M 称 大分類 滋賀 日本都市 米 国 *戸建借家の扱し、:日本では配票時に戸建借家を除外できず、配票したが、回収分から借 家を除外した。配票借家数は不明、回収率の算定母数には借家が含まれている。 3)米国および地方と都市住宅の比較研究の説明 本研究は日米の比較調査を採用している。比較に米国を選ぶ理由は、両国とも木造住宅 が多く、かっ自然災害が多い共通性があるが、住宅の寿命に格差があり、中古住宅事情が 極端に違うことである。この背景を利用して日本人の既存住宅に対する住意識の特性を浮 き彫りにする効果を期待した。 一 7-ところで現代日本の既存住宅意識は、第 2次世界大戦以後の住宅難に対応して大量に供 給された低質な住宅のイメージに負う、比較的新しい意識であることが考えられる。それ では比較的住宅事情が良かった地方の居住者の意識はどうなのか、それと都市住宅の違い があるのかどうかが問題になる。そこで、本報では、日本の都市住宅の耐周年数を延長す る可能性を探るために、日米の比較をするだけでなく、日本の大都市圏外も比較に加えて、 検証を試みた。 4)回答者及び、住宅の概要 ①回答者の概要 回答者は滋賀の
9
7
.
6
%
、日本都市の7
0
.
3
%
、米国の7
9
.
8
%
が男性である。家族構成、年 齢、年収は表示した。回答者は高齢者が多く、従って年収について年金受給者が多くなり、 表より実質の所得階層を類推するのは難しい。 表6 家族構成 単 位 : % 単身 夫婦2
世代 多Lι よ その他 合計 「大阪J5
.
1
4
0
.
7
3
5
.
1
1
9
.
1
5
3
3
1
0
0
.
0
玄津 1.7
2
9
.
8
5
7
.
5
1
1.0
2
9
9
1
0
0
.
0
LA
2
.
9
5
5
.
1
3
1.9
1
0
.
2
1
3
8
1
0
0
.
0
D M
3
9
.
8
4
8
.
0
1
2
.
2
1
2
3
1
0
0
.
0
滋賀 1.4
2
4
.
2
2
5
.
5
4
7
.
8
1.3 5
5
7
1
0
0
.
0
表7 回答者の年齢(歳) 単位:%4
4
以下4
5
-
-
-
-5
0
-
-
-
- 5
5
-
-
-
- 6
0
-
-
-
- 6
5
-
-
-
- 7
0
-
-
-
- 7
5
以上 合計 「大阪J5
.
8
7
3
.
2
2
9
.
5
1
0
1
5
.
5
2
0
.
8
1
8
1
7
.
1
5
2
8
1
0
0
.
0
大津1
1
.
7
1
1
.41
6
1
5
.
1
1
6
.
7
1
0
.41
2
7
1
2
9
9
1
0
0
.
0
LA
1
2
.
2
1
0
.
1
9
.
5
1
4
.
2
1
0
.
8
1
0
.
8
8
.
1
2
4
1
4
8
1
0
0
.
0
D M
2
9
.
7
1
6
.41
8
1
0
.
9
8
.
6
3
.
1
3
7
6
.
2
1
2
8
1
0
0
.
0
車 賀0
.
4
1
0
.
6
1
3
1
2
.
2
1
6
2
3
.
7
2
2
2
.
4
5
5
6
1
0
0
.
。
日 本 ( 百 万 円 ) 単 位%
合 計1
2
6
0
1
∞
.
0
表9
米 国 千 ドノレ 単 位%
合 計2
7
3
1
∞
.
0
表1
0
延 べ 床 面 積(ni) 単位:%1
0
0
以下-
-
-
-
1
2
0
-
-
-
-
1
4
0
-
-
-
-
1
6
0
-
-
-
-
1
8
0
-
-
-
-
2
0
0
-
-
-
-
2
5
0
251
以 上 合 計r
:
k
腕
25
.01
9
.01
9
β
122 1
0
.162
3.9
3
.
9
5
1
5
1
1
∞
o
大 津1
3
.
5
2
5
.92
5
.
9
1
5
.
0
7
.
3
8
.029
1.5
幻¥i∞
!
l
o
L A
4
.09
.91
1
.
3
86
1
1
9
1
1
.9152
272 1
5
1
∞
!
l
o
D M
1
8
.
3
1
0
.
7
9
.97
.
6
9
.91
6
.01
3フ
1
3
.
7
日1
∞
!
l
o
滋 賀1
0
.
6
6
.
5
9
.
6
89 1
0
.
6
1
2
β
1
6フ
2
4
.
4
庄】3
∞
!
1
o
合計度数;滋賀5
5
8
、「大阪J5
4
3
、大津3
1
5
、,LA159
、DM138
QU4.過去の研究経過 本研究は居住者の住宅管理行動を促進・支援するシステムを開発する研究の一環で、過 去に次の研究助成を受けた。 1 .財団法人トステム建材産業振興財団助成研究、期間1996.3月から1.5年、研究課題: 日・豪のハウジングにおける消費者の主体的行動、研究者:中野通代・山崎古都子、研 究経費:200万円。本研究では住宅の部位毎に住宅管理のサイクルの実態と法則を明ら かにし、居住者の住宅への愛着と住宅の管理行動の相関を実証した。また、居住者の加 齢に伴い、管理能力が低下する実態を把握し、高齢者住宅の管理支援のあり方を提案し た。成果は日本建築学会梗概集に数編「居住者に可能な住宅管理システムJ を発表した 後、著書「住居の社会的管理に向けてj にまとめた。この研究から居住者の住宅に関す る fDIYJ能力を高める社会支援の必要性が浮かび上がった。 2. コープこうべ生協研究機構助成研究、期間:1997から 2年、研究課題:住宅の維持管 理とその技術の普及に関する実態調査研究、研究者:山崎古都子、研究経費:100万円。 成果は報告書で全貌を公表した後、論文を発表。①住宅に関する fDIYJ技術と住宅 管理行動の相関性,住宅管理の社会的支援に関する研究(第 1報) , 日本建築学会計画 系論文報告集,534号, pp.247・254,2000.8。②住宅に関する fDIYJ普及のために必要な 「ホームセンター」の機能,前記第2報,向上,540号, 2001.2 (印刷中)。本論文ではfDIYJ 技術水準をとらえる尺度を作成して、 fDIYJ技術水準と管理行動の相関性及び、技術 支援機関して「ホームセンター(以下 fHCJ略す)Jに期待するところを考察した。 現状の fDIYJ技術水準は決して高くないが、居住者は住宅管理に役立つ技術の修得を 望んでいる。fDIYJ技術水準が高い人は情報を得る機会が多い。居住者は現在の技術 水準の高低によって fHCJへのニーズが異なり相談窓口の充実、専門性の強化、工作 室の設置、大型機器の利用をなど、実用的な便宜供与を強く求めている。住宅の狭さの 補完を望む声も強い。 以上の研究で技術→点検→損傷の早期発見→家族による修理→計画修理の流れの確たる存 在が認められた。fDIYJ技術を高めることは住宅管理行動を促す効果がある。そして居 住者には実用的な住宅管理技術教育のニーズがあり、専門家への期待が高まっていること が認められた。一連の研究から技術教育の専門集団を組織するための条件整備に関する研 究課題が残った。 ことろで上記の研究は居住者が愛着のある住宅に住み続けるための環境要求の性格が強 く、住宅の所有者が移転する場合には住宅の行く末にあまり関心が払われないという傾向 が強く出た。それは日本では他人が所有していた中古住宅の財産価値を極めて低く見る意 識に根ざしているのではないか。一方欧米では住宅の新旧に関わらず利用価値に財産価値 を付与する傾向がある。居住者の管理技術の研究をさらに進めるためにこの違いに着目す るべきではなし1かという到達点に来て、研究の範囲を中古住宅市場からのアプローチにも 広げることにした。その最初の研究が次の研究である。 5. 第一住宅建設協会助成研究、期間:2000.4から1.5年、住宅の耐用年数を高め・スト ックの評価を確立するために必要な住宅情報の公開とその活用に関する居住者教育、研究 代表者:山崎古都子、研究経費:100万円。 研究スタップ:一棟宏子(大阪樟蔭女子大学教授)、神内雄次(宇都宮大学助教授)、
-9-建 部 好 治 ( -9-建 部 会 計 不 動 産 事 務 所 代 表 取 締 役 ) 本研究ではまず、住宅地の変化から、住宅地開発後35年以上の問に、住宅の更新率と更 新理由の実態を把控し、宅地の変化を検証した。 次に、中古住宅市場の育成には情報公開が必要条件である。日本の現状は業界内の情報 公開に比べて、市民への公開が低く、内容も薄い。本研究は市民でも手に入る情報公開の 内容、方法及び、それに対する市民の知識に焦点を当て日米比較調査研究を行った。市場 の情報公開と既存住宅の売手、買手双方の認識の関係、さらに自己決定能力との相関性を 明らかにし、日本の住宅市場の情報公開の課題を指摘できる段階にある。居住者教育につ いては、米英加国の市民向け不動産情報誌を分析している。この研究から居住者の住宅所 有/利用観と、中古住宅の財産価値意識が相関し、管理歴評価を決定しているとしづ仮説 が立てられた。 6.本研究に至るまでの関連論文 表 11 本 研 究 に 至 る ま で の 関 連 論 文 山崎古都子 住宅の寿命観と中古住宅需要に関する日米比較研究,日本建築学会計画系論文 陣内 集 第 四 号,pp.245・252,2002 山崎古都子 住宅の寿命観と住宅保全に対する関心との相関性に関する日米比較研 陣内 究,日本建築学会計画系論文集第567号,pp.1l1-1l8,2003 山崎古都子 住居の社会的管理に向けて,都市文化社,全246頁, 1998.6 向上 住宅に関する rDIYJ技術と住宅管理行動の相関性,住宅管理の社会的支援に関 する研究(第1報) ,日本建築学会計画系論文集, 534号, pp.247・254,2000.8 向上 住宅に関する rDIYJ普及のために必要な「ホームセンター」の機能,住宅管理 の社会的支援に関する研究(第2報) ,日本建築学会計画系論文集,加号加1.2 向上 小学生を持つ親の住意識家庭における住教育に関する基礎的研究,日本建築学 会計画系報告集,第428号,pp.147-156 向上 阪神淡路大震災における芦屋市の住宅被害状況,滋賀大学教育学部紀要,第45, 1995, pp57・67 竹原,高田,山 阪神 ・淡路大震災による被災者の住宅 ・住生活再建プロセスに関する研究,都 崎, 住田他 市住宅学, 00. 16,pp. 134・142(都市住宅学会賞受賞) 山崎古都子,中 居住者に可能な住宅の維持管理システムの研究(その1),戸建て住宅の管理 野,神末 状態,日本建築学会近畿支部研究報告集,1996, pp1069・1072 山崎古都子,中 居住者に可能な住宅の維持管理システムの研究(その2),加齢に伴う問題, 野,神末 日本建築学会近畿支部研究報告集,1996, pp1073・1076 山崎古都子 居住者の住宅維持管理行動 ・意識の向上に向けて,コープこうべ・生協研究機 構,報告書(研究代表者,執筆編集担当)1999 山崎古都子,堀 伝統的生活様式における太陽熱の利用とその有効性についての科学的考察,滋 越,輿倉 賀大学特定研究経費研究報告書(研究代表者,編集担当)1997
-10-都市住宅学会都市住宅学,41号掲載論文 平成15年度都市住宅学会論文賞受賞
第
2章
日米比較からみた日本の中古戸建住宅需要特性
1 .研究目的・方法および調査の概要 (1 )はじめに 日本の都市住宅の平均耐周年数は短く、住宅市場に占める中古(既存)住宅の流通量は 欧米に比べて極端に少なし刊。 国情の違いを考慮するとしても環境保全、住宅事情の安定 化は勿論のこと、住様式の継承、住宅地の成熟性、住文化の面からも、住宅管理を促進し て良質住宅をストックする社会を積極的に推進する必要がある。 住宅の耐久性は所有者の住宅管理行為と意識に委ねられる。残念ながら、地価の変動が 大きくなるにつれて、住宅の物理的耐久性よりも経済的耐用性が住宅の寿命を支配する状 況が生まれた。それに伴って次第に住宅管理の関心が薄れてきた。 筆者は住宅管理行為を促進するために、所有者の住宅管理を側面から支援する社会的仕 組みを作る必要があると述べてきたヘ たとえば住宅管理の質(管理で保全されている既 存住宅の性能)を融資面の担保評価、既存住宅の売買評価、損害保険等に反映し、新築住 宅と同様な諸税の優遇措置を適用するなどの経済的支援をすること、工務居や建築専門家 が住宅管理に参加し、居住者の住宅管理技術を指導する仕組みをつくること、住宅情報の 信頼性の向上と公平 ・公正な公開などを実現することなどである。 これらの支援を有機的に組み立てて、永住希望者はもちろんのこと、転居希望者におい ても住宅の管理が生涯家計設計に位置づけられる仕組みができる。それを筆者は社会的管 理と呼んでいる。 換言すると、住宅が 100年以上保持される資産であることが世論にな れば、価値を左右する住宅管理を促進することになるだろう。このことは海外で既に定着 している。たとえばアメリカには①住宅情報の公平な公開、②新築・既存住宅を問わない 性能検査制度の整備、③住宅の性能評価と住宅保険の有機的連動、④租税 ・融資の便益な ど中古住宅市場の社会的信頼を確立する制度がある九 日本において中古市場が十分機能しない原因についてこれまでも多くの指摘がなされて いる倒的。 松本 (2001)はその原因を①住宅の市場評価の困難性、②購入代金調達のリスク、 ③価格変動、④高額な売買手続き費用に集約している7)。①については欧米の住宅の新規 供給が大規模分譲住宅方式で物件の類似性が高いために市場価値を付け易いが、それに比 較して日本の住宅は小規模の土地に課せられた制約条件下で建築主の要求を最大限に満た すこと、所有権移転後にリフォームが行われるなどの個別性が高いことが市場価値の客観 性を形成しにくいと述べている。また、戸谷(1991)も日本住宅の個別性が災いしているこ とを指摘した8)。 しかし、英米では日本以上にリフォームが活発で、大胆なものも多い。 日本の価格変動は中古に限ったことではなく、新築にも起こりうる。また日本に限らず、 価格変動を利用した投機性は米国の中古戸建住宅でも起こっているヘ したがって上記の ' i ' i理由以外にも日本の中古住宅市場の性格を説明する要因が必要になる。 (2) 研究目的と方法 1)研究目的 本論文は中古戸建住宅の問題に焦点を絞って日米の需要意識から、松本(前掲)が指摘 した「米国で完全競争原理は取引の売り手と買い手が十分に多い状況があるが、日本でこ の状況が生まれなしリ理由を探ることにある。 本論文は日米持家居住者の比較調査 (2000年に実施)を通じて、①住宅の寿命観と中古 戸建住宅の需要意識との相関性、②住宅の寿命観が住宅の管理に及ぼす影響、③住宅選択 行動からみた日本の中古戸建住宅の需要特性、④中古戸建住宅の情報の信頼性と中古戸建 住宅の資産観の関係、を明らかにすることを目的にした一連の研究の 1つで、本報は③の 目的を明らかにする。①は既に戸建住宅のみを分析して報告したへ 既報では中古住宅の比率と、中古住宅の住戸面積の特徴から、中古住宅が9割の戸建住 宅需要をカバーしている米国は、新築 ・中古の間で面積に大差がないが、日本は過去の経 験まで加えても中古戸建住宅の購入経験者は26%に止まり、平均面積は中古の方が新築よ り狭いことを指摘した。 次に既報では住宅の寿命観という新しい概念を導入し、寿命観と既存住宅の評価の相関 性を明らかにした。寿命観は住宅取得時の「住宅予測余命J と「予定居住年数J、そして その差から導き出される「期待差Jによって数値化し、それと住宅の更新状況、将来指向 等の変数で構成した。日本は米国に比べて、住宅の「予測寿命Jが極めて短い。しかし、 同一敷地内での「予定居住年数」は長く、その結果、建替えが日本の特徴である。これは 新築も例外ではなく、建替えは建築後 15年ほどで活発になる。日本の中古戸建住宅の普及 を阻害する要因は住宅の劣化に対する住居観が根強いことである。劣化によるストックの 品質への不安が投資の信頼を下げている。米国でも劣化の懸念はあるが、市場を左右する 決定的な因子ではない。既報では住宅更新率、住宅の寿命観と既存住宅評価の相関性から 日本の住宅の短命さを裏付けた。 本報は戸建 ・分譲集合住宅の両居住者の中古戸建住宅需要意識、住宅選択行動を通して、 中古戸建住宅の需要特性と、中古戸建住宅の問題を考察する。分譲集合住宅の居住者を比 較に加えた理由はそれによって日本の中古戸建住宅市場が脆弱な要因に近づけると考えた からである。分譲集合住宅の回答者を説明するために、本報の内容が戸建だけを分析した 既報と一部重複する部分がある。 2)研究方法と調査方法 本報は既報と同じ戸建住宅調査と、同一調査票を使用した分譲集合住宅調査を合わせた。 ①調査地域の選定について 日米比較調査をする上で第1に考慮、したことは、日本では自然災害、特に地震に対する 安全性への懸念が、住宅の寿命観に大きな影響を与えていることである。したがって、米 国においても地震発生の可能性がある地域を選べばこのバイヤスを捨象することができ るo 換言すると米国の調査地はその可能性を考慮して選ぶ必要がある。本調査では 1990 年代に大地震が発生したカリフォルニア州と日本は関西を調査地に選んだ。なお、日本は 自然災害が予測される地域が広く、災害による地域の特定はあまり必要ではないと考える。 第2に、既存の資料から、日米の新築 ・中古住宅の流通量の違いが分かっていることヘ
-12-中古住宅の性能評価を建築後15年以内にする政策的動きが見られることに基づいて、住宅 地の開発後経過年数がその範囲に入ること、ストックに耐えられる大規模宅地を含むこと と、階層性に配慮、した。 ②調査対象地 日本については、 A.1960年前後に枚方市、寝屋川市、交野市(相互に隣接市)で民聞 が開発した住宅地階層が異なる 4住宅地10) (当該調査の本報告書によって住宅地の階層性 を確認している)、
B
.
震災経験があり、比較的良好な住宅地の芦屋浜である。 米国についてはC.調査会社ジェネシスからロサンゼルスカウンティの持家居住者のリス トを購入、 D.オレンジカウンティ(ロサンゼルスカウンティの隣)にある大学に依頼し同 地域に配票した。 調査は日本語・英語で作成した日米同一内容の調査票を使い、悉皆調 査をした。 ③調査時期 調査票の配票は2000年8月 ----2001年 3月。(現地の理解を深めるためにロサンゼルスカ ワンティにおいて2000年9月にヒヤリング調査を実施した。) 調査の概要は表1の通りである。本報では日米の戸建住宅居住者、日本の分譲集合住宅 (中高層とタウンハウス)居住者の枠組みを基本的な分析グループとし、戸建住宅を日本 戸建、米国戸建、分譲集合住宅を日本集合と略称する。また、調査地の表記は戸建京阪沿 線を京阪、戸建芦屋浜を芦屋、ロサンゼルスカウンティをL A、オレンジカワンティを O R と略称する。本報では住宅取得経験者が分析の対象で相続した居住者を除外した。 表 1 調査の概要 日本戸建住宅 日本分譲集合 米 国 戸 建 住 宅 京阪線沿線 芦屋訂兵 ロサンセ〉レスカウンティ オレンシ守的ンティ 臨 轍 回収率 商事轍 回収率 配票数 回収率 配漂数 回収率 画書教 配票数 937票 侃3票 913票 480票 70票 回収数 215 22.9 220 33.1 321 35.1 80 16.7 45 有効回収数 201票 216票 316票 75票 39票 有効回収数は住宅取得者に限定するので親の家、相続等を除外した値 2.回答者と現住宅の概要 (1)回答者の概要 回収率 64.3 回答者の年齢は調査対象地によって幾分差がある(表2)。日本戸建の京阪、芦屋の平 均は約62歳である。日本集合は57.7歳、 LA60.4歳、OR
が51.1歳で、特にOR
の年齢が 低くい。 年収(表3-1,-
2
)
は日本は芦屋の戸建が高く、米国はOR
が中間の年収階層に集中す るなど、調査地域に差がある。戸建の日米比較では日本の方がやや低所得になった。しか し高齢期の年金所得層が多く含まれることを考慮する必要がある。 そこで無職のみに注目すると、日本戸建の25.4%、米国戸建 14.9%、日本集合 15.8%が無 職で、あった。無職の年収は日本の場合400万円未満が半数弱にのぼり、米国よりも 1ラン ク下がる。このことから、表3-1と3-2の日米の違いが年金生活者の影響を受けているとい-13-うことができる。また、 L AとO Rの違いも L Aの回答者の年齢が高く、それからくるも のである。これを考慮すれば日米の階層に大きな差がないといえる。 表
2
調査日胡リ年輪儲)の分布 単位:% ... 39 40 ... 50 ... ω 70 ... 合計 戸建 京阪 4.1 10.2 19.9 37.7 28.1 196 1∞
.0 芦屋 0.9 10.4 33.3 31.9 23.5 213 1∞
.0 日本 1.8 10.3 26.9 34.7 25.7 4 ω 1∞
.0LA
4.0 21.3 12.7 21.3 30.7 75 1∞
.0 OR 10.3 38.4 33.3 10.3 7.7 39 1∞
.0 米国 2.4 27.2 25.3 17.5 22.8 114 1∞
.0 日本集合 1.0 15.9 39.6 35.9 7.6 315 1∞
.0 表 3-1 日 本 の 年 収 ( 万 円 ) 単位:% 400未 満 必0... 6∞
800 ... 10∞
15∞
20∞
以
上
合計 京 阪 24.0 20.8 18.0 8.2 19.1 6.0 3.8 183 1∞
.0 芦 屋 8.7 11.3 9.7 11.3 22.6 15.9 20.5 195 100..0 戸建計 16.1 15.9 13.8 9.8 20.9 11.1 12.4 378 1∞
.0 集合計 10.1 14.9 13.9 15.5 30.1 11.8 3.7 296 1∞
.0 査廷 ① 48.0 33.7 9.2 4.1 3.1 2.0 O 98 1∞
.0 ② 47.8 39.1 10.9 O 2.2 O O 46 1∞
.0 ①戸建住宅居住者の無職、②集合住宅居住者の無職 表 3-2 米国の年収(千ドル) 単位:% 35剰荷 35 ... 55 ... 75 ... 95 ... 140 ... 200以
上
合 計LA
12.5 12.5 9.4 14.1 21.9 18.8 10.9 641∞
.0 OR 3.0 15.2 15.2 27.3 24.2 15.2 O 39 1∞
.0 合官十 9.3 13.4 11.3 18.6 22.7 17.5 7.2 97 1∞
.0 鯛議 25.0 41.7 8.3 8.3 8.3 8.3 8.3 12 1∞
.0 米国のカテゴリーは日本と 2000.6月現在で近似するように設定した。 (2)現住宅の主要構造 戸建住宅の主要構造は木質系が主流で(約80%)、両国の差が少ないが、工法の違いは 分からない。 日本集合はコンクリート系が主流であるが、 タウンハウスの一部に木質系が混じっている。(
3
)
建築時期と入居時期 日本は建築時期と入居時期の相闘が極めて高い (表4、表5参照)。両者の相関係数は京阪O.51、芦屋0.63、日本集合0.48である。開発 後の経過年数が短い芦屋は建築時期も、入居時期も1980年代に集中した。米国も日本と同 様に調査地によって建築時期に差が見られ、 O Rは L Aに比べて新しい。しかしそれでも -141969年以前が56.4%あり、日本の芦屋浜よりは古い時期まで分布している。入居時期は L A のバラツキが大きい。O Rは1990年以降の入居者が過半数になり、建築時期と相関はな いが相関係数が負の値 (-0.05) になった。これは若い回答者が多かったことによる。 表 4 調 査 地 域 別 建 築 時 期 単位:% 年 "-'1969 1970"-' 1980"-' 1990"-' l口h、 計 戸 京阪 30.3 26.8 22.7 20.2 198 1
∞
.0 建 芦屋 0.0 0.5 93.5 6.0 215 1∞
.0 日 本 14.5 13.1 59.5 12.9 413 1∞
.0 しベ 80.0 4.0 6.7 9.3 75 1∞
.0 OR 56.4 7.7 20.5 15.4 39 1∞
.0 米 国 71.9 5.3 11.4 11.4 114 1∞
.0 日本集合 0.0 2.2 93.0 4.8 315 1∞
.0 表5 調 査 地 域 別 入 居 時 期 単位:% 年 "-'1969 1970"-' 1980"-' 1990"-' i口L 計 戸 尽 阪 48.1 23.2 15.7 13.2 198 100.0 建 芦 屋 0.0 0.0 卯.7 9.3 215 100.01 日本 23.0 11.2 日.7 11.1 413 100.01LA
26.7 29.3 16.0 28.0 75 100.0 O R 5.1 15.4 23.1 56.4 39 100.。
米国 19.3 24.6 18.4 37.7 114 100.0 日本集合 0.0 1.3 83.5 15.2 315 100.0 3.現住宅取得時の状況 (1)現住宅取得形態 現住宅取得形態は日本の80%以上が新築である(表 6)。米国の新築はO Rが30.8%で L Aの21.3%よりもかなり高い。それで、もO Rの値は日本 (89%) の3分の 1強でしかな く、両国の差に影響を与えるほどではない。O Rの比率が高くなった理由は45歳未満の回 答 者11例中6例が新築 (54.5%) に集中したことによる。45歳以上の新築率は25%未 満 で L Aとの差は認められなかった。 表6 現住宅の取得形態 単位:% 新 築 中古 合 計 日本戸建 京 阪 83.6 16.4 201 100.0 芦 屋 94.0 6.0 216 100.0 合 計 89.0 11.0 417 100.0 米国戸建 LA 21.3 78.7 75 100.0 O R 30.8本 69.2 39 100.0 合 計 24.6 75.4 114 100.0 日本集合 84.8 15.2 316 100.0 *新築12例 中 半 数 が45歳 未 満(45歳 未 満11例の54.5%に 当 た る ) 日本集合が日本戸建よりも中古率がやや高いので、開発時期が同じ芦屋に絞って比較し たところ、戸建住宅の中古率は6.0%しかないが、集合住宅はその 2倍以上の 15.2%に達 5 1 iしており、分譲集合住宅の中古化が進行し始めていることが分かる。 (2)現住地、および現住宅の選択理由 現 宅 地 の 選 択 理 由 は 図 1の 通 り で あ る。全 調 査 地 域 に 共 通 の 理 由 は 「 価 格 の 選 択J だけである。し か し こ の 項 目 も 米 国 の 方 が 回 答 が 多 く 1%水 準 の 有 意 差 が み ら れ た。 他 の 理 由 は 日 米 で 対 照 的 と も 言 え る 傾 向 が 認 め ら れ る。米国では「居住階層J
r
学 区J な ど 居 住 過 程 で 蓄 積 さ れ る コ ミ ュ ニ テ ィ 条 件 を 選 ぶ 傾 向 が 強 い。日本では外的条件で あ る 「 自 然 環 境J、「交通の利便'性 J に 過 半 数 が 回 答 し 、 土 地 ( 都 市 ) 条 件 を あ げ る 傾 向 が 強 い。両国とも幾分調査地別に差違があるが、両国間の特徴を変えるほどの違いで はない。 - 価 格 選 択 林 ・自然環境牢牢牢 回 居 住 階 層 牢 林 口 敷 地 地 盤 林 -学区牢本本 国交通至便本** 制 民 M 村 田 芦 屋 京 阪 A、雪山L t:Iロ1LA
OR 合 計 日本集合 図 1調査地域別住宅地選択理由 *印は日米の戸建問についてχ2の有意差検定をした有意水準*5弘 林 1免 ***0.0覧水準で、有意差がある。 次に、現住宅の選択理由についてあらかじめ表7の選択肢(表現は略記)を用意して質問 した。 日本で回答が多い項目は「日照・通風J、「施工の安全性J、「健康住宅・遮音性・ バリアフリー・省エネルギーなどを集約した居住性能J(以下「居住性能」と略す)であ る。いずれも現在公的な性能保証制度が整備されつつある項目であるl川川lυ)ωz1幻)13川 l凶ω5日) 一方米国に多かつた項目は「間取.意匠Jム、「再売却時の経済価値」ム、「職人の仕事の魅力J などでで、ある。ま た 「 管 理J、「伝統的雰囲気Jは数値は低いが日本との差が大きい項目で ある。 日本集合で「伝統的雰囲気J、「職人の仕事の魅力jが特に少ないことはその供給 形態から当然であろう。 「再売却時の経済価値(以下「投資性J と略称する)Jが米国戸建 で46.5%あるが、日 本戸建ではわずかに8.3%しかない。これは日米比較上注目される。またこの項目は日本 集合では16.8%あり、この比較でも日本の戸建住宅の低さが目立つ。 以上、ほとんどの項目において日米で有意差が認められた。ところで、各国毎に調査地 問で比べてみると、日本においては「間取・意匠Jが、米国においては「施工の安全性J、 「居住d性能Jが両国間の差よりも圏内の調査地問の差の方が大きくなった。それ以外は両 国の違いに影響を与えるほど大きな差はみられない。円 。
可i次 に 「 投 資 ' 性 」 を 選 ん だ 回 答 者 に 注 目 し て 、 そ の 回 答 者 が 他 の 項 目 を 選 択 し た 比 率 を 表8 に し た。「日照・通風J以 外 の 全 項 目 に お い て 米 国 の 方 が 日 本 よ り も 回 答 が 多 い。ま た 表 7, 8か ら 日 本 は 多 く の 項 目 に お い て 「 投 資 性Jの 回 答 者 が 非 回 答 者 よ り も 回 答 率 が 低 く 、 米 国 は 逆 の 傾 向 が 見 ら れ る。そ れ を 相 関 係 数 に よ っ て 表 し て み る と 、 ど の 項 目 も さ し た る 相 聞 は な か っ た が 、 日 本 で は 多 く の 項 目 で 負 の 値 を 示 し 、 米 国 は 正 の 値 を 示 し た。換 言 す る と 日 本 で は 住 宅 選 択 理 由 が 客 観 的 な 基 準 の 情 報 に ま で な っ て い な い こ と を 表 し て い る。 表 7 調 査 地 域 別 住 宅 選 択 理 由 単 位 ; % 売 却 時 建築 施 工 規模 間取り 伝 統 的 日照・ 職 人 の 管理 融 資 居住 合 計 の 経 済 年数 の 安 意匠 雰囲気 通風 仕 事 の 受 け 性能 価 値 全性 魅力 易さ 日 京 阪 5.3 17.1 44.9 58.3 50.3 4.3 66.8 23.0 13.9 16.6 26.2187 100.0 芦 屋 11.2 9.1 59.9 56.9 69.5 8.1 71.6 17.8 12.2 11.7 31.5 197 100.0 戸 建 合 計 8.3 13.0 52.6 57.6 印.2 6.3 69.3 20.3 13.0 14.1 28.9お4100.0 I ど の 有 意 * * 本 本*本 差 検 定 米
LA
48.5 27.9 27.9 66.2 67.6 11.8 23.5 44.1 29.4 22.1 10.3a
100.0 O R 60.6 39.4 51.5 60.6 72.7 18.2 31.3 33.3 24.2 33.3 30.3お 100.0 戸 建 合 計 46.5 31.7 35.6 64.4 69.3 13.9 26.0 40.6 27.7 25.7 16.8 794100.0 χZ主
寝
室
*
*
本 差日検米定有マ意I
桝 *本木 牢牢 牢 **牢 木本本 本*牢 *牢 本 日本集合 16.8 13.6 54.0 74.1 55.7 1.9 66.7 2.6 10.0 40.5 21.4 まゆ100.0 居住性能には健康住宅、遮音性、バリアフリー、省エネルギ一等を含む。管理には修理がし易い、後でか かる管理費用、住宅の手入れのし易さ、を含む。*印はd
の有意差検定による有意水準:*5丸 林l丸 林*0.0 九水準で有意差がある。 マは日米の戸建聞についてχ2の有意差検定 表8 現 住 宅 の 選 択 理 由 中 「 投 資 性 」 の 回 答 者 が 他 の 選 択 理 由 項 目 を 選 ん だ 比 率 と 相 関 係 数 建築年数 安全性 規 模 間取意匠 伝 統 日照・職人CT-管 理 融資 居 住 性 合計% 通 風 仕事ム 能 京 阪 10.倒 20.倒 30.3% 40.切b 10.0印.0見 30.0% 20.倒 10.倒 20.倒 101∞
.0 芦屋 22.7 36.4 54.5 50.0 18.2 45.5 22.7 13.6 27.3 13.6 221∞
.0 LA 29.6 22.2 70.4 63.0 11.1 29.6 40.7 25.9 18.5 18.5 271∞
.0 仁沢 45.0 70.0 70.0 85.0 30.0 45.0 45.0 40.0 45.0 40.0 201∞
.0 戸 建 合 計 18.脱 34.41九 46.9% 46凱 15.倒 50.倒 25.飢 15.6%21凱 15.6% 321∞
.0 相関係数 0.05 --0.13 --0.07 一O
.
侃 0.12 --0.13 0.04 0.03 0.07 --0.88 長問戸建 36.2 42.6 70.2 72.3 19.1 36.2 42.6 31.9 29.8 27.7 47 1∞
.0 相関係数 0.09 0.14 0.11O
.
侃 0.14 0.22 0.04O
.
ω
O
.
ω
0.27 日米戸建国守有意差 * * 日本集合 42.3 61.5 44.2 3.8 59.6 3.8 9.6 48.1 11.5 521∞
.0 件目関係霊的 0.02 --0.16 --0.13 --0.10 0.06--0.07 0.04 --0.01 0.07 --0.11 ム印は職人の仕事の魅力の略。*印は日米聞の回答率の有意差検定。χ2検定をした有意水準;*5%水準 で有意差あり。相関係数は項目聞の回答の相関空を表す。係 和1きわめて小さし、ので相関性はなし、利直の正賞に着 目して掲載した。 マ 4 1 i4.中古戸建住宅の購入歴 (1)転居回数と売却回数 両国とも回答者の95%が過去に転居経験を持つ(表 9) が、頻度は明らかに米国の方が 多く、 2倍近い開きがある。日本は年齢(表10) との聞に差が認められたが、米国はそ の差はなく、 O Rにおいては若い層でも転居回数が多い。米国は中古の方が平均転居回数 が多い。 表 11はこれまでの住宅売却回数である。米国は日本の約 2倍の売却回数がある。 表9 現 住 宅 の 取 得 形 態 別 転 居 回 数 単位:% 0回 1 2'" 5'" 10'" 合計 平均 京阪 野諜 7.9 22.0 53.7 15.2 1.2 164 100.0 2.68 中古 6.3 25.0 53.1 15.6 O 32 100.0 2.38 芦屋 車高義 2.5 8.0 56.0 31.0 2.5 200 100.0 3.93 中古 O 7.7 69.2 23.1 O 13 100.0 3.77 LA 菊傑 O O 46.7 53.3 O 15 100.