41 608
日本 建て替え 新 築 から
45
1 0 6
120.醇 100.0 80.0 60.0 40.0 20̲0
0.0 中古 から 37 33
中古 相続 相続
から
4 3
39 41 33 9462
既 存 合計 住 宅 撤 去
42 41
2 9 9 6 5
USA
新築 建て替え新築 中古 から から
7 4
5446
311
2単位:上段年、下段度数 中古
1 0 4 1 8 3
相続 既存 住宅 撤去
1 2 3
1
3.~音 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0
7 0 2 8
合計
99 246
ー1952 1953‑ 1963‑ 1973‑ 1983‑ 1993‑ 合 計 図3建築時期別予測耐周年数(中央値)
‑76‑
4.建て替えを促す要因
(1 )住宅の種類別所有者の取得年齢
表 15は住宅の種類(2)別に取得当時の居住者の年齢を表している。USAは日本よりも 取得年齢が低い。中古住宅においてその傾向がより強く、両国の違いが反映している。 一 方日本の中古住宅は新築住宅に比べて必ずしも取得年齢が低くはない。なお、表示をして いないが、中古住宅を購入した場合、住み続けている事例よりも建て替えた事例の方が取 得年齢が若かった。これは土地への先行投資として中古住宅を選んだからだとみられる。 表 16は日本だけについて、現在の居住者の年齢別に各種類の住宅が占める割合を表し ている。これによると、建て替えは相続した住宅が最も若く、続いて中古を建て替えた住 宅の居住者が若い。したがって、 40歳以下では中古の占める割合が 28.6%あるが、 41歳 以上では建て替えが始まる 41歳以上では、中古の割合が非常に低くなる。
表15 住 宅 の 種 類(2)と当該住宅取得年齢(延べ件数) 単位:年革命 建 替 中 古 相 続 既 存 住 延べ 新 築 新築を 中古を 相続を 宅撤去 合 計 日本 平均値 39.8 52.8 48.7 45.1 39.9 34.7 45.0 41.2
S D 9.4 10.6 13.2 13.2 10.0 9.7 10.5 11.1 度数 596 106 34 37 104 18 29 919 USA 平均値 39.4 41 27.5 371 47 37.4 37.3 S D 10.21. 2.1 9.81. 12.3 9.9 度 数 30 1 2 215 1 26 278
表
16
現在の居住者の年齢別 住 宅 の 種 類( 2 )
(日本のみ)歳 新葬F 菊穣を建替 中古を建替 キ臓を建替 中古 相 続 合 計
40以下 57.1 7.1 28.6 7.1 28 100.0 41 "‑ 68.2 4.5 9.1 15.9 2.3 44 100.0 46 "‑ 63.2 1.5 7.4 11.8 7.4 8.8 68 100.0 51 "‑ 62.1 7.8 7.8 6.8 12.6 2.9 100 1
∞
.056 "‑ 59.8 12.0 5.4 3.3 13.0 6.5 92 100.0 61 "‑ 64.9 17.6 3.1 2.3 5.3 6.9 131100.0 66 "‑ 64.1 17.9 3.4 2.8 11.0 0.7 1451
∞
.071"‑ 73.4 17.4 0.9 3.7 2.8 1.8 109100.0 76以上 66.7 22.2 5.6 2.2 2.2 1.1 90 100.0 合 計 64.9 13.3 4.3 4.6 9.0 3.8 8101
∞ o
*既存住宅を撤去後新築を含む
(2)建て替え指向
図 4は住宅改善指向を表したものである。USAはどの住宅においてもリフォーム指向 が6割以上、転居指向が過半数あるが、建て替え指向は少ない。日本は建て替え指向の方 がリフォーム指向よりも多く、転居指向とは大きな差がない。「延べ住宅数Jにおける建
‑77‑
事も
80.0 70.0 60.0 50.0 40.0 30.0 20.0 10.0
o .0
園 現 住 宅 建 替 指 向 口 現 住 宅 転 居 指 向 回 現 住 宅 リ フ オ ー ム 指 向 ・ 延 べ 住 宅 建 替 指 向
日 本 USA
図 4 現住宅の将来指向と、延べ住宅の建て替え指向
て替え指向の割合は全体の 24.9%、相続住宅に至っては 67%に達する。
表 17は各変数と建て替え指向とのCramer's V係 数 を 求 め 、 近 似 有 意 確 率 が5%未満 になった変数における V係数(係数値は全てプラスになる)を示している。「予測耐周年数J、 建築時期、居住年数など、年数に関する変数、延床面積との相聞が認められる。表18で 建築年数が 40年以上経過した住宅の建て替え指向率は過半数に達すること、表19で既 存住宅を取得した場合の建て替え指向が極端に高いことを再確認した。
表 18 建築時期別建て替え指向率 単イ立:%
本
表19 単イ立:%
新築 新 築
11.1 8.7
図5は建て替え指向と最も相闘が強かった「予測耐周年数」の
関係を表したグラフである。日本では建て替え指向がない場合の「予測耐周年数Jは 40 年台をピークにした正規分布型の曲線であるが、建て替え指向の場合には築後 25年 以 下 に回答の過半数が偏在し、以後年数が長くなるほど急速に比率が下がる片流れのグラフで
‑78‑
ある。USAにはこのような傾向は見られず、建て替え指向者の予測耐用年数の値が短い のは日本の特徴といえる。
jj il t‑ j1 is le s‑
….j‑O‑一日本建替指向無し‑‑‑一日本有り 一合一USA建替指向無し一企ーUSA有り 60
50
nu nu nu nu nu
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公社
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件当 時的
N
建 て 替 え 指 向 の 有 無 別 予 測 耐 周 年 数
(3)
建て替えの理由では耐用性を左右する理由は何であろうか。図 6 に過去に建て替えた理由と、今後建 替を希望する理由、および、比較のために今後転居を指向する理由を並列した。建て替え の3大理由は①好みの間取りにしたい、②家族の変化に対応、③規模の拡大である(以下
「間取り」、「家族J、「規模」と略称する)。特 に 両 国 と も 「 間 取 引 が 最 も 多 い 理 由 で あ ることが共通している。「規模」については日本は USAよりも少ない。耐久性の原因で ある「老朽Jによる理由は決して多くはない。日本において過去と、今後の「規模jを比 較すると、過去において「規模」は多いが、今後の指向においては非常に少ない特徴があ
ることがわかる。
転居理由に視点を変えると、日本は「家族Jが最も多い理由で、「間取り」の回答は極端 に少ない。また、「規模Jの回答も少ない。一方、 USAは建て替えと同じく「間取りJ
r
家 族Jr
規模」が転居指向の 3大理由である。このように USAでは建て替えと転居は居住 条件改善のための同質のオルタナティブであるのに対して、日本では建て替えと転居は異 質の指向であることが確認できた。図5
国 家 族 圏 中 古
過 去 の 建 替 今 後 の 指 向 転 居 指 向
今 後 の 指 向 回 間 取 図 低 賃
+ 母
国
︿ωコ
転 居 指 向
300 図6
250 200
建て替え指向理由と転居指向理由の比較
‑79‑
150 100
。
50建て替えたい理由と、住宅の種類(図 7)、建築時期(図 8)との関係を図示した。図 7によると、 「間取りJの割合は中古住宅で特に多いことが分かる。図8によると、「規 模」の理由は 1963'"'‑'1972年をピークに急速に減少し、「間取りJのピークは「規模」よ りも 20年後に移動し、 1983'"'‑'1992年のところにある。このように 「規模Jと「間取りJ は山形の分布を示すが、建築年数 20年の平行移動が認められる。一方「家族」は山が 1 つではなく、 1952年以前に建設された住宅と現在の住宅に最も回答が多い。このように
3大理由は波状的な変動を生じているのである。
〈 c/)
コ
*
"
田
国 間 取 り 回 家 族 ロ 規 模
国 老 朽 ‑ 対 災 害 強 化 圏 中 古 ・ 相 続 住 宅 ..,̲...̲̲"...̲....<1.<1. 01"'̲",耐Hゆ‑.̲.......岬...",...........副.......̲..̲...̲.......̲..‑.,.........,.,...........̲‑̲...............̲.......... ...押...̲̲ ..̲.‑‑.. ... 合 計
中 古 新 築 合 計 中 古 相 続 新 築
90.0 80.0 70.0 60.0 50.0 40.0 30.0 20.0 10.0 0.0
ιー ‑膨!111
:::~:X:::::':::::::';II膨露軍
L̲̲̲J :
i:::::::::::.0.0 50.0 100.0 150.0 200.0 図7 住 宅 の 種 類 別 建 て 替 え 指 向 理 由
‑ 間 取 り 園 家 族 口 規 模 図 耐 震 強 化 臼 低 賃
J 点 、
β心。 の 折 、
3〆l...'oi与 格
〆
φ
、もち、 ヘもももへ
~Îも/ へもも'y'φ
図8 建 築 時 期 別 建 て 替 え 指 向 理 由
250.0
図 9において、建て替え指向と住宅の<間取り、面積、安全性、総合>満足度との関係 をみた。USAでは建て替え指向が無い方が有るよりも「最も強い満足度Jを示す回答者が 明らかに多い。日本も同様のことが言えるが、むしろ満足度が高い方よりも、強い不満を 表す回答に顕著な差が出ており、特に間取りと、安全性により強くその傾向が見られる。 総じてどの項目も建て替え指向がある方がないよりも満足度が低い。なお、表20によると、
‑80
口 大 い に 満 足 図 ま あ 満 足
・ や や 不 満 図 説 常 に
100%
80弘 60弛
40覧
20首
o
首指 向 無 し 指 向 有 り │ 指 向 無 し
日 本 USA
図9建 て 替 え 指 向 の 有 無 別 現 住 宅 の 満 足 度
表 20 建 築 時 期 別 間 取 り と 安 全 性 の 満 足 度 単位;%
手間こ利荷 やや利荷 まあ満足 大いに満足 合計
間取り交
1953
年ー2 . 0 2 6 . 0 6 4 . 0 8 . 0 50 1 0 0 . 0 1963
・3 . 8 2 3 . 6 6 3 . 7 8 . 9 157 1 0 0 . 0 1 9 7 3 ‑ 3 . 5 2 2 . 9 6 2 . 9 1 0 . 6 170 1 0 0 . 0 1983
・3 . 4 2 4 . 1 6 0 . 9 1 1 . 5 261 1 0 0 . 0 1993
・ 1.3 1 2 . 0 6 6 . 7 2 0 . 0 150 1 0 0 . 0
合 計
3 . 0 2
1.6 6 3 . 2 1 2 . 2 788 1 0 0 . 0
安 全 性1 9 5 3 ‑ 8 . 3 2 2 . 9 6 2 . 5 6 . 3 48 1 0 0 . 0
* * * 1 9 6 3 ‑ 4 . 7 2 2 . 0 5 8 . 7 1 4 . 7 150 1 0 0 . 0 1973
・3 . 8 1 8 . 1 6
1.3 1 6 . 9 160 1 0 0 . 0 1 9 8 3 ‑ 3 . 0 1 5 . 6 6 2 . 3 1 9 . 0 231 1 0 0 . 0 1993
・0 . 7 1 0
.45 4 . 8 3 4 . 1 135 1 0 0 . 0
合 計
3 . 5 1 7 . 0 5 9 . 9 1 9 . 6 724 1 0 0 . 0
年同士日本め住吾域聾諦繍と満足におけるχ2検定の有害泳準ヂpく0.旬、 加 P<O.ω「間取りJ、「安全性Jは共に建築時期が古いほど不満が高く古い住宅の建て替えを促す原 因を示している。
5.結論
以上、本報は居住者の建て替え意識に着目して、①建て替えられた事例における「滅失 住宅」の寿命と、居住者による現住宅の耐周年数の予測とを指標に用いて、日本の都市住 宅の耐用年数の特徴と、②建て替え指向およびその理由を明らかにし、それらを通じて、日 本の住宅の耐周年数が短い原因を考察した。結果を以下に要約する。
1. 日本の中古住宅率は USAに比べて極めて低い。また、日本の中古住宅は敷地面積、
延床面積の双方共他の住宅に比べて規模が小さく、中古住宅が低質に偏在しているという 指 摘9)10)が裏付けられた。既存住宅の売却に伴う敷地の分割も認められた。
2 ̲
日本では建築後4 0
年 で6
割が建て替わっている。さらに建て替え指向は25%
に昇り、官iQU
USAの 2.9倍に当たる。日本の建て替え指向は特に相続した住宅や中古住宅等既存住宅 の取得者に多く約半数に達した。
3. 日本で住宅を建て替えた場合、「滅失住宅」の寿命の中央値は 21年である。居住者 が予測した住宅の耐周年数の中央値は日本が 41年で、 USAが 99年である。日本の耐周 年数の予測値は「滅失住宅Jの寿命の2倍になる。したがって従来日本の住宅の寿命を約 30 年と設定してきたことは低すぎるということができる。しかし、日米を同一指標に基づい て比較したところに依れば、過去に滅失した住宅の寿命、今後の「予測耐周年数Jのいず れも日本は USAに比べて2/3程度で、両国の耐用年数の比は従来から指摘されている 値と大差がなく、日本の住宅の耐周年数の相対的短さは変わりがない。
4.本報ではなぜ日本では建て替え指向が多いのか、その理由を分析した。その結果「好 みの間取りにしたしリ、「規模の拡大j、「家族の変化に対応Jが3大理由であることがわ かった。「規模の拡大Jは建築後30年以上経過した住宅において大きな割合を占めたが、
近年建設された住宅の建て替え指向理由は間取りに移ってきており、建て替え指向には住 宅の建設時期が反映している。なお、中古住宅の建て替えでは容積率が上昇する傾向が強
く現れ、建て替えが土地の効率利用化を伴うことが確認できた。
5. 日本の中古住宅は当座の戸建持家指向を満たすものの、居住者による規模と間取りの 満足度が最も低い。USAでは現住宅の不満に対応するためにリフォームが活用されるか、
より質の高い中古住宅に転居することによって対処するが、日本はリフォームによって中 古住宅に恒久的な満足度を与える仕組みにはなっていない。むしろ中古住宅への不満は建 て替え指向を促す大きな要因となり、日本の住宅の耐周年数を短くしている主要な原因の 一つでもある。
6. 日本の持家需要者は中古住宅が土地の先行取得に優れていることを評価する反面、中 古住宅に永住する価値を認めない傾向がある。特に中古住宅を建て替えた場合は当初から 中古住宅を建て替えるまでの「仮の宿j と見なしてしていた。日本では中古化、および相 続等、所有者が変わることが建替の原因になることが確認できた。これは USAにはみら れない傾向である。
以上が結果の要約である。
住宅の耐周年数の算定方法を改良しても日本は米国に比べて約 3分の 2程度で相対的に は変化がないことが確認できた。住宅の寿命を延ばし、ストック社会を実現するためには 中古住宅の市場を整備することが必須条件である。しかし、米国と比較した場合日本の中 古住宅の特徴は質が低いところに偏在しており、住宅全体の中では低質さが目立つ。これ は日本の中古市場を支配している情報の非対称性が質の良い住宅の中古化を阻んでいるこ とによるところが大きい。中古住宅は「仮の宿Jとして認識されている現状は今後たとえ 中古住宅市場が拡大したとしても、住宅の寿命を左右するほどの役割を果たせず、住宅の 寿命を延ばす十分条件にはならないだろう。
注
(注1)住宅市場整備行動計画(アクションプログラム)について
住宅市場整備行動計画では中古住宅市場と、リフォーム市場の拡大促進に政策の重点を 置き、 2015年には中古住宅流通量の倍増、リフォーム市場の3割増・約6兆円規模の市 場を見込んでいる。しかし、本調査研究では「独自の間取引に対する指向と、「自分で
つ 臼