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学位論文審査結果の報告書

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Academic year: 2022

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全文

(1)

学位論文審査結果の報告書

下治正樹

本籍(国籍)

月 日

昭和肌年3月

種類

学位授与の条件

学イ立規程弔5条該当 (博士の学位)

文題目

Clinical and path010gic features of lung cancer expressing

PToga血ed ceH death HΞand l (PD‑LD

(PD‑L1発現を有する肺癌の臨床病理学的特徴

大阪府

9日

医第

学イ立 (医学)

1254

学位論文受理日 学位論文審査終了日

2017年 2018年

(主査)

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H月 1月

(副主査)

(副主査)

15日 25日

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(副査)

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(2)

如的】

PD、1はPD、LI/2 のどちらかと結合することで抗原受容体経路を抑制する。抗PD、1抗体または抗 PD・L1抗体でこの相互作用を抑制することにより、悪性腫傷、特に肺癌や悪性黒色腫において治療効 果を認めた。 PD・L1発現は腫傷縮小効果の予測因子と提唱されている。しかし、 PD・L1発現と臨床病 理学的特徴との関連は不明である。

【方法】

肺癌細胞株(H1781、 H3255、 H1650、 H596、 PC9、 H2228、 H1975、 HCC827、 HCC78)を用いて、

RT、PCRでの PD、L1発現量を測定。さらに使用した PD、L1抗体(EIL3N)の免疫染色強度と割合 (H、score)を判定。 PD、L1発現量と H、score を比較し、 EIL3N の正当性を検証した。 EIL3N を用いて 2007年1月一2009年4月に近畿大学医学部附属病院で切除され、 Tissue microarray (TMA)を作成さ れた肺癌症例220例(肺腺癌 165例、肪肩平上皮癌郭伊D を検討した。 PD・L1発現と臨床因子、上皮間 葉系転換(EMT)マーカー、癌幹細胞マーカーや増殖マーカー(Ki・67)の免疫組織学的発現とを評価した。

【結果】

肺癌細胞株において、 PD・L1発現量と H・score とに非常に強い相関を認めた。 220例のH・scoreの分布 では約2/3が0であった。 PD、L1染色陽性例の分布に明らかなピークを認めず、本研究でのカットオフを 5と定めた。 PD・L1発現は肺腺癌患者の22%(37伊D、肺肩平上皮癌患者の60%(33伊D に認めた。肺肩 平上皮癌においてはPD、L1発現と臨床病理学的特徴とに有意な関連を認めなかった。しかし肺腺癌おい ては、多変量解析でPD・L1発現と組織亜型(充実型)、ビメンチン発現、 Ki・67発現とに有意な相関を認 めた。生存予後解析ではPD・L1発現陽性患者の方が有意に予後不良であった。

【考察】

PD、L1発現の発現割合は20‑70%と報告され、 PD、L1発現と予後に関して議論されている。これらの 相違は各施設が免疫染色に使用する抗体やその判定基準は様々なためであり、今後は使用抗体や判定基準 の標準化が必要である。最近の抗PD、1抗体であるニボルマブとドセタキセルとを比較した第Ⅲ相試験の 結果で腺癌と肩平上皮癌とで効果に差を認めた。本研究でもPD、L1発現の予後ヘの影響は腺癌と肩平上 皮癌とで異なった。 PD・L1は腺癌と肩平上皮癌とで役割が異なる可能性がある。

【結語】

肺腺癌においてPD・L1発現は高い増殖活性とEMT現象とに相関を認めたが、肩平上皮癌では相関を 認めなかった。肺腺癌患者においてPD、L1発現は有意な予後不良因子であった。

内容の要

ーフ4‑

論文 旨

(3)

ノ弌、

2016年8月1日公 表 (doi:10.1016/j.1Ungcan.2016.0421.)

Clinical and path010gic features of lung cancer expressing programmed ceⅡ death ligand l

(PD"LI)

年 月 日

出版物の種類及び名称

博士学位論文 Lung cancer

V01.98 P.69   75 2016年8月1日

ーフ5‑

イ丁

博士論文の印刷公表

(4)

1)論文内容の要旨

PD‑1はPD‑LV2のどちらかと結合することで抗原受容体経路を抑制する。抗PD‑1抗体または抗PD‑L1抗体でこの相佃的】

互作用を抑制することにより、悪性腫癌、特に肺癌や悪性黒色腫において治療効果を認めた。印一L1発現は腫癌縮 小効果の予測因子と提唱されている。しかし、PD‑L1発現と臨床病理学的特徴との関連は不明である。

肺癌細胞株佃1781、 H3255、 H1650、 H596、 PC9、 H2228、 H1975、 HCC827、 HCC78)を用いて、 RT‑PCRで印一L1発現量【方法】

を測定。さらに使南したPD‑L1抗仕(EIL3N)の免疫染色強度と割合(H‑scote)を判定。 PD‑L1発現量とH‑scoteを比較 し、 EIL3N使用の正当性を検証した。引L3Nを用いて2007年1月一2009年4月に近畿大;聿医学部附属病院で切除され、

Tissue 皿icroatt智(TMA)を作成さ}した肺癌症例220伊」(肺腺癌 165例、肺肩平上皮癌 55伊Dを検討した。 PD・U発

現と臨床因子、上皮間葉系転換(E棚)マーカー、癌幹%閉包マーカーや増殖マーカー(Ki‑67)の免疫組織学的発現と を評価した。

肺癌細胞株において、 PD‑L1発現量とH‑scoteとに非常に強い相関を認めた。 220例のH‑scoreの分布では約2/3が0【結果】

であった。PD‑L1染色陽性例の分布に明らかなピークを認めず、本研究でのカットオフを5と定めた。印一L1発現は

肺腺癌患薯の22%(37伊D、肺肩平上皮癌患者の60%(33伊Dに認めた。肺肩平上皮癌においてはPD‑L1発現と臨床病

理学的特徴とに有意な関連を認めなかった。しかし肺腺癌おいては、多変量解析でPD‑L1発現と組織亜型(充実 型)、ビメンチン発現、Ki‑67発現とに有意な相関を認めた。生存予後解析ではPD‑U発現陽性患者の方が有意に予 後不良であった。

【考察I N ̲

PD‑L1の発現割合は20‑70%と報告され、PD‑L1発現と予後に関して議論されている。これらの相違は各施設が免疫 染色に使用する抗体やその判定基準は様々なためであり、今後は使用抗体や判定基準の標準化が必要である。最 近の抗PD‑1抗体であるニボルマブとドセタキセルとを比較した第Ⅲ相試験の結果で腺癌と扇平上皮癌とで効果に 差を認めた。本研究でもPD‑L1発現の予後ヘの影響は腺癌と肩平上皮癌とで異なった。PD‑Uは腺癌と肩平上皮癌

とで役割が異なる可能性がある。

【結語】̲ 鳥平上皮癌では相関を認めなかった。

肺腺癌においてPD‑L1発現は高い増殖活性とEMT現象とに相関を認めたが、

肺腺癌患者において印一L1発現は有意な予後不良因子であった。

丑△、 ^

2)審査結果の要旨

本論文に対する最終試験は、平成30年1月10日18時から専門棟第7講義室で実施された。

申請者は他癌種に対して抗PD‑1抗体であるニボルマブの臨床試験において、肺癌で奏勗することやPD‑L1発現高 値例で抗PD‑1抗体の効果が高いことを示した報告文献をきっかけに、肺癌切除検体におけるPD・L1発現と臨床病理

学的特徴にっいて研究した。申請者地震が、肺癌細胞株の検討で当時発売したばかりのEIL3N抗体(C011

Si即alin肝幻の有用性を確認した。切除標本の検討では肩平上皮癌ではPD‑U発現と臨床病理学的特徴に有意な相 関を認めなかったが、腺癌においては充実型腺癌、上皮間葉転換マーカー(カドへりン低下、ビメンチン上昇)、

細胞増殖活性マーカー(Ki67)とPD‑L1発現とに有点な相関を認めたこと、腺癌ではPD‑U高値群で予後不良である

ことを報告した。

最終試験では、申請者が本研究の背景、方法、結果に加え、肺癌におけるPD‑L1発現のPD‑VL1効果予測因子以 外の生物学的意義を発表した。これらに対して、主査の中川、副主査の宮澤教授、松村教授から質疑が行われ

、.0、ず、宮澤教授はPD‑L1発現と予後との関係、腫癌組織ヘの免疫組織学的なりンパ球浸潤の有無との関係、腺癌

においてPD‑L1発現高値例で免疫原性を有する即tati伽の有無、肩平上皮癌と腺癌におけるPD‑U発現の相違、H‑

Scoreの免疫学的意義、 H‑scoteとPD‑LlmRI{A発現との相関などに関して質問がなされた。次に松村教授1*PD‑L1の 過剰発現の機序、化学療法後に再発をきたした時の印一U発現の変化、郡殿遺伝子変異とPD‑L1発現の関係につい て質問がなされた。̲

申請者は、これ、の質問に対して研究結果、文献によるデータなどの具体例を挙げながら的確に応答した。

以上より、主査及び副主査による合議の上:提出された学術論文が確かに申請者の研究成果であること、¥位 授与にふさ診しい知識や研究手技、研究遂行琵力を持っものと判断し、最終試験を合格と判定した。'

3)最終試験の結果:合格 4)判立授与の可否:可

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参照

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