住 宅性能表示 制度 が分譲マ ンシ ョン価格 に与 える影響 と役割
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(2) い る か を 仲 介 業者 が行 う査 定 価 格 に注 目 して 確 認 す. 在 す る。(1)設計 住 宅 性能 評 価 書(以 下 、設 計 評価 書 と. る 。 そ の 結 果 か ら、 この制 度 の シ グナ ル と して の 役. す る)、(2)建設住 宅 性 能 評価 書(以 下 、建 設 評価 書 とす. 割 を 果 す た め の 制度 の あ り方 、住 宅 情 報 開 示 の あ り. る)であ る 。評 価 の検 査 項 目 につ いて は、表1の. 方 につ い て 考察 す る こ とを本 研 究 の 目的 と して いる 。. りで ある 。取 得 単 位 は 、マ ン シ ョ ン住 棟 単 位 で あ る。. とお. よ って 新 築 マ ン シ ョンで は 、 消 費 者 は 、 この 制度 2.住. 宅性 能 表 示制 度 の 内容 と問題 点. を利 用 す るか 否 か の選 択 肢 は な く、住 宅 性 能 評 価 書. 「 住 宅 性 能表 示 制 度 」 には二 制 度 、(1)新 築住 宅 性. を取 得 した マ ン シ ョン の一 住 戸 を購 入 す る か 否 か の. 能 表 示 制 度 、(2)既存 住 宅性 能 表 示 制 度 、 が あ る。 こ. 選 択 肢 を持 つ こと に な る。 一 方 、 新 築 マ ンシ ョ ンの. こで はマ ン シ ョ ン に着 目 して 制 度 の 詳細 を概 観 す る。. 売 主(デ ィベ ロ ッパ ー)は 、 以 下 の 三 種 類 の 選択 肢. 2菌1.新. が あ る。. 築住 宅 性 能 表 示制 度. 新 築 住 宅 性 能 表 示 制 度 には 、 二 種 類 の評 価 書 が存. (1)設 計評 価 書 と建 設 評価 書 を取 得す る (2)設 計評 価 書 の み を 取得 す る. 表1: 既存往宅牲能評価制度の検査項目. (3)全 く取 得 しな い (1)と(2)が、新 築住 宅 性 能 評 価 書 を取 得 した マ ン シ ョ ン とな る 。 しか し、 消 費者 に と って 住 宅 性 能 表 示 制 度 の メ リ ッ トで あ る 、安 価 で 迅 速 な 紛 争 処 理 機 関 の 利 用 が で き る の は 、(1)の両 方 取 得 した マ ン シ ョ ン の 一住 戸 を購 入 した 場 合 のみ で あ る。 新 築 住 宅 性 能 評価 書 は 、認 定 のた め の手 数 料(総 戸 数50戸 で 約2万. 前 後 の マ ン シ ョ ンで 、一 戸 当 り設 計評 価 書 円、 建 設評 価 書 で 約2.5万. 円注2)と 建 築費. (性能 に 応 じて増 分)・ 検 査 費 の 費 用(V)を. 要す る. と い う点 にお いて シ グナ ル と して の要 件 を備 えて い る。 費 用 の面 にお いて 、 上 記 の(1)〜(3)の関係 を見 る と、 以 下 の よ うにな る。 V (1)>. (2‑1). V (2)> V (3)= 0. 東京都では、 「 優 良マ ン シ ョ ン登 録 制 度 」 注3を 計 画 し実 行 して い るが 、そ の対 象 と して 、 以 上 の よ う な新 築住 宅 性 能 表 示 制度 の事 情 も鑑 み 、(1)のマ ンシ ョン の み を新 築優 良 マ ン シ ョ ン と して 登 録 して い る 。 2‑2.既 存 住 宅性 能 表 示 制 度 既 存 住 宅 性 能 表 示 制度 は、 中古 住 宅 を対 象 に評価 書 を 取 得す る 制度 で あ る。 こ の制 度 は 、 新 築 時 の 住 宅 性 能 評価 書 の取 得状 況 は考 慮 しな い。 よ って 新 築 住 宅 性 能 評価 書 の 取 得済 みマ ン シ ョ ンで あ って も、 中 古 マ ンシ ョ ン と して 、住 棟 単 位 で 再 度 費 用 を掛 け 取 得 す る必 要 が あ る 。 ま た 取 得 に 関 して は住 戸 所 有 者 単 独 で は取 得 で き ず 、 管 理 組 合 で の 合 意 が必 要 と な る。 有 効 期 限 は、 ○: 必修検査項目 ●: オプション選択による検査I. URBAN. HOUSING. △: オプション選択による部分検査が可能な項目 ‑: 検査不可能なもの. SCIENCES. 84. 既 存 住 宅 性 能 評価 書 が 発行 され て5年 間で あ り、 そ. 都 市 住 宅 学47号. 2004 AUTUMN.
(3) の後 再 度 取 得 を繰 り返 さな い と無 効 とな る 。 表1の. さ ら に、 この価 格 が 費 用 に対 して 妥 当な もの で あ る. 検 査 項 目 につ いて は 、 中古 の場 合 目視 が 中. か も検 証 す る 。 ま た 、資 産 価 値 を住 宅 売 却 す る 際 の. 心 で 、検 査 の必 修 項 目は 新 築 の 項 目(個 別 性 に 関す. 価 格 と仮 定 し、新 築住 宅 性 能 評価 付 きマ ン シ ョンが 、. る こと)と は全 く異 な る 。 さ らに 、個 別性 に 関す る. 中 古 住 宅 市 場 に お い て相 応 の 評 価 を得 て い る の か を. 項 目 は、 オ プ シ ョ ンで 取 得 で き る が 、 全 て の 項 目を. 検 証 す る 。 具体 的 に は 、 中古 住 宅 の 仲 介 業 者 が行 う. 網 羅 す る こと はで きな い。. 査 定 業 務 に 注 目 し、 イ ン タ ビ ュー 調 査 で 明 らか にす. す な わ ち、 新 築 時 の 性 能 評価 は 中 古 で は 取 得 で き. る 。 これ らの 調査 分 析 か ら、 この 制 度 の 改 善 の方 向. な い項 目 を多 く含 ん で い る こ とが分 か る 。 この点 に. 性 を探 る。. お いて 、 新 築 住 宅 性 能 評価 書 は 、擬 似 で き な い シ グ ナ ル と して の性 質 を持 って い る とい え る。. 3.分. 2‑3.住 宅性 能 表 示 制度 の 問 題 点 一 棟(2004)が 指 摘 す る よ う に任 意 制 度 で あ る こ と. ョン にお いて 年 々増 加 傾 向 に あ る。2003年 度 にお い. は 最 大 の 問題 点[1]である 。一 方 、高井(2002)は 、任 意. て は表2の. 制 度 で あ る が 故 に 住 宅性 能 表 示 制度 が 民 間デ ィベ ロ. 割 合 で分 か る よ う に、 新 築 マ ン シ ョ ンの 半数 近 くが. ッパ ー に とっ て 、 販 売促 進 策 と して 利 用 され て い る. 設 計評 価 書 を取 得 して い る ことが 分 か る。. [2]と指 摘 す る。. 3。1.デ ー タの 収 集 方法. 任 意 制度 で は あ るが 、 評価 書 の 交 付 は 新 築 マ ン シ. な によ り も比 較 購 買 を可 能 にす る はず の制 度 が 、 図2の. よ うに5通. 譲 マ ンシ ョンの 価 格分 析. 住 宅 評価 協会 が 発 表 して い る交 付 件数 の. 2003年1月. りもの ス ケー ル を市 場 に提 供 す る. か ら6月 の半 年 間 に 販売 され た 首都 圏. 新 築 マ ン シ ョン を分 析 の 対 象 に した 。 デー タ の収 集. こ と とな った のは 皮 肉 で あ る。 また 、 井 出(2004). 方 法 は、MRC社. が 指 摘 す る よ うに 「中古 の品 質 確 保 は、 新 築 以 来 の. 版 」 注4を 参 考 に 、 週 刊 誌 「 住 宅 情 報STYLE」. 履 歴 と切 り離 せ な い」[3]はず で あ る が 、 実 際 は この. 2003.1.1号 よ り隔 週2003.6.25号. 制 度 の 連 動性 は な い。 同様 に 「新 築 時 点 で 高 品 質 で. マ ン シ ョ ン381棟. あ れ ば 、 一定 期 間 が経 過 した の ち 、 低 品 質 の 住 宅 よ. 381棟 の123棟. の 「マ ンシ ョンDATAMAP首. 都圏 の. まで に掲 載 され た. をサ ンプル と して 収 集 した。 が設 計 評価 書 を取 得 、123棟 の84. りも 一般 に よ りよ い質 を保 って いる と考 え られ る」. 棟 が 建 設 評 価 書 も取 得 して い る。 設 計 評 価 書 取 得 の. [3]はず で あ るが 、 新 築住 宅 性 能 評 価 書 を シ グ ナ ル と. 44%が. して 中古 市 場 に お いて 継 承す る規 定 は な い 。. イ プ と フ ァ ミ リー タ イ プ のマ ン シ ョ ンで 、 平 均価 格. 以 上 の 問題 点 の指 摘 を踏 ま え て 、 本 研 究 で は 、新. 東京23区. は4519.4万. 築時 に お け る こ の制 度 の位 置 付 け を 明 らか に す る た. 3‑2.ヘ. め に 、 デ ィベ ロ ッパ ー が住 宅性 能 評価 書 取 得 済 み マ. のマ ンシ ョンで あ る。ワンル ー ム タ. 円、 平 均専 有 面 積 は78.96m2で. あ る。. ドニ ック分 析. 本 研 究 で は 、ヘ ドニ ック モデ ル を用 いて 新 築 マ ン. ン シ ョン に どの 程 度 価 格 転嫁 して い る か を 分析 す る。. シ ョ ンの 性 能 評価 書 の価 格 寄 与 度 を明 らか に す る 。 マ ン シ ョ ンの よ うな複 合 財 は、 ヘ ドニ ック 分 析 に適 表2:. 図2:. UIRBAN. 住 宅 の5通 りの も の さ し. HOUSING. SCIENCES. 85. 評価 書 の交付件 数. 注1:. 国 土交 通 省集 計 の 全国 分譲 マ ン シ ョン着 工 戸数. 注2: 注3: 注4:. 評価 協が 発 表 して いる 設計 住 宅評 価 書 の交 付戸 数 設 計住 宅 評価 書 の交 付 戸数/全 国 分譲 マ ンシ ョン着 工 戸数 評価 協 が 発表 して いる 建設 住宅 評 価 書 の交 付戸 数. 注5:. 建 設住 宅 評価 書 の交 付 戸数/前 年 度全 国 分 譲マ ン シ ョン着 工戸 数. 都 市 住 宅 学47号. 2004 AUTUMN.
(4) して お り中古 マ ンシ ョンで は、 「 住 宅 情 報STYLE」. 市 以 外 」、埼 玉 県 を 「さ い た ま 市 」 「さ い た ま 市 以 外 」. の デ ー タ を 利 用 し た 小 野 ら(2003)[4]や. 実 取 引デ ー. 神 奈 川 県 を 「横 浜 市 」 「 横 浜 市 以 外」 の ダ ミー 変 数 を. 研 究 等 が あ る。新 築. 使 用 した 。距 離 要 因 は、 「 新 宿 か ら の 距 離 」と し て 新. タ を 利 用 し た 大 守(2002)[5]の. マ ン シ ョ ン に 関 して は 、 藤 澤 ら(2001)[6]の. 宿 か ら最 寄 駅 ま で に 要す る所 要 時 間 を使 用 した 。 ま. 研究等. た 最 寄 駅 か ら の 「バ ス 分 数 」 「 徒 歩 分 数 」を 使 用 し た 。. が あ る。. 住 棟 属 性 要 因 と して 、竣 工後 か否 か の. ヘ ドニ ッ ク 分 析 の 利 点 は 、 単 に 品 質 調 整 済 み 価 格. 「 竣 工 」、 間 取. を入 手 で き るば か りで な く、特 定 化 され た 変 数 の 変. りの タ イ プ を ワ ンル ー ム マ ンシ ョ ン と区別 す る た め. 化 に 応 じ て 変 化 す る 価 格 を 把 握 す る こ とが で き る 点. 「フ ァ ミ リー タ イ プ 」、 高 層 マ ン シ ョ ン か 否 か の 「 タ. で あ る 。性 能 評 価 書 の 価 格 へ の 影 響 分 析 の モ デ ル は 、. ワ ー 」、 用 途 地 域 住 居 系 を 基 準 と し て. 以 下 の とお り半対 数 線 形 で あ る。. 業 系 」 ダ ミ ー 変 数 を 使 用 し た 。 ま た 、 「空 地 率 」 「 総. logPi=. α+ βDi+ Σ γmXmi+ εi. 「工 業 系 」 「商. 戸数」「 戸 当 り敷地 面積 」 「 構 造 」 「EV(エ. (3‑1). レ ベ ー タ). 台数」 「 駐 車 場 台数 」 「 管 理 費m2単 価 」 を 使 用 し た 。 被 説 明 変 数Piは. 、 マ ン シ ョ ン 棟 のm2単 位 価 格 で あ. さ らに、 性 能 評価 書 を. る 。 α、β 、γmは パ ラ メ ー タ ー 、 εは 誤 差 項 で あ る 。. た モ デ ル が 、3‑2式. Diは 、 性 能 評 価 書 取 得 の 有 無 の ダ ミ ー 変 数 で あ る 。 そ の 他 の 説 明 変 数Xmiに 関 し て は 、表3と る 。 地 域 要 因 と して 、都 心3区 準 とし 「 都 心3区. logPi=. 「設 計 」 と 「 建 設 」 に分 け. で あ る。. α+ βsDsi+ βKDKi+ Σ γmXmi+ εi. (3‑2). お りで あ. を 除 く 東 京23区. Ds、は設 計 評価 書 取 得 の 有 無 の ダ ミー 変 数 、DKiは 、. を基. 建 設 評価 書取 得 の 有 無 の ダ ミー 変 数 で あ る。. 」 「都 下 」、 千 葉 県 を 「 千 葉 市 」「 千葉. 3‑3.分 析 結 果 分 析 の結 果 、 性 能 評価 書 を 取 得 した マ ンシ ョ ンは. 表3:分 析 結 果. そ う でな いマ ンシ ョンよ り11,019円1m2高. い こ とが. 統 計 的 に 有 意 に採 択 され た 。 問 題 は 、 この 性 能 評価 書 取 得 「表 示」 変 数 を 「 設 計 」 と 「建 設 」 に分 け た 3‑2式 の ケ ー スで あ る 。予 想 で は 、2・1式の 費用 に比 例 して0<βs<βKと. な り両 方 とも取 得 が 望 ま し い. と考 えた が 、 「設 計」評 価 書 取 得 マ ン シ ョ ンが 統 計 上 有 意 に10,095円/m2高. い結 果 とな って い る。. これ らの結 果 か ら、 デ ィベ ロ ッパ ー が 、 販 売 促 進 の た め に安 価 な設 計 評 価 書 を取 得 し、 価 格 に 評価 書 取 得 費 用 を転 嫁 し販 売 して い る ことが 推 測 され る。 これ は いわ ゆ る 「情報 の非 対 称 性 」 が あ るた め で 、 こ の状 態 が 継 続 され れ ば 、 建設 評 価 書 の取 得 イ ンセ ンテ ィ ブは低 下 し、制 度 の 健全 な存 続 が 危惧 され る。. 4.中. 古 市 場 での 評 価 植 付 き マ ン シ ョンの扱 い. 中 古 に関 して は 、 制度 の歴 史 の浅 さか らヘ ドニ ッ クモ デ ル によ る 分析 を行 う に は,サ ン プル 数 が 足 り な い。 そ こで 、 新 築 住 宅性 能 評 価 書 付 きマ ン シ ョン に対 す る 中古 市 場 で の 査 定評 価 と既 存 住 宅 性 能 表 示 制度 に関 して 、仲 介 業 者 にイ ン タ ビュ ー調 査 した 。 t値 の**は. 、1%有. UIRIBAN. 意 を 表 す 。*は. HOUSING. SCIENCES. 、5%有. 意を表す。. 86. 都 市 住 宅 学47号. 2004 AUTUMN.
(5) イ ン タ ビュ ー調 査 対 象 は 、清水 ら(2004)[7]が 紹介 して い る仲 介業 者 大 手14社. 等 の 回 答 を 得 た 。広 告 す る に は、 制 約 が あ る と感 じ. 注5、 並 び に(林)不 動産 経済. て い る 仲 介 業 者 は多 く、 具体 的 な方 法 論 に つ い て戸. 研 究 所 が 発 表[8]す る 売 上高 順 位 注6を 参 考 に 決定 し た。 売 上 高 上位3社(三. 惑 っ て い る様 子 も見 う け られ た 。. 井 不 動 産 販売(株)・ 東急 リバ. ブル(株)・ 住友 不動 産 販 売(株))と売 上 高4〜15位. 新 築住 宅性 能 評価 書 付 の マ ン シ ョ ンの 取 り扱 い に. 社の. 関 して指 摘 され た 内容 は、以 下 の3点 に要 約 で き る。 (1)新. 中 よ り、 一 般 消費 者 向 け の住 宅 の仲 介 業 を営 む3社 ((株)大 京 住 宅 流 通 ・藤 和 不 動産 流 通 サ ー ビス(株)・(株)長 谷 工 アー ベ ス ト)を対 象 に行 っ た。. 築 の住 宅 性 能 評 価 書 付 で あ る情 報 を 中 古 市. 場 の広 告 等 で掲 示 して い いか 分 か らな い (2)住 宅 性 能 評 価 書 付 で な いマ ン シ ョ ンを 持 っ て い るお 客 様 に対 す る対 応 の心 配. イ ン タ ビュー 回 答 者 は 、 査 定 業 務 に精 通 しかつ 鳥 鰍 的 に査 定 業 務 を見 る こ とが で き る 、査 定 業 務 の責. (3)価 格 面 で 差別 す るた め の客 観 的 指 標 が な い. 任 者 も しく は管 理 職 と指 定 し、希 望 に沿 った 部 長 ・. す べ て の 点 で仲 介 業 者 が 単 独 で 対 応 で き る 範 囲 を. セ ン ター 長 な どの役 職 に あ る6社7名. の 方 に 、 回答. 超 え て お り、 良 質 な ス トッ ク を生 み 出 して も継続 す. 者 と して 回答 を得 た 。. る 術 が 無 い状 態 と い え る。 比 較 購 買 を可能 にす るた. 具 体 的 な 質 問 項 目は 、 新 築 時住 宅 性 能 評 価 書 につ. め の 性 能評 価 書 で あれ ば、 性 能 評 価 書 の 普及 の た め. いて の 取 り扱 い と して 、 「査 定価 格 に転 嫁す るか 」も. に も現 場 サ イ ドの視 点 を持 った 詳 細 な ル ール 作 りが. しく は 「中 古市 場 で ど う広告 す るか」、既 存住 宅 性 能. 必 要 不可 欠 と思わ れ る。. 評 価 書 に関 して 「 取 得 を勧 め るか 」 「この 制 度が 普 及. 4‑2.既 存 住 宅 性 能 評価 書 へ の 対応. す るか 」に関 して 質 問 した 。. イ ン タ ビュー の結 果 、 マ ン シ ョ ンを 中古 市 場 に 出. イ ン タ ビ ュー の 場 所 は 、 先方 よ り指 定 され た 会 社. す 際 に 、既 存 住 宅 性 能 評 価 書 の 取 得 を薦 め な い と の. の会 議 室 で の対 応 で あ っ た。 期 間 は 、2003年12月. 回 答 を 得 た。 戸 建 の場 合 意 義 は あ る が 、 マ ン シ ョン. 7日 〜2004年4月27日. の既 存 住 宅 性 能 評 価 書 につ いて は 、 期待 は低 い こ と. の 間 に行 った 。. 4‑1.新 築 時住 宅性 能 評 価書 の取 り扱 い. が分 か った 。そ の理 由 と して 、「 メ リッ トが な い」「コ. 新 築 の 住 宅 性 能 評価 書 付 の マ ン シ ョンが 中古 市 場. ス ト負 担 の 問題 」 「築年 の古 い物 件 は取 得 の為 に、ま. に売 り出 し され る 場 合 、価 格 面 で差 別 をす るか に対. ず 耐 震 工 事 を行 う必 要 が あ り現 実 に 無 理 」 「組 合 で. す る 質 問 に は 、 「評 価 し た い と思 うが や り方 が 分 か. の合 意 の 困難 」 等 が 挙 げ られ た。. らな い」 「 買 主側 か らの 指値 に対 して は 、抵 抗 で きる. 要 約 す る と、以 下 の2点. 要 因 に な る」 等 の 回 答 を得 た 。. (1)コ ス ト負 担 の 問題. に集 約 で きる 。. (2)コ ス トが 発 生す る の に メ リッ トが 不 明. 価 格 に転 嫁 す る こ とに 関 して は、 経 験 値 もな く価 格 係 数 を把 握 で き な い とい う戸 惑 い も ある が 、 非 取. す な わ ち新 築 と同 様 に任 意 制 度 の た め比 較 で き る. 得 の マ ン シ ョ ン と差 別 化 はで き る と認 識 して い る こ. も のが な く、 既 存 住 宅 性 能 評価 書取 得 済 み で あ る こ. とは 確 証 が 得 られ た 。 少 な く と も 「 値 引き 交 渉 の 対. とが 中古 住 宅 価 格 を高 くす る わ け で は な いの で あれ. 抗 要 件 」 にな る と考 え て い る よ うで あ る。 問 題 は 、. ば、 取 得 して も意 味 が 無 く、 そ の よ う な制 度 を推 薦. 非 取 得 の マ ンシ ョン の売 主 も 「 お 客 様 」 で あ り、 こ. す る訳 には行 か な い と考 えて い るよ うで あ る。. の 「お 客 様」 の不 動 産 を否 定 す る結 果 にな らな い か. 以 上 の よ うな 理 由か ら、 制 度 の普 及 に関 して も、. とい う不 安 を抱 い て い るよ うで あ る。. 分 か らな い と 回答 した1社. 新 築 時 に お け る住 宅 性 能 評 価 書 取 得 を 中 古 市 場 の. を 除 き 、既 存住 宅 性 能 表. 示 制 度 の普 及 は 難 しい の で は な いか と の回 答 を得 た 。. 広 告 に表 示 す る か と い う質 問 に は 、 「準 備 が で き て. 戸 建 と比 較 し寿 命 の長 い 、また 集 合住 宅 と して の 「マ. い な い」 「新 築 時 の 性 能 評 価 の マ ー ク を使 え る の. ン シ ョ ン既 存 住 宅 性 能 表 示 制度 」 の取 り扱 いが な け. か?」. れ ば、 制 度 の メ リ ッ トも薄 く、普 及 も難 しい もの と. 「新 築 時 に取 得 し ま した と伝 え る こ と は で き. る が 、店 頭 広 告 や 折 込 チ ラ シは 紙 面 の 限 界 が あ る」. URBAN. HOUISING. SCIENCES. 思 わ れ る。. 87. 都 市 住 宅 学47号2004. AUTUMN.
(6) 5.制. 度 の 発展 と普 及 に向 け ての 提 案. 補注. 本研 究 で は 、 まず 分 析 の 結 果 、 新 築 時 に は 「情報. 注1ア. ンケ ー トは 、建 設評 価 書交 付住 宅 に入 居 した 居住 者 、. 平 成14年. の非 対 称 性 」 の 問題 が あ る こ と を示 した 。 ま た イ ン. 注2手. タ ビュ ー調 査 の結 果 、制 度 の 問 題 点 と して 指 摘 され. 度調 査 につ いて は約6000人. を対 象 と して い る。. 数 料 は、評 価 会社 毎 に異 なる。本文 の 手数 料の 算 出 に. 使 用 したの は 、ハ ウス プ ラス住 宅 保証(株)の 計 算 式 によ る。. て い る 「履歴 情 報 の非 連 続 性 」 お よ び マ ン シ ョ ンの. マ ン シ ョンの場 合 、戸 建 よ り割 安 で総 戸 数が 大 き くな る ほ. 「既 存住 宅性 能 評 価 書 の取 得 の問 題 点 」 が 実 際 の 流. どス ケー ル メ リ ッ トが働 き安 くな る傾 向 が ある。. 通 の場 にお いて も 生 じて い る こ とが 確 認 で き た。. 注3新. 以 上 の よ うな結 果 を踏 ま え、 今 後 の 制 度 の 改 善 の 要 件 を考 察 す る と、 図2の. 築 ・中古マ ンシ ョ ンを対象 に 任意 登録 制度 と し、優. 良 と認 定 され たマ ンシ ョン名 を(財)東. よ うな 新 築 時 の複 数 の も. ちづ く りセ ン ターHPで. の さ しを単 一 化 し 「 比 較 購 買 の促 進 を図 る こ と」と、. 注42003年. 京 都防 災 ・建 設 ま. 公 表す る制 度。. のデ ー タ数 は 、73,346戸 で あ り(株)不 動産 経 済研. 究所 が 発 表す る 首都 圏 供給 マ ン シ ョン戸 数88.2%を. 現 在 、 販 売 促進 に利 用 され て い る新 築 「 設計評価書. 注5大. の再 考」 が 必 要 とな る と思 わ れ る 。. 手14社. とは 、注6の*の. 登録 。. 会 社 と、住 信住 宅販 売 、安. 信 住宅 販 売 、東京 建物 不 動産 販売 。. また 、 本研 究 に お い て デー タ収 集 の際 、性 能 評 価. 注6手. 書 の取 得 の 有 無 に 関 す る情 報 の確 認 に は多 く の時 間. 数 料 収入 上位17社. は収入 の 高 い順 に、三 井 リハ ウ ス. グル ー プ*、 住 友 不動 産 販売*、 東急 リバ ブ ル*、 野村 不 動. を要 し、 結 局 、住 宅 情 報 誌 の み で確 認 す る こと とな. 産 グル ー プ*、 す み しん不 動 産、 みず ほ アセ ッ ト住宅 販 売、. った 。 先 述 の 国 土 交 通 省 ア ンケー トで も消 費 者 の多 くは売 主 か らの 情 報 で 評価 書 取 得 の有 無 情 報 を入 手. 三 菱信 不動 産 販売 、有楽 土地 住宅 販売*、三 菱地 所 住宅 販 売 * 、大京 住宅 流 通*、 中央 三井 住宅 販 売、朝 日住宅 、UFJ住. して い る。 物 件 毎 に問 い 合 わせ を しな けれ ば比 較 検. 宅 販売 、藤 和不 動産 流 通サ ー ビス*、 小田急 不 動産*、 長 谷. 討で きな い現 制 度 ル ー ル で は 、 消 費者 の コ ス トと労. エアー ベ ス ト*、西武 不 動産*。 謝辞:調 査 に対 応 いた だ いた 仲介 業者 の 方 には 、業 務 の貴 重. 力 は少 な くな い。 比 較 購 買 を 可能 にす る た め に も、. な時 間 に協 力 して いた だ き ま した。 また 匿名 の 査読 者 か ら有. これ らの 状 況 を改 善 し、 「消 費 者 に 向 け て の 制 度 の. 益な 指摘 を いた だ きま した。 ご厚 意 に感 謝 いた し ます。. わ か りや す い説 明 」 や 「住 情 報 開 示 の 工 夫」 が 必 要. 参考文献. で あ る と考 え られ る。. [1] 一棟 宏子 (2004)「消 費者 の立 場か ら見 た住 宅 の品 質確 保 促. 今 後 の検 討 す べ き 内容 と して 、 中 古 市 場 に お い て. 進 法の 現状 と課 題」 『 都 市住 宅学 』No44 pp15‑19. 消 費者 が履 歴 情 報 を ど のよ う に判 断 す る か 、 そ れが. [2] 高 井宏 之 (2002)「住宅 性 能表 示 制度(共 同住 宅)に関す る供. 価 格 に寄 与 す るか 、 また 資 産 と して 評価 す る か を 明. 給 者の 受容 と評 価 の実 態」 『都市 住宅 学 』No39 pp55‑60. らか に した い。 今 回 の知 見 と併 せ て 、 比 較 購 買 を 可. [3] 井 出 多加 子 (2004)「情 報 の非 対称 性 と住宅 市 場 の 活性 化」 『都市 住宅 学 』No44 pp20‑24. 能 に す る住 宅 情 報 の あ り方 や そ の 効 果 と して の住 宅. [4] 小 野宏 哉 ・高 辻秀 興 ・清水 千弘 (2003)「 構造 変換 を考 慮. 探 索 費用 の 減 少方 策 に関 す る 提言 が 期 待 で き る。. したヘ ドニ ック型 住宅 価 格指 数 の推定 」 『 季刊. さ らに 、既 存 住 宅 性 能 表 示 制 度 に関 して も、 制 度 の 普 及 を 阻 む原 因 が 多 く考 え られ 、 良 質 な ス トック. [5] 大 守 隆 (2002)「 東 京 圏マ ン シ ョン流通価 格 指 数」 『季刊. の 形 成 に 向 け て調 査 研 究 が 必 要 と思 わ れ る。 これ ら. 住 宅土 地 経済 』2004年 冬季 号pp28・37. を通 じて 、 性能 評 価 や 履 歴 情 報 を活 用 した 市 場 の 評. [6] 藤澤 美 恵子 ・隅 田和 人(2001)「東京 大 都市 圏 にお ける 新築. 価 の実 現 を今 後 の 課題 と して 取 り組 み た い。. マ ンシ ョン価 格 のヘ ドニ ック分析 」『第36回. モ デ ル に関 して は 、 デ ー タ の 制約 も あ り性 能 評 価. 画 学会 学術 論 文集 』pp943‑948. コス ト構 造 一不 動産 取 引コ ス トの把握 」 『季刊. 理 した 。 また 、 評価 書 の取 得 費用 を価 格 に転 嫁 す る [8]. 時 決 定 され る場 合 は モ デ ル の再 考 が 必 要 で あ る。 こ. 「 大 手流 通 各 社 、価 格低 下 で個 人 仲介 伸 び‑ネ ッ ト営業 が進 展 、法 人営 業 で収 入増 」『日刊 不 動産 経済 通 信 』2003. れ ら も今後 の課 題 と した い。. SCIENCES. 住 宅 土地. 経 済 』2004年 冬季 号pp28‑37. と考 え モ デ ル を 構 築 した が 、価 格 と評 価 書 取 得 が 同. HOUSING. 日本都 市計. [7] 清 水 千弘 ・西村 清 彦 ・浅 見 泰 司 「 不動 産 流 通 シス テ ム の. 書 変 数 の 評価 レベ ル を 反 映で きず 、 ダ ミー 変 数 で 処. URBAN. 住 宅土 地. 経 済 』2003年 夏 季号pp14‑23. 年(平成15年) 11月27日. 88. 木 曜 日pp1‑2. 都 市 住 宅 学47号2004. AUTUMN.
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