つd
表4 建物検査の結果満足度(戸建住宅のみ) 樹立:%
非常同前足 ま あ 満 足 や や 不 満 強 い 不 満 合 計
日本戸建 新築 27.8 61.9 6.2 4.1 97 100.0 中古 40.0 50.0 O 10.0 10 100.0 合計 29.0 60.7 5.6 4.7 107 100.0 米国戸建 新 築 21.1 68.4 10.5 O 19 100.0 中古 40.0 46.7 11.7 1.7 60 100.0 合計 35.4 51.9 11.4 1.3 79 100.0 ところで、検査を実施した人の満足度はおおむね良好であった(表 4)。特に中古の満 足度が高く、日本の中古居住者はほとんどが良い評価をした。中古戸建居住者の検査に対 する認知は新築に比べて低いが、検査実施者の評価は高いので、性能検査を普及すること は効果的である。
(3)中古戸建住宅購入経験者の住宅の資産意識と建物検査
日本の中古住宅市場が貧弱な理由が中古戸建住宅に対して「建物の安全性に不安があ りJ、「将来の建替または転居Jまでの「仮の宿」意識があることと相関していることを 先述した。
では、この意識は建物検査の関心にどのように影響をしているのであろうか。本論では 将来指向、現住宅の「予測余命」、住宅の投資価値観と、建物検査実施との相関をとり、
検査の実施に影響を与えるような住宅の資産観の存在を探った。
図 2は将来指向別に現住宅の建物検査実施率を比較したものである。日本は永住指向 者の方が実施率が高い。転居指向者の実施率は「竣工検査Jを加えても (60%)、全カテ ゴリー中最低である。一方米国は将来指向別に大差がないが、強いて言うならば将来が未 定、転居指向者の方が実施率が高い。
次に、中古戸建住宅の「仮の宿J意識(既報3))と、現住宅の検査をクロスした(表5)。
「仮の宿Jの回答者は他に比べて「自覚的検査J率が低い。特に現住宅も中古戸建住宅で は「自覚的検査Jがわずか6.3%、「未検査jが56.3%に上る。
% l・ 査 100.0
r::r :rr., '"' :.J1.!1'{
75.0 50.0 25.0 0.0
日本戸建
図2将来指向別現住宅の建物検査実施率(戸建のみ)
4 A
つd
表5中古戸建J購九怪験者のうち「仮の宿Jの 回 答 者 と 非 回 答 者 の 建 物 検 査 の 実 施 率 単 位 戸建のみ) 自覚的検査 竣工検査 未 実 施
:%
i口b、 計
新 築 回 答 者 20.7 65.5 13.8 29 100.0 非回答者 27.3 45.5 27.3 33 100.0 中古 回答者 6.3 37.5 56.3 16 100.0 非回答者 33.3 37.0 29.6 27 100.0
ところで「仮の宿J意識は住宅の余命を予測する上でどのように影響しているのだろうか。
表 6は「仮の宿J意識と、建物検査実施状況をクロスした上で、各カテゴリーにおける 住宅の「予測余命jの平均値をとり、 3変数の関係を表している。なお、「予測余命j と は「現住宅に入居した時にあと約何年の寿命があると思いましたかJという質問に対して 回答された値である(既報りで詳述)。非回答者は検査の実施に自覚的回答者ほど平均「予 測余命jが長い。「仮の宿Jの回答者は非回答「未検査」の平均値よりも「予測余命Jが 短く、「仮の宿J意識があるかどうかの差が歴然としている。つまり「仮の宿J意識は建 物の評価に影響を与えているといえるだろう。
と非回答者の中古住者の平均苦額脱ー命政轄」の回答
現住宅が中古戸建居住者のみ 自覚民験査 竣工検査 未実随 合 計 回答者 30.0年 35.3年 19.4年 26.1年 非回答者 38.3 34.4 33.9 35.6 合 計 37.5 34.8 26.2 32.0
予測余命とは現住宅の取得時に、 「あと約何年の寿命があると思いましたかJとL、う質問の回答値である(既 報1)参照)。
図 3はさらに「仮の宿」の回答者と非回答者について「住宅需要型J(表 7参照)のI型 (現在も中古戸建住宅)と、 E型(中古戸建→新築戸建)の検査実施率を比較したもので ある。「仮の宿Jで中古戸建住宅を購入した人も新築の取得においては検査率が高いこと を認められるの
│回 自 覚 的 検 査 図 竣 工 検 査 口 未 検 査 │ 100
phunU
7 5 25
O
図3["仮の宿Jの巨塔者と非回答者の建物検査実施率に関する住宅需要型 IとEの比較
‑35‑
表7 中古戸建住宅需要型 (既報句冶ら再掲)
中古
F
建 中 古 戸 建 中古から 変 更 の 転居先の住宅 中古戸建需要型住 宅 指 住 宅 購 入 変 更 種 類 パターン 型 向
あり あり なし or中古へ転居 中古のみ
あり 建 替or 戸建新築 中古→新築 H
転居 分譲集合 中古→集合 皿
検討・ 新築を取得 IV
非購入 分譲集合住宅を取得 V
なし 未検討 新築戸建を取得 VI
分譲集合住宅を取得
v n
E E IV V VI
v n
合 計京 阪
1 6 . 8 1 8 . 9 2
1.4 4 2 . 9 1 9 6 1 0 0 . 0
F 芦 屋
6 . 0 1 2 . 5 1 7 . 1 6 4
.4 2161 0 0 . 0
週日本1 0 . 7 1 5 . 6 1 9 . 3 5 4
.4 4101 0 0 . 0 LA 7 7 . 8 1 3 . 3 5 . 3 4 . 0 7 5 1 0 0 . 0
O R 61.0 20.51 0 . 3 7 . 7
391 0 0 . 0
米国7
1.9 1 5 . 8 7 . 0 5 . 3 1 1 4 1 0 0 . 0
日本集合1
1.1
31.85 7 . 1
2961 0 0 . 0
(表注)上表内の数字の単位は各横軸合計を母数とした% 事表の詳細は既報')を参照のこと
(4)中古戸建未購入者の住意識と建物検査
表 8は反対に中古戸建住宅の未購入者のうちその理由を「終の棲家にならなし、からJと 回答した者と、非回答者について検査実施率を表している。これによると、回答者と非回 答者の差がない。つまり、当初から新築を選んだ人の問では住意識と検査の問に相関性が 認められなかった。
以上、中古戸建住宅に対する意識と建物検査の関係を見てきた。米国では中古戸建住宅 について、特段の安物意識が少なく、したがって検査にも差がない。それに対して、日本 では新築の場合の検査に比べて、中古の検査実施率は低く、特に「仮の宿Jとして購入す る場合にはその傾向が強いことが明らかになった。つまり既存住宅には資産性が認められ ていないといえるのである。
表8 中古戸建住宅を未購入者のうち「中古は終の棲家にならなしリの回答傾向と建物検査の
実施率 単 位 : %
自覚的検査 │竣工検査 │未実施 │合 計
そ の 他
(5)住宅資産観と建物の検査
①住宅資産観の分類
2 8 . 6 1
44.31 27.117 0 1 0 0 . 0
24.6 51.2 24.2 2111 0 0 . 0
‑36‑
表9 住宅資産観のパターン分類
中古戸建の評価と購 現住宅再売却投資価値 対応する住宅需要型 住宅資産意識の名称 入経験
仮の宿として中古戸 関心がない
建を購入 重視
重視 終の棲家にならない故 重視 に中古戸建を未購入 関心がない 上記のどちらでもな 重視
し1 関心がない
表 10 住宅資産観
仮の宿重視 投資性重視 日本戸建
米国戸建 日本集合
10.3 O
2.5
7.2 41.2
15.8
全タイプ I型 E 、皿型
I V ' " ' ‑ '
Vll型I V ' " ' ‑ '
Vll型 全タイプ 全タイプ終の棲家重視 14.9
1.8 13.6
表11 住 宅 資 産 観 別 平 均 転 居 回 数 ・ 売 却 回 数
日本 米国
仮の宿 投 資 終 の 棲 その他 合計 投資性 '
性 家
転 居 3.55 3.34 3.05 3.31 3.31 7.2 売 却 0.81 1.07 0.48 0.80 0.77 2.08
仮の宿重視 投資性重視 終の棲家重視 投資性重視 その他
単 位 : % その他 合計
67.6 417 100.0 57.0 114 100.0 68.0 316 100.0
終 の 棲 その他 合計 家
6.50 8.35 6.14 1.00 1.10 1.47 これまで見てきたそれぞれの変数は、住宅の資産性に対する意識の断面を表している。 そこで、これまでの指標を組み合わせて考察するために次のような手続きを経て新変数「住 宅資産観Jを作成した(表的。まず第 l段階で回答者を中古戸建住宅を「仮の宿J~回 答した者、「終の棲家にならなしリと回答した者と、それ以外に分ける。第 2段階では、
現住宅の選択理由の「投資性Jを回答したか否かの違いを組み合わせた。第3段階では現 住宅取得形態をクロスさせ分類、名付けた。表 10はその度数分布である。米国は「投資 性重視Jが 41.2%あるが、「仮の宿重視」、「終の棲家重視Jは極端に少ない。日本は「投 資性重視Jが少ない。しかし、少ないとはいえ日本集合の 15.8%は戸建住宅の 2倍以上 になる。この値は米国に比べれば2分の l以下ではあるが、日本の分譲集合住宅で中古市 場が認知されつつあることを表しているのだろう。
表 11は「住宅資産観」別に過去の転居回数、住宅売却回数の平均を示している。「投資 性重視」は一番売却回数が多い。米国戸建住宅では他の 2倍である。「仮の宿重視Jは転 居回数が多い。
②『住宅資産観jと建物の検査
表 12は「住宅資産観Jと建物検査の実施率のクロス表である。米国では「投資性重視J の「自覚的検査Jが多い。
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終の棲家重視Jは2例しかないので、参考)日本でもいくつ かの相関が見られる。「仮の宿重視」は「自覚的検査Jが低く、反対に「終の棲家重視」は「自覚的検査Jが多い。「投資性重視」の「自覚的検査Jはその中間にあるが、「竣工 検 査Jと「自覚的検査Jと合わせた値は 83.3%に達して最も多くなった。
‑37‑
表 12 住 宅 資 産 観 別 建 物 検 査 の 実 施 率 単 位 : % 自覚的検査 竣工検査 未検査 合計
日 仮の宿重視 16.3 55.8 27.9 43 100.0 本 投資性重視 20.0 63.3 16.7 30 100.0 終の棲家重視 31.1 37.7 31.1 61 100.0 その他 24.2 49.9 26.0 277 100.0 合 計 24.1 49.9 26.0 411 100.0 米 投 資 性 重 視 73.3 2.2 24.4 45 100.0 国 終の棲家車見 1件 O件 1件 2件
その他 46.4 3.6 20.0 55 100.0 合計 74.5 2.9 22.5 102 100.0
4.中古戸建住宅の情報と中古戸建住宅の信頼性 (1 )住宅情報の収集
現住宅を取得するに当たってどのように情報を入手したのかを尋ねた(図 4)。 日本で は現住宅が中古の場合は新築に比べて「技術の専門家に相談したJ、「展示場に見に行っ た」以外のほとんどの項目で回答率が高くなった。中古用の展示場は少ないのでこの項目 の回答率は低いが、代わって「オープンハウスを見に行ったJの回答率が増え、展示場と オーフ。ンハウスを加えた値は、新築と中古の問で差がなくなる。中古戸建住宅の回答率が 高いことは中古戸建住宅の購入が慎重に進められていると推察することができる。米国で は新築と中古の差が少ない。
(2)中古戸建住宅の不安
既報 3)において中古戸建住宅に対する不安はその需要の阻害要因になることを指摘し た。図 5は中古戸建住宅を購入する場合の不安を尋ねて、不安が無いと回答した比率で
園展示場***
回技術専門***
国 専 門 誌
‑オーブ。ンハウス*** 口新聞広告***
回業者委託*** 図 知 人 相 談 * 四 情 報 他
回無
%
0.0 50.0 100.0 150.0 200.0 250.0 300.0
# ‑
E工
$印は日本の新築.中古の間のχぷz検定による有意水準*巧5%
図4 現住宅の種類別情報の収集方法
‑38‑
n u n u n u n U A U
A吐
qd
円L唱i
日 本 米 国
図5 情報の不安なしの回答率
ある。日本が9.8%、米国が 27.4%で、日本人の方が不安を感じている人が多かった。中 古戸建住宅を購入する場合の不安の内容を図 6で確認すると、情報に対する不安は米国 の方が高いが、日本人は情報自体よりも情報の担い手である不動産業者に対する不安が大 きい。「不動産業者の信頼d性Jと「情報の信頼性Jは日米で関係が逆転している。「敷地 や建物の安全性J、「設備の'性能」に関わる不安は日本の回答率が明らかに多く、「契約や ローンJに関わる不安は米国の方が多いことが明らかになった。この違いについて、既報3)
では住宅の性能が安全性に関するリスクとして購入者にかかってくる日本と、モーゲージ 等の経済評価査定に影響する米国の市場の違いであると指摘した。
さらに図 6を詳細にみると、日本の場合「中古戸建住宅需要型」が I、E、ill(し、ずれ も中古戸建住宅を購入したことがある型)と、 N、V、VI、W (一度も中古戸建住宅を購 入したことがない型)の間で前者よりも後者の方が棒グラフが長いという明確な差がある。
これは、後者が 「設備の'性能J、「情報の信頼性」、「不動産業者の信頼d性Jの回答率が多
園 業
圃 敷 地 ・ 建 物 の 安 全 性 ・ 設 備 の 性 能
口契約・ローン 圏 情 報 の 信 頼 性
田 不 動 産 業 者 の 信 頼 性 白 そ の 他 の 不 安
査豆一「一二二二二二
自 由 お 扇 町 一ーl豆
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~園田園 臨 醐 醐 臨 醐 聞 出 掴
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苗 盟 国 師 l i%
1 4 ‑
E工
0 . 0 50.0 100.0 150.0 200.0 250.0
図6