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表−1   使用材料

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Academic year: 2022

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(1)VI-238. アルカリフリー液体急結剤を用いる吹付けコンクリートによる発生粉じんの抑制と跳ね返り率の低減 ㈱鴻池組土木本部技術部. ○正会員. 坂口和雅. ㈱鴻池組土木本部技術部. 正会員. 富澤直樹. フェロー会員. 川上正史. ㈱鴻池組技術研究所. 川添純雄 正会員 為石昌宏. 1.はじめに 現在、我が国の山岳工法における吹付けコンクリ ートの施工に際し、コンクリートを圧縮空気でノズ ル付近まで搬送しY字管により粉体急結剤を混合す るシステムが広く採用されている。本吹付けシステ ムは、コンクリートと粉体急結剤の混合性が良く、 初期の強度発現性や付着性能に優れる等の長所を持 つ反面、粉じんや跳ね返りが比較的多く、さらに急 結剤が強アルカリ性であるため取り扱いに十分な注 意が必要であるという短所を持つ。本報告では、こ の面を大幅に改善したアルカリフリー液体急結剤. 写真−1. 液体システムによる吹付け状況. を用いる吹付けコンクリートの施工システムと、4 本の実トンネルにおける粉じん相対濃度および跳ね返り率の測定結果について述べる。 2.使用材料とコンクリート配合 表−1に使用材料を示し、表−2にコ ンクリート配合を示す。A〜Cトンネル は早強ポルトランドセメント、Dトンネ ルは普通ポルトランドセメントを使用し た。水結合材比は、粉体急結剤配合が 58 〜64%、液体急結剤配合が 45〜56%であ. 表−1 材 料. 名. 称. 使用材料 記号. Aトンネル 普通ポルトランドセメント NC − セメント 早強ポルトランドセメント HC 3.13 シリカフューム SF − 混和材 CaCO3 − 石灰石微粉末 細骨材 川砂、海砂、山砂、砕砂 S 2.63 粗骨材 6号砕石(Gmax=15㎜) G 2.70 高性能減水剤 ポリグリコールエステル誘導体 AD アルカリフリー液体急結剤 AF 急結剤 セメント鉱物系粉体急結剤 CA. 密度(g/㎝3) Bトンネル Cトンネル Dトンネル − − 3.15 3.13 3.13 − − 2.20 2.20 − 2.72 − 2.50 2.58 2.64 2.56 2.85 2.71 1.05 1.40 2.57. る。急結剤添加率は、粉体が7%、液体が 9%である。また、Dトンネルの液体急結剤配合は、ポンプ圧送 性の問題からセメント 420 ㎏/m3、シリカフューム 28 ㎏/m3 を混入している。 粉体急結剤吹付けシステム. 3.吹付けシステム. 圧送エア 添加ノズル. 図−1に粉体急結剤の吹付けシステム と液体急結剤の吹付けシステムを示す。. テーパー管 ( 3in→2.5in 1m). 液体急結剤吹付けシステム. 手前 2.5mで急結剤を添加しているのに 対して、液体システムはポンプのピスト. ショットノズル. コンクリート. 粉体システムはテーパ管で混入する圧 縮空気でコンクリートを圧送し、ノズル. 粉体急結剤 ( +少量エア). マテリアルホース (2.5インチ2.5m). マテリアルホース (2.5in 7.5m). 圧送エア及び 液体急結剤. ショットノズル. コンクリート テーパー管 ( 3in→2.5in 1m). ン圧力のみでコンクリートをノズルまで. 高耐圧マテリアルホース (2.5in 10.0m). 圧送し、 同位置で急結剤を添加している。 図−1 吹付けシステム キーワード:アルカリフリー、液体急結剤、吹付けコンクリート、低粉じん、低リバウンド 連絡先:大阪市中央区北久宝寺町 3‑6‑1 ㈱鴻池組技術部第一グループ. -476-. TEL (06)‑6244‑3684 FAX (06)‑6244‑3676. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

(2) VI-238. 4.粉じん相対濃度および跳ね返り率の測定結果. 約5m. 約10m. 約10m. 図−2に粉じん濃度測定位置を、表−2にコンクリー ト配合、各測点における粉じん相対濃度および跳ね返り 平均値を、図−4に跳ね返り率の測定結果を示す。 粉体システムでは、平均粉じん相対濃度 125〜212cpm、. ④. ⑥. 羽. ② 吹. 付. ミキサー車. 機. 切. 率の測定結果を示す。また、図−3に粉じん相対濃度の. ③. ①. ⑤. 跳ね返り率 12.5〜27.4%に対して、液体システムでは、 図−2. 平均粉じん相対濃度 10〜85cpm、跳ね返り率 8.0〜13.5%. 粉じん濃度測定位置図. であり、両者とも液体システムの方が小さい結果であった。粉じん相対濃度は、粉体、液体システムともに、 S/a の小さい方が抑制される傾向にある。跳ね返り率は、Dトンネル(S/a=70%)を除けば、S/a の大きい方 が低減される傾向が見うけられる。Dトンネルの跳ね返り率が大きくなった原因は、粗骨材が偏平で細長い など形状が不揃いであったことや、普通ポルトランドセメントを使用したことに起因していると推察してい る。 表−2 コンクリート配合および試験結果 SL (㎝). W/B (%). S/a (%). W. 10±2.5 10±2.5 8±2.5 10±2.5 8±2.5 10±2.5 12±2.5 18±2.5. 62 57 64 56 60 56 58 45. 57 57 60 60 64 60 70 70. 222 205 230 202 216 202 204 195. 相対粉じん濃度(cpm). 250. 200. 100. 0. S/a=60. S/s=57. 粉じん相対濃度(cpm). コンクリート 吐出量 (m3/h). ①. 15.0 15.0 11.5 11.5 12.2 10.2 11.2 10.6. 187 59 135 34 487 115 212 85. ②. ③. ④. ⑤. ⑥. 106 39 − 67 121 121 − −. 122 54 − − 86 86 − −. 101 42 − − 389 73 − −. 138 53 − − 60 60 − −. 95 27 − − 56 56 − −. 27.4 S/a=57. S/a=70. 平均 125 46 135 51 200 85 212 85. リバウン ド率 (%) 27.4 17.6 13.2 8.0 12.5 8.2 25.7 13.5. 25.7. 25. S/a=60. S/a=70. 85. 85. 51. 46. 50. S/s=70. 135. 125. 704 789 671 701 684 779 549 528. 212. S/a=60. S/a=57. AD B×% − 1.20 − 1.25 0.50 0.80 1.00 2.00. G. 30. S/a=64. 200 150. 単位量(㎏/m3) 結合材 B CaCO3 S C SF 360 − 1,057 − 360 − 1,019 − 360 − 1,010 − 360 − 1,025 − 342 18 1,129 80 360 − 1,132 − 350 − 1,271 − 420 28 1,223 −. 跳ね返り率( %). 急結剤 トン セメント ネル 種類 種類 添加率 名 B×% CA 7 A HC AF 9 CA 7 B HC AF 9 CA 7 C HC AF 9 CA 7 D NC AF 9. S/s=57. 20. 17.6. S/a=60. 13.2. 15. S/a=60. 12.5. 13.5 S/a=60. 8.2. 8.0. 10. S/a=70. S/a=64. 5. 粉 体. 液 体. 粉 体. 液 体. Aトンネル Bトンネル. 図−3. 粉 体. 液 体. Cトンネル. 粉 体. 0. 液 体. Dトンネル. 粉 体. 液 体. Aトンネル. 粉じん相対濃度の平均値. 図−4. 粉 体. 液 体. Bトンネル. 粉 体. 液 体. Cトンネル. 粉 体. 液 体. Dトンネル. 跳ね返り率の測定結果. 5.まとめ ①. 液体システムの発生粉じんは、粉体システムの 37〜43%に抑制される。. ②. 液体システムのリバウンドは、粉体システムの 53〜64%に低減される。. ③. 発生粉じんは、S/a が小さい方が少なく、跳ね返りは、逆に S/a が大きいほうが小さくなる傾向. がある。 6.今後の課題と展望 液体急結剤を用いた吹付け工法は、坑内環境改善や合理的施工に対して有望な工法であることが確認でき た。しかし、既存の粉体急結剤を用いる吹付け工法の代替となるには、まだ課題が残されている。今後、液 体急結剤の使用に適するように配合や施工システムを改良・開発することで、解決したいと考えている。. -477-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

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