解砕処理焼却灰の地盤材料としての適用性の検討 福岡大学
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(2) III‑056. 土木学会西部支部研究発表会 (2013.3). が約 100%程度大きな値. 3. 1.4 1.3 1.2. を示しており、解砕処理. 1.1. による路床・路盤材とし. 1. ての品質低下は見られ ないことが示唆された。. 焼却灰 解砕処理焼却灰. 1.5 1.4 1.3 1.2 1.1. 0. 図-3. 5. 10 15 20 25 30 35 含水比 (%). 0. 50. 100 150 CBR(%). 200. 1. 250. 締固め曲線及び乾燥密度-CBR グラフ (焼却灰) 試料. 砕処理焼却灰の地盤を想定し、解砕処理焼却灰を用いて せん断特性の把握を行った。なお、本実験では粒径の大 きな試料でもせん断可能な中型一面せん断試験装置. せん断応力τ (kPa). を示す。図-5 に焼却灰のせん断試験結果、図-6 に解. J. 500. -8. 400. 200. -4. 100. -2. 0. 0 2. 50kPa 100kPa 200kPa. 図-5. -4. 100. -2. 0. 0. 500. 4 A 解砕処理焼却灰 6 5 10 15 20 25 せん断変位 (mm). (kPa). 解砕処理焼却灰 υ =61.6° c=48.0kPa 2012年7月焼却灰 υ =57.7° c=75.7kPa. 400. max. 最大せん断応力τ. せん断挙動、強度定数ともにほとんど変化が見られないことが分かる。 5. 解砕処理焼却灰の溶出特性の把握 本実験では解砕処理焼却灰を用いて環告 46 号法に順じて溶出試験を行った。表-4 に溶出試験における実験条件を示す。本実 験では固化材添加率に着目し、固化材添加率が鉛の不溶化効果に与える影響につ. 300 200 100 0 0. いて把握を行った。表-5 に解砕処理焼却灰作製時の固化材添加率が不溶化効果に. て検討を行う予定である。. 2. 50kPa 100kPa 200kPa. 図-6 せん断試験結果 (解砕処理焼却灰). と解砕処理焼却灰の強度定数について示す。焼却灰の固化解砕処理前後において. 後さらに固化材添加率及び解砕までの養生日数の増加を踏まえ. -8 -6. 0. ひずみは低載荷圧力下において強い膨張傾向を示している。次に、図-7 に焼却灰. な鉛の溶出濃度の低下が見られた。これらの結果については今. I. -10. 4. 表-4. F. 200. せん断試験結果 (焼却灰). 与える影響について示す。鉛の土壌環境基準値である 0.01mg/L. 2.5kgランマー法. D=0.9. せん断応力は載荷圧力 50kPa において、いずれも若干のピーク強度を示し、体積. は満足出来なかったものの、固化材添加率 20%においては顕著. 250. 300. 焼却灰 6 5 10 15 20 25 せん断変位 (mm). ずれの場合もほぼ同様の挙動を示している。また、. 200. 供試体作製方法. 0.3 C. -10. -6. 砕処理焼却灰におけるせん断応力、体積ひずみはい. 50 100 200. L. 300. 0. 載荷圧力 せん断速度 (kPa) (mm/min). 0.9. D=0.9. 砕処理焼却灰のせん断試験結果を示す。焼却灰、解. 100 150 CBR (%). 体積ひずみε (%). 度 0.3mm/min にてせん断を行った。表-3 に実験条件. 締固め度D (ρ d/ρ dmax). 2012年7月採取 13mm以下 焼却灰 解砕処理 19mm以下 焼却灰. 400. 50. 一面せん断試験における実験条件. 最大粒径. H. 0. 締固め曲線及び乾燥密度-CBR グラフ (解砕処理焼却灰). 体積ひずみε (%). 設定し、載荷圧力 σv=50、100、200kPa、せん断速. 10 15 20 25 30 35 含水比 (%). 500. (直径φ=20cm, 高さ h=7cm)を用いて、有効利用時に 密に締固められることを想定した締固め度 D=0.9 に. 5. 図-4. 表-3. 4. 解砕処理焼却灰地盤を想定した検討 本実験では解. 0. せん断応力τ (kPa). 比べ、95%修正 CBR 値. 1.6 2012年 7月採取 2006年10月採取 2005年10月採取. 3. 焼却灰は解砕処理前と. 1.5. 乾燥密度(g/cm ). 1.6. 乾燥密度(g/cm ). グラフを示す。解砕処理. 100 200 300 400 載荷応力σ (kPa). 図-7. 500. 強度定数. 溶出試験における実験条件. 解砕処理前条件 一回の 固化材 解砕までの L/S サンプル数 養生 添加率 養生日数 含水比 (回) 条件 (%) (日) 0 5 解砕処理 自然含水比 7 10 2 気中 (w=35%) 焼却灰 10 20 試料. 6. 結論 1) 焼却灰を解砕処理した解砕処理焼却灰は高い修正 CBR 値を. 表-5. 解砕処理焼却灰の溶出試験結果. 示し、上層路盤として十分適用可能である。2) 解砕処理焼却灰は焼却灰 と同様のせん断挙動及び強度定数を示す。3) 解砕処理焼却灰の Pb 溶出. Pb (mg/L). 0 0.200. 固化材添加率(%) 5 10 20 0.155 0.200 0.070. 濃度は基準値を満足出来なかったものの、固化材添加率及び養生日数を変化させることで基準値を満足できる可 能性がある。以上のことから、解砕処理焼却灰は安全性を考慮した上で地盤材料として有効利用が可能な材料で あることが示された。 参考文献 1) 鈴木ら:セメント系固化材を用いた都市ごみ焼却飛灰の固化技術に関する研究, 廃棄物資源循環学会論文誌, vol.20, No5, pp.320-331, 2009. 2) 中村ら:一般廃棄物焼却灰の地盤材料特性, 第 41 回地盤工学研究発表会, pp.557-558, 2006. 3) 社 団 法 人 地 盤 工 学 会 : 土 質 試 験 の 方 法 と 解 説 , pp308-316, 2000. 4) 国 土 開 発 株 式 会 社 : ツ イ ス タ ー 工 法 http://n-kokudo.co.jp/tec_civil/twister _atypical.html. 5) 社団法人 地盤工学会:土質試験の方法と解説, p.280, 2000.. ‑454‑.
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