要約:
アレンドロネート(アレンドロン酸ナトリウム水 和物;ボナロン 錠5mg)は,骨表面に結合し破骨細胞に よる骨吸収を抑制する窒素含有のビスホスホネートである. 第3世代のビスホスホネート化合物であるアレンドロネー トは,骨吸収面に特異的に分布し,破骨細胞と骨面で形成 される閉鎖環境下で,破骨細胞より分泌される酸による pH 低下(酸性)により骨面から遊離され,破骨細胞内に 取り込まれる.取り込まれたアレンドロネートは,コレス テロール合成系であるメバロン酸合成経路を抑制し,低分 子量 GTP タンパク質のプレニル化を阻害し,細胞骨格へ の影響などを介して破骨細胞の機能を抑制する.アレンド ロネートの破骨細胞に対する骨吸収抑制作用は可逆的で, 作用発現の100倍以上の濃度においても細胞障害性を示さ ない.長期投与でも骨石灰化抑制を起こさず,骨折治癒に 影響を与えない.このことから,骨質に対して安全性が確 立した骨粗鬆症治療薬である.骨粗鬆症において最も危惧 される病態は,骨折を生じることである.アレンドロネー トは,国内において骨密度の増加に加え,骨折の抑制効果 が確認されている. 現在,閉経後や老人性の骨粗鬆症に加え,ステロイド投 与など薬剤による二次性の骨粗鬆症が注目されている.こ の点,アレンドロネートは海外において治療効果の高い骨 粗鬆症治療薬として位置付けられており,約100カ国で認 可され,約450万人以上の患者に使用されている.アレン ドロネートは,骨粗鬆症において EBM(Evidence Based Medicine)の考え方をいち早く取り入れた薬剤である. 本稿ではアレンドロネートの薬理作用及び臨床効果につい て概説する.はじめに
P-C-P 構造を有するビスホスホネート(以降 BPs と略 記)系化合物であるアレンドロネート(以降 ALN と略記) は,側鎖にアミノ基を持つ窒素含有 BPs 化合物(図1) で,強い骨吸収抑制作用を示す.もともと生体内に存在し カルシウム代謝に対する作用が知られているピロリン酸の 誘導体として BPs が開発された(図2).P-C-P 結合の炭 素原子に付加された側鎖の違いにより骨吸収活性は大きく 異なり,第3世代の ALN と非窒素含有 BPs 系化合物の 第1世代のエチドロネートとは,約1000倍の活性強度比 が動物試験等から明らかにされている(1).BPs は,骨粗 鬆症;Osteoporosis(以降 OP と略記),高カルシウム血 症,腫瘍性あるいはリウマチ性骨破壊など,骨吸収が亢進 した様々な病態に対して最も有効な薬物の1つとして,現 在世界的な規模での臨床応用が進められている(1).骨密 度が減じる代表的な疾患として OP があるが,これは,高 齢者社会となった日本において現在最も警戒すべき疾患の 一つである.高齢者の QOL を低下させるのはもちろん, QOL の低下に伴う医療費の増大は,医療経済上の切迫を 引き起こすと考えられるためである.我が国の OP 患者数 は,現在約1,000万人程度と予測されている.その内訳は 女性が650∼850万人,男性が200万人程度と予測され, なかでも女性の50歳代以降において急激に増加する.OP は,単なる骨の老化現象であり疾患ではないという考え方 が支配的であったが,近年,病的な老化であり疾患として 認知されるようになってきた. OP は,内分泌性や薬剤性などその原因となる因子がは っきりしている“続発性 OP”と閉経後の女性や高齢者に 多い退行期 OP を含む“原発性 OP”に分類される.OP の約90% は原発性 OP である.OP は自覚症状もなく, その多くが症状の現れないまま進行してしまう「サイレン トディジーズ」であることも特徴の一つである. ALN をはじめとする BPs の作用機序について,多くの新薬紹介総説
骨粗鬆症治療薬アレンドロネート(alendronate;
Bonalon
tablet 5 mg)の薬理学的特徴と臨床効果
キーワード:骨粗鬆症,アレンドロネート, ビスホスホネート,骨吸収 帝人(株)医薬事業本部 学術部 (〒100-8585 東京都千代田区内幸町2丁目1番1号 飯野ビル)e-mail: [email protected] 原稿受領日:2002年8月21日,編集委員会依頼総説 日薬理誌(Folia Pharmacol. Jpn.)120,409∼419(2002)太田
知裕,小松 将三,徳武
昇
研究がなされてきたが,いまだ不明の点が多い.BPs 全 般については,他の総説を参照していただきたい(1,2). 本稿では,ALN の薬理作用を中心に,骨組織への分布, 細胞・分子レベルさらには臨床効果における最近の知見を 含めて概説する.
1.
骨組織への分布
BPs の特性として,ハイドロキシアパタイトと強い親 和性を有すること,代謝的に極めて安定であること,2つ のリン酸基を有するため細胞膜の透過性の低いことが知ら れており(2),ALN もこれらの特性を有する.欧米人での ALN の経口吸収率は約1% 弱であり(3),日本においては, 2% 強である(4).欧米での原発性 OP 治療薬として ALN の1日1回の投与量は10mg であるが,本邦では半量の5 mg で有効性,安全性が確認されている(1).生体内に吸 収された ALN は,代謝を受けることなく,約半分が骨組 織に分布し,残りは尿中に速やかに排泄される(血中半減 期は約2時間)(5).骨組織に分布した ALN は長期間滞 留し,ラットでの骨組織からの消失半減期は約180-240日 である.このような BPs 特有の生体内動態は,作用機序 を考察する上で重要である. ALN の骨組織における分布と細胞の関係については, 3H-あるいは14C-標識体を用いて解析されている.14C 標識 した ALN を7週齢のラットに投与し,脛骨での分布をmi-Fig. 1 The structural formula of alendronate
so-dium hydrate (Bonalon tablet, 5mg). The for-mula is C4H12NNaO7P23H2O. The molecular weight is325.12.
Fig. 2 Comparison of(A)pyrophosphoric acid and(B)bisphosphonate in basic sturucture.
Table 1 Histomorphometric measurements of distribution of3
H-alendronate and3H-etidronate in 8-day-old rat pups, 12-15 h
follow-ing administration of drug. Values expressed as the mean ±S.D. This distribution data were shown at each pharmacological dosage.
Drug Dosage % Labeled % Labeled
(μ mol/kg) OB surface OC surface
3H-Alendronate 0.12 4.8±0.8a
37.4± 3.4
3H-Etidronate 72.8 53.3±1.3a
61.8±25.2 OB=osteoblast, OC=osteoclast.a
Significantly different from each other at P<0.05. Modified from ref.8.
croautoradiography により解析すると,骨幹部に比べ骨 幹端部および骨端部,特に成長板に接した部位に高濃度の 放射能分布が見られ(6,7),骨代謝回転の盛んな部位に分 布しやすいことが示されている(図3).3H-あるいは14 C-標識体を投与したラットあるいはマウスの脛骨骨端部にお ける,microautoradiography の手法を用いた解析で薬理 作用を発現する用量において,ALN は,骨形成面(骨芽 細胞面)に比較して骨吸収面(破骨細胞面)に高い分布が 認められているが,第一世代エチドロネートはいずれの面 にもほぼ同様に分布することが示された(表1)(8).3H の分布は時間の経過とともに骨組織内部にも観察される. すなわち,骨吸収面に分布した ALN の上に,骨芽細胞に よって新生骨が形成されて,ALN は骨組織内に埋没する (6).BPs の作用機序として,BPs が骨表面を覆うことに より,破骨細胞の骨表面への接着を妨げる可能性などが従 来考えられていた.しかし,BPs が破骨細胞の骨表面へ の接着には影響しないことが確かめられ(9),現在ではむ しろ接着後の骨吸収過程に影響すると考えられている.分 子レベルでの機序は後述させて頂く.閉経後 OP の女性に 対する ALN7.5mg 静脈内投与時の平均最終消失半減期は 10.5年[95% 信頼区間(CI)7.9∼13.2年]と推定される (10).この結果は,ALN が骨に保持されその後緩除に放 出されるという先述の結果を裏付けるものである(10∼12). また,臨床において5年間の ALN 投与後に投与を中止し た後2年間にわたり骨密度が維持されているのは,この緩 除な放出によって説明できる(13). BPs はハイドロキシアパタイトに高い親和性を有する. 生体内に投与された ALN は,骨吸収面に露呈するハイド
Fig. 3 Tibiae were removed from seven-week-old
rats 2h after intravenous administration of 3
H-labeled alendronate. The tibiae were frozen and cut into 30-micrometers-thick slices to analyze ra-dioactivity distribution by radioluminography. In the images above, the level of radioactivity was in-dicated by red, yellow, green, and blue in descend-ing order of radioactivity. High level of alendro-nate was found more in the epiphyseal regions, es-pecially regions close to the growth plate, than in the diaphyseal regions. From this result, it is vealed that alendronate is distributed in the re-gions where bone turnover is active, not that it is distributed uniformly.
Fig. 4 Alendronate’s mechanism of action toward osteoclasts.
ロキシアパタイトに結合すると考えられている(図4の step1)(1).In vitro での ALN の骨組織への結合は,溶 液の pH に依存する.牛骨粉に対する ALN の結合を検討 した我々の実験では,pH7の条件で骨粉に結合させ た ALN の95% が pH3の条件 に お い て 溶 液 中 に 遊 離 し た (未発表データ).ヒト骨粉を用いた実験でも,同様の結果 が報告されている(6).骨表面に接着した破骨細胞は,clear zone と呼ばれる骨面と細胞膜との接着部位を境界として, 骨側に ruffled border と呼ばれる特殊な波状構造を有する 一種の閉鎖環境(骨吸収窩)を形成する.破骨細胞は,こ こに酸やタンパク分解酵素を分泌して骨吸収を行う.この 閉鎖環境内は,破骨細胞による酸分泌のために,pH が低 いと考えられている.骨吸収面に分布した ALN は,破骨 細胞による骨吸収に伴う局所的な pH の低下により,骨吸 収面から遊離して破骨細胞に作用していると考えられる (図4の step2). これらの結果から,ALN の破骨細胞に対する作用特異 性は,ALN の骨吸収面への分布特異性と骨組織に対する 結合の pH 依存性によると考えられる.
2.
破骨細胞に対する作用
ALN の破骨細胞に対する作用機序を図4に示す.(1)細胞レベルでの作用
細胞レベルにおける ALN の作用機序として,1.破骨 細胞の形成を抑制する,2.破骨細胞の骨吸収機能を抑制 する,3.破骨細胞の生存に影響を及ぼす,などの可能性 が考えられる. ヒトの骨髄細胞培養系などにおいて,ALN をはじめと する BPs は,破骨細胞の形成を抑制することが報告され ている(14).また,BPs はマクロファージの形成をも抑 制することが in vitro の検討で明らかにされている(15). ヒトへの BPs の長期投与は,破骨細胞数の減少をもたら すことが示されている(16). ヒト PTH-rP をインフュージョンして骨吸収を亢進さ せたラットに ALN を投与すると,投与後24-48時間に破 骨細胞数は減少していないが,ruffled border の消失や細 胞骨格の変化をもたらすことが,透過型電子顕微鏡による 観察から明らかにされている(6).このような破骨細胞の 形態変化は,骨吸収面に分布した ALN が破骨細胞に作用 して,その骨吸収機能に影響していると考えられる(図4 の step2-3). 3H-ALN を投与したラットで,破骨細胞中にも3H 分布 が認められ,ALN が破骨細胞内に取り込まれることが示 唆されている(6).BPs の細胞膜透過性は極めて低いので, BPs の取り込みは,骨吸収時の貪食作用によると考えら れる.BPs の一種であるチルドロネートは,象牙片上で 骨吸収するマウス破骨細胞の actin ring 形成を抑制する ことが報告されている(17).この作用は,骨吸収を行って いない破骨細胞では認められないが,破骨細胞内にチルド ロネートを microinjection すると,dentin 上と同様の作 用が観察される.これらのことから,BPs は骨吸収に伴 って遊離し,破骨細胞内に取り込まれ,細胞骨格あるいは その機能に,直接影響を及ぼしていると考えられる.一方, Owen らは,10−4M の ALN で前処理した骨片上に単離ラ ット破骨細胞を培養しても,骨吸収抑制作用が認められな いことから,骨吸収により遊離する ALN の寄与は少ない 可能性を示唆しており(18),今後さらに検討が必要である. BPs による骨吸収抑制作用は,主に破骨細胞に対する BPs の殺細胞効果に基づくとの指摘もある.骨吸収窩に 遊離した ALN 濃度は,最大1mM にまで達するといわれ ている(6).ウサギ由来破骨細胞を用いた検討において, ALN は,3mM まで細胞障害性のマーカーである CPK を 上昇させないこと(19),また,ラット破骨細胞の骨吸収を 抑制する濃度で,破骨細胞数を低下させないことが報告さ れている(20).これらのことから,ALN は,殺細胞効果 よりはむしろ破骨細胞の機能抑制によって,骨吸収を抑制 していると考えられる(図4の step3). 最近,ヒト破骨細胞の細胞形態,運動性及び骨吸収活性 に関する検討で,骨吸収を完全に抑制する濃度である10−5 M の ALN で破骨細胞を24時間処理した後に ALN を除 去すると,一時的な細胞形態変化および運動性低下が観察 された後,破骨細胞の細胞形態,運動性および骨吸収活性 が回復することが報告されている(21).このことは,ALN の骨吸収抑制作用が可逆的であることを示している. 近年,破骨細胞の形成のみならず,破骨細胞の survival の調節が注目されている.Hughes らは,リセドロネート をはじめとする窒素含有 BPs が in vitro および in vivo に おいて,破骨細胞のアポトーシスを誘導することを報告し ている(22).しかし,BPs がアポトーシスを直接的に誘 導しているか,アポトーシスが BPs による骨吸収抑制作 用の結果なのか,またその作用機序については今後の検討 が待たれる. これまで,ALN の破骨細胞に対する直接作用について 述べた.しかしながら,破骨細胞の形成および活性化には, 骨芽細胞系細胞が重要な役割を果たしている.in vivo に おいて,破骨細胞に対する直接作用と骨芽細胞を介する間 接作用のどちらが,主に BPs の骨吸収抑制作用に寄与す るかはまだ明らかにされていない. 最近,BPs が直接骨芽細胞の増殖や分化,bFGF などの 増殖因子の分泌を促進するとの報告もなされている(23). Tsuchimoto らは,ヒト由来骨 芽 細 胞 培 養 系 に お い て, 10−12M∼10−9M の濃度の ALN が,骨芽細胞の 石 灰 化 を 412 太田 知裕,小松 将三,徳武 昇促進することを報告している(24).このことは,骨組織の 骨形成面にわずかに分布している ALN によって,骨芽細 胞による骨形成が促進されている可能性を示唆している. しかし,ALN はヒト由来骨芽細胞に対して影響しないと の報告もある(25).Varghese らは,ALN が骨芽細胞にお いてコラゲナーゼ3の産生を促すことを見出しており,分 子レベルでの知見が集積されてきている(26).
3.
分子レベルの作用
(図4の step3) 近年,BPs の分子レベルでの作用機構の研究が盛んに 行われており,多くの新しい知見が得られてはいるが,い まだ不明な点が多い.BPs は細胞膜透過性が低いことか ら,細胞膜受容体の存在が想定されてきたが,これまで BPs の細胞膜受容体は見つかっておらず,破骨細胞の貪 食により細胞内に取り込まれて作用するという考えが現在 主流となっている. 破骨細胞によって分泌される酸による骨石灰成分の溶解 は骨吸収の過程で重要である.Zimolo らは,ラットある いはマウスの破骨細胞の細胞内 pH を検討することにより, 骨に接着した破骨細胞に Na+-HCO 3 −非依存性の H+ポン プが存在し,カルシトニンの添加により消失すること,ま たガラスに接着した破骨細胞には H+ポンプが存在しない ことを報告している(27).さらにこの H+ポンプは,ALN で前処理した骨に接着した破骨細胞では消失することが明 らかにされている.その他,パッチクランプ法による検討 から,非窒素含有 BPs であるチルドロネートが,破骨細 胞膜に存在する vacuolar タイプの H+-ATPase を抑制す ることが報告されており(28),ALN をはじめとする BPs が,H+の分泌を抑制することで破骨細胞の骨吸収機能を 抑 制 し て い る 可 能 性 が 示 唆 さ れ て い る.し か し,H+ -ATPase の抑制が,他の BPs では認められないとの報告 もある. BPs は,ピロリン酸との類似性から ATP を必要とする 反応に影響を及ぼす可能性が検討されてきた.最近,非窒 素含有 BPs であるク ロ ド ロ ネ ー ト,エ チ ド ロ ネ ー ト が ATP と結合して非代謝性のアナログを形成することが報 告された(1,29).この作用は ALN では認められず,BPs の側鎖構造の違いによって,分子レベルでの作用機序が異 なると考えられ,今後の詳細な検討が待たれる. c-Src は細胞内チロシンキナーゼであり,細胞内情報伝 達機構に重要な役割を演じている.c-Src(−/−)マウスは, 大理石骨病様の病態を示し,その骨組織の検討から,破骨 細胞の骨吸収能の低下を示唆する所見及び,ruffled bor-der の消失など,ALN を投与した際に見られる破骨細胞 と類似した結果が示されている(28).最近,c-Src をはじ めとするチロシンキナーゼの情報伝達機構に,種々のチロ シンホスファターゼ(PTP)が重要な役割を果たすことが 明らかになってきた.c-Src の場合,活性化には分子内の 527番目の脱リン酸化が必須である.破骨細胞においても, いくつかの膜貫通型 PTP,特に PTPεが大量に存在し, ALN が PTPεの活性を抑制することが報告さ れ て い る (30).これらのことは,ALN が PTP 活性を阻害すること で,破骨細胞による骨吸収活性を抑制する可能性を示唆し ている.しかし,種々の BPs を用いた検討から,PTP 阻 害活性は BPs の骨吸収抑制活性と必ずしも相関しないこ となどから,PTP の阻害のみでは,BPs の機序をすべて 説明することはできないと考えられている. ALN をはじめとする窒素含有 BPs は,メバロン酸合成 経路を阻害し,低分子量 GTP タンパク質のプレニル化を 阻害することにより,破骨細胞の骨吸収を抑制することが 最近明らかにされた(1,29,31∼34).ファルネシルピロホ スフェートシンターゼを阻害することによってメバロン酸 を阻害する(図4).その阻害は,この酵素のピロリン酸 Mg2+ の結合部位に窒素含有 BPs が結合することによるも ので,荷電した側鎖に,遷移状態類似物を抑制する.この 作用により,ファルネシルピロホスフェートや,ゲラニル ゲラニルピロホスホスフェートのようなイソプレノイド脂 質の合成抑制が引き起こされる.これらのイソプレノイド 脂質は,Ras,Rho,Rac,Rab などの低分子量 GTP タン パク質を含むタンパク質の翻訳後プレニレーションが必要 である.低分子量 GTP タンパク質が,細胞骨格の構成や 細胞内情報伝達など多くの細胞機能に重要な役割を果たし ている.したがって,これらの機能の崩壊は,破骨細胞を 含むいくつかの細胞の活性を減少させ,主作用であるアポ トーシスの早発を起こすような,一連の変化を引き起こす. 今後,BPs ごとの作用機序の個別化,系列化がさらに 進む事が予測される.作用機序の解明は,BPs のより有 効かつ安全に臨床応用するために必要である.4.
骨に対する影響
BPs は骨吸収抑制とともに骨石灰化抑制作用を有する ことが知られているが,ALN は,骨吸収抑制を示す投与 量と骨石灰化抑制を引き起こす投与量に乖離がある(35). ヒヒに2年間 ALN を投与しても骨石灰化抑制を示す所見 は認められていない(36).さらに,イヌに3年間投与して も,微小骨折の増加,骨軟化症を疑わせる所見,および骨 強度の低下は報告されていない(37).また,イヌの撓骨骨 折モデルを用いて,骨折治癒に対する影響を検討した実験 では,ALN が骨折治癒に影響を及ぼす所見は認められて いない(38).ALN を連日3年間服用した OP 患者の骨生 検を行い,骨石灰化速度等の骨組織学的検討を行った結果, 骨質に影響を与えない事が示された(16).骨に分布・蓄積 骨粗鬆症治療薬アレンドロネート 413した ALN は,骨質には影響を与えないものと考えられる.
5.
臨床効果
Liberman らは,閉経後 OP 患者における3年間の dou-ble blind study において,ALN が腰椎,大腿骨頸部をは じめとする全身の骨密度 (BMD: Bone Mineral Density) を増加させ,OP による骨折発生頻度を低下させることを 報告している(図5)(39).1995年,FDA は BPs 製剤と して初めて ALN を閉経後 OP 治療薬として承認し,現在 約100カ国で使用されている(1).一般に,骨強度の6 0-80% は BMD により説明できるとされており,BMD の低 下が骨折の危険因子であることが多くの前向き試験により 明らかにされている.骨折予防をエンドポイントとした大 規模臨床試験(FIT: Fracture Intervention Trial)にお いて,Black らは,既に椎体骨折のある閉経後 OP を対象 とした ALN の試験を行った(40).この試験は患者を試験 の終了時まで丁寧にフォローアップされており,試験デザ インの巧さから,そのデザインが論文化されている程であ る(41).その結果,低骨量を示し,少なくとも1カ所の椎 体骨折を有する群に対し,有意に骨折発生頻度を抑制する ことを報告している.また,大腿骨頸部骨折,手首骨折の 発生頻度も明確に抑制した.同試験では患者背景や,骨折 パターンによる多様なサブグループ解析がなされており, 椎体骨折,複数個の骨折,痛みを伴う臨床上の骨折などを 抑制することが確認されている.とりわけ,股関節部骨折 予防に対する効果は,他の骨粗鬆症治療薬にはない特徴で ある.骨量の増減は,海綿骨の多い腰椎などで実測されて いる.これは海綿骨と皮質骨のバランスによるものと考え られているが,ALN は橈骨などの長管骨においても骨量 増加,手首骨折予防が確認されている. アメリカ骨粗鬆症財団は,OP 治療薬として,ALN を 第一選択薬とした予防・治療のガイドラインを発表してい る(図6)(42).更に最近,7年間投与による ALN の OP に対する有効性や(図7)(13),閉経後の骨量減少の予防
Fig. 5 The effects on increase in BMD by oral administration of alendronate.
に対する効果も報告されている(43).加えて,この7年間 の試験において骨代謝マーカーを測定している(図7). それによると骨吸収は ALN によって強く抑制されるもの のその後,骨吸収は低く維持され正常な骨代謝を阻害する ものでないことが確認されている.現在では米国において 閉経後 OP の予防,ステロイド性 OP(44),男性 OP(45) の適応が追加され,幅広く OP の予防・治療に使用されて いる.特に近年,ステロイド性の OP は高い骨折リスク因 子とされており,治療指針の構築が求められている.ALN はステロイド性の OP に対しても試験がなされており,骨 密度の増加はもちろん骨折の頻度抑制についても確認され ている(46).男性の OP においては原因として考えられる ものとして,ステロイド投与,性腺機能低下,アルコール 多飲,甲状腺・副甲状腺障害などが考えられる.だが,男 性の OP には明確な原因が見出せないことが多い.男性の OP では,ビタミン D 及びカルシウム摂取を維持するよう に推奨されている.テストステロンは骨密度を増加させる ため,性腺機能低下症の男性ではテストステロン補充療法 が推奨される(47).ALN はこうした男性の OP において の効果が確認されており,米国において BPs 製剤として 唯一承認を得ている.ALN は,前立腺癌のようにテスト ステロン療法が禁忌の性腺機能低下症に伴う OP において 有用性が期待されている.現在,閉経後 OP をはじめとす る様々な類型の OP が知られるが,寝たきりなどに伴う医 療費の増大を減じることが考えられ,医療経済学的にも OP の治療が望まれる(48). 患者によっては,エストロゲンや活性型ビタミン D3な どの OP 治療を受けているにも関わらず,骨密度が増加し ない場合がある.こうした患者に対してはホルモン補充療 法を単独で継続するよりも ALN を追加投与するほうが治 療法として優れていることが示唆される.活性型ビタミン D3に対する ALN の追加投与も有用であることが示され ている(49). ALN は1日1回起床時にコップ1杯の水(約180mL) で服用し,服薬後30分は横にならないなど,吸収を低下 させる要因また副作用として海外で報告されている上部消 化管障害を誘発する因子を除く用法・用量になっている(3, 11).こうした用法用量は次の2点を考慮したものである. 第一に上部消化管障害の誘発を防ぐためである.十分量(約 180mL)の水で服用していただき上部消化管の通過をス ムーズにおこなう.また,錠の食道域への逆流を防ぐため でもある.第二に2つのリン酸基を有しており親水的であ るため細胞膜の透過性が低いと考えられている.また,2 つのリン酸基はカルシウムなどの二価の陽イオンとキレー
Fig. 6 Prevention and treatment guidelines by National Osteoporosis Foundation.
トを形成し,吸収を妨げる.陽イオンとリン酸の酸素原子 との間で200pm 程度の距離で水素結合を形成することが ab initio Hartree-Fock 分子動力学計算により予測されて いる(50).こうした用法用量を取り入れることにより,上 部消化管障害を始めとする障害性は活性型ビタミン D3を 対照とした試験からも差が認められていないことから,忍 容性は同様であると考えられる.また,7年間の長期の結 果からも,忍容性は良好で,有害事象プロフィールはプラ セボと同等であることが証明されている(13).しかしなが ら腎から排泄される薬剤であるため,腎障害の患者につい ての使用は難しい.このように腎障害や上部消化管障害に 該当しない患者にとって,治療方法の幅を広げる薬剤とな る.
おわりに
本稿では,ALN が,破骨細胞の機能を特異的に抑制す ることにより,骨吸収を抑制し,OP の治療および予防に 対して有効であることを示した. 海外・本邦において,ALN をはじめとする種々の BPs 製剤の臨床試験が進められている.Agarwala らは大腿骨 骨頭壊死の状況にある患者に対し,ALN を投与すること で起立時間,歩行時間などの ADL を改善できることを報 告している(51).クローン病やリウマチ患者における ALN 投与の効果は,骨密度を指標として改善が認められている. Venesmaa らは,再置換術を行った患者の人工関節周囲 において骨吸収の亢進が認められ,ALN がその骨吸収を 抑制することを報告している.人工関節置換後におこるル ーズニングに対しても ALN が有効であることが示唆され る(52).また,歯周病に対する臨床効果についても報告さ れている(53). 今後,OP をはじめ,骨吸収亢進が認められる疾患に対 して,ALN の臨床効果が期待される.薬物治療について は欧米などの OP 治療先進国において第一選択薬となって いる ALN が国内においても発売され,治療方法に幅が広 がりつつある.薬物治療に加え,運動・食事といった因子 も OP と切り離すことはできない問題である.こうした 様々な要素を上手に取り込み,高齢者 QOL の向上の一助 となれば筆者として幸甚である. 謝辞:本稿の執筆にあたり,機会を与えて頂きました本誌 前企画・編集主任の京都薬科大学 応用薬理学教室教授 岡部進先生,現主任の大阪医科大学 薬理学教室教授 宮 瑞夫先生をはじめ,関係各位に深く感謝いたします.文
献
1)Fleisch H: Bisphosphonates in Bone Disease -From the Laboratory to the Patients, Fourth Edition, Academic Press(2000)
2)Rodan GA and Fleisch HA: Bisphosphonates: mechanisms of action. J Clin Invest 97(12), 269 2-2696(1996)
3)Watts N, Freedholm D and Daifotis A: The clinical tolerability profile of alendronate. Int J Clin Prac
101,51-61(1999) 4)坪井 實,永松信哉:ALENDRONATE 錠(MK-217 /GTH-42)の高齢者女性と非高齢者女性における薬 物動態の比較試験.診察と新薬 35,43-49(1998) 5)望月 勉,西村真一,岡部宏一郎,東 由明,工藤 諭, 石井成幸,太田知裕,近藤史郎,清木 護:4-Amino-1-hydroxybutylidene-1,1-bisphosphonate ( alendro-nate)の体内動態研究(第1報):ラットにおける単 回静脈内投与時の血中濃度,分布および排泄.生体内 動態 10,161-173(1995)
Fig. 7 The changes on(A)BMD and(B) Bone-Turnover marker in long-term study of alendro-nate.
6)Sato M, Grasser W, Endo N, Akins R, Simmons H, Thompson DD, Golub E and Rodan A: Bisphos-phonate action. Alendronate localization in rat bone and effects on osteoclast ultrastructure. J Clin Invest 88,2095-2105(1991)
7)Azuma Y, Sato H, Oue Y, Okabe K, Ohta T, Tsuchimoto M and Kiyoki M: Alendronate distrib-uted on bone surfaces inhibits osteoclastic bone re-sorption in vitro and in experimental hypercalce-mia models. Bone 16,235-245(1995)
8)Masarachia P, Weinreb M, Balena R and Rodan G A: Comparison of the distribution of3
H-alendro-nate and3H-etidronate in rat and mouse bones.
Bone 19,281-290(1996)
9)Rodan GA: Bisphosphonate on bones; Alendronate.
In The Bone Surface and Bisphosphonate Action
on Bone Resorption, Edited by Bijvoet OLM, Fleisch HA, Canfield RE and Russell RGG, pp 20 5-209, Elsevier, Amsterdam(1995)
10)Khan SA and Porras AG: Elimination and bio-chemical responses to intravenous alendronate in postmenopausal osteoporosis. J Bone Miner Res 12, 1700-1707(1997)
11)Gertz BJ, Holland SD, Kline WF, Kmatuszewski B, Freeman A, Quan H and Porras AG: Studies of the oral bioavailability of alendronate. Clin Pharmacol Ther 58,288-298(1995)
12)Cocquyt V and Porras AG: Pharmacokinetics of in-travenous alendronate. J Clin Pharmacol 39, 38 5-393(1999)
13)Tonino RP and Ross PD: Skeletal benefits of alen-dronate:7-year treatment of postmenopausal osteo-porotic women. J Clin Endocrinol Metab 18, 310 9-3115(2000)
14)Hughes DE, McDonald BR, Russel RGG and Gowen M: Inhibition of osteoclast-like cell forma-tion by bisphosphonates in long-term cultures of human bone marrow. J Clin Invest 83, 1930-1935 (1989)
15)Cecchini MG and Fleisch H: Bisphosphonates in vitro specifically inhibit, among the hematopoietic series, the development of the mouse mononuclear phagocyte lineage. J Bone Miner Res 5, 1019-1027 (1990)
16) Chavassieux PM and Meunier PJ : Histo-morphometric assessment of the long-term effects of alendronate on bone quality and remodeling in patients with osteoporosis. J Clil Invest 100, 147 5-1480(1997)
17)Murakami H, Takahashi N, Sasaki T, Udagawa N, Tanaka S, Nakamura I, Zhang D, Barbier A and Suda T: A possible mechanism of the specific ac-tion of bisphosphonates on osteoclasts: tiludronate preferentially affects polarized osteoclasts having ruffled borders, Bone 17,137-144(1995)
18)Owens JM, Fuller K and Chambers TJ: Osteoclast activation: potent inhibition by the bisphosphonate alendronate through a nonresorptive mechanism. J Cell Physiol 172,79-86(1997)
19)Ito M, Chokki M, Ogino Y, Satomi Y, Azuma Y, Ohta T and Kiyoki M: Comparison of cytotoxic ef-fects of bisphosphonates in vitro and in vivo. Calcif
Tissue Int 63,143-147(1998)
20)Sato M and Grasser W: Effects of bisphosphonates on isolated rat osteoclasts as examined by reflected light microscopy. J Bone Miner Res 5,31-40(1990) 21)Koshihara Y, Kodama S, Ishibashi H, Azuma Y,
Ohta T and Karube S: Reversibility of alendronate induced contraction in human osteoclast-like cells formed from bone marrow cells in culture. J Bone Miner Metab 17,98-107(1999)
22)Hughes DE, Wright KR, Uy HL, Sasaki A, Yoneda T, Roodman GD, Mundy GR and Boyce BF: Bisphosphonates promote apoptosis in murine os-teoclasts in vitro and in vivo. J Bone Miner Res 10, 1478-1487(1995)
23)Giuliani N, Girasole G, Pedrazzoni M, Passeri G, Gatti C and Passeri M: Alendronate stimulates b-FGF production and mineralized nodule formation in human osteoblastic cells and osteoblastogenesis in human bone marrow cultures. J Bone Miner Res 10, Suppl1, S171(1995)
24)Tsuchimoto M, Azuma Y, Higuchi O, Sugimoto I, Hirata N, Kiyoki M and Yamamoto T: Alendronate modulates osteogenesis of human osteoblastic cells
in vitro. Jpn J Pharmacol 66,25-33(1994)
25)Garcia-Moreno C and Aubia J: Effect of alendro-nate on cultured normal human osteoblasts. Bone
22,233-239(1998)
26)Varghese S and Canalis E: Alendronate stimulates collagenase 3 expression in osteblasts by posttran-scriptional mechanisms. J Bone Miner Res 15, 2345-2351(2000)
27)Zimolo Z and Rodan GA: Acid extrusion is induced by osteoclast attachment to bone inhibition by al-endronate and calcitonin. J Clin Invest 96, 227 7-2283(1995)
28)David P, Nguyen H, Barbier A and Baron R: The bisphosphonate tiludronate is a potent inhibitor of the osteoclast vacuolar H(+)-ATPase. J Bone Miner Res 11,1498-1507(1996)
29)Russell RG and Rogers MJ: Bisphosphonates: from the laboratory to the clinic and back again. Bone
25,97-106(1999)
30)Frith JC, Monkkonen J, Blackburn GM, Russell RG and Rogers MJ: Clodronate and liposome-encapsulated clodronate are metabolized to a toxic ATP analog, adenosine 5’-(beta, gamma-dichlo-romethylene)triphosphate, by mammalian cells in
vitro. J Bone Miner Res 12,1358-1367(1997) 31)Shipman CM and Croucher PI:
Bisphosphonates-mechanisms of action in multiple myeloma. Acta Oncol 39,829-835(2000)
32)Bergstrom JD and Rodan G: Alendronate is a spe-cific, nanomolar inhibitor of farnesyl diphosphate synthase. Arch Biochem Biophys 373, 231-241 (2000)
33)van Beek E, Lowik C, van der Pluijm G and Papapoulos S: The role of geranylgeranylation in bone resorption and its suppression by bisphos-phonates in fetal bone explants in vitro: A clue to the mechanism of action of nitrogen-containing bisphosphonates. J Bone Miner Res 14, 722-729 (1999)
34)Luckman SP and Rogers MJ: Nitrogen-containing bisphosphonates inhibit the mevalonate pathway and prevent post-translational prenylation of GTP-binding proteins, including Ras. J Bone Miner Res
13,581-589(1998)
35)太田知裕,東 由明,清木 護:骨粗鬆症治療薬アレ
ンドロネート(alendronate)の骨吸収抑制作用.実 験医学 16,1502-1508(1998)
36)Balena R, Toolan BC, Shea M, Markatos A, Myers ER, Lee SC, Opas EE, Seedor JG, Klein H, Frankenfield D, et al: The effects of 2-year treat-ment with the aminobisphosphonate alendronate on bone metabolism, bone histomorphometry, and bone strength in ovariectomized nonhuman pri-mates. J Clin Invest 92,2577-2586(1993)
37)Balena R, Markatos A, Seedor JG, Gentile M, Stark C, Peter CP and Rodan GA: Long-term safety of the aminobisphosphonate alendronate in adult dogs. II. Histomorphometric analysis of the L 5 vertebrae. J Pharmacol Exp Ther 276, 277-283 (1996)
38)Peter CP, Cook WO, Nunamaker DM, Provost MT, Seedor JG and Rodan GA: Effect of alendronate on fracture healing and bone remodeling in dogs. J Orthop Res 14,74-79(1996)
39)Liberman UA, Weiss SR, Broll J, Minne HW, Quan H, Bell NH, Rodriguez-Portales J, Downs RW Jr, Dequeker J and Favus M: Effect of oral al-endronate on bone mineral density and the inci-dence of fractures in postmenopausal osteoporosis. N Engl J Med 333,1437-1443(1995)
40)Black DM, Cummings SR, Karpf DB, Cauley JA, Thompson DE, Nevitt MC, Bauer DC, Genant HK, Haskell WL, Marcus R, et al: Randomised trial of effect of alendronate on risk of fracture in women with existing vertebral fractures. Lancet 348, 153 5-1541(1996)
41)Black DM, Reiss TF, Nevitt MC, Cauley J, Karpf D and Cummings SR: Design of the fracture inter-vention trial. Osteoporosis Int Suppl 3, S29-S39 (1993)
42)Jonston, CC, et al: Physician’s Guide NOF, www. nof.org
43)McClung M and Ravnet P: Alendronate prevents postmenopausal bone loss in women without osteo-porosis - A double-blind, randomized, controlled trial. Ann Intern Med 128,253-261(1998)
44)Saag KG and Daifotis AG: Alendronate for the pre-vention and treatment of glucocorticoid-induced os-teoporosis. N Engl J Med 339,292-299(1998) 45)Orwoll E, Ettinger M, Weiss S, Miller P, Kendler
D, Graham J, Adami S, Weber K, Lorenc R, Pietschmann P, et al: Alendronate for the treat-ment of osteoporosis in men. N Engl J Med 343, 604-610(2000)
46)Adachi JD and Daifotis A: Two-year effects of alen-dronate on bone mineral density and vertebral fracture in patients receiving glucocorticoids: A randomized, double-blind, placebo-controlled exten-sion trial. Arthritis Rheum 44,202-211(2001) 47)Terry Diamond T, Sambrook P, Williamson M,
Flicker L, Nowson C, Fiatarone-Singh M, lord S, Ferris L, O’Neil S and MacLennan A: Australian Family Physician, Guidelines for treatment of os-teoporosis in men. Aust Fam Physician 30, 787-791 (2001)
48)林 泰史:大腿骨頸部骨折と寝たきり.Clinical Cal-cium 9,1186-1188(1999)
49)Frediani B, Allegri A, Bisogno A and Marcolongo R: Effect of combined treatment with calcitriol plus alendronate on bone mass and bone turnover in postmenopausal osteoporosis two years of continu-ous treatment. Clin Drug Invest 15(3), 235-244 (1998)
50)Pasanen JP and Pakkanen TA: Ab Initio studies on organophosphorus compounds. 5. interactions of dianionic bisphosphonate compounds with magne-sium and calcium. J Phys Chem 100, 8230-8239 (1996)
51)Agarwala S, Sule A, Pai BU and Joshi VR: Alen-dronate in the treatment of a vascular necrosis of the hip. Rheumatology,2002, 3,346-347(2002) 52)Venesmaa PK, Kroger HPJ, Miettinen HJA,
Jurvelin HS, Suomalainen OT and Alhava EM: Al-endronate reduces periprosthetic bone loss after uncemented primary total hip arthroplasty: a pro-spective randomized study. J Bone Miner Res 16, 2126-2131(2001)
53)Rocha M and Malacara JM: Clinical and radiologi-cal improvement of periodontal disease in patients with type 2 diabetes mellitus treated with alendro-nate; a randomized, placebo-controlled trial. J Peri-odontol 72(2),204-209(2001)
Abstract−Pharmacological and clinical properties of alendronate sodium hydrate. Tomohiro OHTA, Shozo
KOMATSU
and Noboru
TOKUTAKE (Pharmaceuticals Scientific Sales Department, Medical &
Pharmaceutical Group, Teijin Ltd.1-1, Uchisaiwai-Cho2-Chome, Chiyoda-Ku, Tokyo1
0
0-8
5
8
5, Japan)
.
Folia Pharmacol. Jpn.(Nippon Yakurigaku Zasshi)120,4
0
9∼4
1
9(2
0
0
2)
Alendronate(alendronate sodium hydrate; Bonalon Tablet,5mg)is a nitrogen-containing bisphosphonate,
which combines with the bone surface and reduces osteoclast-mediated bone resorption. It is a
third-generation bisphosphonate compound, specifically distributed on the surface of bone resorption and taken
into osteoclasts. Under the closed circumstances which is formed with osteoclast and the bone surface,
al-endronate becomes detached from the bone surface and taken into osteoclast since acid released from
os-teoclast leads to pH decrease(acidified)
. The uptaken alendronate blocks the pathway of mevalonic acid
synthesis, which is cholesteric synthesis, inhibits the prenylation of GTP binding protein, and decreases
the osteoclast’s function by influencing the cytoskeleton. This restraint of alendronate in bone resorption
against osteoclast is reversible, showing no cytotoxicity at more than hundredfold concentration level at
which action occurs. Alendronate is an agent for the treatment of osteoporosis that has established safety
with regards to bone quality since it neither inhibits bone calcification nor influences fracture healing in
chronic administration. The most serious morbidity in osteoporosis is developing fractures. The efficacy of
alendronate on restraining fracture, as well as on increase in BMD, is evidenced in Japan. Recently, in
ad-dition to senile or postmenopausal osteoporosis, drug-induced osteoporosis, such as steroid-induced
osteopo-rosis, has attracted attention. In this regard, alendronate has been found to be an effective agent for the
treatment of osteoporosis overseas, being approved in over 9
0 countries and used by more than 4.5 million
patients. This review will give an outline of alendronate, the preparation to have introduced a concept of
Evidence Based Medicine earlier, from pharmacodynamic action to clinical efficacy.
Keywords: alendronate; bisphosphonate; osteoporosis; bone resorption
著者プロフィール