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学位論文審査結果の報告書

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Academic year: 2022

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(1)

学位論文審査結果の報告書

加藤麻衣子

生年月日 名

本籍(国籍)

学位の種類

学位記番号

学位授与の条件

(博士の学位)

文題目

昭和肪年

士(医学) 博

医第 Ug千号

学位規程第5条該当 日本

H 月

Virus‑neutralizhlg antibodies are not essentia1加r the contr010fFriend retrovirus

血企Ction

18 日

(体細胞高頻度突然変異のないlgM抗体によるレトロウイルス感染制御) Class switch recombmation a11d somatic hypermutation of

番査委員

(主査) (副主査) (副主査) (副査) (副査)

川田暁 義江修 松村到

嗣⑳

‑ 115 ‑

そ. P

(2)

佃的】

最近、 TLR7と Myd88シグナルを介したレトロウィルス侵入の認識が、抗ウィルス抗体産生に必要で あるとされ、これが脛中心形成と相関するとされている。そこで、レトロウィルス感染制御における免疫 グロブリン遺伝子のクラススイッチ組換え(classswitch recombination: CSR)および体細胞高頻度突 然変異(somauchypermutation:SHM)の必要性について、遺伝子改変マウスを用いて検討した0

【方淘

フレンドゥイルス感染抵抗性のB6マウスと、感受性のCB6F.マウスを用いた感染実験を行い、野生 型、 Bりンパ球欠損μMTマウス、及びCSRとSHMの起こらないAID欠損マウスにおける生存率、ヘ マトクリット値、中和抗体価、血薬ウィルス量、ウィルスゲノム量、牌臓における感染細胞数を測定した。

CB6F,マウスにおいてはCD4陽性T細胞認識エピトープを単独で用いた免疫の有無による感染防御効果 の比較検討も行った。また、 SHMのないlgM抗体の感染防御効果を直接検定するため、ペプチド免疫し たAID欠損マウからフレンドゥイルス感染後に採取した血清を用いて、 Bりンパ球欠損マウスへの移入

実験を行った。

儲果】

胖腫発症に抵抗性のB6マウスでは、 AID欠損下でも野生型と同様にフレンドゥイルス感染抵抗性を示 し、感染3週目には高い力価でlgMクラスの中和抗体産生を認めた。無免疫なら全個体が牌腫を発症し て死亡する CB6F,マウスでは、予めペプチド免疫することにより、 AID欠損下でも感染1週目にlgMク ラスの中和抗体産生を認め、感染12週目において、高ウィルス量感染では約50%、低ウィルス量感染で は約90%の個体が生存した。また血奬ウィルス量、ウィルスゲノム量、牌臓における感染細胞数の何れ においても、 AID欠損下でも有意なペプチド免疫効果を認めた。一方、 Bりンパ球欠損μMTマウスで は、ペプチド免疫効果は認められなかった。免疫したAID欠損CB6F.マウスにフレンドゥイルスを感染 させ、 3週目に採取した血清を、予めペプチド免疫したB細胞欠損CB6F.マウスに、感染5、フ、 14日目 に移入したところ、感染12週目で約50%の個体が生存した。しかし、ペプチド免疫しないマウスに移入 した場合、あるいは未感染対照マウスの血清を移入した場合には、防御効果は認められなかった。

【考察】

今回の実験において、 B6マウスはAID欠損下でもフレンドゥイルス感染に抵抗性を保ち、1gMクラ スのウィルス中和抗体を産生できること、 CB6F.マウスでは、 AID欠損下でもペプチド免疫の効果が見

られ、早期に中和抗体が産生されることが示された。また、 AΦ欠損下で産生されたlgM抗体に、感作 CD4陽性T細胞存在下で感染防御能の移入効果があった。

【結論】

AΦにより誘導されるCSRやSHMは、フレンドゥイルス感染抵抗性に対して絶対的に必要ではなく、

SHMのないlgM抗体でも、それがCD4陽性Tりンパ球存在下で感染早期に誘導されれば、ウィルス感

染を制御できる。

論文内容の要旨

一Ⅱ6‑

(3)

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(4)

加藤麻衣子の学位論文は、フレンド白血病レトロウイルスの感染制御に、免疫グロフ リン遺伝子可変部の体細胞高頻度突然変異が必要か否かを明らかにしようとしたもので

ある。

従来、ウイルス感染時の中和抗体産生には体細胞高頻度突然変異による親和性成熟が

必要との見解が多く見られるが、明確な実験的証拠は必ずしも十分ではない。レトロウ イルス感染時の中和抗体産生にはBりンパ球におけるT0Ⅱ様受容体7(TιR7)発現が重要 とされており、乳N欠損下ではりンパ節の演胞に脛中心形成が認められないことから、

体細胞高頻度突然変異とクラススイッチ組換えが感染防護に重要と含意されていた。加 藤麻衣子はこれに疑問を抱き、実験的な検証を試みた。

体細胞高頻度突然変異とクラススィッチ組換えに必須であるAID酵素遺伝子を欠損す るマウスを交配し、先ずB6系統のマウスを用いて、フレンドウイルス感染による白血病 発症に対する自然抵抗性にAIDが必要であるか否かを解析した。その結果、AID欠損下で

も発症抵抗性は維持され、ウイルス感染後にlgMクラスの中和抗体が検出されることが 明らかとなった。この結果は、レトロウイルス中和抗体産生に体細胞高頻度突然変異は 必要でないことを明確に示した。

続いて、白血病発症に感受性であるマウス系統を用い、ペプチドワクチンで免疫する ことにより発症予防を行う系でAW欠損の効果を解析した。その結果、 AID欠損下でもお

よそ半数の個体で感染防御が可能であり、感染価を下げると大半の個体が発症しなく

なった。そこで、AID欠損下で産生されたlgMクラスの抗体が確かに感染防御能を持つこ

とを証明するため、蹄醐包欠損マウスへの移入実験を行った。その結果、ペプチドワク

チンによりCD部昜性Tりンパ球が感作された条件下では、 AID欠損下で作られたlgM抗体の 移入が感染防御効果を示すことが明らかとなった。

以上の結果は、レトロウイルス感染防御に抗体分子可変部の体細胞高頻度突然変異は 必要でないこと、親和性成熟を経ていないlgMクラスの抗ウイルス抗体が、レトロウイ ルス感染制御に一定の役割を果たすことを示している。

本研究は、加藤麻衣子を筆頭著者としてアメリカ微生物学会の発行する10umalof Vir010gyに掲載済みであり、同人がが共著者である副論文は10umalof lm脚n010部, 10umalof vir010別及び微生物学関係の最高峰誌であるPLos pathogenSにも掲載され ていることから、加藤麻衣子の学識が十分に高いことが明らかである。また、公聴会及 び最終試験においても学位論文の成果が本人の研究によるものであることが確認され、

加藤麻衣子は博士の学位を授与するに十分な能力と実績を持つと判断された。

ヨ△^

‑ 118‑

(5)

博士学位論文最終試験結果の報告書

審査委

主査

学位申請者氏名

副主査

課博・論博

川田暁 平成

副主査

義江修

論文題

27年

副査

松村到

2月

4

@

Class switch recombination and somatic hypermutation of virus‑

neutl'alizing antibodies are not essential for the contr01 0f Friend retrovirus infection

(体細胞高頻度突然変異のないlgM抗体によるレトロウィルス感染制ロノ^'、、」

加藤麻衣子

公聴会においては、義江教授と松村教授より、Φ4尉生Tりンパ球感作により誘導されるウィルス中和抗体以

外の工フェクター機稽、1gMクラスの中和抗体而産生時期、ウィルスX、和以外の抗体作用機序、フレンド之イ

ルス以外の実験系にお1ナる同様の知見の有無等に関する質問があり、加藤麻衣子は何れにも朗確に返答を行っ

、‑0

以上の結果より、博士学位論文が論文提出者である加藤麻衣子自身の研究成果であることが確認された。

)

‑ 119‑

こ課題が、フレンドウイル るか否かを解明すること ことを説明した。

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室口

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参照

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